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おもちゃのタカラの創業者の素晴らしさ

2019年02月02日 23時19分05秒 | Weblog

 おもちゃ業界では有名なタカラ(現タカラトミー)という会社の創業者「佐藤 」という人をご存知だろうか?タカラというおもちゃ・玩具メーカーを大企業に育て上げた手腕がすごいのである。
 東京の下町(葛飾区宝町)のちっちゃな樹脂加工を譲り受けた後、この会社の技術を使い、おもちゃ業界に進出したのです。まずは、樹脂加工技術で「ダッコちゃん人形」を製造、これが大ブームとなったのですが、おもちゃというものの流行りと廃れは本当に早いもので、あっという間にブームは去ってしまった。その後、このはやりの短命さに影響されないおもちゃの試行錯誤を行い、今でもかなりの売り上げを記録している「リカちゃん人形」の開発に成功したのです。おもちゃであるから、流行りもすれば廃りも早い、そこで安太は、飽きられないためにはどうするかを調査・研究したのです。これが、「分析の鬼」と言われた、佐藤安太の真骨頂だったのです。この時に、継続していたあるシリーズ映画に着目したのです。それが、毎回同じ内容なのに飽きられないシリーズ映画「男はつらいよ」だったのです。毎回、寅次郎の展開は同じなのに、何故飽きられずにシリーズ化に耐えられたのか?ここを分析した結果、寅次郎という主人公は同じでも、毎回マドンナが違い、寅次郎の恋物語(一方的な恋)が展開されるのですが、毎回マドンナが異なることで、似たような話の展開なのに飽きられず、シリーズ化されていったのです。「リカちゃん人形」も、ボーイフレンドを変えれば、飽きられずに、ずっと人気の安定した玩具になると考え、対応していったことで、40年以上の長きに渡り、売れ続けているのです。
 また、1980年代には、「チョロQ」という小型スポーツカーを売り出しヒットしたのですが、やはり廃れも早かった。しかし、和歌山だけが安定した売り上げを記録していたことから、状況を分析。この和歌山では、改造チョロQ大会が開催されていたことから、こぞってチョロQを和歌山では購入していたのです。これを見ぬいた安太は、この大会を各地方で開催することで、チョロQの売り上げを伸ばしたのでした。
 しかし、その後TVゲーム機が大流行りし、タカラはこれに乗り遅れることになったのですが、安太自身、おもちゃは形があって子供に遊ばれるものが、本来のおもちゃだという信念がありましたので、従業員からTVゲームに参入すべきだという意見にも耳を傾けませんでした。この業績が落ち込んでいるとき、タカラのある商品が大人に爆発的に購入されていることを分析したのです。それが「のらくろロック」だったのです。音に反応して動くのらくろロックという人形に、何故大人が惹かれるのか?ここを「分析の鬼」の持ち前の研究で、解明したのです。当時、栄養ドリンクのCMでも「24時間戦えますか?」の流行語が示すように、働くことが美徳であるような社会風潮だったことで、大人は疲れきっていたことによる反応だったことがわかりました。その結果、音に反応し、よりコミカルに動く「フラワーロック」を開発し爆発的ヒットになったのです。
 経営者は強い信念と分析の鬼と化す努力で、素晴らしいものを開発していけるし、会社の利益向上や発展に寄与できるんだということを、強く感じるのです。


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