オーブレッド、ミキは森の中から際限なく出て来るネズロンの軍事施設を攻撃するのに躍起になっていた。
トーチカ、ミサイル発射台、対空砲台、
そして今、重力波砲台を破壊したところだ。
ユウカのブルーイーグルが超高速戦闘能力に優れているのに比して、
ミキの愛機、レッドホークは迎撃能力に長けている。
オーブクローラーが不在の時の作戦行動で、オーブ戦隊の司令部として働けるためでもある。
クローラーがネズロン . . . 本文を読む
怒涛のような爆発音。渦巻く黒煙。
チオリのビートルは、炎と煙に包まれた。
「あぁっ! チオリちゃん!!」
ビートルの上空100mでは、対地上制圧型戦闘機ピンクバルーンがホバリングしていた。
カオリの愛機、ピンクバルーンは各種スカイオーブ中最大の索敵能力と対地戦闘力を有する。
ネズロン研究所を探索しつつ進撃するチオリを上空から援護するのが、今回のカオリの任務である。
ところがネズロン側も . . . 本文を読む
発進、1分前
ユウカはもう一度振り返る。
デッキには、デジー3号が心持ち心配そうな表情でユウカを見つめていた。
元々ロボットなのだが、時に人間のような表情を見せる時がある。
単なる目の錯覚なんだろうか。
ユウカがにっこりと笑ってピースサインを送ると、
デジーは左手で大きく手を振ってそれに応えた。
30秒前
現在地上では、イエロー・マルとパープル・チオリが既に作戦行動に入っている。
彼女らの任 . . . 本文を読む
奥の応接室では、会議が行われていた。
馬場鉄工所の馬場工場長は呟く。
「そんなん、言うてもなぁ・・・」
鉄工所のスポンサー、キヌサヤフードプロデュースのデジタル部長は厳しい顔で念を押す。
「わかりましたね。昨今の不景気の影響を受けて、我が社も今期は厳しいのです。
確かに貴社の製品開発技術には目を見張るものがある。
素晴らしいのひと言です。
しかし、こう何度も修理費が嵩むとなると、
とても当年 . . . 本文を読む
「アグリコ日記」で作成した「マルちゃん」関連記事を纏めてみます。
これは、アグリコ日記の中では珍しく纏まった「創作作品」になるので、記念にリストアップしておこうと思います。
このキャラクターは、もともとお玉さんが、玉猫戦隊オーブファイブ【イエロー★猫家マル】の中で具体化したのが始まりで、アグリコはそれを元に、マルちゃんの物語を幾つか創りました。
もちろん、オーブファイブ関連の記事はたくさんのbl . . . 本文を読む
ネズゴリラは石灯籠を投げつけようとしていた。
立っているのがやっとのマル。
地面に落ちて、燃えるターシャ。
マルはこの時生涯で初めて、すべてを諦めかけていた。
自分はもう、何もできないのか!
次の瞬間、
天空からひと筋の閃光が走った。
光は掲げられた石灯籠を真っ二つに粉砕し、
ネズゴリラの肩口から入って股間より地面へと、
一直線に、貫く。
すべてが青白く、煌いた。
バシィィッ!
ウギ . . . 本文を読む
ネズゴリラがマルをあわや鷲掴みにするその瞬間、
マルは猫のような敏捷さで空高く飛び上がった。
野生の勘である。
幼い頃から野山の動物たちと遊び戯れていたマルの直観力が、今この瞬間に鋭く働き続ける。
ネズゴリラの両腕は、空を掴んだ。
高く舞い上がったマルは、上体を反転させると同時に、渾身の力を込めて、ネズゴリラの顔面目がけて回し蹴りを叩き込む!
バシイッッッ!
