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●(小谷内毅珠洲市議)「珠洲に原発があれば、隆起で配管が破断し、大惨事になっていたのでは。…もし事故…、とても逃げられる状況ではなかった」

2024年03月27日 00時00分29秒 | Weblog

[↑ ※「地震列島の原発安全性に警告」(週刊金曜日 1457号、2024年01月26日号)]


(20240314[])
3.11の教訓は? 能登半島地震の「警告」を無視…《原発回帰》《原発復権》へと暴走する狂気なキシダメ政権。
 《東京電力福島第1原発事故の影響で、今も全国で約29千人が避難生活を送る》理由は何ですか? その多くが核発電人災による影響なのではないのですか。さっさと東電と政府が《原状回復》し、周辺に飛び散った全ての放射性物質を3.11以前のように福島第一核発電所の原子炉内に戻して見せてくれればよいだけなのに、キシダメ政権や自公お維コミは全くやる気なし。

 《圓龍寺塚本真如(まこと)住職(78)…「能登半島地震が起きてからは(原発計画を止めて)『西日本を救ってくれてありがとう』という電話がかかってくる。日本に原発を動かせる場所はない。本当にそう思います」》(東洋経済オンライン)。
 沖縄タイムスの【[社説]東日本大震災13年 命守る教訓をつなごう】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1322491)。《原発事故と地震の複合災害への備えは不十分だ。東京電力福島第1原発の事故を受け、原子力規制委員会は災害対策指針を策定。原発からの距離ごとに住民の避難計画を示した。だが、能登半島地震では道路が寸断され、唯一の避難経路が失われた。北陸電力志賀原発でもし事故が発生しても避難できない事態に陥ったのである。今年1~3月に共同通信が実施した原発に関する全国世論調査では、原発事故に備えて自治体が定める避難計画を「見直す必要がある」とした人は94%に達している。原発事故により福島県では今も7市町村で帰還困難区域が残る。第1原発の廃炉の道筋は見えず、除染で出た土などの廃棄物搬出も不透明だ。それにもかかわらず岸田文雄首相は原発回帰に転換した事故の教訓に背を向けているのではないか。…福島の原発事故を受け、各地で避難生活を送る人はいまだに約2万9千人に上る》。

 東洋経済オンラインの記事【能登地震、現地で見た「原発事故で避難不能」の怖さ 志賀原発とかつての原発予定地の現状が問うもの/青木 美希】(https://toyokeizai.net/articles/-/736154)。《日本では大きな地震の都度、「原発は大丈夫か」と懸念されるようになっている。新年早々に起きた能登半島地震からおよそ50日。最大震度7を観測した現地ではまだ大勢の住民が避難生活を続けているが、志賀原発周辺や原発予定地だった珠洲市はどうなっているのだろうか。原発事故の際、避難は可能なのかそもそも原発は地震に耐えられるのか。現地を訪れた》。

 琉球新報の【<社説>東日本大震災13年 教訓を確認し引き継ごう】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2887782.html)。《東京電力福島第1原発事故の影響で、今も全国で約29千人が避難生活を送る福島県では7市町村で原則立ち入り禁止のエリアが残っているかつての日常を取り戻す復興の歩みは道半ばだ。…日本世論調査会による世論調査によると、今後の原発利用について「今すぐゼロ」が4%、「将来的にゼロ」は55%で約6割が「ゼロ」を望んだ。理由を尋ねると「福島第1原発事故のような事態を再び招く恐れがある」が最多で80%だった。政府はこの結果を重く受け止めるべきだ》。
 東京新聞のシリーズ記事【雨風が吹き込み、横にもなれない家に「屋内退避」しろと? 原発事故対策の絵空事を能登で見た】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/314516)。《<連載・能登から見る 3.11後の原発防災>㊥ …能登半島地震では、2011年の福島原発事故後に見直された避難と事故対策のあり方に致命的な問題が露呈した。原発と共存できるのか、能登の被災地で考える》《◆「危険」を示す赤い紙が貼られた家屋… ◆破れた屋根「外にいるのと何も変わらん」… ◆放射性物質を防ぐはずの施設が機能喪失… ◆肝心の放射線量もデータが取れない… ◆「無計画な避難を避けるため」屋内退避を設定》。

   『●能登半島地震と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所
      …「悪夢のような民主党政権」と比較して、今のキシダメ政権の無残さ
   『●能登半島地震と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ志賀核発電所
      …それでも再稼働・新規建設したいという核発電〝麻薬〟中毒患者ら
   『●【能登を襲った巨大地震/狙撃兵】《役立たずかと思うほど鈍くさい動き
     に、思わずこの連中に「人の心」は宿っているのだろうかと思うほどである》
   『●「想定外」!? 【震度5強の志賀原発で「想定外」続々…なのに規制委は
     動かない 「安全上影響ない」「一定の時間かかる」とは?】(東京新聞)
   『●斎藤貴男さん《日本列島は地震の巣なのに、原子力の利用を「国の責務」と
     うたうGX(グリーントランスフォーメーション)法案にかまけて》いた…
   『●これまでの教訓は何処に? 決して「想定外」と言う勿れ…能登半島地震
      と珠洲核発電所建設計画凍結と断層の上に建つ北陸電力志賀核発電所
   『●本当に賢明な判断だった…珠洲核発電所《建設を阻止したのは、住民らの長
     年にわたる根強い反対運動だった…無言電話や不買運動に耐えた阻止活動》
   『●石川県志賀町・稲岡健太郎町長「北陸電力は再稼働を目指すとのこと
     だが、首長として以前のように安全性をアピールすることは難しい」と…
   『●3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに? 能登半島地震の警告は?
     正気だろうか? 東電に核発電所を運転する資格や能力は在るのかね?
   『●小出裕章さん《今回一番学ばなければいけないことは、志賀原発が止まって
      いてよかったということ。…原発が1年間稼働すれば、広島原爆が…》
   『●《志賀原発…すぐ近くで地盤が4m隆起…取水口が海面から離れることに
     より冷却水が取れなくなる恐れ…原発の建屋が損傷する恐れもあった》
   『●「閉じない環」破綻した核燃サイクル…《1993年から26回の延期…核
     燃料サイクル政策は要の再処理工場の稼働が見通せず、「破綻」》が露わ

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https://toyokeizai.net/articles/-/736154

能登地震、現地で見た「原発事故で避難不能」の怖さ
志賀原発とかつての原発予定地の現状が問うもの
青木美希
: ジャーナリスト
2024/02/23 9:00


     (倒壊した圓龍寺(珠洲市)の庫裡(くり)(以下、被災地の
      写真はいずれも1月20~22日、筆者撮影))

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日本では大きな地震の都度、「原発は大丈夫か」と懸念されるようになっている。新年早々に起きた能登半島地震からおよそ50日。最大震度7を観測した現地ではまだ大勢の住民が避難生活を続けているが、志賀原発周辺や原発予定地だった珠洲市はどうなっているのだろうか。原発事故の際、避難は可能なのかそもそも原発は地震に耐えられるのか。現地を訪れた。
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■原発建設予定地だった寺では住職の妻が下敷きに

能登半島の先端に位置する石川県珠洲市では1975年に原発立地構想が浮上した。関西電力は135万キロワット級の原発を高屋地区に、中部電力も寺家(じけ)地区に造る、と具体化させていったが、30年近くに及ぶ住民らの強い反対運動で計画は停滞。コスト増もあって2003年に両原発は計画断念に追い込まれた。

     (原発計画を断念した際に中部電力などの発表した
      資料から=2003年12月)

能登半島地震が起きた際、その高屋地区には住民や帰省してきた家族100人ほどがいた。震源地の近くだったこともあり被害は甚大で、山道は複数個所で崩落地区は孤立した。実際、原発立地予定地内だった圓龍寺を筆者が訪れたところ、住職らの住居になっていた庫裡(くり)は大きく崩れていた。

住職の妻は地震で下敷きになった。住職が引っ張りだしたが、妻の足は翌日から紫色に腫れ、「痛い痛い」と訴え続けていたという。

高屋地区の海岸では海底が2メートル近く隆起し、船が近づけない。1月3日になって自衛隊がゴムボートで上陸し、ヘリがけがをした住職の妻や体調の悪い高齢女性、出産間近の女性を金沢市の病院に搬送した。

集落はその後も孤立状態が続く。1月4日になると、起伏が激しい場所でも前進できる自衛隊車両のみが通行できる状態となった。5日には地元の有志が道路への倒木や地割れなどの補修を実施。10日ごろに自衛隊による道路補修用の砂利搬入が始まり、12日になってようやく集落の出口まで道路は開通した。


■現地で目の当たりにした地震の爪痕

筆者が高屋地区に向かったのは、発災から3週間後の1月21日である。

現地に行くまで、「高屋まで行ける」「行けない」と情報は錯綜。高屋とバイクで行き来していた男性の案内で車を走らせたものの、行く手には崩落箇所に鉄板を敷いた仮設道路しかない。道幅も車のすれ違いは困難なほど狭い。

     (高屋地区に続く道)
     (高屋地区の入り江。海辺が隆起し、岩礁が露出した)

細い砂利道を進み、山を越えると、眼下に高屋地区の入り江が広がっていた。しかし、青い海が広がっているはずの場所に海はない。海岸から数メートル先まで土地が隆起し、白い岩礁が露出しているのだ。

高屋漁港には数十センチ程度の段差が何カ所も生じていた。漁船が10数隻係留されていたが、船は岸壁より2メートルほども低い位置にある。はしごを掛けて降りなければ、乗り込めない。地震の前は普通の港と同様、岸壁からひょいと漁船に乗りこめる状況だったという。岸壁側が2メートルほど隆起したのだろう。

     (高屋漁港で並ぶ漁船)

地区を歩くと、屋根の瓦が崩れ落ちた家が多く、土砂崩れにのまれた家もある。住民の多くは避難し、約100人のうち残っているのは9人だった。

集会所に行くと、黄色いジャンパーを着た長靴姿の男性がきびきびと動いている。谷口直生(なおき)さん(38)。「この集落で一番若いので(働いています)」。電気も水道も復旧しておらず、1月1日から3週間も風呂に入っていないという。

けが人がいるのに救助の手がどこからも来ないという状態が発災直後に続き、車中泊を続けた人もいる。仮に珠洲原発の計画が頓挫せずに完成し、そして万が一の事故が起きたら住民らの避難路になっていたはずの道。そこが寸断し、当初は救助も支援もまともに来ない、かといって脱出もできなかった

そして筆者が訪れた3週間後でも水道、電気は回復していなかった。谷口さんも「珠洲原発があったら目も当てられない状態だったと思う」と言葉少なだった。

現地を案内してくれた珠洲市議の小谷内毅さん(63)はこう言った。

珠洲に原発があれば、隆起で配管が破断し、大惨事になっていたのでは。この国で原発を使うのであれば、隆起時の実験を行ってからにすべきだ。もし事故を起こしていたとしたら、とても逃げられる状況ではなかった


■圓龍寺の住職が語ったこと

珠洲市で原発立地計画が進んでいた当時、反対の声を上げた住民のリーダーの1人は、圓龍寺塚本真如(まこと)住職(78)だった。建物が壊れ、妻が下敷きになったあの寺だ。塚本さんは避難先だった加賀市内のホテルで取材に応じてくれた。

     (塚本真如住職。30代のときに原発の計画を聞いて
      勉強し、反対のリーダーを担った)

原発計画を聞いたとき、塚本さんは30代だったという。原発について知識がなかったため、原発建設の是非を自分で判断しようと、「推進派と反対派の本をそれぞれ100冊ずつ読んだ」そうだ。

福井県の敦賀原発など他の現場にも足を運んだ。敦賀原発は1981年に放射性廃液の大量流出事故もあり、女性たちが健康影響を心配していた。

うそを固めてできたのが原発と思った。どうしても『原発がいい』という結論が自分の中で出なかった

塚本さんらは原発建設予定地に土地を持つ人たちを説得し、そのうち数人の土地を共有化して容易に買収できないようにした。

「能登半島地震が起きてからは(原発計画を止めて)『西日本を救ってくれてありがとう』という電話がかかってくる。日本に原発を動かせる場所はない。本当にそう思います」

筆者は、志賀原発の状況も取材した。原発の入り口には他の原発と同様に検問所のようなゲートがあり、黒っぽい上下の警備員が歩いている。行きかう車の台数は他の原発よりも少ない。時折車両が行き来する程度で、警察官を輸送するバスの行き来のほうが目立つほどだ。

     (志賀原発1号機(右)と、再稼働を申請中の2号機)

北陸電力には内部取材について問い合わせているが、返事はなかった。原発そばにある原発PR館「アリス館志賀」を訪れると、職員2人が中から出てきて「入れません」「休館中です」と繰り返す。


■「北陸電力から情報が出てこない」

能登半島の住民や取材者の間では「北陸電力から情報が出てこない」とよく言われる。ホームページで資料を出してはいるが、東京電力のように記者会見のYouTube公開もない。志賀原発の海水の取水口が耐えられる隆起は20センチ+αとされているが、これも記者会見で質問を浴びた北陸電力が答えたことだ。広く一般には公開していない情報であり、会見に参加した記者たちが報道しない限り、住民も国民も知らされない

志賀原発の周辺も回った。

志賀町富来地区は震度7を記録し、甚大な被害が出た。瓦屋根が地面に接地している家、ブルーシートで入り口が覆われている家……壊滅的な風景が続く。乗用車が屋根に押しつぶされている家もあった。

原発事故が発生したら原発からおおむね5~30キロ圏内の住民は屋内退避するように、との方針を政府は示しているが、志賀町の状況を見ると、「屋内退避の非現実性が実感できる。

     (志賀原発から北に9キロの富来地区。
      屋根が崩れた家が目立った)

志賀町の避難所にいた高齢夫婦に話を聞くと、夫(86)は1988年着工の志賀原発で建設作業に従事していたという。能登半島地震の後でも原発は安全だと言い切る夫。その隣で妻(77)は「地震で揺れるたびに原発が心配です」と首を横に振る。

志賀町議の堂下健一さん(69)は、志賀原発から20キロの地点に自宅がある。地震の後は、周辺の県道51号線が土砂崩れとなり、孤立してしまった。自身を含めた住民は運よく土砂崩れの前に避難できたが、自宅にはその後、近づくことができない。

この県道は、石川県の防災計画で能登半島の北部に避難する「基本的な避難ルート」の1つとされているが、2月18日現在も通れないままだ。

堂下さんは言う。

「これで原発は、地震に対応できないことがはっきりしました。それが一番心配です」


■町人口は1万8000人、防護施設の定員は2500人

放射能を防ぐ防護施設も足りない。志賀町によると、町人口の1万8000人に対し、防護施設の定員は2500人しかない。原子力規制庁や政府、県の原子力災害時の現地対応拠点となる「オフサイトセンター」には今回の地震で1月1~2日の2日間に町民130人が避難に駆け込み、職員が対応する事態になった。避難施設ではないが、放射線防護機能があるためだ。県によると、2日夕方に避難所に移ってもらったという。

志賀町長の稲岡健太郎氏は「万が一の場合、全町民を受け入れる容量はない。施設を何倍も増設する必要がある」とし、志賀原発については「以前のように安全性をアピールすることは難しい」と語っている(東京新聞・2月4日朝刊)。

もっとも、被災地から遠く離れてしまうと、原発への懸念は消えたのか、再稼働による「原発回帰」の声が強くなる。

1月30日には関西経済連合会と、原子力発電所が立地する福井県の4市町(敦賀市、美浜町、高浜町、おおい町)の意見交換会が大阪市内で開かれ、エネルギー安全保障や経済を支える観点から国に原子力政策の推進を求めていくことで見解が一致した。

関経連の金花芳則副会長(川崎重工業会長)は「原発稼働を継続する重要性を再確認した」と発言し、美浜町の金花芳則町長は「今年策定される国の次期エネルギー基本計画に原発推進を明確に位置付けてほしい」と求めている。

翌31日には北陸電力の松田光司社長が「(能登半島地震でトラブルが相次いだ志賀原発は)安全上問題はなかった」「原子力は電力の安定供給や二酸化炭素排出の面から素晴らしい電源には間違いない。重要性は変わらない」と記者会見で語っている。

珠洲市や原発立地自治体の人たちは2月2日、原子力規制委員会に「能登半島地震の知見がまとまるまで、(各地の原発再稼働に関する)審査を凍結してほしい」と要望書を出したが、規制委の山中伸介委員長は2月7日の記者会見でそのような考えはないと拒んだ

     (原子力規制委の山中委員長=2月14日)

先述したように、国の原子力災害対策指針は、原発から5~30キロ圏内は「住民等が比較的容易に採ることができる対策」として屋内退避を掲げている。家屋や公共施設などの建物内にとどまれ、という意味だ。

しかし、今回の能登半島地震では屋内退避ができない場合が存在することが明らかになった。実際、規制委の山中委員長も地震後の会見で、「屋内退避ができないような状況が発生したのは事実だ。その点の知見をきちんと整理したうえで、もし、災害対策指針を見直す必要があれば、見直していきたい」と述べていた。


■発言から1カ月後に態度を一変

ところが、その発言からおよそ1カ月後の2月14日になると、山中委員長は「避難もできない、屋内退避もできないということは今回の検討の中では考えない」と発言。態度を一変させた。

家屋の倒壊が相次ぎ屋内退避もできない、道路が至るところで壊れて避難もできない。そんな状況が現実に起きたのに、規制委のトップが対応を考えない」というのだ。規制委が考えずして、いったい誰が被曝防護を考えるのか

東日本大震災に伴う福島第一原発の事故では、避難区域から餓死状態で見つかった人たちがいた。その教訓から学ばず、能登半島地震の教訓からも学ばないのであれば、また同じことが起きるかもしれない

国内では現在、12基の原発が再稼働しているが、さらに中国電力の島根原発2号機、東北電力の女川原発2号機が今年、8〜9月の再稼働に向けて手続きが進行中だ住民の命に直結する課題を棚上げにしたままで、日本は「原発を最大限活用する」(岸田政権)道を走り続けている


あおき みき / Miki Aoki
札幌市出身。北海タイムス(休刊)、北海道新聞を経て全国紙に勤務。東日本大震災の発生当初から被災地で現場取材を続けている。「警察裏金問題」、原発事故を検証する企画「プロメテウスの罠」、「手抜き除染」報道でそれぞれ取材班で新聞協会賞を受賞した。著書「地図から消される街」(講談社現代新書)で貧困ジャーナリズム大賞、日本医学ジャーナリスト協会賞特別賞など受賞。近著に「いないことにされる私たち」(朝日新聞出版)
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2887782.html

<社説>東日本大震災13年 教訓を確認し引き継ごう
公開日時 2024年03月11日 05:00

 東日本大震災から今日で13年となった。地震の規模を示すマグニチュードは日本の観測史上最大の9.0を記録し、死者1万5900人、行方不明者2520人、震災関連死は3802人に上った。


 東京電力福島第1原発事故の影響で、今も全国で約2万9千人が避難生活を送る。福島県では7市町村で原則立ち入り禁止のエリアが残っているかつての日常を取り戻す復興の歩みは道半ばだ

 今年元日には能登半島地震が起き、防災や減災に関する課題が多く浮き彫りになった。原発事故や津波などによって甚大な被害をもたらした東日本大震災の教訓を風化させてはならない。再確認し、将来に引き継いでいきたい。

 東日本大震災が残した大きな教訓の一つが原発に頼らないエネルギー政策、すなわち脱原発である。政府は震災後、「原発に依存しない社会」を掲げ、30年代に原発ゼロを目指すと宣言した。しかし現在、政府は原発利用を推進している震災の教訓を忘れたのだろうか。当初目標に立ち返るべきだ。

 日本世論調査会による世論調査によると、今後の原発利用について「今すぐゼロ」が4%、「将来的にゼロ」は55%で約6割が「ゼロ」を望んだ。理由を尋ねると「福島第1原発事故のような事態を再び招く恐れがある」が最多で80%だった。政府はこの結果を重く受け止めるべきだ。

 今も課題は山積している。使用済み核燃料、いわゆる「核のごみ」の最終処分地再処理工場の完成は不透明だ。建設中を含む国内19原発の30キロ圏にある自治体のうち18道府県計109市町村で、地震など災害時の緊急輸送道路が土砂崩れなどにより寸断される恐れがあることが共同通信社の分析で判明した。避難に不可欠な道路整備への十分な財政措置が求められる。東日本大震災の教訓を伝える語り部が、担い手の高齢化や資金難で継続が難しくなっている。

 能登半島地震では、電気や水道といったライフラインの耐震性の強化や、マンパワーや宿泊場所の確保などの課題が顕著だ。東日本大震災の課題と合わせ、行政と民間が一体となって課題の解決に取り組まねばならない。

 一方、沖縄では、最大クラスの津波発生時に被害が想定される「津波災害警戒区域」に、高齢者や障がい者ら「要配慮者」が使用する施設が少なくても628カ所ある一方、避難確保計画の作成は83カ所にとどまることが琉球新報の調べで分かっている。避難所に女性専用避難室などを設けている自治体は3市町村しかないことも判明した。要配慮者や女性の立場に立った避難計画が必要だ。

 私たち一人一人は、沖縄が強い地震や大きな津波に襲われた場合を想定し、普段から備えたい。避難方法の確認をはじめ、水や食料、燃料の備蓄、通信手段の確保などを実行することが肝要だ。
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●次世代小型原発「小型モジュール炉SMR」開発頓挫…《日本政府もSMRに肩入れ…そもそもの実現性や経済性に疑問》、やってる場合か?

2023年12月29日 00時00分10秒 | Weblog

[※ 「3.11から12年 脱原発の約束はどこに」(週刊金曜日 1415号、2023年03月10日) ↑]


(2023年12月08日[金])
間もなく、13年目だ。
 《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに? 

