本番のたびに、裏のどこかしこで、
繰り広げられていた、
「だるまさんが転んだ」
あの・・・、
「はじめの一歩」って遊びがありますよね。
鬼が後ろ向いて、
「だるまさんがころんだ」
と言う間に、ささっと鬼に近づいて。
でも、動いているところを鬼に見られたら捕まってしまう。
だから「だるまさんがころん」・・・までしか動けない。
「だ」で鬼が振り向くから、そこでは止まる。
今回、これと同じことを、
裏でずーーっとやっていました。
というのも、今回、2階の階段を作ったりと、
何かとセットの建て込みが難しかったようで、
とにかく、ちょっとでも動いたら、
<ギーーーッ>
と音がする。
ほんの1歩、そっと動いただけでも、
<ギーーーッ>
場所によっては、重心を移動しただけでも、
<ギーーーッ>
だから静かなシーンでは、
1歩たりとも動けないんです。
でも、そんなこと言ったって、
上手から下手に移動しなければならない人や、
小道具をとらなければならない人など、
どうしても動かなきゃならない人は、たくさんいます。
そこで、気がついたら全員が、
「だるまさんが転んだ」で歩いていました。
つまり、
舞台上で、大きな声が出るたびに、
その台詞を狙って、1歩、2歩、3歩。
また次に大きな声が出るのを待って、
それに合わせて、また1歩、2歩、3歩。
いつ大声を出すかはわかっていますから、
それをじっと待って動くのです。
何よりありがたいのが、舞台上で走るとき。
弟子の由紀がとっても忙しくて、いっつも走ってる!
この足音に合わせると、
かなり歩数が稼げるんですよね。
だから本番中は、この舞台裏に、
何人ものキャストたちがスタンバイして、
<役のままの格好>で、表情だけは<素>で、
「帰って!」・・・ささっ
「いいから帰って!」・・・ささささっ
バタバタバタバタ・・・ささささささささっ
と一斉に動いていたのでゴザイマス(笑)
うん。想像すると、なかなか笑える。
あ、もちろん、どんな芝居でも、
静かなシーンで動かないのは常識です。
しかし今回は、特別にハードで
「鳴き廊下」ってあるよね、と思い出したほど(笑)
私はほとんど裏にいなかったので、
それほどではなかったんですが、
何度も裏で行ったり来たりした人たちは、
かなり笑える話があったみたいで・・・。
ウラ話用に聞いときゃよかった!
(つづく)
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