マルの全体重をかけた回し蹴り . . . 本文を読む
外は既に、薄暗くなっていた。
日は西に傾き、杉の梢を通して鮮やかな夕焼けが空に映える。
秋の風が冷たく枯葉を運んでいる。
そんな穏やかな秋の夕暮れとは裏腹に、ここ大岳温泉では潜伏裏に熾烈な戦いが展開していた。
山の端から、林の下草から、潅木の茂みから音も無く忍び寄るネズロン兵。
その見えない影に対して、今マルはひとり戦いを挑んでいた。
いや、ひとりではない。ターシャという仲間とともに。
ー 右 . . . 本文を読む
マルは客間で、その生き物を介抱していた。
ターシャと名乗る生き物は、どうやらマルに危害を加えるつもりはないようだった。
マルの投げた石鹸に当たって、どこかを痛めたらしい。
ひとりで立っては歩けないようだ。
マルは服を着て、彼を部屋に連れて来て応急手当を始めた。
ー ボクはターシャ。南の島から連れてこられた。
彼はポツポツと話し始めた。
もちろん、彼の素性を知りたいと思っている、マルの心を読ん . . . 本文を読む
稲穂を駆け抜ける秋風、故郷の山。
マルは今、司令部から一週間の休みをもらって、里帰りしている。
思えば上京してから早1年。
その間昼夜の別無く、いつでも非常事態に備えて臨戦態勢にあった。
戦いのない時はもっぱらトレーニングに明け暮れる毎日。
若い身空にしては、我ながらハードな生活だと思う。
今マルは1年ぶりに、オーブの任務を忘れて、家族とともにくつろぐことができるのだった。
温かく送り出してくれ . . . 本文を読む
まだ、お玉さんの「【予告!】ぐぅ殿堂入り記念『バーチャル宴会』」を読んでいない方は、そちらを先に読まれることを、お勧めします。
お玉社長江
今晩の宿と宴会の手配、でぎだがら、お伝えするっちゃ。
まず、会場はここ、大岳温泉
うぢがら、車で1時間の近場にあっで、交通至便。
知り合いの経営する、旅館だんべ。
安いぞ。
でも多分、今ぁガラ空きだべよ。
半年前から、客入んの、見たごどねえ。
地 . . . 本文を読む
工房あぐりこ代表、猫家亜久利(通称「あぐりこ」)は、一枚の葉書を受け取った。
秋晴れの暖かい日だった。
ちょうど軒先に干し芋を吊るしていた時に、郵便配達のおっちゃんがスクーターで持って来てくれたのである。
郵便は、ここでは週に2度しか配達されない。
差出人は、「gooblog事務局」と書かれていた。
裏を返すと、
「★goo ブログ セレクション 選考結果のお知らせ
この度あなたのblogは . . . 本文を読む
中学んなっだら
オラ、ソフト部に入えるんだ
ホントは、野球がいんだけどよ
んだども、アンちゃが
オメ、おなごだがら、
ソフトの方が、いいゾって。
あぁ、もぢろん、ピッチャーよ
すげ、早え球投げんだ
カッコいいべョ
んで、オラもいづが
東京さ行ぐんだ
アンちゃどごさヨ。
アンちゃは高校で、ピッチャーだったんだ。すげんだど。剛速球だど。
テレビで見だんだ。決勝戦。んだども負げでしまっ . . . 本文を読む
秋の岩手県高校新人戦。
私立日高見高校ソフトボール部は今年も順調に勝ち進み、今まさに決勝戦に望んでいた。
相手は啄木学園。
元はしがない地味な貧乏校だったが、有望な新人をリクルートしつつ、近年メキメキと力を伸ばして来た学校だ。
10月の秋晴れが目に眩しい。
試合は5対1と日高見高校リードのまま、最終回を迎えていた。
だが、ここに来て日高見高校2年のエース・ピッチャー白百合麗子は、苦境に陥ってい . . . 本文を読む
ーーーミーコばあ、なにかお話してョ!
おや、まだ寝てないのかい?
そうねえ、じゃあ、
マルちゃんの子どもの頃の話でもしようか?
ーーーうん! 聞きたい。
ワーーーイ!
ワーーーイ!・・・
これ、みんな静かにして!
じゃあ、始めるわよ。
そう、あれは私とホルスがここに来た最初の秋。
猫家には私たちとクマ、それとマルダヌキがいたわ。
スヌーピーは、まだいなかった。
お前たちの父さ . . . 本文を読む