 キシダメ政権と、カルト協会とズブズブヅボヅボな「利権」「裏金」党は、いまや、パー券キックバック問題裏金問題でズタボロ状態だ。明々白々な組織的犯罪、《党としての脱税指南》。キックバック金・還流金を政治資金規正法の〝穴〟を通すこともなく、堂々と《裏金》化。さらに、官房機密費という《ヤミ金》問題についても、図らずも、そのデタラメな実態の一部が明らかになった。
 それでも、内閣支持率が十数パーセント台、比例投票先政党として20%程というのが、さっぱり理解できない。そんなアベ様・すがっちキシダメ政権や自公お維コミが着々と《原発回帰》《原発復権》を進めてきた。特に、この1年で言えば、汚染水投棄問題

   『●ドイツは《脱原発を完了》: 彼我の差を感じて情けなくなる…何処まで
     愚かな国なのだろうか。そして、いま、原子炉圧力容器が崩落の危機…
   『●核発電人災の反省はどこに? 《熟議より、政府の都合を優先》する
       原子力「推進」委員会、《フクシマを「なかったことにする」のか》?
   ●古賀茂明さん《政府は、料金値上げを認めるのなら、電力会社の送配電の
      完全分離(所有権分離)を実現することを電力会社に飲ませるべき》
   『●《鍵は送配電部門の中立性・公平性にある。…飯田哲也所長は「日本の
     自由化の課題は、発送電分離がきちんとできていないことだ」と指摘する》
   『●《原状回復》することも無く、堂々と《原発回帰》へと暴走し、この
     12年間、着々と《原発復権》…3.11東京電力核発電人災の教訓はどこに?
    《次世代革新炉は(1)革新軽水炉、(2)小型モジュール炉SMR)、
     (3)高速炉、(4)高温ガス炉、(5)核融合炉──の五つが想定
     されている。このうち経産省が「本命」とするのは革新軽水炉だ。
     発電に必要な熱を取り出す冷却材に水を使う原発が軽水炉で、
     日本の商用原発はいずれもこのタイプになる。この軽水炉の安全性を
     向上させたものを「革新軽水炉」と呼ぶ。事故時に、溶けた核燃料を
     受け止めて格納容器の損傷を防ぐ「コアキャッチャー」などを
     備えている》(野村昌二記者)

   『●東電核発電人災から12年: 暦が一巡して、2023年は再びの卯年…
       もう一回り前の卯年は《1999年9月30日。東海村JCO臨界事故…》
   『●国や経産省、東京電力は「原状回復」することなく東京電力核発電人災
     被災地は放置で、一方、東京電力CMはちゃっかり「原状回復」かょ…
   『●東京新聞《<ぎろんの森>原発推進組織に逆戻りか》―――― すごく
      控えめな表現…単に「原子力規制委員会」に看板を掛け代えただけ
   『●《原発を動かせばごみが出る…なすべきことは明白。原発を止め、ごみ増
     を防ぎ…しかし国は稼働ありき。ごみが増えるほど後始末に困るのに》
   『●原発推進を打ち出す政府の方針を原子力規制委員会が追認…「推進」委、
       核に巣食う核「寄生」委、例外中の例外のはずが原則40年を無視
   『●東京電力核発電人災の教訓はどこに? 《一歩間違えば国全体が壊滅
     してもおかしくなかったほどの大事故を経験した日本》、その教訓は?
   『●野党議員だった頃の河野太郎氏「原子炉と使用済み核燃料プールは、
     テロリストに狙われたり、ミサイルで狙われたりと潜在的な弱点である」
   『●どこが「規制」? 原子力規制庁と経産省の職員が《面会する場所として、
      なぜか駅を選び、内部文書を受け取っていた。慎重を期すべき規制…》
   『●柏崎刈羽核発電、新潟《県民の多数は再稼働を拒絶》ではなかった
     のか? なのに、こんな知事を選んでしまうから、こんな結果になる…
   『●東京電力核発電人災から何年経とうとも、坂本龍一さん《「人々の記憶
      は薄れているかもしれないけれど、いつまでたっても原発は危険だ」》
   『●《ドイツの脱原発完了》…《なぜ、ドイツは脱原発なのに、日本では
     それができないのか》?…ではなく、そもそも全くやる気無しなニッポン
   『●ドイツは《脱原発を完了…原発の危険性を踏まえた政策を貫いた賢明な
     判断》…ニッポンはGXの名の下に核発電を進めて「フクシマ忘却法案」
   『●耐震性? 《原子炉圧力容器を支える土台…鉄筋コンクリート…全周に
     わたって損傷し、内部の鉄筋が露出していた。東電は耐震性を評価》?
   『●《「支持機能は維持されている」…小野明・最高責任者はそう強調…圧力
     容器を支えるのに問題はないという意味だ》…次も幸運に恵まれるの?
   『●木野龍逸さん《そもそも「廃炉」の定義すら決まっていない中で、廃炉を
     を進めるために汚染水の海洋放出が必要という理屈はまったく意味が不明》
   『●「廃炉終了の定義」も無く、0.1歩の前進もない…汚染水という名の《処理
     水の海洋放出が政府や東電が言う「大きなステップ」となる》はずもない
   『●まさに汚染水、海洋投棄してはいけない…トリチウム以外にも
     《炭素14…コバルト60…ヨウ素129…セシウム137》が含まれる汚染水
   『●【こちら特報部/応じないと非国民? 岸田政権が旗を振る「国民運動」に
     違和感 国産水産物の風評被害を招いたのはそもそも】汚染水の海洋投棄
   『●膨大な《デブリの総量も3基で計約880トン》のうち、福島第1原発2号
      機の《1グラム程度を数回採取する予定》…いまだ、それさえも困難?

 やはり、頓挫。10万キロワット級を10基作れば、100万キロワット級を1基作るよりも、リスクは下がるのかね? モジュール化で、安くなるの? (こちら特報部)《ちょっと考えれば無理筋と分かりそうな話》。アベ様が御存命の頃 ―――― 「元首相にして《火事場ドロボー》1号は核保有論者だもんなぁ~、この国はホントに救いようがない。《原状回復》どころか《原発回帰》。ドタマの中がどうかしている。末代まで語り継ぐべきその愚かしさの象徴として〝アベシンゾウ〟核発電所とでも名付けてはどうかと思うが、《小型モジュール炉への建て替えまで提唱》とはね。さすがアベ様の暴走だ。《火事場ドロボー》1号のアベ様は「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。小型であればですね」が持論だもの。(リテラ)《櫻井よしこ氏…は“原発技術は軍事面でも大きな意味を持つなどと主張》《原発技術による核武装論を展開》、つまり、至言《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(故・内橋克人さん)ということです」。
 岸本拓也記者による、東京新聞の記事【こちら特報部/「夢の小型原子炉」開発が頓挫、日本企業も100億円以上を出資 そもそも実現に疑問の声も…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/290726?rct=tokuhou#goog_rewarded)/《次世代の小型原発小型モジュール炉SMR)」開発を進める米新興企業ニュースケール・パワーが米アイダホ州での建設計画を中止した。「安価で安全」という触れ込みの下、米国初のSMR建設計画として注目されたが、世界的なインフレで採算が見込めなくなったという。同社には日本企業も出資日本政府もSMRに肩入れするが、そもそもの実現性や経済性に疑問符が付いた。先行計画の失敗は何を意味するのか。(岸本拓也)》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/290726?rct=tokuhou#goog_rewarded

こちら特報部
「夢の小型原子炉」開発が頓挫、日本企業も100億円以上を出資 そもそも実現に疑問の声も…
2023年11月18日 12時00分

 次世代の小型原発小型モジュール炉SMR)」開発を進める米新興企業ニュースケール・パワーが米アイダホ州での建設計画を中止した。「安価で安全」という触れ込みの下、米国初のSMR建設計画として注目されたが、世界的なインフレで採算が見込めなくなったという。同社には日本企業も出資日本政府もSMRに肩入れするが、そもそもの実現性や経済性に疑問符が付いた。先行計画の失敗は何を意味するのか。(岸本拓也


◆「安くて安全」のはずが、資材高騰で採算合わず

 「プロジェクトを継続するのに十分な電力購入者を獲得できる可能性は低い。プロジェクトを終了することが最も賢明な決定であると双方が判断した」

 今月8日、ニュースケール社と、米西部の電力会社などでつくるユタ州自治体電力システム(UAMPS)は、共同で進めていたSMR建設計画を中止するという声明を出した。

     (ニュースケール社が提唱する小型原発の概念図
      =同社ホームページから)

 プロジェクトは、アイダホ州の国立研究所にニュースケール社のSMR6基(1基当たりの出力7.7万キロワット)を設置し、2029年から初号機を稼働する計画だった。太陽光や風力など気象条件によって発電にムラが出る再生可能エネルギーの電力を、SMRの発電でバックアップすることで完全な脱炭素電源を目指しており、SMRが実現すれば米国初の案件だった。

 頓挫したのは、SMRの発電コストが想定を大幅に上回ったためだ。ニュースケール社は今年1月、米政府の補助金を加味しても、SMRの発電単価が1キロワット時当たり8.9セント(約13円)と、それまでの想定単価の約1.5倍になるとの見通しを発表。近年のインフレで、建設に必要な炭素鋼配管や電気機器といった資材価格が軒並み高騰したことが響いたといい、事業の継続性が疑問視されていた。


◆「技術は商用段階」と意欲も市場は懐疑的、株価は8割下落

 SMRは原発を小型化し、規格化された一部の部材(モジュール)を工場で製造して現場で組み立てることで、建設コストが下がるというのが推進派のアピールポイントの一つだった。

 しかし、米エネルギー経済・財務分析研究所(IEEFA)のデビッド・シュリセル氏はリポートで、今回のプロジェクトの建設コストが53億ドルから93億ドルへ上昇したと推計。今後のインフレでさらにコストが上がる可能性があるとし、「SMR建設が安価であるという主張は覆される」と指摘した。

 今回中止となったSMRは、米原子力規制委員会(NRC)が設計を認証した唯一のものだった。ニュースケール社は、米ウィスコンシン州やポーランド、ルーマニアなどでSMR建設計画があるとし、ジョン・ホプキンズ社長は「当社の技術は商用段階に達した。今後も国内外の顧客にSMR技術を届けたい」とコメントし、今後の計画に意欲を見せた。

 ただ、市場はSMRの実現性を懐疑的に見ており、現在、ニュースケール社の株価は22年5月の上場時から8割ほど下落している。


◆多額の含み損どうする? 「引き続き支援」の社も

 日本にとっても影響は大きい。同社には、国際協力銀行(JBIC)や中部電力、日揮ホールディングス、IHIが特別目的会社(SPC)を通じて100億円以上を出資同社株を8%程度持つ大株主となっているが、多額の含み損を抱えているとみられる。

 22年4月に1.1億ドルの出資を発表したJBICの広報担当者は今回の計画中止を受け、「ニュースケール側に確認するなど、状況を見極めている。(含み損の)会計処理をするかどうかを含めて、今後の対応を検討している」と話した。日揮は9日の決算会見で「SMR技術は必要。引き続き支援していく」とコメントした。


◆ビル・ゲイツ氏も参入、「SMR」ブーム

 SMRなど小型原発のコンセプト自体は、日本でも1980年代には原子力委員会の長期計画の中で示されており、目新しいものではなかった。転機となったのは、東京電力福島第1原発事故だ。事故後、各国で原発の規制が強化され、建設費が高騰採算が見込めなくなり、新規建設の中止や見直しが相次いだ

 前出のようにモジュール化による建設コストの低下期待や、小型化することで万が一の事故時に原子炉を冷やしやすくなって安全性が高まる、といった「触れ込み」が再評価された。脱炭素につながる次世代の原発として、日本を含め、多くの国が研究・開発に取り組み始めている。

 米国では、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏がSMRを開発するベンチャー企業を立ち上げたことが話題となるなど、「SMRブーム」に沸く。日本政府も、脱炭素社会の実現を目指すGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議で、新増設を念頭に置いた次世代原発の候補の一つにSMRを挙げた。

     (GX実行会議であいさつする岸田首相
      (左から2人目)=7日、首相官邸で)

 しかし、その実現性や経済性、安全性には、かねて国内外から疑問が投げかけられて来た。


◆小泉純一郎氏らは「根拠のない熱狂」とバッサリ

 小泉純一郎元首相が顧問を務める原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟原自連)は昨年8月の提言で、SMRについて「根拠のない熱狂」と切り捨てた。その理由を、各国で開発が進むSMRの炉型は軽水炉や高速炉など数十あり、「(モジュール化の)量産効果によるコストダウンが見込めない」と指摘した。

 さらに、SMRは1カ所に小さな原子炉をいくつも並べる想定のため、「福島第1原発のような連鎖メルトダウン(炉心溶融)の恐れもあり得る」と安全性にも疑問を呈した。

 NPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇事務局長は、SMRの利点とされるモジュール工法について、「米ウェスチングハウスの開発した大型原発『AP1000』でも採用されたが、工場での製造から現場での組み立てまで数多くの問題が起き、うまくいかなかった。結局、2基で350億ドル(約5.2兆円)と非常に高くついた。モジュール工法だから安くなるわけではない」と話す。

 SMRも原発である以上、放射性廃棄物が出る。米スタンフォード大の核燃料研究者リンゼイ・クラル氏らは22年5月、SMRの場合、大型原子炉で起こる物理反応の違いから「管理と処分を必要とする核廃棄物の量が2〜30倍に増える」との研究結果を発表している。


◆今後もコスト上昇…エネルギー政策転換の時期では?

 課題山積のSMRに限らず、「夢の新型原子炉」を巡る開発は失敗続きだ。日本では高速増殖原型炉もんじゅ」に1兆円を投じながら、トラブル続きで16年に廃炉を決定。日仏共同で開発を進める高速炉実証炉「ASTRID(アストリッド)計画」に軸を移し、日本は約200億円を投じたが、19年に仏側が計画凍結を正式に表明した。

     (廃炉作業が進む「もんじゅ」で今後、解体撤去される
      タービン発電機=6月1日、福井県敦賀市で)

 それでも経済産業省・資源エネルギー庁などは、SMRや高速炉を「革新炉」として開発継続を訴えている。また岸田政権も既存原発の再稼働や運転期間の延長など、原発回帰へと突き進む

 しかし、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は「太陽光のコストは10年で10分の1に下がり、風力も3割下がった再エネは最も安いエネルギー源で、今後もコストは下がるかたや原発は遅延につぐ遅延でコストは世界的にうなぎ上り」と指摘し、エネルギー政策の転換を求める。

 「世界の本流は、再エネであり、蓄電池としても使える電気自動車だ。日本はどちらも取り残されている。SMRもそうだが、将来性のない原発にいつまでも固執すべきではない」


◆デスクメモ

 小型というからには電気出力も小さくなる。仮に既存原発と同じレベルの電力を担わせるのなら、分散してそこら中に小型原発を造らざるを得なくなるだろう。だが、そんな原発建設に適した土地が、日本にどれだけあるだろうか。ちょっと考えれば無理筋と分かりそうな話なのだが。(歩)

【関連記事】原子力政策さらに迷走… それでも原発推進を譲らない岸田政権
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コメント
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●《(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させていただきたい》…足抜けできるのか? NUMOにからめとられて…

2021年11月12日 00時00分40秒 | Weblog

(2021年11月7日[日])
伊沢健司記者による、アサヒコムの記事【「冷静に議論を」「力及ばず」 「核のごみ」で割れた町の選挙結果は】(https://digital.asahi.com/articles/ASPBW01NZPBTIIPE007.html?iref=pc_ss_date_article)。

 《町長選はこれまで4回連続無投票で、選挙戦となるのは20年ぶりだった。当日有権者数は2448人、投票率は84・07%。当選を果たした片岡氏は支持者らを前に、「核のごみの案件は厳しいと改めて感じた。賛成反対は別に、(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させていただきたい。寿都町で冷静に議論が進むことを望む」と述べた。越前谷氏は「力が及ばなかった。私の責任だ。町民の皆さんがその道を選んだから仕方が無いが、寿都の将来、未来を考えると私の心はなんともいえない」と語った。片岡氏が昨年8月に文献調査への応募検討を明らかにして以降、町民、町議会、地元の産業団体は、賛否をめぐって二つに割れた。今回の町長選は町民が文献調査についての意思を示す初めての機会だった。片岡氏の当選で、来秋までの2年間の文献調査が続くことが確実になった》。

   『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
      かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》
    《高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に手を挙げそうな北海道
     寿都町。町内に不安が広がり道や隣接自治体との亀裂も深まって
     いる巨額の交付金で誘致を促す手法。このままでいいのだろうか》
    《原発から出る核のごみを最終的にどこで処分するのか。国民に
     突き付けられた課題であることは間違いない。とはいえ町の判断は
     地域の行く末を委ねる手段としては余りに安易ではないか》。

   『●空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」
     財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)
   『●【NNNドキュメント‛20/核のごみは問いかける 「尊重」の先には…】
        …空虚な《地域振興》なことは立候補しなくたって《学》べます

 《町民の皆さんがその道を選んだ》…なんでそうなるのだろうか??

   『●《理性と良識》で判断…核発電は《「被害が大きくて」かつ「事故発生
     確率も高い」という2つが揃ったパーフェクトな危険》(樋口英明さん)
   『●古賀茂明さん《国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに
     止めるのは簡単だ》…裁判で勝つために ――― 樋口英明理論の浸透を

 古賀茂明さん《四つ目は核のゴミだ。原発のゴミも適切に処分できるんですよね、と社長に聞く。社長が頷いたら、「では、1カ月以内に最終処分までの計画を出してください」と言う。それは無理だというだろうから、では1年待つと言って、議論を終わる。 これで、全ての原発は動かなくなり、廃炉するしかなくなる。 国民の前で、ちゃんと議論すれば、止めろと言わずに止めるのは簡単だ。新政権には、是非そうした議論をして欲しい》。

 空虚な《地域振興》ではないのか? トイレなきマンションの、まずはトイレからの垂れ流しを止めてからの議論開始ではないのか?
 同紙の記事【「核のごみ」調査推進派の現職・片岡氏が6選 北海道寿都町長選】(https://www.asahi.com/articles/ASPBV752HPBVIIPE008.html?iref=pc_ss_date_article)によると、《「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場の選定に向けた全国初の「文献調査」が進む北海道寿都(すっつ)町の町長選が26日、投開票され、調査を推進する現職の片岡春雄氏(72)が、調査反対派の新顔で前町議の越前谷由樹氏(70)を破り、6選を果たした。確定得票は片岡氏が1135票、越前谷氏が900票だった》。

 それにしても、足抜けできるのかねぇ…NUMOにからめとられて、底なし沼に引きずり込まれるのでは?
 投票しない、または、自公お維に投票してしまうと… ➙ 空虚な《地域振興》…《核のごみ問題で過疎の町に「最大20億円」財源の魅力 識者「札束で頬を叩くのはやめるべき」》(野村昌二氏)。
 同紙の記事【「核のごみ」北海道での処分場設置は? 衆院候補道内32人の賛否は】(https://www.asahi.com/articles/ASPBT73Q1PBTIIPE002.html?iref=pc_ss_date_article)によると、《31日に投開票される衆院選で道内12選挙区に立候補した32人に対し朝日新聞が実施したアンケートでは、「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)をめぐる問題についても質問した。原子力政策への見解とともに、最終処分場の「道内での設置の賛否」について聞くと、「反対」が18人、「どちらでもない」が14人、「賛成」がゼロだった》。

 さらに、同紙の記事【寿都町とNUMOの新たな勉強会初会合 町民17人応募】(https://www.asahi.com/articles/ASPBF74HBPBFIIPE012.html?iref=pc_ss_date_article)によると、《「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場選定に向けた文献調査が進む北海道寿都町で、新たな勉強会が始まった。町と原子力発電環境整備機構NUMO)が参加者を募ったところ30~90代の町民17人が応募した。扱うテーマは自由だが、参加者からは最終処分について知りたいとの要望が相次いだ》。

   『●「「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の
      嘆きが胸に突き刺さ」らないとは…吉岡茂之裁判長

 再び「「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の嘆きが胸に突き刺さ」らないとは(2017.03.30)…吉岡茂之裁判長。《ヒロシマやフクシマの不安と嘆きを置き去りに、誰のため、何のために、今再稼働を急ぐのか》?
 東京新聞の記事【伊方原発3号機の運転容認 広島地裁が被爆者ら7人が運転禁止を求めた仮処分申し立てを却下】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/140881)によると、《四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転禁止を求め、被爆者の女性を含む広島、愛媛両県の住民7人が申し立てた仮処分について、広島地裁(吉岡茂之裁判長)は4日、申し立てを退け、運転を容認した。伊方3号機は2019年12月の定期検査以降、停止中。20年1月に山口県内の住民が申し立てた仮処分の即時抗告審で、広島高裁が運転禁止を命じた。この命令は、21年3月の異議審で同高裁が取り消し、運転を容認した。四国電力は10月中の再稼働を目指していたが、職員の保安規定違反が発覚し、再稼働の時期を未定に変更した。今後、地元自治体の理解を得て再稼働する予定。(小川慎一)》。

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https://digital.asahi.com/articles/ASPBW01NZPBTIIPE007.html?iref=pc_ss_date_article

「冷静に議論を」「力及ばず」 「核のごみ」で割れた町の選挙結果は
伊沢健司
2021年10月27日 12時00分

     (当選確実の報道を受け、支援者らと万歳をする片岡春雄氏
      =2021年10月26日午後10時9分、
      北海道寿都町、日吉健吾撮影)

 「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場の選定に向けた全国初の文献調査を継続するか、中止するか――。国策をめぐる賛否が最大の争点となった北海道寿都町長選が26日投開票され、調査を推し進めた現職の片岡春雄氏(72)が、調査中止を掲げた新顔で前町議の越前谷由樹氏(70)を破り、6選を果たした。

 国内の原発が動き始めてから半世紀以上経つなか、人口約2900人の漁業のまちで、初めて動き出した最終処分場の選定プロセス。トップが下した「政治的判断」に、町民の賛否は割れた。この1年の「核のごみ」をめぐる議論を3回にわたり追った。

 町長選はこれまで4回連続無投票で、選挙戦となるのは20年ぶりだった。当日有権者数は2448人、投票率は84・07%

 当選を果たした片岡氏は支持者らを前に、「核のごみの案件は厳しいと改めて感じた。賛成反対は別に、(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させていただきたい。寿都町で冷静に議論が進むことを望む」と述べた。越前谷氏は「力が及ばなかった。私の責任だ。町民の皆さんがその道を選んだから仕方が無いが、寿都の将来、未来を考えると私の心はなんともいえない」と語った。

 片岡氏が昨年8月に文献調査への応募検討を明らかにして以降、町民、町議会、地元の産業団体は、賛否をめぐって二つに割れた。今回の町長選は町民が文献調査についての意思を示す初めての機会だった。片岡氏の当選で、来秋までの2年間の文献調査が続くことが確実になった

 片岡氏は、人口減少や新型コロナの影響で落ち込んだ地域経済を、調査に伴う交付金で立て直そうと考えた。国内で宙に浮いた核のごみの問題に「一石を投じる」とも主張。漁業や農業の振興策を訴え、文献調査については来秋の住民投票を前提に継続する考えを示してきた。町営の風力発電やふるさと納税によって町の収入を増やした5期20年の実績が、支持の浸透につながったとみられる。

 一方、越前谷氏は一貫して文献調査に反対してきた。水産加工業者らでつくる反対派の町民の会などの後押しを受け、町議を辞職し、町長選に立候補した。町内の分断を解消するには文献調査の中止が最優先だと訴え、交付金に頼らない「身の丈に合った財政改革」を進めると主張したが及ばなかった。

 経済産業省は選挙結果を受け、「個別の選挙結果については控えるが、地域の声を踏まえて、引き続き対話活動を続けていきたい」とのコメントを出した。

     ◇

 町議補選(被選挙数1)も26日投開票され、いずれも新顔で、文献調査に反対する吉野卓寿氏(31)が、賛成する南嶋亘氏(74)を破った。定数9の町議会は、賛成派5人、反対派4人となり、賛成派が過半数の状況は変わらない。


視点|国民的な関心、高める必要

 片岡春雄町長が文献調査への応募検討を明らかにした昨年8月から1年3カ月、記者は札幌から寿都へ通い続けている。この間、片岡氏、越前谷由樹氏だけでなく、賛成派と反対派の町民や、子どもにも話を聞いた。話の中で共通するのは、町の将来をよくしたいという熱意だ。

 しかし現実には、かつて親し…
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https://www.asahi.com/articles/ASPBV752HPBVIIPE008.html?iref=pc_ss_date_article

