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007の番外編?ネバーセイ・ネバーアゲイン!

2007年10月07日 22時28分44秒 | Weblog
 007シリーズは多く制作されましたが、この『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(1983年アメリカ制作)は、ショーン・コネリー主演なんですが、007シリーズ的なものではなく、番外編的な映画なのです。冒頭の、おなじみの007シーンが無く、なんか味気ない感じですね。音楽も007のテーマソングではないのです。イアン・フレンミングと共同著作であるジョン・マクロリーのトラブルが起こり、それぞれが権利を持つ事で合意したことに端を発します。ジョン・マクロリーの側で製作されたものが「ネバー・セイ・ネバー・アゲイン」となります。こちらは、そんな事情もあってか、「007」のロゴは通常使われません。リメイクだけあって、ストーリーは同じなのですが、「ミスター・ビーン」ことローワン・アトキンソンや、近頃では「X-MEN」のジーン・グレイ役が記憶に新しいファムケ・ヤンセンが、女暗殺者で登場していました。確かに、制作者側でのドタバタから派生しての制作のため、イギリスではなく、アメリカ制作であり、本作は、007シリーズの第4作目「サンダーボール作戦」のリメイク作品という位置づけです。しかし、ショーン・コネリーはさすがに、ジェームズ・ボンド役として、はまっていますね。厳しさがあり、そして、ウイットやユーモアがあるのです。若かりし時のボンドではありませんが、熟年ボンドとしての格好良さがありますね。
 
【ストーリー】
 
ショーン・コネリーが12年ぶりにボンドに復活!奇しくも「オクトパシー」とほぼ同時期に日本公開となり、話題を振りまいた作品です。しかし、興行成績では本家には及びませんでした。が、12年ぶりにコネリー・ボンドの勇姿を見ることが出来ただけで満足という方もおられるでしょう。ストーリーは「サンダーボール作戦」のリメイクですが、18年という年月は技術の進歩が大きいと言うことを認識させてくれます。スペクターにしてもその力がより大きくなっていますし、「コネリー・ボンドを再び見たい」という世界中の多くの声を受けて製作されもの。
ジェームズ・ボンドの訓練を記録したビデオ・テープを見ながら、新しいMは言う。「私は前任者ほど君を買っていない。スパイ学校で講師をしている間に君の身体はなまったらしいな。シュラブランド療養所に行き、鍛え直したまえ」。一方、対謀報・テロ・復讐・強要機関スペクターは部下を集め、首領のブロフェルドが、新たなる謀略行動アラーの涙作戦2を発表する。NATOの模擬訓練中、巡航ミサイル二基が核弾頭を搭載したまま発射され、スペクターの手に落ちてしまう。スペクターはNAT0諸国に、年間石油購入予算の25%相当の金を渡せ、さもなければ、7日後にミサイル2機を爆破すると脅迫。Mはボンドにミサイル回収を命じる。バハマに急行したボンドは事件の背後に慈善事業家エミリオ・ラルゴがいることに気づき、彼の愛人との接触を図るが、そこにはスペクターの罠が待ちかまえていた・・・。ティーを証明するためにも、なんとか施設を脱出すると、鍵を握る男ザオを追ってキューバへと向かうのだった・・・。

 
ユーモアのあるボンドの台詞が、また、たまらなく良いのだ。
ウォータージェット・スキーを楽しんでいた美女ファチマは、海辺のオープン・バーでドライ・マティーニを飲んでいた白いスーツ姿のボンドの腕の中へ、いきなり誤って飛び込んでしまう。びしょぬれの美女を抱えたボンドとの会話。

FATIMA: Oh, how reckless of me. I made you all wet.
     「あら、私ってなんて向こう見ずな。あなたをすっかり濡らしちゃって」
 
BOND: Yes, but my martini is still dry. My name
is James.       
   「そうだね、でもマティ-ニはドライのままです。ジェームズ
です。よろしく」

 この会話の粋な事。服はぬれても、飲んでいるマティーニはドライ(「ぬれていない」の意味で掛け言葉になっている)のままであるとのナイスな言葉。
 ジェームズ・ボンドの面白みは、セクシーなボンド・ガールとの卓越したしゃべりとアクションではないだろうか?そういう意味では、本家の007シリーズではない本作も、ジェームズの魅力が一杯の映画である。冒頭のシーンでは、年老いて、酒びたりのボンドに、「M」が療養所に入って、体中に充満した毒素分子を抜き、綺麗な体にするよう要請がある。ある時、ドアを開けて出て行くボンドに受付嬢が、「やっとMが仕事をくれたのね」との投げかけに、ボンドは「解毒分子を抹殺しに行ってくる」と、彼女の期待を裏切らない形で返事をする。実際には、その療養所に行くためだったのだが、敵との対決を思わせる言葉で返すあたりは、往年のボンドと言えるだろう。また、療養所にて、強靭な敵に襲われるシーンがある。どんなに殴りかかっても歯が立たない相手に、ある液体が入ったビンを顔に引っ掛けると、相手は、苦しんで倒れこんでしまう。そのビンには、「ボンドの採集尿」と書いてあった。検査のため、ボンドからの採尿だったのだ。ここでも、強力な毒素が尿にはたまっていたというブラック・ジョークか?
 「カジノ・ロワイヤル」も、007シリーズの番外であるのだが、ジェームズ・ボンドの格好良さを、今後も踏襲した映画製作を行ってもらいたい!!


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