感情的になりそうだったので少し間を開けて書いていますが、科学者の笹井さんが亡くなりました。
日本の化学の大きな損失です。
社会人として何か間違いを犯したわけではないのに苛めの標的にされて、自分よりも悪くないのに更に強く標的とされている部下の小保方さんを守ることができなくて、無念だったのだと思います。
笹井さんも小保方さんも知り合いでもなんでもありませんが、どこからどう見ても責められることはしていないのに、どうして総力を挙げて攻撃されているのか疑問です。
前にも書きましたが、今回の問題は発表した論文に間違いがあっただけです。
しかもその間違いは軽微だったので、様々な審査をすり抜けてメジャー雑誌で取り上げられました。
論文そのものが得た功績は大変なものです。
あまり報じられていませんが、現在発表されている多くの論文を細かく精査すると、小保方さん程度の間違いは星の数ほどあるので、いちいち罰していては化学の進歩は止まります。
きっと最初は小保方さんの成功に嫉妬した何者かの小さな告発だったと思うのですが、今の日本の中にある何かとても良くない作用が働いて、今回のことが起きてしまいました。
日本は島国で外からの接触(圧力)が極端に少ない国です。
その分情報に純粋で、間違った方向でも進んで行ってしまう怖さを感じます。
外のこと、内のこと、いろいろな角度からよーく見て考えて、今の状態を見た時に見えてくることがあります。
そして、言葉の力で人は死ぬ、ということを知らなくてはいけません。
言っている側は当たり前だと思っていても、捉える側には暴力以外の何物でもないということがあります。
科学者にとって「改ざん」とか「偽装」という言葉が人格の全てを否定する破壊的な言葉であるように、人によってそれぞれ暴力と捉える言葉は違います。
世の中に影響力があればあるほど、気を付ける必要があります。
まずは自分自身から背筋を伸ばして行きます。