「核のごみ」調査推進派の現職・片岡氏が6選 北海道寿都町長選
伊沢健司
2021年10月26日 21時49分

     (当選確実の報道を受け、支援者らと万歳をする片岡春雄氏
      =2021年10月26日午後10時9分、
      北海道寿都町、日吉健吾撮影)

 「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場の選定に向けた全国初の「文献調査」が進む北海道寿都(すっつ)町の町長選が26日、投開票され、調査を推進する現職の片岡春雄氏(72)が、調査反対派の新顔で前町議の越前谷由樹氏(70)を破り、6選を果たした。

 確定得票は片岡氏が1135票、越前谷氏が900票だった。

 当選を果たした片岡氏は支持者らを前に、「核のごみの案件は厳しいと改めて感じた。賛成反対は別に、(文献調査後の)概要調査前に住民投票で意見を聴いて判断させていただきたい。寿都町で冷静に議論が進むことを望む」と述べた。

 越前谷氏は「力が及ばなかった。私の責任だ。町民の皆さんがその道を選んだから仕方が無いが、寿都の将来、未来を考えると私の心はなんともいえない」と語った。

 経済産業省は選挙結果を受け、「個別の選挙結果については控えるが、地域の声を踏まえて、引き続き対話活動を続けていきたい」とのコメントを出した。

 日本海に面した人口約2800人の寿都町では昨年8月、片岡氏が文献調査への応募検討を突然表明。町民の賛否が割れるなかで10月に正式応募し、11月に調査が始まった。

 片岡氏は、人口減や新型コロナウイルスの影響で落ち込んだ地域経済を立て直すため、調査で得られる交付金に期待した。核のごみの問題に「一石を投じる」とも主張。漁業や農業の振興策を訴え、文献調査が終わる来秋にも住民投票を行う考えを示してきた。

 一方、越前谷氏は町内の分断を解消するには文献調査の中止が最優先だと主張した。調査応募の前に住民投票をするべきだったと批判。交付金に頼らない財政改革を進めると訴えていた。しかし、町営の風力発電やふるさと納税によって収入を増やしてきた片岡氏への支持が上回った。

 推進派の片岡氏が6選し、文献調査は継続される。ただ、2年間の調査期間が終わる来秋にも、次の段階の概要調査へ進むかの賛否を問う住民投票が予定されており、「国策」による町内の分断が続く可能性がある。

 処分場の選定プロセスは20年に及び、既存のデータや論文を用いる2年間の文献調査、実際に地面を掘る4年間の概要調査、地下施設をつくる14年間の精密調査へと続く。国から地元や周辺自治体には、文献調査で最大20億円、概要調査で最大70億円の交付金が出る。

 国は2000年に法律をつくり、地下300メートルより深くに核のごみを埋める処分場の受け入れ自治体を探してきたが難航。07年には高知県東洋町の当時の町長が応募したが、反対派に町長選で敗れ撤回に追い込まれた。(伊沢健司)
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https://www.asahi.com/articles/ASPBT73Q1PBTIIPE002.html?iref=pc_ss_date_article

「核のごみ」北海道での処分場設置は? 衆院候補道内32人の賛否は
2021衆院選
伊沢健司
2021年10月26日 6時00分

     (北海道寿都町=2021年6月、本社機から)

 31日に投開票される衆院選で道内12選挙区に立候補した32人に対し朝日新聞が実施したアンケートでは、「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)をめぐる問題についても質問した。原子力政策への見解とともに、最終処分場の「道内での設置の賛否」について聞くと、「反対」が18人、「どちらでもない」が14人、「賛成」がゼロだった。

 朝日新聞は今回の衆院選に合わせて北海道の12選挙区に立候補した32人に政策アンケートを行いました。アンケートは9月下旬から配布し、各質問100字以内で回答してもらいました。100字を超えた回答は要約しました。「核のごみ」以外の回答については別途配信します。

 政党別では、自民の11人中9人が「どちらでもない」、2人が「反対」と回答した。このほか公明1人、維新3人、N党1人も「どちらでもない」と答えた。これに対し、立憲(12人)と共産(3人)の全員、無所属1人が「反対」と答えた。

 「どちらでもない」の理由は「原子力政策推進の是非にかかわらず処分場は必要」「もっと議論が必要」など。「反対」の理由は「国の原子力政策は失敗している」「『受け入れ難い』と宣言した道条例を尊重すべきだ」などだった。

 処分場の選定に向けた全国初の文献調査が進む北海道寿都町と神恵内村を含む道4区では、立憲新顔の大築紅葉氏(38)が「反対」、自民前職の中村裕之氏(60)が「どちらでもない」だった。

 理由について大築氏は「道には核のごみを『受け入れ難い』とする条例があり、巨額の交付金を餌に調査を受け入れさせる制度は問題がある。地震大国の日本に地層処分の適地があるのかも疑わしく、候補地選定の厳しい基準を設けることが先決」と回答した。

 中村氏は「賛否は自治体の自治権に属するので、明らかにする立場にない。当該自治体と知事が反対の決定をした場合、次の段階に入らないことを約束する」と回答した。(他の質問項目も含む各候補のアンケート回答は、26~29日の紙面で紹介します)(伊沢健司)


道内12小選挙区候補者の「核のごみ」に関する回答

 届け出順。党派の略称は、自(自民)、立(立憲)、公(公明)、共(共産)、維(維新)、N(N党)。諸は諸派、無は無所属。敬称略

質問文
 「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場選定に向けた文献調査が寿都町と神恵内村で進められています。道内の他地域でも最終処分場が設置される可能性があります。道内での設置の賛否(賛成、反対、どちらでもない)を原子力政策への見解も含めてお聞かせください。


1区・小林悟(維新)
どちらでもない。文献調査を否定する事はナンセンスである。科学的見地に基づいて、静かな環境で議論が進められるべきである。今まで原子力エネルギーの恩恵を受けてきたので、どこかに最終処分場をつくるのが政治の責任である。

1区・道下大樹(立前)
反対。国の原子力政策は失敗し、核燃料サイクルも破綻している。北海道における核のごみ最終処分場設置は、農林水産業や観光への影響も大きく、核のごみを受け入れ難いとする道条例の趣旨にも反することから反対だ。

1区・船橋利実(自前)
どちらでもない。近い将来、国内のいずれかの地域に最終処分場設置が必要でその際は国民の理解を得る努力が大切。文献調査はその一つとの認識だ。道議時代、道の関係条例を起案した政策責任者として条例を尊重すべきだと考える。

2区・高橋祐介(自新)
どちらでもない。東電福島第一原発事故への反省を出発点に、国民の不安をしっかりと受け止め、二度と事故を起こさない取り組みを続ける。安全性を最優先し、再生可能エネルギーの拡大を図る中で、可能な限り原発依存度を低減する。

2区・松木謙公(立前)
反対。特定放射性廃棄物は北海道の条例で受け入れ難いとされている。条例は当然順守されるべきだ。また、多額の交付金を示し一自治体の判断だけで処分地決定のプロセスを進める政府のやり方に違和感を覚える。

2区・山崎泉(維新)
どちらでもない。まず最終処分場を設置する最終責任は国にあることを明確にする法制化が必要。町村民と周辺市町村の意思を尊重し、賛成派、反対派など外部勢力に左右されない意思決定をする静謐な環境づくりを進める。

3区・高木宏寿(自元)
どちらでもない。原子力政策推進の是非にかかわらず処分場は必要。最終処分場の選定は避けられない課題であり、道条例との整合性を図る必要がある。

3区・荒井優(立新)
反対。「特定放射性廃棄物の持込みは受け入れ難い」とする約束(条例)を守ることが政治の役割。北海道の潜在力である再生可能エネルギー活用で、お金を還流させる循環型経済を構築、道民の所得向上・経済活性化に繫(つな)げる。

3区・小和田康文(維新)
どちらでもない。どこに立地するかに関わらず、しっかりと議論しなければならない。既設原発は市場原理により将来はフェードアウトしていく。これを見すえて再生可能エネルギー拡大へシフトすべきだ。

4区・大築紅葉(立新)
反対。道には核のごみを「受け入れ難い」とする条例があり、巨額の交付金を餌に調査を受け入れさせる制度は問題がある。地震大国の日本に地層処分の適地があるのかも疑わしく、候補地選定の厳しい基準を設けることが先決。

4区・中村裕之(自前)
どちらでもない。賛否は自治体の自治権に属するので、明らかにする立場にない。当該自治体と知事が反対の決定をした場合、次の段階に入らないことを約束する。

5区・大津伸太郎(無新)
反対。原発再稼働を中止し、すべてを廃炉にする。廃炉作業のみに特化する。カナダ元首相らが関与したとされる「カナダ・日本の核のごみ受け入れ構想」を具体的に進めていく。

5区・和田義明(自前)
反対。現在政府で沖ノ鳥島に最終処分場を設置する案が検討されている。当案は安全の観点と領土保全の観点から好ましい。脱炭素戦略と燃料価格高騰に鑑み、原子力発電は引き続き重要なベースロード電源だ。

5区・橋本美香(共新)
反対。科学的に処分方法が十分確立されておらず、現時点で限りある環境を将来世代に引き継ぐことが困難な状況で「受け入れ難い」と宣言した道条例を尊重すべきだ。原発廃止、核燃料サイクルから撤退し原発ゼロを求める。

5区・池田真紀(立前)
反対。原発も廃棄物処分も、お金と引き換えに地方に設置する国の政策は限界。北海道には「特定放射性廃棄物の持ち込みは受け入れ難い」とする条例があり、これをしっかり守ると同時に原子力政策そのものの転換が不可欠だ。

6区・斉藤忠行(N新)
どちらでもない。

6区・西川将人(立新)
反対。道条例に基づいて、核のごみは持ち込まない原則を堅持すべきだ。原子力発電は順次他の発電源へと移行すべきだ。

6区・東国幹(自新)
反対。北海道条例に反するべきではないと考える。

7区・伊東良孝(自前)
どちらでもない。原子力発電所は厳しい規制の中で稼働が認められている。核廃棄物の処分方法を調査・研究するのは当然だ。ただし道条例では廃棄物の持ち込みを「受け入れがたい」としており、持ち込み前提なら整合性が問われる。

7区・篠田奈保子(立新)
反対。食糧危機に対応するため第1次産業を早急に拡充する必要があり、自然豊かな北海道での滞在型ワーケーションを拡充するためにも、北海道に核のごみ処分場の設置は不適切である。原発に依存しない社会の構築を目指す。

7区・石川明美(共新)
反対。日本国内では、ふさわしい地層はない。そもそも住民合意が一度も行われていない。

8区・逢坂誠二(立前)
反対。核燃料サイクルを進めても使用済みMOX燃料ができるだけでトイレのないマンション状態は解決しない。使用済み核燃料は再処理せず、当面乾式貯蔵を行い、直接処分の道を検討すべきだ。

8区・前田一男(自元)
どちらでもない。現代生活を送るうえで、どこかが負担しなければならない課題であり、もっと議論が必要だ。

9区・山岡達丸(立前)
反対。すでに蓄積している使用済み核燃料の最終処分をどう処理するかは国全体で考えなければならないが、北海道は「核物質を受け入れない」ことが条例で定められており、その条例に基づき、道民としては反対する立場。

9区・堀井学(自前)
どちらでもない。文献調査自体は問題ないと考える。重要なのは地層処分技術の研究開発と考える。

10区・神谷裕(立前)
反対。原子力発電所の新増設は認めない。使用済み核燃料の扱いや立地地域への支援、雇用の公正な移行など、原発のない社会に向けた不可逆的な方針を速やかに確立し、国の監督と責任の下で廃炉を着実に進める。

10区・稲津久(公前)
どちらでもない。既に原発を持つ日本においては、原発への賛成、反対に関わらず、どうやって最終処分場を造っていくのか、道民や国民の意見を聴きながら議論を重ね、結論を出すことが重要だと考える。

11区・石川香織(立前)
反対。道は条例で「特定放射性廃棄物の持ち込みは慎重に対処すべきであり、受け入れ難い」と宣言している。原発に依存せず再生可能エネルギーの普及を加速すべきだ。ポテンシャルが世界3位の地熱を生かした発電を拡大。

11区・中川郁子(自元)
どちらでもない。

12区・川原田英世(立新)
反対。自然環境が豊かで第1次産業の大きな可能性を秘めた道への核のごみ持ち込みは、道産食材の国内・国際的な信頼を損ねかねない。核のごみは日本だけの問題ではなく、国際的な協力のもと解決策を検討する必要がある。

12区・武部新(自前)
どちらでもない。最終処分場の選定は段階的な調査を法令上規定しており、文献調査は最終処分地選定に直結しない。まずは自治体の調査実施の判断を尊重し、調査等の経過を見守るべきであり、賛成・反対を議論する段階にはない。

12区・菅原誠(共新)
反対。技術的に未確立の地層処分はやめ、当面は地上に暫定保管する。併せて、安全な処分技術の構築を急ぐ。道の「核抜き条例」の順守、住民の合意抜き、交付金をテコにした手法はやめ、再稼働せず即時廃炉にする。
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https://www.asahi.com/articles/ASPBF74HBPBFIIPE012.html?iref=pc_ss_date_article

寿都町とNUMOの新たな勉強会初会合 町民17人応募
伊沢健司 2021年10月14日 10時30分

     (寿都町とNUMOが開いた新たな勉強会の初会合を終え
      報道陣に内容を説明するファシリテーター(進行役)
      =2021年10月12日午後8時14分、北海道寿都町、伊沢健司撮影)

 「核のごみ」(原発から出る高レベル放射性廃棄物)の最終処分場選定に向けた文献調査が進む北海道寿都町で、新たな勉強会が始まった。町と原子力発電環境整備機構(NUMO)が参加者を募ったところ30~90代の町民17人が応募した。扱うテーマは自由だが、参加者からは最終処分について知りたいとの要望が相次いだ。

 町とNUMOは、最終処分の議論を深めることなどを目的として町が人選した出席者による「対話の場」を今年4月から3回開いた。それとは別に町民が参加する機会を設けるため、高校1年以上の町民を対象とする新たな勉強会を準備してきた。

 12日夜の初会合は非公開で、町民12人が出席した。ファシリテーター(進行役)やNUMOによると、参加者が今後の進め方について要望を書き出した。「最終処分場について賛成・反対派の話を聞きたい」「将来の寿都像をみなさんに聞いてみたい」といった意見が出された。

 会合後、取材に応じたNUMO寿都交流センターの末木克久所長は、最終処分への理解を深めてもらうのが勉強会の目的かと問われ「我々としてはそういう思いではいるが、より自由にやりたいので特にテーマを絞っているわけではない」と説明した。(伊沢健司)
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●「自民党総裁選を嗤(わら)う」新聞求む…《明治から大正、戦前期の昭和まで、藩閥政治家や官僚、軍部の横暴を筆鋒鋭く批判し続けました》

2021年09月24日 00時00分11秒 | Weblog

(2021年09月12日[日])
東京新聞の記事【<社説>新聞の存在理由を問う 桐生悠々を偲んで】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/129825?rct=editorial)。

 《気骨のジャーナリスト、桐生悠々=写真=は八十年前のあす十日に亡くなりました。破滅的な戦争へと向かう時代、古巣の新聞界にも批判の矛先を向け、奮起を促し続けた悠々を偲(しの)び、今の時代にも通じる教訓を読み取ります。悠々は、本紙を発行する中日新聞社の前身の一つ「新愛知新聞」や、長野県の「信濃毎日新聞」などで編集、論説の総責任者である主筆を務めた言論人です》。

   『●政権交代の意義が完全に消えた日
    《▼「听う」は口を大きく開けてわらうことで、「莞う」は感じよく
     ほほえむこと、「嗤う」はあざけりわらうことだ。軍国主義が台頭し、
     言論弾圧が厳しさを増していた一九三三年、軍の空襲への備えを
     嗤った新聞人がいた▼その人、桐生悠々が書いた
     「関東防空大演習を嗤ふは日本の新聞史上、特筆すべき名論説
     として、記憶される。首都上空で敵機を迎え撃つ作戦など滑稽極まる。
     数機撃ち漏らせば、木造家屋の多い東京は炎上すると、彼は書いた
     ▼<阿鼻叫喚(あびきょうかん)の一大修羅場を演じ、
     関東地方大震災当時と同様の惨状を呈するだらう…しかも、
     かうした空撃は幾たびも繰返へされる可能性がある>。
     この指摘が現実のものとなり、大空襲で東京の下町が壊滅、
     十万の犠牲者を出したのは、四五年三月十日のことだ》

   『●自公支持者を「嗤う」、あれで「採決」「可決」!?: 
       自公支持者も「听う」ことが出来なくなる日は近い
    「先の『読売』や『産経』、『アベ様の犬HK』などの
     「アベ様の広報機関」とは違う、『東京新聞』の新聞人の矜持
     示す社説をご覧ください。2番目の記事の、つまり、
      《桐生悠々の言葉。…「言いたい事」と「言わねばならない事」は
       区別すべきだとし「言いたい事を言うのは権利の行使」だが、
       「言わねばならない事を言うのは義務の履行」で「多くの場合、
       犠牲を伴う」と書き残している》
     ……の部分を受け、社説の末尾には、《憲法を再び国民の手に
     取り戻すまで、「言わねばならないこと」を言い続ける責任を
     自らに課したい。それは私たちの新聞にとって
     「権利の行使」ではなく義務の履行」だからである》と〆ています」


   『●阿部岳記者「桐生悠々は訓練よりも
     「実戦が、将来決してあってはならない」ことを訴えた…先見の明は…」
    「《桐生悠々訓練よりも「実戦が、将来決してあってはならない」ことを
     訴えた。…先見の明は、その後の空襲被害が証明している》訳です。
       壊憲が進み、戦争できる国、戦争したい国へとひた走るニッポン。
     ジャーナリズムの劣化もそれに拍車をかける」

   『●Jアラート狂想曲: 「かつて関東上空での防空演習を
           嗤った桐生悠々なら何と評するでしょうか」
    《北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返し、国内では避難訓練
     行われています。かつて関東上空での防空演習を嗤(わら)った
     桐生悠々
なら何と評するでしょうか》

   『●阿部岳さん、《基地問題への見解の違いも…
     デマで攻撃された因縁も関係ない。今回は…産経の側に立つ》
    「東京新聞の社説【週のはじめに考える 権力と向き合う覚悟】…
     によると、《全米の新聞、一斉に社説言論の自由への危機感
     …桐生悠々の奮闘を偲ぶ…あす九月十日は、四一年に亡くなった
     悠々を偲(しの)ぶ命日です。百年という時を隔て、また日米という
     太平洋を挟んだ国で同じように、新聞が連帯して時の政権に毅然(きぜん)
     と向き合ったことは、民主主義社会の中で新聞が果たすべき使命を
     あらためて教えてくれます。私たちは今、政権に批判的な新聞との
     対決姿勢を強める安倍晋三政権と向き合います。悠々ら先輩記者や
     米国の新聞社で働く仲間たちの奮闘は、私たちを奮い立たせ、
     権力と向き合う覚悟を問い掛けているのです》。
      《権力と向き合う覚悟》…無しなニッポンのマスコミではなかろうか…」


   『●東京新聞《桐生悠々…にとって一連の言論は、
     犠牲も覚悟の上で、言うべきことを言う義務の履行だった》
    「《「言いたいことを言うのは、権利の行使」だが
     「言わねばならないことを言うのは、義務の履行」であり、
     「義務の履行は、多くの場合、犠牲を伴う」》と。《桐生悠々…に
     とって一連の言論は、犠牲も覚悟の上で、言うべきことを言う
     義務の履行だった》。この度、アノ高市早苗氏が総務相に復活。
     アベ様の政で〝唯一うまく行っている〟メディアコントロールの下、
     《権力と向き合う覚悟》がマスメディアにはあるのだろうか? 
     《義務の履行》を果たしているか?」

 《新聞などメディアは社会に寄り添い、世論を代表しているか政府の言い分を垂れ流し、報道を規制されても公益のためと思考停止に陥っていないか》。アベ様およびカースーオジサンによる9年近くの《メディアコントロール》の頚木の打破を。《悠々は個人誌「他山の石」の発行で糊口(ここう)をしのぎます》…箕部幹事長の言う「他山の石」ならぬ、「自」山での「石」だらけ。例えば、腐敗した政権や数多のアベ様案件の責任をとらせてほしい。また、《平和憲法の下、歴代内閣が憲法違反としてきた「集団的自衛権の行使」は、安倍晋三前政権によって容認に転じました。防衛費の増額も続きます。新聞などのメディアが声を上げ続けなければ、平和主義は一瞬にして骨抜きにされるのは歴史の教訓です》。

   『●まだまだ続くのか、ウルトラ差別主義者の失言・暴言
         …福岡8区の皆さん、いい加減に落選させてください
   『●《この人にそういう羞恥心はない。…山口4区の有権者に聞きたい。
     「投票用紙にまた安倍晋三と書くのですか」と。》(前川喜平さん)
   『●癒(ゆ)党・《菅義偉の別動隊がいよいよ動き出した》―――
     《部分連合》などと言わずに、スッキリと自公お維で一体化してほしいもの
   『●自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多の

     アベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある
   『●総合科学技術・イノベーション会議(菅義偉議長)…《「稼げる大学」へ
         外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正》(時事通信)
   『●COVID19対策に「せんにん」するため粛々と政権を無責任に放り
     出してアベ様を《継承》し、一体どこが「国民のために働く。」政権か?

