時代劇専門チャンネルでは、「必殺シリーズ」が連日放映されている。この必殺シリーズは、今は亡き藤田まことの出世作でもある。今回は、「新必殺仕置き人」。八丁堀として、町方同心・中村主水(もんど)役が大当たりしたのである。昼間は冴えない町方同心であるが、裏稼業として、金によって始末を依頼された悪人を斬るのである。この、二面性の痛快さが、この「必殺シリーズ」の面白さである。昼間は、同心仲間から「昼行灯(ひるあんどん)」と呼ばれている。明るい時に行灯を用意しても意味が無いことから、役立たずと言う意味であるが、嫁・姑にも毎日のようにいびられるのである。しかし、剣の達人であるため、どんな相手でも、見事に斬ってみせるところは、本当に痛快である。また、このシーンに鳴り響く、トランペットも、非常に高揚する演出である。
第24話「誘拐無用」1977.7.1
畳奉行の娘を女房にし身代築いた畳表問屋・備後屋、女房と連れ子を疎ましく思い始めた矢先、妾の件でチンピラに脅迫される。これを奇貨とした備後屋は金を捻出するためとチンピラを騙し連れ子を誘拐させ、身代金授受の場で昵懇の南町与力に女房ともども始末させる。
寅の会には備後屋と与力がかけられる。釣りの畳奉行がインサートされ依頼人を示唆。
ロケ地、畳奉行田原兵助邸、相国寺林光院。釣りの川は桂と思われるが場所特定できず。
*正八、開店の支度しながら鼻歌はジュリーの「勝手にしやがれ」。*屋根の男は正八が町娘と戯れる上から赤褌を垂らす。ひっぱたかれた正八見て「痛ったー」。*巳代松の鉄砲で射抜かれる備後屋、蚊帳を引き毟り倒れるビジュアルが面白い。鉄は屋形船で芸者遊びの与力を擦れ違いざま鮮やかに仕置。
「 のさばる悪をなんとする
天の裁きは待ってはおれぬ
この世の正義もあてにはならぬ
闇に裁いて仕置する
南無阿弥陀仏 」
(作:早坂暁、野上龍雄 語り:芥川隆行)
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