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全編ヴァイオレンス・アクションの「マッドマックス怒りのデスロード」

2016年07月25日 23時15分55秒 | Weblog

 久々にTSUTAYAカードを更新したのであるが、この時無料で見れるDVD券があったので、洋画を見ようと探索。昔非常に憧れていた復讐劇のマッドマックスの続編を発見。『マッドマックス怒りのデスロード』(2015年アメリカ制作)である。
 第1,2作品と見ていたので、さぞかし心ときめかす復讐劇の作品だろうと思ったが、これが全編通じたヴァイオレンス・アクションのみの、ちょっとがっかりの作品になっていた。妻や子供を虫けらのように殺された男の壮絶な復讐劇が、この作品の始まりだったはずが、今回のこの作品には、それらのものが感じられない。単なるハードなヴァイオレンスが画面いっぱいに演出された作品になってしまっていた。当初の制作監督の作品とは感じられないほどの、あまり意味のない作品だったと感じてしまったのである。
 荒廃した近未来を舞台に妻子を暴走族に殺された男の壮絶な復讐(ふくしゅう)劇を描き、主演のメル・ギブソンの出世作となった『マッドマックス』シリーズ第4弾。同シリーズの生みの親であるジョージ・ミラーが再びメガホンを取り、主役を『ダークナイト ライジング』などのトム・ハーディが受け継ぐ。共演にはオスカー女優シャーリーズ・セロン、『ウォーム・ボディーズ』などのニコラス・ホルト、1作目で暴走族のボスを演じたヒュー・キース・バーンら多彩な顔ぶれが集結。
 
<あらすじ>
 資源が底を突き荒廃した世界、愛する者も生きる望みも失い荒野をさまようマックス(トム・ハーディ)は、砂漠を牛耳る敵であるイモータン・ジョー(ヒュー・キース・バーン)の一団に捕らわれ、深い傷を負ってしまう。そんな彼の前に、ジョーの配下の女戦士フュリオサ(シャーリーズ・セロン)、全身白塗りの謎の男、そしてジョーと敵対関係にあるグループが出現。マックスは彼らと手を組み、強大なジョーの勢力に戦いを挑む。

  “映画史に残る偉業ベストテン”に入るかはともかくとして、ジョージ・ミラー監督の「マッドマックス」シリーズは映画の未来を変えた発明だった。その真髄は掛け値なしの「中二マインド」にある。例えば「マッドマックス2」の舞台は核戦争後の荒廃した地球。敵はモヒカン頭で顔にペイントをした荒くれ集団。広大な砂漠を改造車と改造バイクが爆走し、武器と力がモノを言う狂った世界にさすらいの一匹狼が立ち向かう!バカだ。バカなんだけど、同時になんとキャッチーなことか。中二のガキが夢想するカッコよさをまんま実写化しようという誇大妄想を実現させたのがミラーであり、その影響を受けたフォロワーは数知れない。ただどんなに先鋭的な表現も、繰り返し模倣されることで陳腐化していく。70歳になったミラーが30年ぶりに贈るシリーズ最新作なんてオールドファンの同窓会にしかならない――はずだった。いや、そう思うことで、ミラー爺の無謀なチャレンジが失敗しても諦めがつくはずだった……。ところが「マッドマックス 怒りのデス・ロード」はもはや“発明”を超えた“奇跡”だったよ! 主演はトム・ハーディに変わったがコンセプトはなにも変わってない。主人公は縁もゆかりもない他人のために命を張ってしまうぶっきらぼうなお人好しで、敵はクルマのハンドルを崇拝するスピード狂の白塗り軍団。映画の大半を占めるカーチェイスには巨大スピーカーを積んだトラックが伴走し、大音量でヘビィなギターを掻き鳴らす。過去作で不足していた要素も抜かりなくフォロー。美女だ。しかもさまざまなタイプを取りそろえ、リーダーはシャーリーズ・セロン扮する片腕の女戦士。ミラーは70歳にして一片の曇りもないな!本作は過去の焼き直しでも懐古主義のお祭りでもない。ミラーが思い描く壮大なビジョンに、30年間誰も追いつけていなかったことを知らしめる“事件”である。どうか老若男女を問わず、どなたさまも裸足で劇場に駆けつけていただきたい。(村山)




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