   『●《国会も開かず党の選挙が優先》な自民党…違憲にも国会を開きも
     しない自公お維の暴政を許してはいけない [#投票倍増委員会 会員]
   『●醜悪…《安倍晋三や…麻生太郎が偉そうに派閥の領袖として力を
     行使し、それに対して首相になりたい…や…が上目遣いでご機嫌を…》
   『●《フジロック批判の珍奇さ…ギスギスさせて、失政を自分以外の
     誰かのせいにする、あの技術に、加担してはいけない》(武田砂鉄さん)
   『●山添拓議員の《送検》、八代英輝弁護士の《野党共闘に対する意図的な
      攻撃》とそれに群がるお維議員たち、中村格氏の警察庁長官へ昇格…

   『●《国会を開かなければ、それもできない。これを政治空白と言わず
     して、何と言う。…国権の最高機関である国会の軽視も甚だしい》…

 東京新聞の記事【消費税減税、原発ゼロを追求 4野党、衆院選へ共通政策合意】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/129603?rct=politics)によると、《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の4野党党首は8日、安全保障関連法廃止を求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き、消費税減税や、原発のない脱炭素社会の追求などを盛り込んだ次期衆院選に向けた事実上の共通政策に合意した。合意後、立民の枝野幸男代表は「次期衆院選で共通の政策を掲げ戦えば、必ず政権交代できる。国民の命と暮らしを守る政権をつくる」と語った。共産党の志位和夫委員長も「共通の旗印が立った。選挙に勝利し、政策を実行する政権をつくりたい」と強調した。立民、共産両党は、これを契機に衆院選小選挙区の候補者一本化に向けた調整を加速させる構えだ》そうだ。

   『●《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組…安全保障関連法廃止を
     求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き…共通政策に合意》

 野党の動きをもっと報じて! 何度でも言いますが、自民党総裁は誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多のアベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/週明け石破茂・元幹事長の出馬あるぞ】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202109100000208.html)によると、《★前首相・安倍晋三、元首相・麻生太郎、党税調会長・甘利明のいわゆる3Aが守りたいものが図らずもわかってきた。前政調会長で総裁選挙に出馬を決めた岸田文雄森友学園について触れただけで過剰に反応したようで岸田はすぐさま修正した。元幹事長・石破茂は党内で嫌われているのか。石破をどうしてもだめだという党内の理由はこの3Aが嫌っているからであり、党の議員として特別、異彩を放つ政策を持っているわけではない。こちらも森友・加計事件だけでなく、桜を見る会などに疑問を持っているだけで3Aから見ればけしからん存在ということのようだ。 ★つまりほじくり返すやつは全部だめということなのだろう。また3回生までは安倍・菅政治しか知らない議員たちで、この2人ににらまれたら怖いと思って同調しているのだろう。だからもともと魅力的な候補者が少ないこの総裁選がどんどんつまらなくなる。すべてが長老議員たちの代理戦争になるからだ。意中の候補を当選させ操りたいというのは、過去の事件を掘り起こさせないためか、それともすべての権力を維持掌握していたいからか。 ★それを問うメディアも長老の介入は迷惑だという候補者もいない。そんな中で29日まで総裁選挙をやり続けても国民の関心は薄れるだろう。9日には政調会長・下村博文、外相・茂木敏充は総裁選への不出馬を発表した。これで党内最大派閥細田派と竹下派は候補者を出さないことになった》。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/129825?rct=editorial

<社説>新聞の存在理由を問う 桐生悠々を偲んで
2021年9月9日 07時49分

 気骨のジャーナリスト、桐生悠々=写真=は八十年前のあす十日に亡くなりました。破滅的な戦争へと向かう時代、古巣の新聞界にも批判の矛先を向け、奮起を促し続けた悠々を偲(しの)び、今の時代にも通じる教訓を読み取ります。

 悠々は、本紙を発行する中日新聞社の前身の一つ「新愛知新聞」や、長野県の「信濃毎日新聞」などで編集、論説の総責任者である主筆を務めた言論人です。

 明治から大正、戦前期の昭和まで、藩閥政治家や官僚、軍部の横暴を筆鋒(ひっぽう)鋭く批判し続けました。その報道姿勢は、今も私たち新聞記者のお手本であり続けます。

 悠々は信毎時代の一九三三(昭和八)年八月十一日付の評論「関東防空大演習を嗤(わら)う」が、軍部の怒りや在郷軍人会の不買運動を招いて、信毎を追われます。


◆政府の提灯持ちと批判

 新愛知時代に住んでいた守山町(現名古屋市守山区)に戻った悠々は個人誌「他山の石」の発行で糊口(ここう)をしのぎます。軍部や権力への旺盛な批判がやむことはなく、同誌の発行は、悠々が喉頭がんで亡くなる直前の四一(同十六)年九月五日号まで続きました。

 ただ、この号は発行に至りませんでした。原稿を活字に組み込んだものの、病状が悪化して、校正作業をするための「校正刷り」段階にとどまったためです。悠々は八日、友人や読者に「他山の石」廃刊の辞を発送し、十日に息を引き取ります。六十八歳でした。

 悠々の「遺言」とも言える最後の九月五日号に掲載されているのが「科学的新聞記者」という記事です。抜粋して紹介します。

 《この頃の新聞に至っては、…全然社会を無視して、時の政府の反射鏡たらんとしている。輿論(よろん)を代表せずして、政府の提灯(ちょうちん)を持っているだけである。そして彼等(かれら)は矛盾極まる統制の名の下に、これを彼等の職域奉公と心得ている》
 《今日の新聞は全然その存在理由を失いつつある。従って人はこれを無くもがなのものとしているけれども、他に代(かわ)ってその機能を果たすものなきが故に、彼等は已(や)むを得ずなおこれを購読しつつある。…今日のだらしない状態である》
 《将来の新聞は科学的でなくてはならない。現在に於(おい)て、全くその態度を一変しても、決して早くはあるまい》《神秘主義を尊奉するに至っては、その存在理由を失うのは明である。見よ、彼等は既にその存在理由を失わんとしつつある。試みに街頭に出て、民衆の言うところを聞け、彼等は殆(ほと)んど挙げて今日の新聞紙を無用視しつつあるではないか》

 軍部が政治の実権を握り、すでに日中戦争に突入し、国家総動員で日米開戦に向かう時代です。

 残された時間の短さを自ら感じ取った悠々は、言論統制や戦争協力に甘んじる新聞や記者の現状を憂い、最後に、書き残しておかねばならないと考えたのでしょう。

 それは、悠々にとって「言いたいこと」ではなく「言わねばならないこと」だったはずです。


◆今の時代に通じる警鐘

 私たちが暮らしている今の日本は当時と違い、憲法で言論、報道の自由が保障されています。しかし、悠々の指摘は、今の時代にも通じる警鐘に思えてなりません。

 新聞などメディアは社会に寄り添い、世論を代表しているか政府の言い分を垂れ流し、報道を規制されても公益のためと思考停止に陥っていないか。ネット時代に新聞は本当に求められているか。存在理由はどこにあるのか−。

 悠々が亡くなったのは日米開戦の三カ月前でした。「他山の石」廃刊の辞では「唯(ただ)小生が理想したる戦後の一大軍粛を見ることなくして早くもこの世を去ることは如何(いか)にも残念至極に御座候」と、戦後の軍縮をも予想しています。

 悠々が理想とした一大軍縮は、日本では戦後、戦争放棄戦力不保持平和憲法に結実し、日本は戦争のない時代を過ごします。

 しかし、平和憲法の下、歴代内閣が憲法違反としてきた「集団的自衛権の行使」は、安倍晋三前政権によって容認に転じました。防衛費の増額も続きます。新聞などのメディアが声を上げ続けなければ、平和主義は一瞬にして骨抜きにされるのは歴史の教訓です

 生涯言論人であり続けた悠々は私たちの新聞にとって、進むべき方向を示す「極北の星」のような存在です。《今日の新聞は全然その存在理由を失いつつある》。悠々が最後に書き記した一節は、没後八十年の新聞を担う私たちにも自問自答を迫ります。
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●《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組…安全保障関連法廃止を求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き…共通政策に合意》

2021年09月14日 00時00分27秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日)↑]


/ (2021年09月12日[日])
選挙に行きましょう! #投票倍増委員会 会員として強く訴えます。自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多のアベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある

 東京新聞の記事【消費税減税、原発ゼロを追求 4野党、衆院選へ共通政策合意】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/129603?rct=politics)によると、《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の4野党党首は8日、安全保障関連法廃止を求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き、消費税減税や、原発のない脱炭素社会の追求などを盛り込んだ次期衆院選に向けた事実上の共通政策に合意した。合意後、立民の枝野幸男代表は「次期衆院選で共通の政策を掲げ戦えば、必ず政権交代できる。国民の命と暮らしを守る政権をつくる」と語った。共産党の志位和夫委員長も「共通の旗印が立った。選挙に勝利し、政策を実行する政権をつくりたい」と強調した。立民、共産両党は、これを契機に衆院選小選挙区の候補者一本化に向けた調整を加速させる構えだ》。

 日刊ゲンダイの記事【【独自集計】自公を追い詰める逆転勝利「64選挙区」野党4党は共闘加速、政策協定合意で“受け皿”に】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/294514)によると、《自民党総裁選はしょせん、自民党というコップの中の権力闘争。サル山のボスに誰が選ばれようが、国民生活を無視したコロナ無策や国会召集を拒否するような党の体質は変わらない。総裁選の投票権のない99%以上の国民にとっては、その後の10月か11月に行われる衆院選が本番だ。自公政権に代わる受け皿がない……と嘆いていた人に、8日の野党4党の動きは朗報となるかもしれない。立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組が「政策協定」に合意したのだ。野党共闘を求めてきた民間団体「市民連合」の仲介で、4党の党首が「消費税減税」や「原発のない脱炭素社会の追求」などを盛り込んだ協定書に署名。立憲の枝野代表は「政権を代える戦いをする上で陣形が整った」と強調。共産の志位委員長は「選挙協力について前向きな合意をつくり上げる」と意気込んだ》。

 選挙に行きましょう!
 東京新聞の記事【野党4党が消費税減税、安保法廃止で一致 衆院選へ共通政策合意、小選挙区の一本化調整を加速】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/129664)によると、《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の野党4党は8日、安全保障関連法廃止を訴えるグループ「市民連合」と政策協定を結んだ。新型コロナウイルス感染拡大に対応する医療提供体制の整備促進などの対策や、消費税減税を含む格差是正・貧困解消策などの6本柱で、衆院選に向けた初の野党共通政策となる。これを受け、各党は小選挙区で候補者を一本化する調整を加速する》。

 村上誠一郎氏あたりが総裁にならない限り自民党の腐敗っぷりは変わらない。野党による政権交代を!
 日刊ゲンダイのコラム【適菜収 それでもバカとは戦え/来たる総選挙は日本が完全に終わるか、自民党が終わるかの二択】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294263)によると、《安倍晋三のツイートを見て驚いた。ナチス礼賛で有名高須克弥のツイートに対し「高須先生。素敵です」とリプを返していたからだ…安倍の周辺はこんなのばかりだが、安倍の総理復帰を猛烈にプッシュしていた高市早苗も同類だ》。

 脱「反核燃料サイクル」「核武装」支持派…自民党総裁は誰でも同じ。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/コロナ対策専念で辞める首相がワクチン相を支持する漫才】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202109070000084.html)によると、《★自民党の劣化がいわれて久しいが、断末魔にあがいて醜態をさらした首相・菅義偉は辞任の理由さえまともに言えず「コロナ対策に専念」「総裁選との両立は難しい」と説明。すると返す刀でワクチン相・河野太郎が総裁選挙出馬という。首相の対応はワクチン相も同じではないかと思うが、河野は両立が可能らしい。すると今度は首相が河野を支持するという。この漫才のようなやりとりが菅内閣なのだろう。説明に整合性がなく、今だけのその場しのぎの繕いで政権を動かす政治の劣化を絵にかいたような振る舞いだ。 ★この河野が人気だという。》《転じて野党は「菅で選挙をやりたかった」と悔しがる。人気のない首相となら戦えるが新総裁では分が悪いとでもいうのか。こちらも誰になっても受けて立てばいい。ただ、自民党が過剰に抗議するように、野党も国会も開かず、今月いっぱい続く自民党総裁選挙ばかり報道するのは不公平ではないかぐらい言ってみればいい》。

 「自」山での「石」氏、選挙に出るどころではなくなりました、当たり前ですが。〝箕部幹事長〟殿、《★だが自民党議員の違法行為は枚挙にいとまがない》状況ですよ。《自民党議員が言う。「幹事長が二階俊博になってから急増している。さすがに前幹事長・谷垣禎一時代にはなかったよこんなこと」。お粗末になった自民党。》
 東京新聞の記事【IR汚職、秋元司議員に懲役4年 現職国会議員へ異例の実刑判決】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/129407)によると、《カジノを含む統合型リゾート施設(IR)事業を巡る汚職事件で、収賄と組織犯罪処罰法違反(証人等買収)の罪に問われ、無罪を主張した衆院議員秋元司被告(49)=自民党を離党=に、東京地裁は7日、懲役4年、追徴金約758万円(求刑懲役5年、追徴金約758万円)の判決を言い渡した。現職の国会議員が贈収賄事件で実刑判決を受けるのは異例。丹羽敏彦裁判長は「現金を渡したとする贈賄側の供述は、客観的証拠に強く裏付けられ、十分信用できる」と指摘。秋元議員が主導したと認定した証人等買収罪について「一連の収賄事件の結末を根本から覆すもの」と位置付け、「前代未聞の司法妨害」と非難した》。

 スッゲェなぁ、アノ党の総裁候補。
 リテラの記事【高市早苗出馬で極右ネトウヨが再結集、「天照大神の再来」とバカ騒ぎ、会見でさもしい顔した国民発言を追及した膳場貴子も攻撃】(https://lite-ra.com/2021/09/post-6014.html)によると、《なかでも印象的だったのが、『報道特集』(TBS)の膳場貴子キャスターが質問をしたときのことだった。膳場氏は「政権構想のなかで経済的な弱者や格差の解消についてほとんど言及がなかった」と指摘したうえ、本サイトでも取り上げた「さもしい顔して貰えるものは貰おう。弱者のフリをして少しでも得しよう。そんな国民ばかりでは日本国は滅びてしまいます」という高市氏の過去の発言を紹介。「困窮する国民をどういう目で見ているのか」などと追及した。ところが、高市氏は顔色を変えることもなく、「おそらくその発言は民主党政権の期間中に生活保護の不正受給が非常に多く、その問題にどう取り組むかという議論をしていたときの流れの発言」「現在もコロナで傷んでいる事業者支援の不正受給があるが、あの頃いろんな方法で生活保護の不正受給をする人がいた」と主張。最後にはこう開き直ったのだ。「私に対し非常に色がついていると見られるというご指摘でございますけれども、でも、これが、わたくしです」「これまでのことも含めて、これが、わたくしでございます」 弱者切り捨てではないのかという指摘に、堂々と「これがわたくしでございます」と明るく強調してみせる──。もはや背筋が凍るような話だが、しかし、会見のライブ中継をおこなっていたYouTubeのコメント欄は一気に沸き立ち、〈…〉などという絶賛コメントが凄まじいスピードで流れていったのだ。…本来なら、そのことを問題にし、そこに切り込んだ膳場キャスターを高く評価すべきところだが、ネット上ではなぜか、高市氏を絶賛し、膳場氏を攻撃するネトウヨの声で埋め尽くされてしまったのである》。

 ごもっとも。「ふざけんな!
 週刊朝日のコラム【室井佑月「ふざけんな!」】(https://dot.asahi.com/wa/2021090700060.html)によると、《……一言、いっていいですか? おまえら、もういい加減にしろ! あのさ、菅首相は誰が選んだの? 前の首相の安倍さんが体調が悪くなりいきなり辞めることになって、コロナ禍の中、時間がないってことで党員投票もせず、自民党の派閥の領袖たちが子分議員の票を取りまとめて、満場一致に近い形で担ぎ上げたんじゃないの? 菅首相のもとでコロナ対策は迷走し、で、今に至る。彼のもとでの選挙が負けつづけているって、そりゃあ、当然だ。仕事もできないわ、語る言葉もないわだろ。…自民党議員だけではなく、メディアもちっとは罪悪感を持てよパンケーキおじさん」とか騒いでた結果がこれだぜ? コロナで亡くなった方や、苦しいのに入院できない人を、今、どういう気持ちで見てるのか? 本来、すべきことをせず、オリパラの後は自民党の総裁選という祭りかよ。ふざけんな!

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/129664

野党4党が消費税減税、安保法廃止で一致 衆院選へ共通政策合意、小選挙区の一本化調整を加速
2021年9月8日 16時05分

 立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の野党4党は8日、安全保障関連法廃止を訴えるグループ「市民連合」と政策協定を結んだ新型コロナウイルス感染拡大に対応する医療提供体制の整備促進などの対策や、消費税減税を含む格差是正・貧困解消策などの6本柱で、衆院選に向けた初の野党共通政策となる。これを受け、各党は小選挙区で候補者を一本化する調整を加速する。

 野党の共通政策は、自公政権との対立軸を示すのが狙い。市民連合の呼び掛けに4党が賛同した。一方、共産党との連携に慎重な国民民主党は応じなかった。

     (市民連合と政策合意案を手交し、ガッツポーズする
      (後列左から)れいわ新選組の山本太郎代表、
      社民党の福島瑞穂党首、共産党の志位和夫委員長、
      立憲民主党の枝野幸男代表ら)

 新型コロナ対策では、専門家軽視が指摘される菅政権を意識し、科学的知見に基づいて取り組む方針を明記。医療従事者の不足や病床逼迫(ひっぱく)の現状を踏まえ「医療・公衆衛生の整備を迅速に進める」ことや「エッセンシャルワーカーの待遇改善」などを打ち出した。

 経済的な厳しさが増す企業や労働者向けの「万全の財政支援」も盛り込んだ。格差の拡大や貧困層の増加が進んでいるとの問題意識から、消費税減税や社会保険料の見直しによる低所得層・中間層への再分配を強化すると明示した。

 安保法特定秘密保護法の違憲部分の廃止米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)移設に伴う名護市辺野古の新基地建設中止、再生可能エネルギーの拡充と原発のない脱炭素社会の追求など、2次安倍政権以降の政策からの転換を明確にした森友・加計学園をはじめとする権力私物化疑惑の真相究明でも一致した。

 立民の枝野幸男代表は協定に署名後、「政権を代える戦いをする上で陣形が整った。ギアを2段ぐらい加速して(衆院選の)結果につなげたい」と、各党との候補者調整を進める意向を表明した。共産の志位和夫委員長は「共通政策を土台にして政権協力、選挙協力の合意をつくりたい」と、一層の連携強化に意欲を示した。

 2016年の参院選から野党共闘を働き掛けてきた市民連合運営委員の山口二郎法政大教授は、れいわが初めて加わった今回の政策協定について「本格的な野党協力の態勢を確立できた。政治の転換のために協力し、地域でも市民が支えていくことを求めたい」と語った。(我那覇圭、市川千晴、曽田晋太郎)
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/294263

適菜収 作家
近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

それでもバカとは戦え
来たる総選挙は日本が完全に終わるか、自民党が終わるかの二択
公開日:2021/09/04 06:00 更新日:2021/09/04 06:00

     (高市元総務相(左)はアベノミクス路線継承と
      バージョンアップを掲げて総裁選に(C)日刊ゲンダイ)

 安倍晋三のツイートを見て驚いた。ナチス礼賛で有名高須克弥のツイートに対し「高須先生。素敵です」とリプを返していたからだ。このツイートとリプ自体に問題があるわけではないが、愛知県の不正リコール問題に関与していた陰謀論者のネトウヨに元首相がこうしたメッセージを送ることは国際社会にどのように映るのだろうか?

 高須は過去にこんな発言を繰り返している

「(日本では)堂々とナチス本も出版できる。めでたいことだ。♪盟友ナチス♪」
「ドイツのキール大学で僕にナチスの偉大さを教えて下さった黒木名誉教授にお会いした」
「彼(ヒトラー)の発言では高潔な人物のように思えますが、皆さんはどう思われるだろうか?」
「南京もアウシュビッツも捏造だと思う」

 安倍の周辺はこんなのばかりだが、安倍の総理復帰を猛烈にプッシュしていた高市早苗も同類だ。2014年9月にはネオナチ団体代表とツーショット写真を撮っていたことが発覚。高市は「思想信条が分かっていたら、会いもしなかったし、写真も撮らなかった」と釈明したが、過去にナチス礼賛本HITLER ヒトラー選挙戦略」に推薦文を寄せていたことも判明。著者は自民党東京都支部連合会事務局広報部長だった小粥義雄だ。

 13年7月、麻生太郎は憲法改正をめぐるシンポジウムに出席し、「ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」と発言。17年8月には、派閥研修会で「(政治は)結果が大事だ。何百万人も殺しちゃったヒトラーは、いくら動機が正しくてもダメなんだ」と述べている。ヒトラーの動機は正しいらしい。要するにナチス礼賛は現在の自民党の体質によるものであり、連中はうっかり本音を漏らしただけだ。

 高市は菅義偉の自民党総裁任期満了に伴って行われる予定の総裁選に出馬を表明したが、アベノミクス路線の継承とバージョンアップを掲げて戦うとのこと。安倍周辺のいかがわしいメディアやお馴染みのネトウヨ言論人も高市を礼賛していたが、いつまでこの類いの連中に政治をやらせるつもりなのか

 次の選挙は日本が完全に終わるか自民党が終わるかの二択になるだろう。
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コメント
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●《国会も開かず党の選挙が優先》な自民党…違憲にも国会を開きもしない自公お維の暴政を許してはいけない [#投票倍増委員会 会員]

2021年09月11日 00時00分30秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]

カースーオジサンは総裁選に出馬しないそうです。
 東京新聞の記事【菅首相が辞意固める 「コロナ対策に専念したい、総裁選に出馬しない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/128670)によると、2021年09月03日(金)、《菅義偉首相は3日、辞任する意向を固めた。自民党臨時役員会で「新型コロナウイルス対策に専念したいので総裁選に出馬しない。任期は全うする」と述べた。関係者が明らかにした。(共同)》…そうだ。アベ様に続き、政権放り投げ。どこまでも無責任。
 一方、東京新聞の記事【消費税減税、原発ゼロを追求 4野党、衆院選へ共通政策合意】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/129603?rct=politics)によると、《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の4野党党首は8日、安全保障関連法廃止を求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き、消費税減税や、原発のない脱炭素社会の追求などを盛り込んだ次期衆院選に向けた事実上の共通政策に合意した。合意後、立民の枝野幸男代表は「次期衆院選で共通の政策を掲げ戦えば、必ず政権交代できる。国民の命と暮らしを守る政権をつくる」と語った。共産党の志位和夫委員長も「共通の旗印が立った。選挙に勝利し、政策を実行する政権をつくりたい」と強調した。立民、共産両党は、これを契機に衆院選小選挙区の候補者一本化に向けた調整を加速させる構えだ》そうだ。
 テレビや新聞は、自民党内のあれこればかりを流し続ける。バッカじゃなかろうか。アベ様・カースージさんの8年8カ月に及ぶ《メディアコントロール》の故か、あまりに情けない。自民党の広報機関になり下がる。憲法53条に反し、違憲にも、国会を開こうとしないことをなぜに追求しないのか? なぜに野党4党について、同程度に報じないのか?
 自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多のアベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある



(2021年08月29日[日])
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/国会も開かず党の選挙が優先か】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108140000106.html)。

 《しかし、国民は国会も開かず党の選挙が優先か、自分たちの身分を守るための選挙は民主主義を守るために言い換えられるのか。》

   『●自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多の
     アベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある
   『●総合科学技術・イノベーション会議(菅義偉議長)…《「稼げる大学」へ
         外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正》(時事通信)
   『●COVID19対策に「せんにん」するため粛々と政権を無責任に放り
     出してアベ様を《継承》し、一体どこが「国民のために働く。」政権か?

