家と人、自分や仕事について

仕事で訪れる各地のこと、家のこと、自分の考え方など、出来る限り発信して行くつもりです。

入院五日目~人類の進化~

2014年05月31日 | 鼻中隔湾曲症

入院五日目。

この日はとうとう忌まわしい口だけ呼吸から解放される記念すべき日です。

点滴が外れてから朝晩シャワーに入れ(許可は取っていませんが)、着替えも自由にできるので快適ではあるのですが、とにかく呼吸が苦しかったので楽しみです。

先生の検診は昼前にあるというので、飲み込むのが苦しい最後の朝食を食べてひたすらその時間を待ちます。

いよいよ私の検診が回ってきて、引っ張ると30センチ以上はあるガーゼを抜き取ります。

この時痛いですがそんなことは今の私には微々たる苦痛です。

先生「う~ん、まだ少し出血がありますね。でも大丈夫。綿球入れて様子みます。」ということ。

綿球とは脱脂綿を球状にしたもので、これが入っていても多少は息が通ります。

中途半端ですが完全密閉よりは随分楽です。

正直鼻からこれまで経験したことが無い大量の酸素が取り込まれると期待していたので残念ですが、今日もまた一つ体と心が楽になりました。

人類の進化を数日で体験している気分です。

この日の夜、やっと何かをする余裕が出てきたのでレンタルしていた映画をIPADで見ることができました。

事前にネットで「術後はボーっとしているので難しい映画や本は避けた方が良い」と調べはついていたのでチョイスした映画は「宇宙兄弟」面白かったです。

久々に快適に眠ることができました。


入院四日目~フリ~ダ~ム!~

2014年05月30日 | 鼻中隔湾曲症

 入院四日目になり、昨夜は結構眠ることができたようです。

相変わらずだるいですが、少し動けるようになったので、昨夜密かに点滴が濡れないように工夫してシャワーに入ったのは内緒です。

個室万歳です。

それでも時々息の仕方を忘れて焦ることがあります。

昨夜より、鼻のガーゼの取り換えでいちいち看護師さんを呼ぶのがいやなので、ガーゼや綿球、テープなどを病室に置いて頂き、自分でできるようになったので随分とストレスがなくなりました。

昨日朝昼晩と出された食事はほぼ食べたので、夜の検診時に点滴を外して欲しいとお願いしてみました。

「今の点滴が無くなったら良いでしょう。」と言ってくれたのでルンルン気分です。

朝になり点滴が無くなったので看護師さんに「点滴外してください。」とお願いすると「先生に聞いてみます。」と言います。

「昨夜先生が外して良いと言っていましたよ。」と食い下がります。

しばらくして外してくれたのですが、手の甲に針を残したままです。

我儘なおっさんですが「あれ、昨夜先生がもう点滴はないですと言っていましたよ。」と言うとやっと外してくれました。

「フリ~ダ~ム!」と叫びたいほど清々しい気持ちです。

不自由が一つ一つ消されていく快感はもうたまりませんね。

しかも明日には鼻に詰め込まれたガーゼを取ってくれるというのです。

そのことを思うともうワクワクが止まりません。

目の前にあったカレンダー、人生でこれほどカレンダーを眺めたのは初めてです。

書き忘れたのですが、手術が終わって半日程度は麻酔の影響で酸素が不足する可能性があるということで酸素マスクを付けられます。

酸素マスクをしていると重病人みたいでちょっと申し訳ない気分になったりします。

それにこれがとにかく邪魔だったので私はほぼ外していました。

朝晩の検診のたびに酸素量を測定されましたが異常はなかったので問題なしです。


入院三日目~妖怪人間~

2014年05月29日 | 鼻中隔湾曲症

 

眠れず朝になり入院三日目です。

息苦しさは相変わらずですが、何となく呼吸のコツは覚えてきます。

それでも唾ってどうやって飲み込んでいたのだろうか、と悩むほど不自由です。

朝食はお蕎麦が出ました。

食べないと点滴が外れないというので必死に食べるのですが、飲み込むたびに大量に涙が出るので、はたから見ると相当かわいそうな人です。

やっぱり個室で良かったです。

後はひたすら横になっているだけなのですが、ぐったりして何をする気力もなく、暇だと思う暇もありません。

ただひたすら前の壁にあるカレンダーをボンヤリ眺め「早く楽になりたい」と妖怪人間のように心で叫ぶだけでした。

少し余裕が出てくると血だらけでひものない手術着が気になります。

点滴を替えに来た看護師さんに着替えたいと伝えてなんとか持参した部屋着に着替えることができました。

これだけでもとんでもなくさっぱりします。

すると今度は血の付いた枕と布団が気になります。

看護師さんに取り換えをお願いすると「リネンの取り換えは月曜日ですが、気持ち悪いと思うのですぐに取り換えますね」と言ってくれました。

1時間経過、2時間経過しても取り換えてくれません。

イライラして次に来た看護師さんに「汚れた枕と布団をすぐに取り換えると言ったのに全然取り換えてくれないのだけど、忙しいなら自分でやるからシーツどこにあるの?」とちょっと嫌な言い方をしてしまいました。

