超人日記・俳句

自作俳句を中心に、自作短歌や読書やクラシックの感想も書いています。

歳時記俳句・冬近し

2022-10-22 10:44:33 | 自作俳句
○雪虫が一面に飛び冬近し
○登校時並んで歩く秋の朝
○旧盤をまた呼び寄せる蓄音機
○ジャズの鳴る朝の珈琲北の街
○散歩道ベビー紅葉をまた拾う
○十三夜迷彩色の夢で覚め
○学生がやや大人びる秋学期
○メモ書きを清書してみる夜長かな
○値下げした夏服を待つ十六夜
○読み辛い写本の文字や秋深し
○北の果て星座を数え鉄道草
○札を見てユングタロット伏せる秋
○遠景に初冠雪や遠き友
○活用が浮かんでは消え草紅葉
○もう一度逢う日も巡る白蝶草
○荒波にラッコが浮かぶ霧多布
○数年の日々が濃くなる落葉樹

北の果て星座を数え鉄道草イーハトーボの渓谷を抜け


コメント (2)
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斎藤慎爾句集を読む

2022-10-22 07:26:15 | 無題
斉藤愼爾句集を読む。
〇北斗星枯野に今日のバス終わる
何気ないが、かっこいい句。星座歳時記買ったので、星を詠みたいのはわかる。
〇初雪に白き牛乳瓶置かる
これを読むと、北国の人なのかな、と思う。
〇ストーブの錆色囲み夜学生
情景が浮かぶ。錆色のストーブ囲みじゃないところがいい。
〇枯れ色を動かし僧の枯野行く
枯れ色を動かし、もうまい表現。
〇遠足に今年の白き波光る
季語は、遠足だろうか。海に遠足した記憶はない。
〇凍港の中央碧き潮動く
凍の字で冬の季語となる。これはいい案。波止場の寒さ染みる。
〇叱られし子の眼に紅き夏祭
現実には、泣いた眼が紅いのであって、その眼が夏祭を見ている。
〇麦藁帽飛ばされて青田まつ青
私も「町の子が拾ってくれた夏帽子」という句を書いた。斎藤氏の句は字足らず。
〇オリオン凍つ家路幾度の曲り角
「帰れない夢」のような句だが、冬の星座が照らしている。
登校の生徒ら弾け走る秋 (私の句)
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