 選挙に行きましょう。《首相隠し》のために、違憲にも国会を開きもしない自公お維の暴政を許してはいけない。GoTo選挙。

 アベ様は、野党議員が憲法53条に基づいて要求した臨時国会を召集しませんでしたし、カースーオジサンも違憲にも国会を開きません。
 《とにかく選挙に行くこと、もちろん、その前に「忘れないこと」。それが今国民に求められている一番大事なことだ》(古賀茂明さん)。何度でも、何度でも、何度でも、#投票倍増委員会 会員として強く訴えます、自公お維トファに投票してはいけない。主権を取り戻しましょう。主権者として、必ず選挙に行きましょう。

   『●すぐさま公選法違反な河井克行元法相夫妻を逮捕…《憲法53条は
     「いづれかの議院の総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は…」》
   『●司法までもが壮大なカルト状態…《九十八日間もの臨時会の先延ばし》
      国会召集訴訟、《東京地裁は憲法論に立ち入らず形式的に請求》却下

 どうせデマかな? 《息子への代替わり》《選挙地盤継承》による選挙の私物化なんて許されないでしょ、せめて、選挙区を変えろ! 山口4区とか福岡8区とか、皆さん、出番ですよ。
 日刊ゲンダイの記事【“自民党のドン”二階幹事長に「政界引退説」! 三男に選挙地盤継承か】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/293383)にゆと、《大島理森衆議院議長(74)、伊吹文明元衆議院議長(83)、竹下亘元総務会長(74)……と、自民党大物議員の政界引退表明が相次いでいる。衆院議員の任期は10月21日まで。残りあと2カ月だ。解散総選挙の時期が絞られ、このタイミングなら意中の後継者にスムーズにバトンタッチできるという事情があるという。なんと、二階俊博幹事長(82)の政界引退説も飛びかっている。理由は息子への代替わりだ》。

   『●「闇社会」との関係まで疑われるとは!? アベ様、ダークすぎます
   『●《近畿財務局元職員の妻が…佐川宣寿氏と国を相手に…大阪地裁に
     提訴》…《前代未聞の改ざんなのに、最高責任者の麻生太郎財務相》は?
   『●まだまだ続くのか、ウルトラ差別主義者の失言・暴言
         …福岡8区の皆さん、いい加減に落選させてください
   『●《この人にそういう羞恥心はない。…山口4区の有権者に聞きたい。
     「投票用紙にまた安倍晋三と書くのですか」と。》(前川喜平さん)

 高市早苗氏や下村博文氏…スッゲェなぁ、自民党。行くところまで行ってしまった感じ。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/何も語らない出馬決意など響かない】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108200000206.html)によると、《★まずは元総務相・高市早苗。月刊誌に総裁選への意欲を語っていたが、19日には、幹事長・二階俊博と党本部で会談し、総裁選への立候補の決意を伝えた。同日には党政調会長・下村博文も党本部で二階に会い「チャンスと可能性があればチャレンジしたいとの思いは持っている」と出馬の決意を伝えている》。

 山口4区福岡8区ども、宜しくお願いします。
 日刊ゲンダイの記事【菅首相「現職総理で史上初の落選」危機! 横浜市長選で地元有権者もソッポ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/293702)によると、《自民党総裁選で「無投票再選」を目指し、無理ならば9月12日に緊急事態宣言を解除して衆院解散に打って出る――。そんな菅首相の「生き残り」への妄想が泡と消えた。横浜市長選の“惨敗”で地元有権者が突きつけたのは、来る総選挙では菅首相本人の当選すら危ういという現実である》。

 「タイオウデキナーイ」「デタラメバカ―リ」。
 東京新聞のコラム【筆洗/「オストアンデル」を知っている人はもはや少なかろう。おまん…】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/126172?rct=hissen)によると、《おまんじゅうのことである。押すと餡(あん)が出るので「オストアンデル」。一種の言葉遊びで、ものの名を外国語のように日本語で表現する▼昭和初期に流行し、たくさんの外国語もどきが使われたそうだ。「アリヨール」は砂糖。「サイテヤーク」はウナギ。昭和ヒトケタ生まれの母親が水道をふざけて「ヒネルトジャー」と言っていたのを思い出す▼水栓をひねるとジャーと水が出るから「ヒネルトジャー」。あたりまえのことをもっともらしく外国語みたいに言うから、笑えたのだろう。銀行はなんと呼ぶべきか。「オカネヒキダセール」か。残念ながら、あたりまえのことができない銀行もある。みずほ銀行。全国の店舗窓口で入出金や振り込みなどの取引が一時、できなくなった▼半年ほど前、現金自動預払機(ATM)が使えなくなる大騒ぎもあったが、これで今年五回目のシステム障害だそうだ。こうたびたびだと、システム障害が起こる方があたりまえに思え、「トキドキコワレール」とでも呼びたくもなる▼銀行では入出金も送金も円滑にできる。そのあたりまえができないのはひねっても水道が出ないのと同じで生活や商いに大きな支障となる▼生活者に二度と不便をかけぬ取り組みを。「オワビバカーリ」「タイオウオソーイ」の名を一日も早く返上したい》。

 お維絡みもお忘れなく。自公お維トファに投票する意味を考えた方が良い。
 古川雅和・榊原崇仁両記者による、東京新聞の記事【金メダルかじりの河村たかし名古屋市長だけじゃない! 簡易サウナやシャワー室…首長はなぜ暴走するのか】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/125656)によると、《金メダルをかじった名古屋市の河村たかし市長(72)に批判が集中している。女性の容姿に言及したり、「ええ旦那をもらって」と言ったり、今の時代にあり得ない発言も連発した。ただ、河村氏に限らず首長を選ぶのは有権者。1度当選すると任期は4年続き、辞めさせるのは簡単ではない。聞こえの良い公約や見た目、経歴などに惑わされず、本質を見抜く力が求められる》。

 最後に、記者もだらしないなぁ。ぶら下がり取材の記者の皆さん、広島での私怨贈賄公職選挙法違反やモリカケサクラ事件、前夜祭問題など数多のアベ様案件について突っ込んでくださいよ、まったくもう…。
 日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/総裁候補の人たちの靖国参拝】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108170000083.html)/《★安倍は参拝後「終戦の日にあたり参拝した。…」と記者団に語った。だが、安倍は首相時代の13年12月26日、第2次内閣発足から満1年となる日に靖国神社を参拝。》

 神保哲生さんのつぶやき:

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https://twitter.com/tjimbo/status/1427486465336958977

神保哲生@tjimbo

官邸より今日の総理会見の抽選に外れとの連絡あり。(T-T)前回は参加も当ててもらえず。毎回確実に質問できる内閣記者会の記者たちの責任は重いぞ。相手は国民の命を預かる内閣総理大臣なんだ。事前に提出した質問に官邸官僚が作文した答えを棒読みする「記者会見ごっこ」はやめて核心に迫る質問を!

午後1:24 2021年8月17日
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 冒頭のカースーオジサンの朗読と政治部記者との台本劇《記者会見ごっこ》は必要か? 内閣府のWPにでも会見直前にアップしてもらえれば十分。(きちんと朗読できるかどうかも怪しいので)原稿や台本があるんですから。時間の節約にもなる。会見冒頭から、更問い可のあらゆる記者やフリーのジャーナリストとの質疑のみを行ってください。

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108140000106.html

コラム
政界地獄耳
2021年8月14日8時29分
国会も開かず党の選挙が優先か

★コロナ禍の全国へのまん延と重症者の増加、加えて医療機関の逼迫(ひっぱく)などワクチンの効果を凌駕(りょうが)する状況だが、与党は国会開会をかたくなに否定する。11日、立憲民主党国対委員長・安住淳は首相・菅義偉欠席の閉会中審査にとどまらず臨時国会の召集を自民党国対委員長・森山裕に求めたが反応はない。「理由は首相隠しだよ。かみ合わない答弁を繰り返してワクチン接種計画のめどを繰り返すだけでは野党のみならず国民の怒りを買うだけだ」(自民党閣僚経験者)。

★今、首相のおひざ元では横浜市長選をやっているが、神奈川県も感染者が激増。緊急事態宣言の対象県だ。県内の感染者は連日2000人を超え、そのうちの半分は横浜市の数字だ。不要不急の外出を禁じながら緊急事態宣言下の選挙は問題ないという説明もそろそろ通用しなくなる。有権者を相手にする選挙に安心安全な選挙などないはずで、今後全国に緊急事態宣言を拡大させた場合、総選挙は予定通り行うと言い切れるだろうか。選挙が少しでも遅れるということになれば首相が考える総裁選挙前の解散・総選挙は実現しない。

★自民党総裁選挙管理委員会は日程を9月17日告示29日投開票と示し、今月26日の同委員会で決定する。首相は26日までに解散を決めるか否かを決断することになろう。しかし、国民は国会も開かず党の選挙が優先か、自分たちの身分を守るための選挙は民主主義を守るために言い換えられるのか。今選挙が必要だと言い切る政治家に国民はどんな反応を見せるのか。政府与党は30兆円規模の補正予算を選挙の目玉に据えようとするが、国民に生きたカネが行き渡らない限り、効果は見定められないだろう。国民が納得する知恵を示さない限り日程だけ決めても意味はない。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108170000083.html

コラム
政界地獄耳
2021年8月17日8時14分
総裁候補の人たちの靖国参拝

★靖国参拝の話。13日に経済再生相・西村康稔と防衛相・岸信夫が参拝、終戦の日の15日には環境相・小泉進次郎、文科相・萩生田光一、科技相・井上信治と閣僚の参拝が相次いだ。ほかにも自民党政調会長・下村博文、前総務相・高市早苗、前首相・安倍晋三をはじめ自民党保守系議員が続々と参拝に訪れた。韓国外務省アジア太平洋局長・李相烈(イ・サンリョル)は在韓国日本大使館総括公使・熊谷直樹を呼んで抗議、中国外務省も「日本の侵略の歴史に対する誤った態度を反映している」「歴史的な正義への冒涜(ぼうとく)であり、中国を含むアジアの被害国人民の感情を深刻に傷つける」と抗議している。

★安倍は参拝後「終戦の日にあたり参拝した。先の大戦において祖国のために母や父、友や子、愛する人を残し、祖国の行く末を案じながら散華(さんげ)され、尊い命を犠牲にされたご英霊に尊崇の念を表し、御霊(みたま)安かれとお祈りした」と記者団に語った。だが、安倍は首相時代の13年12月26日、第2次内閣発足から満1年となる日に靖国神社を参拝。中韓などアジア諸国の強い反発のみならず、オバマ政権は在日米大使館を通じ「米政府は(安倍の靖国参拝について)失望した(disappointed)」とし「米政府は日本と隣国が建設的な形で過去の問題を解決することを望んだが、日本政府が周辺国との関係を悪化させる行動をした」「安倍首相が表した過去の歴史に対する懸念と平和に対する決心を見守る」と強い懸念を表明した。今回の参拝はこの時以来となる。

★自民党総裁選挙候補や衆院選挙を控えた保守系議員たちは保守層の取り込みのために参拝したのか。中韓などアジア諸国の抗議には無視を決め込むが、米国から言われたら態度を変えるのか。保守を自任する総裁候補の人たちの考えは決して明確ではない。(K)※敬称略
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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202108200000206.html

コラム
政界地獄耳
2021年8月20日9時45分
何も語らない出馬決意など響かない

★メディアは首相・菅義偉は前首相・安倍晋三が体調を崩して任期途中で退任した自民党総裁の任期が満了する9月30日前の衆院解散を見送る方針を固めたと報じている。1年前、安倍が唐突に辞任、菅自身が出馬表明すらしていない段階で、自民党の5大派閥の領袖(りょうしゅう)たちがこぞって菅支持を打ち出した。これほど党内の強い支持で菅政権は発足した。ところがコロナ禍は拡大、「自助・共助・公助そして絆」という菅のスローガンは自らがいとも簡単に壊してしまった。

★政権の高い支持率は強引なGotoトラベルなどの今思えば謎のアクセルとブレーキを踏む政策を推し進めたことで下がり始め、年末には与党の飲食やり放題騒動が立て続けに起き、政権の信用は下がっていく。年が明けてからは菅の長男の接待疑惑が世間を騒がし、幾度かあった解散のチャンスは自民党と菅自身でつぶれていった。それならば、自民党はあれほど大した議論もないまま、菅を党の総裁、首相に推したのだから少しは守ったらどうかとも思うが、その総裁選挙に出たいと言い出す幹部が後を絶たない。

★まずは元総務相・高市早苗。月刊誌に総裁選への意欲を語っていたが、19日には、幹事長・二階俊博と党本部で会談し、総裁選への立候補の決意を伝えた。同日には党政調会長・下村博文も党本部で二階に会い「チャンスと可能性があればチャレンジしたいとの思いは持っている」と出馬の決意を伝えている。しかし国民には分かりにくい。菅ではだめだとこの党幹部2人は言っているのか、菅を支える気がなくなったのか。では菅批判はしないのか。自分の政策だけ言えばいいのか。加えて次の選挙の顔になる覚悟は政策だけではない。党の総裁選挙では国民に向けた思いを語る必要より、幹事長にあいさつすることなのか。何やら狭い世界だけの戦いだと思うと、何も語らない出馬の決意など自民党内ニュースでしかなく、国民には響かない。(K)※敬称略
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/125656

金メダルかじりの河村たかし名古屋市長だけじゃない! 簡易サウナやシャワー室…首長はなぜ暴走するのか
2021年8月20日 14時07分

 金メダルをかじった名古屋市の河村たかし市長(72)に批判が集中している。女性の容姿に言及したり、「ええ旦那をもらって」と言ったり、今の時代にあり得ない発言も連発した。ただ、河村氏に限らず首長を選ぶのは有権者。1度当選すると任期は4年続き、辞めさせるのは簡単ではない。聞こえの良い公約や見た目、経歴などに惑わされず、本質を見抜く力が求められる。 (古川雅和、榊原崇仁


◆女性に「マスクしているから、べっぴんに見える」

 「普段から非常識な発言が多くて、うさんくさい感じがあった。市長としての品性に欠けるでいかんわ」。同市のパート女性(67)は河村氏を厳しく批判した。

     (金メダルをかんだことに対し謝罪する河村たかし市長
      =5日、名古屋市役所で)

 問題が起きたのは4日。東京五輪を制したソフトボール日本代表の後藤希友選手(20)が市庁舎に表敬訪問に訪れると、いきなり「でかいな」と話し掛け、「あんた」と呼び続けた。金メダルをかじった後も「かわいいお嬢さんだからびっくりしました」「旦那はええかね。恋愛禁止かね」といった発言を繰り返した。

 河村氏は、笑顔を繕う後藤選手を気にする様子もなく「人間悪いやつおるで、気を付けてな。ろくでもないのもおるで」と忠告。周りの職員は一緒に笑うだけだった。電話とメールで市に寄せられた苦情、抗議は18日までに約1万5000件に上る。市のイベントで司会の女性に「マスクをしているから、どえりゃーべっぴんに見える」との発言をしたとの苦情も、6月に5件あったという。


◆トップ当選が大半の河村氏 選挙に強い理由は

     (名古屋市長選で初当選し、支持者から水をかけられ
      祝福される河村たかし氏=2009年4月)

 河村氏は大学卒業後、家業の古紙回収会社で働き、後に政治家を志した。愛知県議選と衆院選で落選した後、日本新党ブームが起きた1993年7月の衆院選で同党公認候補として初当選。「総理を狙う男」を公言し、5期務めた。2009年4月の市長選に「庶民革命」を掲げて当選し現在、4期目になる。

 選挙はトップ当選や大差の勝利が大半。選挙に強い理由について、同市の服部将也議長(民主)は「気さくに市民に接する市長というイメージを確立している」と分析し、江上博之市議(共産)は「既成の政治の批判者、庶民の代表という姿を見せているからで、決して実績ではない」と解説した。

 大勝続きなのを背景に、強引な手法も目立つ。市長1期目、減税のための条例案が否決されると議会を解散。出直し選後に市民税の恒久減税を実現させた。

 20年8月には「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」の展示内容を巡り、以前から対立していた実行委員会会長の大村秀章・県知事のリコール(解職請求)署名を積極的に支援。署名の偽造が発覚して関係者が逮捕されると河村氏も窮地に陥った。「想像の外にあることで本当に驚いた」と自身の責任を認めず、4月の市長選は得票率が51・6%にとどまる接戦になった。

 市の中堅職員からは「やりたいことは冗舌に語るのに、それ以外は関心がない。議会や会見で細かいことは職員に答えさせるから、ぼろは絶対に出ない」との声が上がる。江上氏は「庶民派を名乗る河村氏を議員が批判すると市民からいじめと受け止められた」としつつ「今回の問題で実態が分かったはず」と話した。


◆首長の暴走、温床はいくつも

 暴走する首長は河村氏だけではない。大阪府池田市の冨田裕樹市長は、簡易サウナやトレーニング器具などを市庁舎に持ち込んで使っていた。公私混同との非難が相次いだのを受けて辞職しながら、22日告示の出直し選に出馬するという。

    (市長室に設置されたシャワー=千葉県市川市提供)

 千葉県市川市の村越祐民市長も昨秋、約360万円かけて市長室のトイレにシャワーを設置。2019年に米電気自動車大手テスラの高級スポーツ用多目的車を公用車として使っていたことと共に、無駄遣いとの批判を受けた。

 通常では考えられない事態が頻発する裏には、首長が持つ権限の大きさがある。典型例が予算の編成権。公益財団法人「地方自治総合研究所」の今井照主任研究員は「議員が支持者の要望を首長に伝えて予算を付けてもらう形が常態化し、議会が押し返すのはまれ。『首長に頭を下げる議員』という関係ができ、チェック機能が甘くなっている」と説明する。

 首長に与えられている職員の人事権も暴走の温床になる。「厳しい意見を言う職員を遠ざけ、お気に入りで脇を固めるといったことが起こり得る」(今井氏)。残るのはイエスマンばかり、となりかねない。

 元神奈川県逗子市長の富野暉一郎・龍谷大名誉教授(地方自治)は「複数が当選する議員と違い、首長は1人しか通らない。住民の代表として期待を背負う形になる。その重みがあるから、職員は意向を軽々しく否定できない。首長が『民意を背負っている』『何が悪い』と開き直るケースもあり、これに該当するのが河村氏ではないか」と唱える。


◆問題があっても…辞めさせるには高いハードル

 首長に問題があったとしても、辞めさせるには高いハードルがある。不信任決議案の可決には議員数の3分の2以上が出席し、かつ4分の3以上の賛成が必要。可決されても、首長は議会を解散すれば即時には失職しない。このため議会もやすやすとは不信任決議案提出には踏み切れない。

 もう1つの方法としてリコールがある。ただ、こちらも簡単ではなく、有権者数が40万人以下なら3分の1以上の署名を集めた後、住民投票で過半数の賛成が必要になる。

 10年にリコールが成立した例もある。鹿児島県阿久根市の竹原信一市長(当時)はブログで「辞めてもらいたい議員は?」とのアンケートをして不評を買ったほか、自身に批判的なマスコミが傍聴席にいるとの理由で市議会の出席を拒否。その一方、市職員の賞与半減や副市長の選任などは、議会の議決を経ない専決処分で決めていた。


◆限られた選挙期間…どう選べば?

 首長選の選挙期間は町村長が5日間、一般市長は7日間、政令市長でも14日間とそれほど長くはない。限られた時間で有権者はどう判断を下せばいいのか

 首長のタイプは、以前と変わってきていると言われる。富野氏は「若い人、歯切れよく話す人が目立つ。高学歴、海外の企業で活躍した経験があるなど、経歴が華やかな人も増えた」との見方を示す。とはいえ、そうした情報だけでは材料が少なく、「コロナ対策で全市民に5万円給付」との公約を打ち出して当選しながら、実現に至っていないケースもある。

 千葉大の新藤宗幸名誉教授(地方自治)は「失政のあおりを食うのは有権者生活を大きく左右するのが政治や選挙と捉えるべきだ。今はSNS(会員制交流サイト)を使う政治家も多く、それを見て判断するのも1つ。疑問があるなら問い合わせたり、考えを聞く場を設けてほしいと打診したりすればいい。その反応も踏まえ、自分の生活を委ねるなら誰がいいか考える必要がある」と提言した。


◆デスクメモ

 自宅がある横浜市は市長選のまっただ中。現職と新人計8人が立候補している。テレビでよく見た人、ちょっと怖そうな雰囲気の人、真面目に思える人などさまざま。最大の争点であるカジノ建設の是非以外にも課題は多い。本当に地元のために動いてくれる人なのか見極めなければ。 (千)

【関連記事】高須院長「絶交します」 名古屋市長選の河村氏の当確受け
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●総合科学技術・イノベーション会議(菅義偉議長)…《「稼げる大学」へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正》(時事通信)

2021年09月09日 00時00分37秒 | Weblog

[※《自助》大好きオジサン・元最低の官房長官と学商 (日刊ゲンダイ 2020年9月7日 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/278353)↑]

カースーオジサンは総裁選に出馬しないそうです。
 東京新聞の記事【菅首相が辞意固める 「コロナ対策に専念したい、総裁選に出馬しない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/128670)によると、2021年09月03日(金)、《菅義偉首相は3日、辞任する意向を固めた。自民党臨時役員会で「新型コロナウイルス対策に専念したいので総裁選に出馬しない。任期は全うする」と述べた。関係者が明らかにした。(共同)》…そうだ。アベ様に続き、政権放り投げ。どこまでも無責任。
 一方、東京新聞の記事【消費税減税、原発ゼロを追求 4野党、衆院選へ共通政策合意】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/129603?rct=politics)によると、《立憲民主、共産、社民、れいわ新選組の4野党党首は8日、安全保障関連法廃止を求めるグループ「市民連合」と国会内で会合を開き、消費税減税や、原発のない脱炭素社会の追求などを盛り込んだ次期衆院選に向けた事実上の共通政策に合意した。合意後、立民の枝野幸男代表は「次期衆院選で共通の政策を掲げ戦えば、必ず政権交代できる。国民の命と暮らしを守る政権をつくる」と語った。共産党の志位和夫委員長も「共通の旗印が立った。選挙に勝利し、政策を実行する政権をつくりたい」と強調した。立民、共産両党は、これを契機に衆院選小選挙区の候補者一本化に向けた調整を加速させる構えだ》そうだ。
 テレビや新聞は、自民党内のあれこればかりを流し続ける。バッカじゃなかろうか。アベ様・カースージさんの8年8カ月に及ぶ《メディアコントロール》の故か、あまりに情けない。自民党の広報機関になり下がる。憲法53条に反し、違憲にも、国会を開こうとしないことをなぜに追求しないのか? なぜに野党4党について、同程度に報じないのか?
 自民党総裁? 誰でも同じ ――― 野党による政権交代を! 数多のアベ様案件の解明、公文書の開示だけでも、十分に政権交代の意義はある



(2021年08月28日[土])
時事通信の記事【「稼げる大学」へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正】(https://www.jiji.com/jc/article?k=2021082601191&g=pol)。

 《政府は26日、総合科学技術・イノベーション会議(議長・菅義偉首相)を首相官邸で開き、世界トップレベルの研究開発を目指す大学の経営力向上を図るため、産業界や公的機関などの外部人材を入れた意思決定機関を各大学に設置する方針を決めた。年内にメンバー構成などの詳細を取りまとめ、来年の通常国会で必要な法改正を行う考えだ。政府は今年度中に10兆円規模の「大学ファンド」の運用開始を予定している。合議体の設置は、その運用益を活用した重点的な支援を受ける際の条件となる。首相は「いまだ世界の大学とは経営改革や資金獲得の面で大きな差がある。世界に伍(ご)する大学をつくるため改革を進める」と強調した》。

   『●【NNNドキュメント カネのない宇宙人 信州 閉鎖危機に揺れる
     天文台】…《「経済的利益」を重視する国の政策によって…資金》大幅減
    「2005年から運営費交付金を年1%削減し続ける文科省。人件費が
     どんどんと削られ、研究者が減らされていく。文系どころか、理系に
     対しても未来に投資しない国。一方、巨額の軍事研究費で研究者の
     良心を釣る。おカネ儲けのことしか考えていない独裁者・アベ様ら。
     この国ニッポンの科学の未来はトンデモなく暗い…。」

   『●毎日新聞【「軍事研究せぬなら、行政機関から外れるべき」 自民・
     下村博文氏、学術会議巡り】…人殺しの研究なんてまっぴら御免だね
   『●『機会不平等』《教育格差を取り上げた時にインタビューした江崎玲於奈氏は
               「これからの教育には遺伝子検査による選別すらありうる」》

 《稼げる大学》!? ニッポンの教育界・最高学府…世も末だね。軍事研究でもやって、カネ《稼げ》とでも?