その後すぐに取り換えてくれてものすごくさっぱりです。

ただひたすら苦しみに耐えている人間は些細なことに大きくこだわって、これが改善されるとこんなに嬉しいものなのだ、と驚きました。


書き忘れたのですが、手術後にお見舞いに来た嫁さんと長女は苦しそうにしている私を心配して戸惑っていたのですが、次女はニコニコしながら「パパ!麻酔どのくらい我慢できた?」と聞いてきます。

「すぐに寝てしまったよ。」と言うと「ダメじゃん。」と言った感じで、心配されるのが苦手なのでとても癒されました。

写真は久しぶりの食事、鼻が効かないので味はわかりません。


入院二日目~優しくして欲しい編~

2014年05月28日 | 鼻中隔湾曲症

 

出張中ですが入院生活の続きです。


これまで喉に流れ込んでいた血液はさらさらだったのですが、止血剤を入れたことでドロドロになっています。

これがのどに詰まりそうになって、吐き出すにも飲み込むにも苦労します。

鼻にあてたガーゼが血だらけになっているのでコールを押して看護師さんにきてもらい取り換えるのですが「またすぐくるね」と言ってもすぐに来ることはありません。

また数時間経つと血だらけになるのでしぶしぶコールを押します。

夜勤の日にとんでもない患者に当たって気の毒ではありますが、呼吸が恐ろしく苦しいのに放置されると不安になります。

「今夜だけで良いから優しくして!」とか「全身麻酔で楽になるまで眠らせて欲しい!」とか本気で思います。

しかも尿瓶を持ってきて「トイレに行きたくなったら言ってね~」と言います。

言うわけないです。

そおっと病室内にあるトイレに点滴を引きづって行きました。

この時「個室で良かった!」と心から思いましたね。

ただ、ひもの切れている手術着がはだけて邪魔なので「あの時無理を言っても取り換えてもらえば良かった」と後悔もしたのでした。

手術後、食事どころかトイレにも行けない状態になって「とんでもないことになった・・」とがっかりです。

酸素マスクと吸入器、吸入器には血液が700ミリリットルほど入ったままでした。


FMA

2014年05月28日 | ファース関連

入院ネタの途中ですが、昨夜はファースメーカー協力会の総会がありました。

こちらの会は当社開発のファースの家に必要な資材やサービスを提供頂いているメーカーさんの会で、今回が設立20周年です。

たくさんの方々の支えがあって生かされていること、強く感じる夜でした。


入院二日目~ギリギリ編~

2014年05月27日 | 鼻中隔湾曲症

出張中ですが入院生活の続きです。


喉を眺めた先生が「ちょっと血液が流れ込んでいますね~」と言ったあと、何を思ったか数時間前に手術して止血しているはずの大量のガーゼを鼻から抜き取ってしまいました。

当然大量出血です。

流れ出る血液を必死に抑えながら病室についていた吸引器のようなもので吸い取って行きます。

「この吸入器詰まってるよ!」バタバタ

「○○ガーゼ持ってきて!」バタバタ

「○○ガーゼはこの病棟にはありません!」バタバタ

と私の意識とは関係なくバタバタしながら切実なやり取りを続けています。

最初先生と看護師二人だったのですが、目を開けるたびに人が増え、気が付くと病室いっぱいに10人くらいの人が入り混じり、病室が騒然としています。

この時病室の前を通った人は「ここの患者もうダメかも」と思ったでしょう。

気が付くと偉い先生も来ていて、若い主治医の先生が「○○ガーゼを取ってしまったのが良くなかったかも知れません」とか言っています。

私の存在に気付いた一人の看護師が「福地さん!大丈夫ですか!」と声をかけてきたので「ギリギリ大丈夫です・・」と言っておきました。

ややウケて病室が少し明るくなったのですが、麻酔が切れた後に大量のガーゼを抜き差しされて血だらけで大丈夫なのかは本人にわかりません。

それでも何とか処置が終わってみんな落ち着いたのですが、手術の後より流れ込んでくる血液が増えていて苦しいです。

夜になり先生が来て「いや~大変でしたね。大丈夫ですか?」と聞かれたので「大丈夫です」と答えました。

また同じことになっては嫌なので頑張ることにします。

「まだ出血があるので止血剤を入れておきますね」と言って去って行きました。

この止血剤がまた厄介でした。

厄介な止血剤。


入院二日目~意外に苦しい編~

2014年05月26日 | 鼻中隔湾曲症

 

病室に戻ったのは良いのですが、鼻で呼吸できないのはしょうがないとして、のどから血液なのか鼻水なのかわからないものが流れ込んでくるので、酸素マスクを付けた状態でどうして良いのか困ります。

