家と人、自分や仕事について

仕事で訪れる各地のこと、家のこと、自分の考え方など、出来る限り発信して行くつもりです。

木の城たいせつの倒産

2008年03月06日 | その他
北海道を代表するハウスメーカー「木の城たいせつ」が5日、事実上倒産しました。北海道の形をトレードマークに北海道のみで展開したことで道民に広く愛され、一時は900棟の実績を上げたトップメーカーでした。同じ形、同じ色、同じ仕様で統一され、あちこちに建ててある木の城たいせつさんの家を見て、他県から来た方に「なんだこの家は!?」と聞かれたのは1度や2度ではありません。北海道に適した形ということなのですが、雪の少ない函館においては良さが分からずに、なぜ売れているか疑問に思ったものです。
 着工の落ちてきたある時期に、コストダウンした坪単価で大々的に広告を始め、そのあたりから一気に業績が低下してきたように思います。メンテナンスが良いとのことで、顧客満足度が非常に高いのも特徴でしたが、安い単価を打ち出したことで評価の高かったOB施主から反感が出て、顧客満足度も失墜してしまったようです。
北海道に密着した展開というのは非常に効果的ですばらしい戦略ですし、他にも見習うべき点も多かったのです。道産の材木を使い、道内に工場を置くなど、北海道の経済にはずいぶんと貢献していたので、今回の倒産は残念でなりません。多くのOB施主様が存在するので、何とかメンテナンスが継続されることを願うばかりです。私たちの会社はハウスメーカーではありませんが、同じ住宅を扱う会社として、更に気を引き締めて進んで参ります。

札幌事務所にて

2008年03月06日 | その他
二日酔いの時ほど良く働く扇常務です。私にとっては兄貴みたいな存在で15年以上のお付き合いになります。扇さんの行くところにはいつも笑いがあり、一緒にいるとあきません。人に厳しいですが、自分にはもっと厳しい人で、いつ家に帰っているのか分からないほど出張ばかり・・昨年の出張日数は300日を越えます。奥さんやお子さんに申し訳ない・・。

 福地建装という会社は、世の中にない道筋を半ば強引に切り開くような展開をして来ました。福地社長という人は、お手本にするべき教科書を見ても「この本は間違っている。直さないといけない・・。」と考える人なので、世間一般の常識が通用しません。住宅業界を変えるんだ!とは言いますが、当初今の住宅業界の何が悪いのかが理解できなかったものです。工務店経営は6棟受注したら、7棟目は来年以降に回さなければいけないという考え方に、コンサルタントの先生も「お宅の展開は、会社の発展をあえて抑制している。」と指摘されることもしばしばありました。我々としても着工棟数の多い工務店を募った方が、売り上げが上がるので良いのでは??と首を傾げる場面も多かったのです。

 偽装や不正が表面化し、環境問題も重なって急速に変化する住宅建築業界に対応できなくて倒産する工務店が続発しています。その大部分は年間50棟ほどやる中堅ビルダーなのです。棟数をこなすためにはある程度の人員や設備が必要となります。急激な着工棟数のダウンは、回転していた資金をショートさせ、一気に倒産へと誘います。6棟工務店は、社長と奥さん、後1名程度で地元を大切にした展開をしているので、新築の仕事が多少減っても、リフォーム工事などで繋いでいけるのです。福地社長の考え方が正しかったと証明されました。
 とは言えそんな社長について行くのは並大抵ではありません。扇常務はじめ当社スタッフには本当に感謝です。(扇常務は息子の私より豪快な社長に似ていると思うのは私だけでしょうか?) 今日も素敵な諸先輩の皆様と午前様でした。。うちのスタッフもどこかでお客様と飲んでいるはず・・本当に無敵です。。汗

