AKB48をめぐる妄想

AKB48にハマった私「カギ」が、好き勝手なことを述べるブログです。

チームS出張公演(夜)の感想・その1

2014-06-14 21:42:18 | Weblog
 観ていて楽しめる、良い公演だったと思う。ただ一方で、良い悪いは別にして、要するに私がイメージしていたチームSとは、カツオが作り出したものだったのだ、ということを痛感した。そして今、そういうスパルタ的なダンス至上主義とは違うチームSのありようが作り出されようとしている、というのが、今日の最大の感想だった。

 かつてのチームSらしさを継承し、手足もちぎれよとばかりに激しく踊りまくる人がいる一方で、アイドルスマイルを振りまきながら、目線が合うとウィンクまで飛ばしてくれる釣りっぷりの人(移籍組ではなく)もいる。歌と歌う時の表情にこめる表現力で光っている人もいる。13歳もいればその2倍以上の姉さんもいる。そういうさまざまな個性が、互いの個性を認め合いながら、仲間として、一つのチームとして機能しようとしている。完全に機能しているとは、まだ言えないかも知れない。だが、確実に良い方向に進んでいるのだろう、という印象を受けた。

 今回の出張公演で私が一番びっくりし、かつ、良いものを観た、と思ったのは、北川さんだった。うはぁ、うはってすごいんだー、と内心でつぶやいてからおやじギャグみたいだなぁと思ったなんて話はどうでもいいとして、てんとうむChu!を何度か見た時には「歳に似合わないきれいさは分かるけど、それ以外の印象が薄いなぁ」なんて思っていたのに、いやいやとんでもない。この人すごいわ。まだ確信として言えるわけではないのだけれど、今日の感想としては、もしかしたらこの人は「演じる者の狂気」を隠し持つ人なのではないか。板の上でトランス状態になってしまうほどの「のめり込み型」ないし「憑依型」の人のような気がする。そうであるとしたら、SKE48は、いや48グループは、それを見守っている私たちは、とてつもない逸材、至宝を目の当たりにしているのかも知れない。

 都築さんは相変わらず大きく激しく情熱的なダンスがすばらしく、公演中にしばしば目を奪われる。強いて言うと、鈴蘭とちょっと見違える時があるのが損なところか。動きのクセが違うので、ちょっと見ればすぐ分かるんだけど、一瞬あれっ? と思うんだよね。ついでに言うと、鈴蘭は矢方さんとも少しカブるので、3人が近くにいると、束の間、誰だか迷う。本人たちのせいではないんだけれど、ちょっともったいない。

 他方、二村さんの劇場公演を、私は初めて(…のはず)観たのだけれど、なるほど、今回の総選挙での躍進が納得できた。ガツガツ踊る方ではないのだけれど、身のこなしの端々に、表情に、目線に、さりげないエロティシズムが混じる。それでいてくどさやドロドロ感とは無縁で、さわやかなお色気感。さらに、意図的な釣りじゃない(と観る側には感じられる)のに、「目が合った」感がタダゴトでなく、ものすごい威力で客席を魅了していく。釣りというより地曳網級。しかも、決めポーズのところでさりげなくウィンクなんかを飛ばすもんだから、いやあ、あれ観ちゃったら客は落ちると思うよ、うん。私もああいう丸顔はもともと好きなタイプ…げふんげふんw。

 アズマリオンもおもしろいなぁ。あの人をどういう言葉で表現したらいいか、今ちょっと言葉に困っているのだけれど、ああいう人がきちんと主力級の一角を張り続けられるかどうかが、SKE48が、いや、48グループ全体が、良い状態であり続けているかどうかの試金石になると思う。

 こういういろいろな個性を許容する重石は、やはり西中と佐藤さんの年長組なのだと思う。実は大組閣の時、私は「この二人を同じチームにするってどーなのよ」と思っていた。だが、この二人がいるからこそ、SKE48の魂をしっかりと保ったまま、移籍組のキャプテンも、かつてのスパルタ的なダンス至上主義の中では居場所のなかった人も受け入れて、新しいチームSを作り出せつつあるのではないか。この二人の存在意義は、非常に大きい。

 佐江がAKB48から移籍したばかりなのに、AKB48があったからこそ私たち姉妹グループがある、みたいな趣旨でAKB48とAKB48劇場への感謝を述べるくだりだけ、も の す ご く 違和感があったけれども、その点を除けば、良い溶け込み方をしていると思う。いろいろなことを背負い過ぎるんじゃないかと気になっていたのだけれど、無理にリーダーシップを主張せず、一メンバーとしてSKE48の一員になろうとしている姿は好感を持てた。

 鈴蘭は意外なほど自然に溶け込んでいる。前述のように、都築さんや矢方さんと微妙にカブるところがもったいないが、逆に言えば、そこでどう自分を差別化していけるか、というのが、本人にとって大事な課題になる、今日の自己紹介で、自分のダンスの特徴はこれこれなので…と言って、そこで差異を主張しようとしていたのは良かったと思う。

 とりあえずこんなところで。