吐き出すにしてもうまく行かず、飲み込むとそのたびに大量に涙が出てきます。

「あまり飲み込むと具合が悪くなるからできるだけ吐き出してね~」と言われますがなかなかうまく行きません。

無理に横を向いて容器みたいなものに血液を吐き出していると別の看護師さんが「無理をすると傷口が開くからあまり動かないでね~」と言います。

別なことをタメ口でいう若い看護師にいらっとしますが、文句をいう気力もなく、鼻が大量のガーゼで詰まっているのでうまく話すこともできません。

涙は大量のガーゼが涙腺を刺激しているので少しの動きで出てしまうようです。

そこに手術をした先生が来て「どうですか~」と言います。

「のどに何かと流れ込んでくるので苦しいです」と言いました。

この一言が失敗でした。

若い先生のなんとかしてあげたい魂を揺さぶってしまったようです。


この後のことはまた長くなりそうなのであとで書きたいと思います。


入院二日目~手術編~

2014年05月25日 | 鼻中隔湾曲症

 

入院二日目、今日はお昼頃から手術とのことなので昨夜の21時から食事禁止で当日は朝7時からは水分も禁止です。

手術前の説明では、手術は2時間程度で終わり、すぐに麻酔が覚めるのでなにもなければ夕食は食べられるとのことでした。

意外にお気楽ムードです。

時間になり看護師さんから手術着と足のむくみを防ぐ靴下みたいなものに着替えるように指示されます。

手術着の内側の紐が切れていたので「これ、切れてますよ」と申告したのですが、何とかしてよ~という顔をしたので「どうせ手術中だけだ」と思い内側のひもはパンツに突っ込みそのまま手術室に向いました。

病室はテレビで見た感じと一緒で少しテンションが上がります。

点滴のハリを刺して、いよいよ全身麻酔です。

入院前に娘たちが勉強や発表会を頑張っていたので「パパも麻酔で簡単に眠らないように頑張るよ!」と宣言していたので「すぐに眠くなりますよ~」と言われながらも絶対寝ないと頑張ったつもりでしたが3秒で寝てしまいました。

手術は予定通り二時間程度で終わり、うっすらと夢を見た後に目が覚めました。

しばらくぼやっとしていましたが自発的に呼吸ができいるとのことで無事病室に戻されました。

この後のことはまた後で書きたいと思います。

写真は手術前夜に食べた夕食です。これからしばらく絶食でした。


入院前の手続きについて

2014年05月24日 | 鼻中隔湾曲症

 

書き忘れたのですが、入院前に限度額適用認定の申請を行います。

必要な書類は病院から頂けます。

保険証のコピーと必要事項を書いた書類を保険証に書いてある健康保険の協会に送ると4~5日程度で認定書が送られてきます。

これを入院時に提出しておくと治療費が所得により設定された限度額を超えてもそれ以上は請求されない手続きなので重要です。

ただし、部屋のグレードアップや食事代は含まれないので注意が必要ですね。

それともう一つ重要なのが生命保険などの手続きです。

保険会社に事前に入院することを伝えておくと必要書類を送って頂けるので安心です。

保険金の請求は退院後に病院から書いてもらえる診断書が必要になるので、診断書が出来たらすぐ手続きできるように準備しておくと良いです。

入院二日目のことについてはまた後程書きたいと思います。

病室からの景色は本当に最高でした。


入院一日目~バカボンは嫌だ~

2014年05月23日 | 鼻中隔湾曲症

 

ゴールデンウィーク中に治療した鼻中隔湾曲症について少し詳しく書いてみます。

入院日を決めた後、ネットなどで予備知識を仕入れていたら、これが結構大変なんだということがわかってきました。

特に言われていたのが「麻酔から覚めたあと、鼻呼吸が全くできない状態に息苦しさを感じる。」というものでした。

中にはパニックになるという人もいて、しかもその状況が三日も続くというのでちょっとビビッてしまいます。

それでもまーなんとかなるかとこの時点では余裕でした。

手術の内容は、全身麻酔で鼻の孔から内視鏡で湾曲している軟骨や粘膜を除去する、というもので比較的簡単のようですが「鼻の孔がつながる可能性がある」「鼻の形が変形する可能性がある」ということが書いている同意書にサインさせられるのでここでも少しビビります。

鼻の穴がつながったらバカボンの警官になってしまいます。

それは嫌ですね。

でもそういうことではなくて、鼻の中の壁の一部を除去するので、小さな穴があいてしまうことがあるらしいのです。

鼻の変形に関しては現在の術式では考えにくいとのいうことでしたが、文章にあるとちょっと嫌ですね。

とにかくこの同意書にサインしていよいよ入院となりました。

入院一日目は前日まであきらめていた個室が取れたということ、景色がとても良かったことなどもあってテンションが上がり、旅行気分全開でした。

長文になりそうなので続きはまた後で書きたいと思います。