パソコンや携帯について

2008年03月05日 | その他
 電話を持って歩ける時代が来るなんて想像していましたか?少なくても私は199x年で死ぬかも・・と少しだけ思っていた純粋(おバカ?!)な少年の一人だったので、タイムマシーンはできたとしても携帯電話は想像していませんでした(やっぱりおバカ)。
 携帯電話みたいな物ができるかも・・と想像できたのは、人より少し早めに社会人(函工卒、平成3年?)になったポケットベルが全盛で高級車に自動車電話が付き始めた時期だったと思います。「こんなものがあったら便利だな」といった発想は、発明となり、ビックビジネスへと成長して行きました。今はパソコン1つでどこにいてもビジネスができる世の中になりました。
 便利な世の中になったのは良いのですが、なにか常に近道をしているような感覚で、大切なものを忘れてしまっているような気がしてなりません。とは言え、生き馬の目を抜く経営の世界に身を置くからには、いつまでもトムソーヤのような訳には行きません。最前線の情報収集とすばやい判断、大胆な行動も必要となるのでしょう。できることなら、秒進分歩と言われる現代の中でも、トムソーヤの気持ちを忘れないでいたい、と願っています。そして根本的な部分で「便利なものを想像する」ことより「喜ばれるものを創造する」方を大切にして行きたいと、考えるのですが・・・。今日は札幌で飲みすぎました。携帯はスタッフ中村さんのものです。今日は皆さん疲れ気味で早めの解散となりました。あ、日付はとっくに変わってる・・。

気配り、心遣い

2008年03月03日 | その他
 今日三月三日はひな祭りです。女の子のすこやかな成長を祈る行事ですが、本日で60歳の誕生日を迎えたのが当社の重鎮福田さん(写真)です。当社が設立されるずっと前から福地社長を支えてくれていた唯一の人物ですし、私にとっても小さい頃から良く遊んでくれたので、父のような、兄のような存在でもあります。現在でも、会社回りや現場の清掃、雪かき、ゴミ捨てなど裏方の仕事を嫌な顔一つすることなく、いつも笑顔でこなしていただいています。(ちなみにファイヤーストッパーは福田さん製作です。)
 とび職から工務店経営へ、住宅システムの開発を行いその普及推進で全国へと、福地社長と過ごした40年以上の係わりは、凄まじい変化の連続だったと思います。しかし、福田さんは福田さんのまま今日も笑顔でマイペースです。だからこそ、福地社長と一緒に乗り越えてこれたんでしょうね。ありがとうございます。心から感謝です。 
 「還暦を迎える福田さんのために何かをしたい。」と、スタッフが声をかけてくれました。朝礼が終わった後、柳田次長の声がけで「赤いちゃんちゃんこ」代わりの「赤いスウェット」を副社長から贈呈です。(ちゃんちゃんこが見つからず、赤い服を探していたら福地社長の自宅で発見されたのがこのスウェットだそうです。社長・・部屋着も派手ですね。。)還暦と言えば、第二の人生を迎えるといったどこか厳粛で、重々しい感じを覚えるはずなのですが、福田さんならではの可愛らしい(失礼ですが)還暦となりました。(どちらかと言うとサンタさん!?)スタッフの皆さんの気配り、心遣いに感謝です。

住宅の価値について

2008年03月01日 | その他
 日本で中古住宅を売買する際、土地の価値が大きなウエイトを占めています。建物自体の価値は、建築年数・外壁、屋根の仕様・設備機器のグレードや状態によって変動するのですが、築20年を超えると土地の価値から解体費を引いた価格でなければ売れない、と言った場合も出てきます。イギリスなどの国は、「築50年の家ではまだまだ若い」という文化で、100年を超える家が沢山流通していると聞きます。日本でも昔の茅葺屋根などの家屋は、代々住み継がれてきました。戦後の高度成長で大量に家が建築され、古き良き住宅文化は消えてしまいました。とは言え、今の日本で茅葺屋根の家は防火や様々な問題で建てられる場所は限られますし、メンテナンスや温熱環境を考えると建築は難しいでしょう。しかし、長い間その価値が継続する家は今でも建築可能なのです。そのような住宅をよりたくさん生み出していくには、住宅を建築する正しい知識はもちろん、住宅をしっかりと評価し、流通させる仕組み作りが重要になります。

「日本の住宅が再び世界に評価されるように導いていく」私が所属する会社のビジョンです。様々な方のご協力を頂きながら、この思いを実現させて行きます。

 写真の家は平成元年に建てられた「ファースの家」です。親戚の家なので時々遊びに行くのですが、性能劣化は皆無に等しく、良い温熱環境に保たれています。当時地元で建築していた「ファースの家」にはお手製の風見鶏が取り付けられており、ちょっとしたブランドになっていたのですが、風見鶏自体のメンテナンスが必要になるとのことで最近は取り付けられていません。良い方法を考えてまた復活させたいものですね。