   『●佐高信さん《井手正敬…松田昌士、葛西敬之と共に「国鉄改革の
     3人組」…私に言わせれば、これは断じて「改革」ではなかった》
    「《分割・民営化の過程で200人以上の国鉄労働者が自死に
     追いやられた》。《卑(ミーン)》な権力者。佐高信さんの言う通り、
     《これは断じて「改革」ではなかった》。さらに、《北海道の
     ある町の町長は「国鉄は赤字だ赤字だと騒ぎたてるが、では、
     消防署が赤字だと言うか」と反論した。…過疎地の赤字路線などは
     廃止された公共の足が失われ、過疎はさらに進行した
     そういう公共の観念が井手には欠落している》。
     『粗にして野だが卑ではない』(城山三郎、文春文庫)――― 
     是非、読んでほしいなあ。」

 国鉄解体にも近いね。消防署に銭稼げと? 《北海道のある町の町長は「国鉄は赤字だ赤字だと騒ぎたてるが、では、消防署が赤字だと言うか」と反論した。…過疎地の赤字路線などは廃止された公共の足が失われ、過疎はさらに進行したそういう公共の観念が井手には欠落している》。

   『●「コンセッション方式であろうが、他の形態であろうが、
        民営化では水道事業の公共性を守る事はできない」
   『●「世界各国では水道民営化による問題が噴出し、悲劇…
               いまは民営化をやめて公営に戻す流れが主流」
    《町山智浩氏…日本の水道局っていうのは優秀なんですよ。やっぱりその国が、
     企業ではなくて、金儲けではなくて、ちゃんとしたお役所として水道局を
     運営して、安い、タダ同然のお金でみんなに水をあげて、しかも、
     その水道局自体の水を綺麗に管理するというのは、国がやることだから
     徹底的に管理して綺麗にすればいいんだけれども、企業がやっちゃうと、
     まず、水質の管理ができなくなっちゃう。だって、会社だから。
     で、金が儲からないとわかると、どんどん手を抜くからどんどん水が汚くなる。
     しかも、高く売るっていう、最悪の状況になるんですよ》

   『●『松嶋×町山 未公開映画を見る本』から再び…
      水道民営化・私企業化により水男爵がコモンズでカネ儲け
   『●移民法、水道民営化までも…カネの臭いに集る学商、
       またしても竹中平蔵センセが意地汚い政治家と共に蝟集

 水道で稼げも同じ。私企業化してどうするつもりなの? 教育というコモンズで銭稼いでどうする?

 能川元一さんのつぶやき:

――――――――――――――――――――――
https://twitter.com/nogawam/status/1431156761403133953

能川元一@nogawam

つーか、まずは「産業界や公的機関など」が「稼げる大学」をみごとつくってみせろよ。成果を出した人間だけ他の大学も受け入れればいい。/「稼げる大学」へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正:時事ドットコム https://jiji.com/jc/article?k=2021082601191&g=pol
……

午後4:28 2021年8月27日
――――――――――――――――――――――


 中島岳志さんのつぶやき:

――――――――――――――――――――――
https://twitter.com/nakajima1975/status/1430883786544218118

中島岳志@nakajima1975

こういうことをやればやるほど、大学教員は時間を奪われ、振り回され、疲弊して、研究力を低下させていく

「稼げる大学」へ外部の知恵導入 意思決定機関設置、来年法改正:時事ドットコム https://jiji.com/jc/article?k=2021082601191&g=pol
……

午後10:24 · 2021年8月26日
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 ゆりかりん氏のつぶやき:

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https://twitter.com/yurikalin/status/1431075039978262535

ゆりかりん@yurikalin

「稼げる大学」???
大学は人を育み、その才能を生かすためにある。金儲けの場所じゃない
…というか、これって丸っきり『竹中の策略』なんだけど?
どうせその大学ファンドの10兆円は、竹中の懐に大方納まる計算なんだろ?

断固反対する!
https://jiji.com/jc/article?k=2021082601191&g=pol

午前11:04 2021年8月27日
――――――――――――――――――――――

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●城南信金元理事長・吉原毅さん「原発推進というのは明らかに国民全体の幸福に反すると確信したので、それはいけないと主張すべき…」

2021年03月10日 00時00分36秒 | Weblog

[※ 『この国の「公共」はどこへゆく』(花伝社)(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51XYxs4shnL._SX338_BO1,204,203,200_.jpg)]


(2021年02月11日[木])
日刊ゲンダイのコラム【佐高信「この国の会社」/「銀行に成り下がるな」を地で行く誇り高き城南信用金庫】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/284834)。

 《元理事長の吉原毅が元文部官僚の寺脇研前川喜平と語った『この国の「公共」はどこへゆく』(花伝社)によれば、吉原が大学を出て就職試験を受けた時、役員面接とかで、「銀行とは公共的な存在ですよね。私は公共的な仕事がしたいので銀行に勤めたいと思います」と言ったら、きょとんとされたという》。

 まもなく、東京電力核発電人災から10年。あの人災から何の教訓を得ることもなく、何も変わらないニッポン。民主党政権末期・野田政権、アベ様・カースーオジサンによる《悪夢のような》、〝地獄〟の自民党政権は、核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないままです…。

 さて、城南信用金庫、そして、吉原毅さん。東京電力核発電人災の直後から注目していました。
 《「原発推進というのは明らかに国民全体の幸福に反すると確信したので、それはいけないと主張すべきだと思いました」と語る吉原は「原発推進で動くカネに目がくらむ企業は、企業としての誇りがなくなるはずです」とも言っている》。

   『●マガイ物ではないモノもある ~城南信金~
   『●財界の総理大臣はもはや大企業の単なる代弁者
   『●経団連は原発推進・復活の第4案を希望?
   『●脱原発は可能: ビジョンある金融機関(城南信金)のトップもいる
   『●城南信金の吉原毅理事長が退任・・・
      脱原発という、「理事長交代後も考え方は引き継がれ」て欲しい
   『●警察や消費者庁の沈黙…「商取引の原則」を無視して、 
            なぜ核発電料金を支払わなければならないのか?
   『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の救い様の無さと、
                   アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」
   『●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、
                 人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、
      原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?
    《原発を推進する経団連の中西宏明会長が原発について一般公開の
     討論を提唱していることを受け、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
     (原自連)は十四日、経団連に公開討論会の開催を要請した…
     中西氏は年初に際した報道各社とのインタビューで、原発について
     「国民が反対するものはつくれない」と述べ、「真剣に一般公開の討論を
     するべきだ」と発言。この発言について、原自連会長の吉原毅
     城南信用金庫顧問は…「非常にまっとうなご判断。
     公開討論で議論を深めたい」と話した》

   『●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、
        ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた
   『●「しなやかな反骨」をテーマに東京新聞のシリーズ対談:
       城南信金顧問・吉原毅さん×元文科次官・前川喜平さん
   『●《継承》《前例踏襲ばかり》の大惨事アベ様政権・スガ様…《故
     吉岡斉さん…「原発はリスクを伴う。過大な投資のつけは国民に回る」》

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/284834

佐高信 評論家
1945年山形県酒田市生まれ。「官房長官 菅義偉の陰謀」、「池田大作と宮本顕治 『創共協定』誕生の舞台裏」など著書多数。有料メルマガ「佐高信の筆刀両断」を配信中。

佐高信「この国の会社」
「銀行に成り下がるな」を地で行く誇り高き城南信用金庫
公開日:2021/02/08 06:00 更新日:2021/02/08 06:00

     (城南信用金庫吉原毅顧問(C)日刊ゲンダイ)

 城南信金だけでなく、信金界のドンだった小原鐵五郎の遺したセリフがいい。

 「信用金庫は銀行に成り下がるな

 みんな成り上がりたがるが、「銀行に成り下がるな」は言い得て妙だろう。

 元理事長の吉原毅が元文部官僚の寺脇研前川喜平と語った『この国の「公共」はどこへゆく』(花伝社)によれば、吉原が大学を出て就職試験を受けた時、役員面接とかで、「銀行とは公共的な存在ですよね。私は公共的な仕事がしたいので銀行に勤めたいと思います」と言ったら、きょとんとされたという。

 また、愛読書を聞かれて太宰治の『人間失格』と答えて落とされた。

 信金も銀行と同じように利益だけを求めているのだろうと思ったら、前記の小原の言葉を知らされたのである。

 信金は公共的使命をもった協同組織金融機関であり、「世のため人のために尽くすことがわれわれの使命だ」と小原はためらいもなく言った。

 吉原の祖父は城南信金の常務理事だったが、吉原が4歳の時に強盗に襲われて亡くなっている。小原はその祖父の知人でもあり、信じられる人だと思って城南信金に入った。

 小原の言葉で有名なのに「貸すも親切、貸さぬも親切」というのもある。

 吉原は2010年に理事長となったが、翌年、あの東日本大震災が起こった。東京電力福島第1原発の大事故で大変なことになる。

 それを機に吉原は脱原発に踏み切った組織の方針をそのようにはっきりと決めたのである。多分、さまざまな圧力があっただろう。いまでもあるに違いない。しかし、城南信金はそれを貫いてきている

 「原発推進というのは明らかに国民全体の幸福に反すると確信したので、それはいけないと主張すべきだと思いました」と語る吉原は「原発推進で動くカネに目がくらむ企業は、企業としての誇りがなくなるはずです」とも言っている。=文中敬称略
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●《継承》《前例踏襲ばかり》の大惨事アベ様政権・スガ様…《故吉岡斉さん…「原発はリスクを伴う。過大な投資のつけは国民に回る」》

2020年10月21日 00時00分38秒 | Weblog

[※【国内の発電電力量と二酸化炭素(CO2)の推移】(東京新聞2020年3月10日)↑]



西日本新聞のコラム【春秋/福島第1原発事故の7年前…】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/651988/)。

 《福島第1原発事故の7年前。九州大大学院教授だった故吉岡斉(ひとし)さんに原発新設の合理性を尋ねた。「原発はリスクを伴う。過大な投資のつけは国民に回る」。脱原発の第一人者の答えは明快だった》。

   『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の
       救い様の無さと、アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」
   『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
             核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために
   『●金沢地裁・井戸謙一元裁判長
     「「原子炉を運転してはならない」。自ら発した声に法廷はどよめいていた」
   『●絶対に安全なので安心せよ!、公表義務な~し!!:
       「原発攻撃被害報告書 「福島」に生かされず…」
   『●「原発事故調書 原因不明、責任不在」:  
       川内原発再稼働なんてやってる場合か!
   『●(悪)夢よもう一度?: こっそり「高温ガス炉」
      と呼んでいるが、それは原発であり「高温ガス原子炉」

 《▼福島事故の調査・検証委員も務めた吉岡さん。原子力発電を「生涯にわたり国家のすねをかじる自立能力のない技術」と酷評》してもいたそうだ。
 核発電「麻薬中毒」患者達の暴走…すでに、トドメは刺されている、というのに。大惨事アベ様政権は核発電「麻薬依存」も、《ベースロード電源》も《継承》らしい。

   『●森一岳裁判長《原発の危険性検証には『福島原発事故のような事故を
         絶対に起こさないという理念にのっとった解釈が必要…』》
   『●姫野洋三さんの「若狭の海」: 核発電銀座…
     《地元の人間にしてみれば原発があっても怖いし、なくても怖い》…
   『●《省エネの進展と再生可能エネルギーの増加で原発が稼働しなくても
     電力不足は生じず、温暖化対策も両立できる》…トドメは刺されている
   『●《脱原発へ政策のかじを切り、際限のない健康被害の脅威に歯止めを
      かける。それが最終処分場問題の解決に向けた国民議論の最低条件》

 何度もすいませんが、再度、貼ります。《世界は電力タダの時代に》…核発電を続けたい、という「麻薬」中毒者達の気が知れない。「復興五輪」どころか、「復興原発」などというふざけた言葉も耳に入ってくる。最近は、「経済性を度外視して、核発電をやらなけらばならない」といった支離滅裂な言説も出てきているようだ。ニッポンは世界中に迷惑を振りまく続けている…。


【【金子勝の言いたい放題】NO5 世界は電力タダの時代に エネ転が拓く経済転換(飯田哲也さんと) 20191230】
https://www.youtube.com/watch?v=eMDjFFFo3qY&t=186s



【国内の発電電力量と二酸化炭素(CO2)の推移】
[https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/images/PK2020031002100041_size0.jpg]

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。 
              そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●「死の商人」経団連会長人事…
     《安倍首相は「儲からない」原発輸出に国民の血税を投入してバックアップ》
   『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
                 核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電
   『●《地球温暖化対策を名目に、経済産業省が新たな小型原発の開発》 
                 …「海暖め装置」でホントに温暖化防止?
   『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
             でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」
   『●《経団連を引き連れての俯瞰する外交の破綻》…
       日立製作所も断念、アベ様による原発輸出が《全て暗礁》…
   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…
       《安全神話、経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
    「《「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を
     上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。
     全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくる
     ということは民主国家ではない」 経団連・中西宏明会長の年頭会見が
     波紋を呼んでいる》。…アベ様らや経産省、関電や九電など、
     原子力「推進」委員会の面々は、それでも核発電「麻薬」中毒のママで
     核発電推進。どうやら、ニッポンは《民主国家ではない》ようだ」

   『●それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
           東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらく
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、
      原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?
    《原発を推進する経団連の中西宏明会長が原発について一般公開の
     討論を提唱していることを受け、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
     (原自連)は十四日、経団連に公開討論会の開催を要請した…
     中西氏は年初に際した報道各社とのインタビューで、原発について
     「国民が反対するものはつくれない」と述べ、「真剣に一般公開の討論を
     するべきだ」と発言。この発言について、原自連会長の吉原毅
     城南信用金庫顧問は…「非常にまっとうなご判断。
     公開討論で議論を深めたい」と話した》

   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
          深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》
   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
              …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
   『●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、
      ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/651988/

春秋
福島第1原発事故の7年前…
2020/10/7 10:40

 福島第1原発事故の7年前。九州大大学院教授だった故吉岡斉(ひとし)さんに原発新設の合理性を尋ねた。「原発はリスクを伴う。過大な投資のつけは国民に回る」。脱原発の第一人者の答えは明快だった

▼先日の本紙に世界の原発の発電量が昨年初めて再生可能エネルギーに抜かれた、との報告が載った。最大の理由はコスト。太陽光や風力が1キロワット時当たり約4円に対し原発は約16円。使用済み核燃料の膨大な処理費用を加えれば両者の差はさらに広がる

日立製作所が英国の原発新設計画から撤退を表明したのもやむなしか。これで政府が成長戦略の柱と位置付けてきた原発輸出の案件ゼロに。戦略見直しが急務だ

▼が、就任3週間になる菅義偉首相から明確なエネルギー政策は聞かれない。内閣基本方針に「復興の文字が消えたと批判され、福島を視察。「復興と廃炉に全力で取り組む」と表明はしたが

▼福島事故の調査・検証委員も務めた吉岡さん。原子力発電を「生涯にわたり国家のすねをかじる自立能力のない技術」と酷評したが、提唱した脱原発の道筋は現実的だった。必要に応じ再稼働も認め、20~30年で無理なく原発の運転を終わらせる。「北風と太陽」の太陽を思わせた

▼人口減や省エネ技術の進展で電力需要は頭打ちだ。気さくさで人気の菅さんにはエネルギー政策でも「太陽」のごとく振る舞ってほしい。前例踏襲ばかりではいただけない。
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●《省エネの進展と再生可能エネルギーの増加で原発が稼働しなくても電力不足は生じず、温暖化対策も両立できる》…トドメは刺されている

2020年08月17日 00時00分15秒 | Weblog

[※【国内の発電電力量と二酸化炭素(CO2)の推移】(東京新聞2020年3月10日)↑]



レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 第265回/ヴェルナー・ブーテ監督『グリーン・ライ~エコの嘘~』/自然を食いものにする大企業の犯罪】(http://www.labornetjp.org/news/2020/kinosita265)。
中崎裕記者による、東京新聞の記事【<東日本大震災9年>原発なしでもCO2減 火力で増加の懸念覆す】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020031002000117.html)。
吉田央記者による、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]3・11から9年 「喉元過ぎれば」ではいけない】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/545457)。

 《グレタ・トゥンベリが、経済の発展やお金のことばかり語り合って自然破壊や急激な気候変動を生みだしている世界の企業家や政治家たちに「恥ずかしくないんですか」と叱咤したことにわたしは感動した。ここに彼女の危機意識を裏づける一本の映画がある。…世界のあちこちを旅しながら「環境にやさしい」をうたい文句に、うわべだけ取りつくろった商品やその生産現場の惨状を暴いている。目隠しされた自然破壊の実態をわたしたちにみえるように記録している。これに衝撃を受けないものはいないだろう》。
 《二〇一一年の東京電力福島第一原発事故後、電気の発電量が事故前より一割近く減少し、原発停止に伴う火力発電の増加で懸念された二酸化炭素(CO2)の排出量も一三年度をピークに一割以上減ったことが分かった。省エネの進展と再生可能エネルギーの増加で原発が稼働しなくても電力不足は生じず、温暖化対策も両立できることを裏付けた形だ。(中崎裕)》。
 《▼コールセンターで働きながら脱原発を学ぶも、政府は再稼働に突き進む。感じたのは住民が直接、民意を示す重要性。スイスの専門家を招いた講演会を開くなど、奔走した▼昨年の県民投票は投票者の7割以上が新基地建設に反対したが工事は止まらない。「法定数の署名を集めても議会が認めないと成立せず、結果に法的拘束力もない」。住民の意思を尊重する制度設計が必要と考える▼国会も喉元過ぎれば事故忘れる、だろうか。野党が提出した原発ゼロ基本法案は2年間たなざらし再稼働を重視する政権の姿勢と対立するからか審議さえしない》。

 何度もすいませんが、再度、貼ります。《世界は電力タダの時代に》…核発電を続けたい、という「麻薬」中毒者達の気が知れない。復興五輪」どころか、「復興原発などというふざけた言葉も耳に入ってくる。最近は、「経済性を度外視して、核発電をやらなけらばならない」といった支離滅裂な言説も出てきているようだ。ニッポンは世界中に迷惑を振りまく続けている…。


【【金子勝の言いたい放題】NO5 世界は電力タダの時代に エネ転が拓く経済転換(飯田哲也さんと) 20191230】
https://www.youtube.com/watch?v=eMDjFFFo3qY&t=186s

 COVID19の対策は遅々として進まず、一方、金(カネ)色の五つの輪の新たな日程はさっさと決まる。もう中止にすべきでしょうに。こんな猛暑の中、競技者やボランティアスタッフを死の危険にさらすつもりか。政府の無為無策ぶり、腐敗は止まるところを知らない。「復興五輪」? 《オリンピック聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》。「復興原発」? 東京電力核発電人災の被災者をバカにしているのか?

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
            聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
   『●核発電所を再稼働したい? 《女川いのちの石碑…十三番目の石碑
     …<故郷を 奪わないでと 手を伸ばす> この痛切な願い》を聞けよ!
    《女川原発は、震源に最も近い原発です。福島同様、激しい揺れと津波に
     襲われました。到達点よりわずかに高い所にあったため、辛うじて難を
     逃れたにすぎません。…東北の被災原発を再稼働に導いて、「復興原発
     にしたいのか
。原発は安全です、ちゃんと制御
     アンダー・コントロールできていますと、五輪を前に世界へ
     アピールしたいのか》。

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http://www.labornetjp.org/news/2020/kinosita265

木下昌明の映画の部屋/ヴェルナー・ブーテ監督『グリーン・ライ~エコの嘘~』

●木下昌明の映画の部屋 第265回/ヴェルナー・ブーテ監督『グリーン・ライ~エコの嘘~』
自然を食いものにする大企業の犯罪

 16歳の環境活動家として一躍有名になったグレタ・トゥンベリが、経済の発展やお金のことばかり語り合って自然破壊や急激な気候変動を生みだしている世界の企業家や政治家たちに「恥ずかしくないんですか」と叱咤したことにわたしは感動した。

 ここに彼女の危機意識を裏づける一本の映画がある。それは『グリーン・ライ~エコの嘘~』といういっけん地味なタイトルのドキュメンタリーだ。監督はオーストリアのヴェルナー・ブーテで、環境活動家、カトリーン・ハートマンと2人で世界のあちこちを旅しながら「環境にやさしい」をうたい文句に、うわべだけ取りつくろった商品やその生産現場の惨状を暴いている。目隠しされた自然破壊の実態をわたしたちにみえるように記録している。これに衝撃を受けないものはいないだろう。

 2人はまずスーパーに出かけて食品表示に「持続可能」とうたう「パーム油」について問答する。パーム油は、安価で多くの食品に含まれているという。日本では、パーム油ではなく、「植物油脂」とあいまいな表示にしている。それで通用させているのだ。

 では、この油の原産地はどうなっているのか? 2人はインドネシアのスマトラ島へ飛ぶ。島は一面緑緑したパームやしのプランテーションが広がっている。現地にはパームやし反対の運動をつづけている青年の事務所があって、2人はそこを訪れる。監督はやおらポケットからチョコボールを取り出して青年に差し出す。これを目にして青年は「気分が悪くなる」と首をふる。「これはインドネシア人の血なんだ」と。「パーム油の生産はある種の新植民地主義で、強制労働や低賃金労働をこの国にもたらしている」と語る。企業は、熱帯雨林を焼き払って住民の共同体をこわし、強制移住をしいている、とも。

 2人は、青年の話を確かめるためにバリ島で開催している世界のパーム油会議に報道人として参加する。そこでは企業の幹部や農園主でもある政治家が集まって、会場は華やかな催しや展示物がいっぱい。何かの大臣が壇上から「インドネシアはパーム油産業のお陰で繁栄している」と高らかにアピールする。2人はパーム油生産のマーキンググループのCEOに「あなたの会社は焼畑していませんか?」と尋ねると「絶対にしていない。現場へいってみてくるといい」と断言する。

 そこで2人は先の反対運動の青年とともにマーキングの農園の島に飛ぶ。ところが現場は、不法にも原生林を焼き払ったばかりで黒くこげた大地が広がっている。オランウータンの親子が煙に逃げまどうシーンもあった。インドネシアでは2015年に大規模な森林火災があり、そのとき多くの死者と煙害を出した。それは日本でもニュースとして流れたが、実は企業が自然災害のようにみせかけて人工的に焼いたものだった。――おいしいチョコレートのこれが裏の現実だ。

 つぎに2人が向かったのはメキシコ湾内にある小島。そこは2010年4月20日、ブリテッシュ・ペトローリアム(BP社)が海底油田を掘削中に爆発が起こり、石油が大量に噴出した事件があった現場だ。いったい、石油まみれの海はいまどうなっているのか? いまも、それらしい櫓(やぐら)が砂浜から遠望できる。砂浜にはあちこち黒いタールボールがちらばっている。その原油の塊は有害物質と化して、素手でさわると危険だという。当時、原油は1日あたり1500万リットル、87日間にわたって噴出しつづけて海を破壊してきた。ところがBP社は「この事件は下請けと子会社が起こしたものだ」と。そして「責任をもって当社が回収します」と宣言。では回収したのか?

