「マルチョよ、騎士は、弱きを助け、強きを挫くのを道とする。
ゆえに戦いの時は常に弱きに加勢するを心がけよ。」
「・・・・・・
師匠、でもそれじゃあ、いっつも負けてばっかしじゃないの!」
「いや、マルチョ、真の勝 . . . 本文を読む
「マルチョとやら、よくぞ遠路はるばる来てくれた。
この老いぼれに用があるとは、珍しい客もあるものだ。
おお、この者はスヌーピー・エル・セリオ。私の執事をしてくれている正直者だ。気兼ねなく話すがいいぞ。」
「名にしおうキホーテ爺さん。お目にかかれて光栄です。話というのは他でもない、このアタシをアンタの弟子にして欲しいのヨッ。」
「・・・この頃とんと目も耳も遠くなってしまっての・・・
何と、騎士 . . . 本文を読む
「ふう!・・・腹が減って走れない。・・・」
「無理しないで、ローランド。」
「ふん、見たか! 誰もアタシの足にかなわないのじゃ!」
「ブヒヒィィィン・・・アタシ死にそう!」
「まあ、まずはこれでも食べて元気出すのヨ。
弱いものを助けるのも、騎士の仕事なのよネ。・・・」
「ありがとう! 意外といいところ、あるんだね。」
「なにヨ、それ、どういう意味?」
「アンタたち、ああやって里に . . . 本文を読む
アタシはマルダヌキ・ラ・グロトーナ。
ここではみんなマルチョと呼んでるワ。
愛驢馬・オイボレッテに跨って諸国を巡り、騎士になる修行をしてるところヨ。
「えぇ・・と、有名な、キホーテ爺さんの家は確かこの辺ね。・・・」
キャーーーーーーッ!!
な、何事!?
こ、これは一大事っ!
さっそく 騎士の腕の見せ所だワッ!
まちなさいっ!
「ゴリラが女の子を追いかけるなんて、穏やかじゃな . . . 本文を読む
さあ、みんな、今日はモツ鍋よっ!
ワーーーーーーーイ!
ヤッターーーーッ!
エーーーーーッ♡
バンザーイ!!
さあさあ、熱いうちにいただきましょう!
アタシがみんなにヨソッてあげるのヨッ!
・・・ではまずアタシの分から・・・
こうして悲劇は始まった・・・
(「悲劇のモツ鍋」 おしまい)
. . . 本文を読む
前々から気になっていたことなのだが、
「マルダヌキ物語」にはたくさんの猫が登場するけれど、恐らくは読者の方々にはどれがどれだかわからないが、とにかく猫がたくさん・・・という風にしか受け取ってもらえていないのではないかと思う。
描く方の立場からすれば、限られたBLOG画面上の空間に全部の猫を書き込むことは構成上煩雑になるだけだし、実際その都度に物語の展開に必要な数の猫しか登場させていないのが現状だ。 . . . 本文を読む
やっと家を見つけた私たちは働いた。
まずは家の修理、藪の草刈、そして畑を作って種を蒔いて・・・
あの頃本当に一生懸命働いた。
今みたいに、田んぼも畑もまだできてなかったから、
近所の農家が捨てた、屑米や野菜屑、それから野山の草を摘んで来て食べた。
それでもとても美味しいと思ったし、食べたら後は寝るだけだった。
そうこうするうち、クマが転がり込んで、
ス . . . 本文を読む
ううん・・・ ううん・・・
「先生、ありがとうございました。あの・・・これ、お礼です。・・・」
「ああ、くれぐれも、安静にね。では・・・」
「ミーコ・・・ミーコ、もうお医者さんを呼んじゃあ、駄目だ。」
「ホルス、何も心配しないで。」
「いや、このままじゃあ、ボクらはいつまで経っても貧乏でいてしまう・・・
お願いだ。もう医者を呼ばないでくれ。」
「いいのよ、ホルス。」
「そうヨ、何言って . . . 本文を読む
「今日は隣りのジッちゃんのうちに麦刈りに行くぞ!
みんな、用意はできたな?」
ハアーーーーーーーイ!!!
「ハイよ!・・・もちろんなのヨ!」
「ジッちゃーーーーん! 手伝いに来たよーーー。」
「おぉ、待ってたぞ。
バンつぁんの腰も曲がってしまったし、もうオラも年取ったで、しんどいでノォ・・・」
「ありがとがす。まんず、今は猫の手も借りたい時だで。
ホレ、束ぁ結わえるには、こうしてこうや . . . 本文を読む
ケエーーーーーーーッ!
ウワーーーーーーッッ!
なんてまあ、頼りないヤツらだこと・・・
仕方ない。奥の手を出しましょうか!
奥の手・・・って、お前、今まで何もしてないぞ・・・
変身!!
タヌキ魔人!!!
!
そ、それが、どうかしたのか?・・・
いや、ちょっとネ・・・
凝ってみただけ・・・
ええい! ホンデは、本番に . . . 本文を読む
史上最強の幻魔使い 獅子王!
オレの名を呼ぶのは誰だ!
アタシよっ!
このマルダヌキと勝負しなさい!
くっっ!・・・
オレも落ちたもんだ・・・
(・・・どしたの??)
せっかくだから相手になってやるっ!
鳳凰!
キエーーーーーーッ!!
地竜!
ズズズズズズズズズズズ・・・
フン!! . . . 本文を読む
田植えも終わって野の草丈も伸びてきました。
猫家一家は今日は土手の草集めです。
さあ、みんなでお弁当持って、ピクニックを兼ねて行ってきましょう!
さて、そろそろお昼にしましょうか。
そういえば、マルダヌキの姿が見えませんが・・・
「マルダヌキ物語」メニュー
. . . 本文を読む
猫のコマリンは「困った子ちゃん」です。いや、なにも問題のある子、というわけではなくて、ただいつも何となく困ったような顔をしているから、みんなからそう呼ばれています。確かに彼女はお母さんのお腹の中から生まれて来た時には、もうそんな顔をしていたのでした。でも当のコマリンは、そういう風に言われることがとても嫌いです。
コマリンはもう生後7ヶ月。人間で言えばちょうど思春期に当たります。体も成長して大きくな . . . 本文を読む
みんな、見てくれ!
さっき、隣りのジッちゃんからTシャツもらったよ!
息子さんのだそうだけど、もう着ないからあげるって。
少し大きめだけど、たぶんボクにピッタリだよ!
わ~~~~、いいな~~~・・・
よかったわね、スヌーピー。
うん。実は前々から服が欲しいと思ってたんだ。
特に冬なんか、寒いからね。
今日はなんていい日なんだ!
・・・・・・
なんだ! ずいぶんきついじゃ . . . 本文を読む
怪盗マルダヌキ、観念せいっ!!
もう、どこにも逃げられんぞっ! おとなしくお縄を頂戴しろっ!
くっ! こしゃくな攻撃を・・・
あっ 木に登ったぞ!
枝伝いに逃げるつもりだなっ!
. . . 本文を読む