動物と人間の友情物語は多いが、本日は、特に感動的な番組を見た。日本テレビ「1億3000万人が泣ける 奇跡をくれた動物たち」(19:00~21:00)である。6つの話を、この番組の中で紹介する。最も感動したのは、あの2001年9月11日に発生した「アメリカ同時多発テロ」の中で起きた奇跡。マイケルは、目が不自由なため、盲導犬ロゼル(ゴールデンレトリバー犬)を常に出勤先に連れて行かねばならなかった。その出勤場所は、ワールド・トレードセンター78Fにある。テロ発生の同日にも、盲導犬ロゼルをつれていた。事件発生時、何が起こったか分からない中、急いでロゼルに避難の指示をした。盲導犬ロゼルは、危険を察知し、ご主人であるマイケルを連れ、エレベーターへ。しかし、航空機がビルに激突して炎上している上層階の影響で、使用は出来ない状況。やむなく、階段で降下を決意。78Fから1Fまでは、2000段以上の階段を下りなければならない。しかも、その上、マイケルは目が不自由なのでる。煙が立ち込めてくる中、ロゼルは動物の感で、危険が間近に迫っていることを感じ取り、マイケルを大急ぎで階下へ誘導する。半ば強引に。ジェット燃料の臭気が、呼吸を麻痺させる中、必死に1Fへ。途中、階段ですれ違った消防隊がいた。立派に誘導させている盲導犬の頭をなぜた。通常、盲導犬は、他人に触られる事を嫌う訓練を受けているのだが、このときは例外だったようだ。この消防士たちは、階上に上がっていき、2度と戻らぬ人となった。このことを、ロゼルは、知っていたのかもしれない。1Fにたどり着くと、ビルの外は、色んなものが落下しており、大変危険な状況である。ロビーに止まり、外に出ないように叫んでいる誘導員にかまうことなく、盲導犬ロゼルは、マイケルを一刻も早く外に連れ出そうと、強引に引っ張るのである。「何故なんだ!!」。マイケルの叫びを耳ともせず、強引に外へ、そして、ビルから離れた場所へ。その数分後、数千名の命と共に、ワールド・トレードセンターは、崩壊していくのであった。数分脱出が遅れたら、マイケルやロゼルの命も同様になっていたはず。何と凄い犬なのだろう!!
その他に、重度の障害を脳に持つドイツの少女とイルカの友情により、感情を取り戻す話、馬術で有名になった名馬が盲目となり、ある女子高生との交流で、かつての名馬が、再び馬術競技に参加するまでに精神を回復していく話や北海道・東山動物園でのゴリラと飼育員の友情物語等、感動的な話が続く。
動物と人間の交流や友情は、古くから伝承されてきた。忠犬ハチ公なんかもその1例である。ドラマでも「わんぱくフリッパー」は、イルカと少年の友情物語、「名犬ラッシー」は、コリー犬と少年たちの友情物語、スターリング・ノース原作の「あらいぐま・ラスカル」(アニメ)(原作は、「はるかなる我がラスカル」)等多くの作品がある。実に心温まる話であるし、動物は、人間の語り掛けや感情を理解しているのかも知れない。