 この島で“えび王”と呼ばれているエビの卸業を営んでいる男がいて、2人はかれの事務所を訪ねる。えび王はBP社のやり方に憤まんやる方ない、と怒る。海に浮かんだ原油は回収すれば、また自然が戻ってくる。でも回収すれば費用がかかるので、有害な化学物質を使って海底に沈めた、というのだ。それも深夜に飛行機で散布したと。かれは水揚げしたばかりのエビを水槽から取り出し、その黒い腹部をみせていう、「原油を吸い込んでいる」と。にもかかわらず、BP社のCEOはテレビで「3年前に原油はすべて除去した」とのたまっている。しかし、えび王は「石油会社のせいで海はすっかり汚れちまったよ」と嘆く。2人は顔を見合わせるしかない。

 映画の後半――2人はドイツでテスラ社の電気自動車にのって高速道路を突っ走っる。が、そこにもごまかしがあって、「環境にやさしい」はずのリチウムの燃料のため自然(塩湖採掘)を破壊しているとか――。2人が車で向かうドイツ最大の石炭採掘場は、巨大な露天掘りで、粉じんが隣国にまで舞っているとか――。さらに2人はアマゾンに飛ぶ。食品企業はジャングルを焼き払い、先住民を村から追いだしたり殺したりして、牧場をつくり、大豆やとうもろこしをつくっている――。

 環境破壊は地球規模にまで広がっている。資本主義の担い手である国際的巨大企業は、つぎつぎと自然を食いものにし、大地を虫食いだらけにして、人間と動植物の〈いのち〉をないがしろにすることで生きのびようとしている。それでいいのか。グレタの恥を知れ!の怒りを映画ははからずも裏付けている。自然を破壊しなければ生きられない企業はもういらない――と宣言しよう。

 映画は、2人の調査の旅のなかで「いまや体制全体の変革が必要だ」と訴えるノーム・チョムスキーとの対話も挿入している。新型コロナ騒動のなかでも、大企業の地球資源の略奪とそのための破壊は進行している。

※3月28日シアター・イメージフォーラム他全国順次公開
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020031002000117.html

<東日本大震災9年>原発なしでもCO2減 火力で増加の懸念覆す
2020年3月10日 朝刊



【国内の発電電力量と二酸化炭素(CO2)の推移】
[https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/images/PK2020031002100041_size0.jpg]

 二〇一一年の東京電力福島第一原発事故後、電気の発電量が事故前より一割近く減少し、原発停止に伴う火力発電の増加で懸念された二酸化炭素(CO2)の排出量も一三年度をピークに一割以上減ったことが分かった。省エネの進展と再生可能エネルギーの増加で原発が稼働しなくても電力不足は生じず、温暖化対策も両立できることを裏付けた形だ。(中崎裕)

 環境省によると、国内のCO2排出量は一三年度の十三億一千七百万トンをピークに減り続け、一八年度は一九九〇年度以降で最も少ない十一億三千九百万トンに。うち発電所などの排出量は全体の四割を占める四億五千六百万トンで、一三年度比で13・1%減った。

 同省が排出減の要因に挙げるのが、電力の「低炭素化」と省エネだ。一四~一八年度の国内の年間総発電量は、一〇年度と比べて一割近く少ない水準で推移。資源エネルギー庁によると、CO2を多く出す石油と石炭を合わせた発電量は事故後二、三年は大きく増えたが、その後減少し一八年度は一〇年度を下回った。代わりに太陽光は一〇年度の二十倍近くに増加。再生可能エネルギー全体では水力を含め16・9%を占めた。

 太陽光の出力合計は、一九年九月末時点で五千万キロワットを超え、事故前の全原発五十四基分を上回る。全国の需給状況を監視する電力広域的運営推進機関によると、一九年夏に全国の需要が最も大きくなった際には全体の供給力の15%を占め、原発なしでも十分まかなえる計算となる

 産業技術総合研究所の歌川学主任研究員は「福島の事故を契機に省エネが進展、再エネも増加した。原発に頼らず温暖化対策ができ、需給バランスも取れる。原発は放射性廃棄物の問題など課題があり、使うかどうかは国民的議論で決めればいい」と指摘している。
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/545457

[大弦小弦]3・11から9年 「喉元過ぎれば」ではいけない
2020年3月11日 07:50

 「震災も原発の危険性も『喉元過ぎればで、忘れられていないでしょうか」。東日本大震災後、千葉県から沖縄に移住した女性(53)がこう話す。震災後、1カ月ほどで原因不明の頭痛と圧迫感に悩まされ、膝から下には内出血が広がった▼広島市の出身。幼いころから学校で原爆被害者の証言を聞いた。重度なやけどの話が多かったが、ある体験者の「放射能は遺伝子を破壊する」という言葉が自身の体調不良に重なり、移住を決意した▼コールセンターで働きながら脱原発を学ぶも、政府は再稼働に突き進む感じたのは住民が直接、民意を示す重要性。スイスの専門家を招いた講演会を開くなど、奔走した▼昨年の県民投票は投票者の7割以上が新基地建設に反対したが、工事は止まらない。「法定数の署名を集めても議会が認めないと成立せず、結果に法的拘束力もない」。住民の意思を尊重する制度設計が必要と考える▼国会も喉元過ぎれば事故忘れる、だろうか。野党が提出した原発ゼロ基本法案は2年間たなざらし再稼働を重視する政権の姿勢と対立するからか審議さえしない原発や基地には、そこから利益を得る既得権益層がいる。女性は言う。「変えるためには、つながること」。住民投票や再生可能エネルギーの先進国との連帯が、岩盤を突き崩す一歩になると信じている。(吉田央
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●伊方原発3号機、広島高裁(森一岳裁判長)が運転差し止めの仮処分決定…種々の問題に加えて《約10秒》《2~3秒》全電源喪失

2020年01月28日 00時00分17秒 | Weblog

[『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二) 朝日新聞出版(https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=21028)↑]



東京新聞の記事【MOX燃料取り出し完了 伊方3号機】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202001/CK2020011602000246.html)。
琉球新報の【<社説>伊方差し止め 原発ゼロへ転換すべきだ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1059877.html)。
東京新聞の社説【伊方差し止め 過小評価は許されない】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020012102000163.html)。
アサヒコムの記事【伊方原発で電源一時喪失 定期検査見合わせ、原因調査へ】(https://www.asahi.com/articles/ASN1V03K2N1TPFIB007.html?iref=comtop_8_04)。

 《プルサーマル発電で使い終わったプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料十六体の取り出しを十五日午後七時二十六分に完了…政府や電力会社は、使用済みのウラン燃料を化学的に処理(再処理)し、プルトニウムを取り出し再利用する「核燃料サイクル」の一環として、普通の原発でMOX燃料を燃やすプルサーマルを推進している。使用済みMOX燃料も再利用する構想だが、再処理できる施設が国内になく搬出先は未定。四国電は当面、原発内のプールに保管する》。
 《四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について、広島高裁が運転を認めない仮処分決定をした。伊方3号機の運転を禁じる司法判断は、2017年の広島高裁仮処分決定以来2回目だ。再び出た差し止め決定を業界や政府は重く受け止めるべきである》。
 《四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを認めた広島高裁の決定は、原子力規制委員会審査姿勢に疑問を投げかけた。本当に、住民の安全最優先の審査をしているか》。
 《四国電力は25日、伊方原発(愛媛県伊方町)への外部からの電力供給が止まり、電源を一時喪失するトラブルがあったと発表した。すぐ回復し、放射能漏れなどもなかったという》。

 「原発は『プルトニウムをつくる装置』」と「閉じない環」。使用済みのMOX燃料の処理・処分、保管場所さへ決まっていない。一体、何年間保管しなければいけないのか…。何世代にわたり、子孫に保管させるつもり?



 《日本一細長い佐田岬半島の付け根に位置する伊方原発は、周辺住民にとって、“日本一避難しにくい原発》。広島高裁(森一岳裁判長)が運転差し止めの仮処分決定の判断を下した。《地震や噴火によるリスクが疑われる限り、司法も「安全」を最優先に判断を下すべきではないか。「疑わしきは住民の利益」であるべきだ》。
 広島高裁の森一岳裁判長は、《だが高裁は「敷地2キロ以内にある中央構造線自体が横ずれ断層である可能性は否定できない」ことを根拠に挙げ、「四国電は十分な調査をしないまま安全性審査を申請し、規制委も問題ないと判断したが、その過程は過誤ないし欠落があった」と指摘》した。また、《だが今回は「破局的噴火に至らない程度の噴火も考慮すべきだ」として、その場合でも噴出量は四国電想定の3~5倍に上り、降下火砕物などの想定が過小だと指摘した。それを前提とした規制委の判断も不合理だと結論付けた》。

   『●核発電の「高裁レベルでの運転差し止め判断は初めて」
              …その先には腐敗した司法の大きな壁が…
    《国の原発政策に一石を投じるか――。13日、広島高裁が四国電力
     伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止める命令を出した。
     高裁レベルでの運転差し止め判断は初めてだ》
    「核発電の「高裁レベルでの運転差し止め判断は初めて」…
     その先には最「低」裁を頂点とした司法の大きな壁が待ち受けている。
     《脱原発ドミノが始まるのか》どうかは、まだまだ未定」

   『●「日本一細長い佐田岬半島の付け根に位置する伊方原発は、
          周辺住民にとって、“日本一避難しにくい原発”」
    「アベ様政権に忖度し、司法判断を放棄した政治判断…捏造された
     「社会通念」で核発電所再稼働を容認。2017年12月、
     折角の広島高裁・野々上友之裁判長の「司法判断」だったのですが、
     2018年10月、1年を待たずして同じ広島高裁・
     三木昌之裁判長の「政治判断」で、あの伊方原発の再稼働に向けての
     デタラメ判決が下されていました」

 オマケに全電源喪失、《約10秒》《2~3秒》とはいえブラックアウト。絶対に起きないと言い続けていた想定不適当事故がこうもやすやすと起こっているんですが?

 《政府は依然、原発を重要なベースロード電源と位置付け、2030年度に電源構成に占める割合を20~22%に引き上げる計画だ。脱原発を求める国民世論とは大きな乖離があり、再生可能エネルギーを拡大させている世界の潮流からも取り残されつつある》。あぁ、救いようのない国だ。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202001/CK2020011602000246.html

MOX燃料取り出し完了 伊方3号機
2020年1月16日 夕刊

 四国電力は十六日、定期検査中の伊方原発3号機(愛媛県伊方町)で、プルサーマル発電で使い終わったプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料十六体の取り出しを十五日午後七時二十六分に完了したと発表した。四国電によると、本格的なプルサーマル発電でMOX燃料を取り出したのは全国初。MOX燃料は三月、新たに五体装填(そうてん)する予定。

 四国電は十三日午後九時ごろから全体の燃料取り出しを始め、一体目のMOX燃料の取り出しは同午後十一時五十七分に終えた。ウラン燃料を含む原子炉内全ての燃料百五十七体の取り出し完了は十六日午前十時十六分。

 政府や電力会社は、使用済みのウラン燃料を化学的に処理(再処理)し、プルトニウムを取り出し再利用する「核燃料サイクル」の一環として、普通の原発でMOX燃料を燃やすプルサーマルを推進している。使用済みMOX燃料も再利用する構想だが再処理できる施設が国内になく搬出先は未定四国電は当面、原発内のプールに保管する

 燃料取り出しは昨年十二月二十六日からの定検の一環で、今月十三日午前零時ごろからの予定だった。だが十二日の取り出し準備作業中、原子炉容器上部の装置を引き上げようとした際、制御棒一体が一緒につり上がり、原子炉から約七時間引き抜かれるトラブルがあり遅れた。

 三月二十九日に送電を開始し、四月二十七日に営業運転に入る計画だったが、トラブルが影響する可能性もある。
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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1059877.html

<社説>伊方差し止め 原発ゼロへ転換すべきだ
2020年1月20日 06:01

 四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)について、広島高裁が運転を認めない仮処分決定をした。伊方3号機の運転を禁じる司法判断は、2017年の広島高裁仮処分決定以来2回目だ。再び出た差し止め決定を業界や政府は重く受け止めるべきである。

 今回主な争点となったのは、耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)や、約130キロ離れた熊本県・阿蘇カルデラの火山リスクに関する四国電や原子力規制委員会の評価の妥当性だった。

 地震に対する安全性について四国電は、伊方原発がある佐田岬半島北岸部に活断層は存在せず、活断層が敷地に極めて近い場合の地震動評価は必要ないと主張していた。

 だが高裁は「敷地2キロ以内にある中央構造線自体が横ずれ断層である可能性は否定できない」ことを根拠に挙げ、「四国電は十分な調査をしないまま安全性審査を申請し、規制委も問題ないと判断したが、その過程は過誤ないし欠落があった」と指摘した。

 火山の危険性を巡っては、最初の禁止判断となった17年の仮処分決定は阿蘇カルデラの破局的噴火による火砕流到達の可能性に言及したが、その後の原発訴訟などでリスクを否定する判断が続いた。

 だが今回は「破局的噴火に至らない程度の噴火も考慮すべきだ」として、その場合でも噴出量は四国電想定の3~5倍に上り、降下火砕物などの想定が過小だと指摘した。それを前提とした規制委の判断も不合理だと結論付けた。

 東京電力福島第1原発事故で得られた教訓は「安全に絶対はない」という大原則だ。最優先されるべきは住民の安全であり、災害想定の甘さを批判した今回の決定は当然である。

 四国電は「極めて遺憾で、到底承服できない」と反発し、不服申し立てをする方針を示した。政府も原発の再稼働方針は変わらないとしている。だがむしろ原発ありきの姿勢を改める契機とすべきだ。

 共同通信の集計によると原発の再稼働や維持、廃炉に関わる費用の総額は全国で約13兆5千億円に上る。費用はさらに膨らみ、最終的には国民負担となる見通しだ。原発の価格競争力は既に失われている。電力会社には訴訟などの経営リスクも小さくない。

 一方、関西電力役員らの金品受領問題では原発立地地域に不明瞭な資金が流れ込んでいる実態が浮かび上がった。原発マネーの流れにも疑念の目が向けられている。

 政府は依然、原発を重要なベースロード電源と位置付け、2030年度に電源構成に占める割合を20~22%に引き上げる計画だ。脱原発を求める国民世論とは大きな乖離(かいり)があり、再生可能エネルギーを拡大させている世界の潮流からも取り残されつつある

 政府や電力業界は原発神話の呪縛からいい加減抜け出し、現実的な政策として原発ゼロを追求すべきである。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020012102000163.html

【社説】
伊方差し止め 過小評価は許されない
2020年1月21日

 四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを認めた広島高裁の決定は、原子力規制委員会の審査姿勢に疑問を投げかけた。本当に、住民の安全最優先の審査をしているか。これを機に自問を求めたい。

 争点は活断層と火山噴火。キーワードは「過小評価」だ。

 原発の沖合六百メートルを走る佐田岬半島沿岸の中央構造線(地質境界)が、大地震を引き起こす恐れのある活断層か、そうではないか。

 今回の即時抗告審の一審に当たる山口地裁岩国支部は「海上音波探査を行い、活断層がないことを確認済み」とする四国電力側の主張をいれて、運転差し止めの申し立てを退けた。

 しかし、広島高裁は「現在までのところ(十分な)探査がなされていないために活断層と認定されていない」という国の地震調査研究推進本部の長期評価をもとに、「中央構造線自体が活断層である可能性は否定できない」とした。

 阿蘇山の巨大噴火による影響に関しても、評価は「過小」と言い切った

 にもかかわらず、「問題なし」とした原子力規制委員会の判定を、高裁は「その過程に過誤ないし欠落があったと言わざるを得ない」と厳しく批判した。

 電力事業者側の調査データに多くを依存する規制委の審査の在り方に、司法が疑問を投げかけたとも言えるだろう。

 決定が出た十七日は、阪神大震災からちょうど二十五年に当たる日だった。当時は「関西で大地震は起きない」と言われていたのに、起きた。大地震のたびに新たな活断層が“発見”されている。

 一昨年九月の北海道地震のように、近くを走る断層帯との関連性が定かでないような地震もある。

 日本は地震列島。いつ、どこでどんな地震が起きてもおかしくない。こと自然災害に関しては、過大評価とみられるくらいでちょうどいい。過小評価に陥ることを懸念する司法からの警告を規制委も重く受け止めるべきではないか。

 四国電力が不服を申し立てれば、同じ高裁の別の裁判官に判断を委ねることになる。

 伊方原発再稼働の是非に関しては、これまでも判断が分かれており、そのこと自体はやむを得ないだろう。

 だが、地震や噴火によるリスクが疑われる限り、司法も「安全」を最優先に判断を下すべきではないか。「疑わしきは住民の利益」であるべきだ。
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https://www.asahi.com/articles/ASN1V03K2N1TPFIB007.html?iref=comtop_8_04

伊方原発で電源一時喪失 定期検査見合わせ、原因調査へ
2020年1月26日 0時40分

     (四国電力伊方原発3号機(上)=愛媛県伊方町、本社ヘリから)

 四国電力は25日、伊方原発(愛媛県伊方町)への外部からの電力供給が止まり、電源を一時喪失するトラブルがあったと発表した。すぐ回復し、放射能漏れなどもなかったという。昨年末に3号機が定期検査入りした後、トラブルが相次いでいるため、四電は定期検査を当面見合わせ、トラブルの原因究明などにあたるとしている。

 四電によると、電力供給が止まるトラブルは25日午後3時44分、高圧送電線の装置交換作業中に発生。予備系統の送電線に切り替えたり、非常用ディーゼル発電機からの送電を始めたりしたが、3号機は10秒、四電が廃炉を決めている1号機と2号機は2~3秒電源を喪失した。原因は不明という。

 伊方原発では12日、3号機で核燃料を原子炉から取り出す作業の準備中、核分裂反応を抑える制御棒1本を誤って引き上げるミスが発生。20日にも、プールに保管中の燃料を点検用ラックに入れる際、ラックの枠に乗り上げるトラブルがあった。

 愛媛県は「看過できない事態と受け止めており、今後厳しく対応していきたい」としている。
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コメント
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●「しなやかな反骨」をテーマに東京新聞のシリーズ対談: 城南信金顧問・吉原毅さん×元文科次官・前川喜平さん

2019年08月07日 00時00分51秒 | Weblog


城南信金顧問・吉原毅さん×元文科次官・前川喜平さんによる、東京新聞のシリーズ対談4回。
【<親友対談 しなやかな反骨>(1) 城南信金顧問・吉原毅さん×元文科次官・前川喜平さん】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201907/CK2019073002000118.html)、
【<親友対談 しなやかな反骨>(2) 元文科次官・前川喜平さん×城南信金顧問・吉原毅さん】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201907/CK2019073102000144.html)、
【<親友対談 しなやかな反骨>(3) 元文科次官・前川喜平さん×城南信金顧問・吉原毅さん】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201908/CK2019080102000124.html)、
【<親友対談 しなやかな反骨>(4) 元文科次官・前川喜平さん×城南信金顧問・吉原毅さん】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201908/CK2019080202000128.html)。

 《二人は麻布中・高校(東京)の同級生で、ともにラグビー部で汗を流した親友だ。強い者に負けない志の根っこはどこにあるのか。「しなやかな反骨」をテーマに存分に語り合ってもらった》。
 《どんな組織が好ましいのか。元文部科学次官の前川喜平さんと城南信金顧問の吉原毅(よしわらつよし)さんの対談は「理想の組織」論に入った》。
 《個人と対立しがちな組織の論理。その中で人はどう生きたらいいのか。対談は佳境に入っていく》。
 《二人は、麻布中学・高校の同級生で、ともにラグビー部で過ごした仲間。「しなやかな反骨」の根っこは「麻布のDNA」だ》。

 小泉純一郎氏を持ち上げすぎな点が気に入りませんが、城南信金顧問・吉原毅さんと元文科次官・前川喜平さんの楽しい対談。

 反核発電、反アベ様等々、ぶれないお二人の《面従腹背》な《反骨》。

   『●マガイ物ではないモノもある ~城南信金~
   『●財界の総理大臣はもはや大企業の単なる代弁者
   『●経団連は原発推進・復活の第4案を希望?
   『●脱原発は可能: ビジョンある金融機関(城南信金)のトップもいる
   『●城南信金の吉原毅理事長が退任・・・
      脱原発という、「理事長交代後も考え方は引き継がれ」て欲しい
   『●警察や消費者庁の沈黙…「商取引の原則」を無視して、 
            なぜ核発電料金を支払わなければならないのか?
   『●「原子力ムラの言いなり」原子力「寄生」委員会の救い様の無さと、
                        アベ様の「危険な丸投げ・無責任体制」
   『●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、
                 人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、 
      原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?
   『●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、
        ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた

   『●偶然は通用しない、アベ様のオトモダチ獣医学部開設…
      前川喜平さん「規制緩和ではない。特権の付与です」
   『●大見得・啖呵「議員辞職」を有言実行しない
       《病的な嘘つき》アベ様…前川喜平氏の人間性と彼我の差
   『●前川喜平前文科次官、「本来、できてはいけないものが
             完成した。見たくないものを見たという感じだ」
   『●前川喜平さん授業…検閲と恫喝、《意に沿わない人物は潰す――。
                       …安倍政権のやり口は、まさに恐怖政治》
   『●隗より始めよ: 「この国をガタガタにし、
      支持率3割は取れる」高プロとして、「自分らができてから…」
   『●霞が関: 「佐川になるな前川になれ」…
      《佐川のような官僚ばかりだったら絶望するしかないだろう》
    「日刊ゲンダイの佐高信さんによる書評【週末オススメ本ミシュラン/
     「面従腹背前川喜平著/毎日新聞出版】…。《落語家の立川談四楼が
     ツイッターで、いま霞が関では<佐川(宣寿前国税庁長官)になるな
     前川になれ>が合言葉になっているとつぶやいたらしい。
     もちろん皮肉である。/…佐川のような官僚ばかりだったら
     絶望するしかないだろう》」

   『●〝前川喜平になるな佐川宣寿になれ〟!?
       「官邸べったり」藤原誠官房長の文科事務次官への昇格人事

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201907/CK2019073002000118.html

<親友対談 しなやかな反骨>(1) 城南信金顧問・吉原毅さん×元文科次官・前川喜平さん
2019年7月30日 朝刊

 加計学園の大学獣医学部設立認可をめぐり「行政がゆがめられた」と証言した元文部科学次官の前川喜平さん(64)と、経営トップでありながら脱原発の旗を掲げた城南信用金庫顧問の吉原毅(よしわらつよし)さん(64)。二人は麻布中・高校(東京)の同級生で、ともにラグビー部で汗を流した親友だ。強い者に負けない志の根っこはどこにあるのか。「しなやかな反骨」をテーマに存分に語り合ってもらった。 (四回シリーズでお伝えします)

吉原 文科省の課長当時、「奇兵隊、前へ!」というブログがあったよね。官僚なのにこんなこと書いていいのって思いました。

前川 確かに突出した行動ではあった。二〇〇五~〇六年ごろかな、小泉純一郎内閣の看板政策の三位一体の改革で、国から地方に税源移譲し、地方の財政の自主性を高めるという話になった。そのために国から地方への補助・負担金を減らす。そこで三兆円ある義務教育費国庫負担金がなくなりそうになった。それでは子供たちが困ると思って、反対だと言って回ったんです。地方の財政力にかかわらず、教育の機会均等を保障するためのお金です。

吉原 ブログは一般の方も見られるものですし、勇気がいりますよね。

前川 月刊誌に名前を出して書いたりしましたしね。はっきり言ってクビが飛んでもいいと思いました。

吉原 組織の上の方が白旗揚げて、ほかの人は静観する中で孤軍奮闘して…。

前川 いや、孤軍でもないのよ。課長仲間や下の連中は、すごく応援していた。素晴らしい改革のように見せようとしていたけど、小泉純一郎内閣の目玉として総務省が作り上げた話。地方公共団体はだまされたと言ってもいい。だから文科省と総務省とでドンパチやってたんです。

吉原 文科省の当時の上司の了解は? 

前川 上司の初等中等教育局長は、青年将校みたいなのが暴れるのを黙認していたって感じ。次官や官房長は、ほとんど白旗を揚げてました。次官のところに行ったら「この制度は廃止でしょうがないだろう」って。負け戦と思っている人もいるし、ぎりぎりまで頑張ろうという人もいた。最後の最後、助けてくれたのは与謝野馨さん(当時、自民党政調会長)。文科省の土俵で議論させてやるって、仕切ってくれた。
 その代わり中央教育審議会に、総務官僚が握っている知事・市長・町村会推薦の首長が三人入った。われわれも三人の首長に一本釣りで来てもらった。その一人が当時の鳥取県知事の片山善博さん。三位一体改革の本質を見抜いてるから、良い意見を言ってくださった。
 そのときにカウンターパートで、当時の総務省の自治財政局調整課長だったのが務台(むたい)俊介さん(現衆院議員)。中教審の会議の後、道端である女性の委員をつかまえて、いかに文科省が間違っているかと言ってるわけですよ。僕も入っていって、そうじゃないんですよと言ったら「前川さん、そんなこと言ってたらクビが飛ぶよ」と。それでブログに「クビが飛んでも構わない」と書いた。そのくらいの気持ちでした。結局、制度は守るが、負担率を二分の一から三分の一に下げることで決着をみた。

吉原 なんで文科省(旧文部省)に入ったの? 使命感を持って入ったと思うけど、誰の影響なんですか。

前川 人間の精神的な活動を広げていくっていうか、人の心の豊かさを大きくしていくっていうか。

吉原 人間教育とか、人間の魂とか、子供たちを育てたいっていう気持ちの人は文科省に入る。

前川 そういう人が多い。僕の場合はやりたい仕事のところに配置してもらえたけど、そんなに幸せでもないのよ。初等中等教育の仕事は確かにさせてもらえてよかったんだけど、それ以外の仕事も多くて。

吉原 もちろんそうでしょうね。

前川 多かったのは、政治家相手の仕事。秘書官で与謝野(馨)さんみたいな大臣と一緒に仕事をするのは楽しかったけど、理不尽なことで怒り狂っている政治家のところに行ってなだめるとか、何で怒っているか分からないけどとにかく謝るとか、そんなことばっかりやってました。国会の委員会で野党から追及されるよりも自民党の部会で攻撃されるほうがしんどいですよ。本当に言いたい放題言われますからね。

吉原 組織の中で仕事をする中で、自分が情熱をかけている初等教育、中等教育の話とは別のものがいっぱいある。それでもう嫌だという人もいるけど、本当にやりたいことがあるから頑張って、初志を貫くと。

前川 それはあるよね。義務教育費の時は、案外楽しかった。だけど防衛戦ですからね、仕掛けられた闘いをやってる感じ。その中で思ったのは、この機会に制度を見直して良い制度にすること。三位一体の改革は、義務教育費国庫負担制度(*)を良い方向に、地方の自由度を高める方向に変えるきっかけになった。外圧が改革のきっかけになることはありますよね。

吉原 厳しい状況の中で、上は支持しない、あるいは上はもう闘いを放棄してるところで、上がどうであろうとみんなの思いを結集して情熱と信念を持って、組織をまとめて。言われて動く組織じゃなくて自分が組織を組織化し、みんなのチームをつくり理想を実現していく。それをやった人だったってことです。なかなか組織人として難しいことだと思うんです。言われたことやってないと干されるし、クビにされるぞと脅かされるわけだし、その中で頑張る人って、なかなかいないと思います。

前川 安倍政権では(官僚は)なかなか言えない。小泉政権は思いっきり議論ができる政権だった。最後は小泉さんの鶴の一声で決まるけれども、そこに至るまでの間に思いっきり言いたい放題言える。僕も一見、三位一体改革という看板政策にたてついてるとんでもないヤツなんだけど。

吉原 当時は、組織が生きていた。今は全然違って、政府の上から言われたことを全部やらないとダメっていう絶対服従みたいなことをやる。小泉さんは、僕も付き合いあるから言うけども、決めたらドーンとやるけども、その前に必ず意見を言わせるんですよ。
 僕がびっくりしたのは、今原発反対をやってるんだけども、小泉先生は違う意見を聞くんですよ。僕らなんかが「あんなの頭きちゃいますよね」って言うと、そんなことない、民主主義なんだからいろんな意見があっていい、違う意見があってはじめて民主主義ってのは成り立つんだと。懐がでかいなと思ったんです。たぶん小泉政権は「万機公論に決す」で、最後は政治決着だというところがあった。今はいきなり結論ありきで、とにかく黙って従えと。この度量の狭さは、政府だけじゃなくて、現代社会に、いろんな企業も含めて組織体の共通の社会病理みたいになっている。これについてはどうですか。

前川 安倍政権的な組織体質が、日本中に広がっちゃってるんじゃないかっていう気はしてるよね。

吉原 力で勝負とか、問答無用とかね。言論しない、言論に重きを置かないでいきなり結論がある。別に安倍さんの悪口を言ってるわけじゃなくて、世の中全体がそうなってるのはどうしてだろう。不思議です。

前川 僕は安倍さんの悪口言ってるんだけど。

吉原 この場ではあんまり言わないほうがいいんじゃないか(笑)。

前川 やっぱり、そういう忖度(そんたく)が蔓延(まんえん)してますよ。


 * 教育の機会均等と水準の維持向上を図るため、小・中学校など義務教育の学校の教職員給与の3分の1を国が負担する制度。以前は2分の1負担だった。

<まえかわ・きへい> 1955年、奈良県生まれ。東京大卒。79年、旧文部省(現文部科学省)に入り大臣秘書官、官房長、初等中等教育局長などを経て、2016年、文部科学次官。天下りあっせん問題の責任を取って退官後、夜間中学スタッフ、大学講師などとして活動。著書に「面従腹背」、共著に「これからの日本、これからの教育」など。

<よしわら・つよし> 1955年、東京都生まれ。慶応大卒。77年、城南信金に入り、企画部、副理事長などを経て2010年、理事長。15年、顧問。17年から麻布学園理事長。東日本大震災後、同信金の脱原発宣言を主導。小泉純一郎元首相らと活動を続ける。著書に「幸せになる金融」「原発ゼロで日本経済は再生する」など。

(対談は六月二十六日、東京都千代田区の東京新聞で行われた)
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201907/CK2019073102000144.html

<親友対談 しなやかな反骨>(2) 元文科次官・前川喜平さん×城南信金顧問・吉原毅さん
2019年7月31日 朝刊

     (理想的な組織のあり方などについて意見を交わす吉原毅さん(左)と
       前川喜平さん=東京都千代田区の東京新聞で)

 どんな組織が好ましいのか。元文部科学次官の前川喜平さんと城南信金顧問の吉原毅(よしわらつよし)さんの対談は「理想の組織」論に入った。

吉原 今の政府の人たちが心配です。安倍(晋三)さんが絶対的な権限を持っていて、総理が言えば何でも通っちゃう。でも安倍さんが逆の立場になると、自分が徹底的にやられるわけです。そういう組織は、非常に不安定です。「正しい」「間違っている」よりも力を取ったら勝ち。それで本当にいいのかと。

前川 多様性が失われている。いろんな意見があっていいんだ、存念を述べよ、みたいなところがなくなってきて。

吉原 それに対して前川さんは警鐘を鳴らしている。正しいことは正しい、あるものをなかったとは言えないと言う。素朴な言い方だけど、勇気がある人だと思って喝采しました。

前川 意を決して告発したなんていうことじゃなかったんだけどね。この文書を見たことありますかって言うから、ありますよって。加計学園問題(*1)に関しては、内部文書を表に出した職員が、今も文科省に複数人いるわけです。彼らの方がずっと僕より勇気がありますよ。

吉原 世界中が上意下達の方向に行っている気がします。時代なんですかね。

前川 国際政治も一国主義がはびこっている、リーダーが強い力を持って。プーチン(*2)だ習近平(しゅうきんぺい)(*3)だ、トランプ(*4)だ、エルドアン(*5)だと。城南信金の「クーデター」の話をしてよ。

吉原 会社も政府も一つの政治システムだと思うんです。目的は定款に書かれている。憲法みたいなものです。人々を幸せにしたいなどと書いてあり、金もうけが目的ではない。それが外国資本が増えて、成果主義とトップダウンの傾向が強まった。新自由主義です。でも、成果主義で人を人と思わずに多様性を否定すると、組織は生きない。(よい企業は)相互コミュニケーションが利いている。自由な言論があって、英知を集めて最善の道を探る。
 フラットな分権型にするのは、経営学の世界では主流になった。ところが、いまだに威張り散らして、間違った考え方を押しつける人たちが上にいる。
 これでは力を結集できないし、お客さまにちゃんとサービスを提供できない。だったらトップに代わってもらうしかないよねと。給料は保証するから権力からは外れて、という極めて穏当な「クーデター」でした。

前川 城南信金の新理事長となった吉原さんは、自らの給料を支店長平均より低い千二百万円に下げた。

吉原 千二百万円でも随分いただいていますけど。世の中がおかしくなったのは、大会社の社長がめちゃくちゃな報酬を取るようになってから。国会議員もお金をいっぱいもらうようになってから劣化した。
 小原鐡五郎(てつごろう)(*6)という、信用金庫法を作って業界を率いてきたリーダーに数年間お仕えした。その方が「吉原くん、お金は麻薬だ。持っていると人間は身を持ち崩す。適正なお金を使うことが大事。それをお勧めして、指導するのが信用金庫の仕事だ。貸すも親切、貸さぬも親切」と言った。身を持ち崩さないようにお金を使うのが大事。

前川 すごいよね。お金を扱う仕事の中にいて、お金に溺れないという哲学を持つのが。そういう話、小泉さん(純一郎元首相)とはするの?

吉原 小泉さんもお金にこだわらない清廉潔白で純粋な人ですよ。自民党って自由に民主的に話ができた政党で、けんかしたり仲良くしたりして、個性あふれる先生方が自由闊達(かったつ)に議論していた。今や一枚岩でどうしちゃったのと。

前川 首相問責決議案への三原じゅん子さん(参院議員)の反対討論を聞くと、ひと言彼女が話すたび、与党席から「そうだ!」と。

吉原 もはや自民党は、全体主義政党になってしまった。悲しい。自民党ファンとしては(かつての自民党が)復活してほしい。

前川 国民政党と言えたのは多様性があったから。宇都宮徳馬(*7)、野中広務(*8)のような人もいた。派閥は政策集団でもあったからカラーが違った。その多様性が消え、本当の保守主義でなくなった。

吉原 小泉先生は一生懸命に原発反対運動をしているけど、私は自民党です、と必ず言うんです。党の多様性を復活させようと努力している。いろんな意見を取り入れる幅広さがないと、政治も経営も社会も閉塞(へいそく)する。最大の懸念です。

前川 霞が関も全体主義になった。もともと「司(つかさ)」という言葉があって、それぞれの分野については自信と誇りと責任感を持ってやっていた。その司の責任感や独立性がほとんど失われ、官邸が肥大化して、官邸官僚といわれる人たちが総理や官房長官をガチッと固めてしまった。どの分野の政策も官邸が決めている。

吉原 現場には五感を通じて情報が集まってくるが、中央には数字のみ。数字じゃ骨しか入らない。血や肉や魂になる情報は入ってこない。でも上はアメとムチで脅かす。「良い暮らしをしたいだろう。良い地位につきたいだろう。従わないヤツは全部クビだ」と。これでは、うまくいくわけがない。危機感を覚えます。


<親友対談 しなやかな反骨>(1)

*1 安倍晋三首相の長年の友人が経営する学校法人「加計学園」が、獣医学部を新設する国家戦略特区の事業者に唯一選ばれた際、「首相案件」として官邸側が特別の便宜を図ったのではないかとされた疑惑。

*2 ロシア大統領。

*3 中国国家主席。

*4 米大統領。

*5 トルコ大統領。

*6 城南信金元理事長。元全国信用金庫協会長。1899~1989年。

*7 元衆院・参院議員。月刊誌「軍縮問題資料」創刊者。1906~2000年。

*8 元衆院議員。官房長官、自民党幹事長などを歴任。戦争反対を訴えた。1925~2018年。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201908/CK2019080102000124.html

<親友対談 しなやかな反骨>(3) 元文科次官・前川喜平さん×城南信金顧問・吉原毅さん
2019年8月1日 朝刊

     (「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」創設の記者会見をする
      吉原毅さん(左)と元首相の小泉純一郎さん=東京都品川区で)

 個人と対立しがちな組織の論理。その中で人はどう生きたらいいのか。対談は佳境に入っていく。

吉原 しょうがないから歯車になるという選択肢もあるかもしれないが、それでは面白くない。前川さんも歯車のふりをしながら、変えなきゃという思いも持っていたわけでしょ。

前川 ヨットは逆風でも前に進む。役人の立場から言うと、風に相当するのが政治の力。政治の力が正面から吹いている時、かいくぐりながら前に進む。
 沖縄・八重山の教科書採択問題がそうでした。中学の公民の教科書の採択で石垣市、与那国町、竹富町の三自治体の教育委員会が、同じ教科書を共同採択しないといけない縛りがあったが、意見が割れた。石垣市と与那国町が育鵬社、竹富町は東京書籍。東京書籍は基地問題の記述が充実し、育鵬社は領土問題をちゃんと書いていた。その時、担当の初等中等局長だった僕は無理やりは良くないと思うが、やれと言われて、竹富町に育鵬社の教科書を採択するよう地方自治法に基づく是正要求をした。面従腹背の腹背の部分では無理筋と思っていました。
 ちょうどそのころ教科書無償措置法改正案を作り、そこに共同採択地区を分けることができる仕組みを忍ばせたんです。沖縄県と竹富町の教育長とは裏で話して、法案が通ったら独立の採択地区にできるから踏ん張ってくださいと。県の教育長は半年粘った。二〇一四年に法律が通って、円満に採択地区から分離して採択できるようになった。

吉原 素晴らしいですね。そういう話聞くと、ちゃんとした考えの人が組織のあちこちにいることで、組織が正しい方向でできると思う。トップダウン組織は、トップが狂うと暴走する。自立分散型ネットワーク型組織がいい。それぞれが考えて連携しながらやっていけば、穏当で最適で正しい解決方法につながる。考えてくれる人を大事にするのが良い組織です。

前川 それぞれの組織の中のポジションに、一定の自由度や裁量はある。それぞれの頭で考えれば、組織もうまく回っていく。

     (加計学園問題をめぐり記者会見する前川喜平さん。
      「あったものをなかったことにできない」と証言した=東京・霞が関で)

吉原 みんなが考えていく組織、そういう組織人にならないと。面白くないから辞表を突きつけて辞めちゃうというのは、一見かっこいいようだけど負け。なんとか踏みとどまって、正しい組織運営のために努力しなきゃ。前川さんの言っている面従腹背が正しい組織人としてのあり方だ。

前川 そうだけど、かなり面従ばっかりしていた気もしますよ。今はメディアがねえ。東京新聞は何でも言える社風があるようだけれど、メディアが歯切れ悪くなり、権力に忖度(そんたく)する状況が出てくれば、国全体がおかしくなってしまう。

吉原 うちの会社は五権分立でやっている。台湾は五権分立。司法・立法・行政の三権分立だけでは、バランスを保てない。行政に当たる執行、国会に当たる取締役会あるいは株主総会、それらを統合する内部管理がある。さらに人事権を独立させ、外部監査を付けて監査役が監視する。この五権をしっかりやれば、均衡ある組織運営ができる。

前川 日本国憲法の中にも会計検査院という独立の組織がある。憲法上の組織ではないが、人事院もある。この会計検査院と人事院の地位が低下している。

吉原 国会が組織を作ればいい。例えば原発事故の時の事故調査委員会。政府から独立した指揮命令系統で動かすことで、議論の余地を作ることが大切です。

前川 六年半かけて、中央省庁の幹部を官邸の言うことを聞く人間ばっかりにしたから、下のレベルまで忖度感情の分厚い層ができちゃっている。それをちゃんと自分で考える人間に入れ替えていくのは、かなり時間がかかると思います。

吉原 ところで道徳の復権が叫ばれていますけど、道徳教育を押しつけちゃダメだと前川さんは言う。じゃあどうしたらいいのか。

前川 基本は自分の命を大切にすること、自分らしい生き方を大切にする自主性を持つこと。自分が大切だと思わなければ、人を大切に思わない。今の道徳教育が目指すのは滅私奉公で、自分を犠牲にしなさい、自分を抑えて全体の役に立つ人間になれという方向性を持っているが、危ない。全体のために抑圧された人間は、今度はより弱い人間を抑圧する連鎖が起こる。昔の軍隊みたいに。
 今の道徳教育をやっていくと、若い人はむしろ逃避する方向に行くと思う。ここ数年、実は不登校が増えている。どうやら学校が息苦しい場所に戻ってしまっている。いったん校則が緩まったけど、また厳しくなった。改正教育基本法第六条に「規律を重んじる」って条項が入って、後押しになった。規律を守れ、自分を抑えて全体に奉仕せよという、上からの道徳です。

吉原 権力を握っている人の了見が狭いって言うか。なんとかしなくちゃって思い、品川区(東京)と一緒にこども食堂を開いた。

前川 こども食堂とか夜間中学に出入りしていると、地域の力って捨てたもんじゃないと思います。お金にならないけど、それを喜んでやっている。労力で協力する人もいれば、お金で協力する人もいる。品川区のこども食堂は、ふるさと納税を使って支援している。返礼品じゃなくて、子供たちの喜びがお返しです。

連載<親友対談 しなやかな反骨>(1)前川さん「三位一体改革に反対 クビ飛んでもいい」 吉原さん「官僚なのにこんなブログ書いていいの」 
連載<親友対談 しなやかな反骨>(2)吉原さん「多様性が組織生かす」 前川さん「いろんな意見大切」
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201908/CK2019080202000128.html

<親友対談 しなやかな反骨>(4) 元文科次官・前川喜平さん×城南信金顧問・吉原毅さん
2019年8月2日 朝刊

     (若き前川喜平さん(右)と吉原毅さん(左)。英国駐在中の前川さんを
      吉原さんがビジネススクールの卒業旅行で訪ねた=吉原さん提供)

 二人は、麻布中学・高校の同級生で、ともにラグビー部で過ごした仲間。「しなやかな反骨」の根っこは「麻布のDNA」だ。

前川 僕は奈良の田舎の出身。小三で東京に引っ越したけど、東京の子供のリズムについていけず、不登校になった。六年になったころ急に親が麻布中学を受験してみたらと言うので、バタバタと勉強した。

吉原 僕は、もともと大田区の蒲田の梅農家です。蒲田は梅の名所で、梅を集めて作ったのが梅屋敷。麻布学園は、城南地区出身が多い。近所の兄ちゃんとかがいて親しみがある。

前川 弁当は休み時間に食べちゃう。売店で毎日、あんパンを買って食べた。中一か中二のころついたあだ名が、あんパンだぬき。

吉原 育ち盛りだからね。購買所のパンで足りなくて外で焼きそばを食べたり、一日五食ぐらい。中三でラグビー部に入った。青春と言えばラグビーという時代。あこがれますよね。

前川 僕は中二から。しばらく部活をせずにボーッとしてましたけど、授業で麻布ボールっていう麻布独自の球技をやって、その発展上にラグビーがあった。

吉原 前川さんとは体格が同じぐらいだったから「君たちはフォワードのロックね」と言われて…。

前川 スクラムの二列目です。プロップというでっかいのが二人、真ん中に足でボールをとるフッカー。その三人のお尻の間から頭を入れて押すのがロック。

吉原 展開するバックスがヒーローで、フォワードは裏方。裏方でも前の三人がかっこいいけど、後ろになると全然目立たない。

前川 勝った記憶がほとんどない。ラグビー部をつくって最初の練習試合に選んでくれた学校には勝った。

吉原 前川さんは寡黙なイメージ。テレビで見て、こんなにしゃべるのかと思った。当時は深い言葉をぼそっと言うような感じで。

前川 少しずつ外交的になってきた。中学、高校はおとなしい少年だった。

吉原 前川さんはいつも体操服。男子校って、バンカラでオッケー。共学校だと女性を意識するけど、みんなバンカラで気楽だった。

前川 吉原さんは紅顔の美少年。もう一人吉原がいてきれいな吉原と、そうでない吉原と言われていた。

吉原 「ラグビーは男のスポーツ」、この一言でなかなかやめられなくて。試合では、体格のいい選手が突っ込んでくる。左右を見ると、おまえが守るしかないと目でサインしてくる。しょうがないから、真っ正面で膝から太ももあたりを目がけてタックルする。目をつぶって。止めることはできた。勇気というほどではないけど、自己犠牲。

前川 ラグビーで身に付けたものは、何だろう。負け続けても続ける粘り強さが面従腹背につながっているのかも。麻布中高で過ごした六年は、貴重な時間だったのは間違いない。僕らの時代は紛争の真っ最中。その中で人間形成をしたのは得難い経験だった。

吉原 校長室を友達が占拠したことも。早熟な先輩たちが建国記念日制定の年、反対のデモをしたいという話から紛争になった。建国記念日は戦前回帰の動きだろうとあおって。われわれは遠巻きに見ていた。

前川 僕はノンポリ。今だったらデモに参加しているかもしれないけど。
 高校生のとき、音楽の先生が、きょうは君たちと話し合いたいと言って朗読したのが、宮沢賢治(*1)の「生徒諸君に寄せる」という詩。「本気になって取り組めば、未来が開けてくる」というメッセージをくださった。読むと、未来に向かって生きていこうという気になる。あれは、僕のその後の人生をけっこう決めている。人間には何げない一瞬がものすごく大事なことがある。僕の場合は、音楽の先生の賢治の詩。

吉原 高二の文化祭の時、機動隊が学内に入り、仲間が蹴飛ばされた。次に放水が来る。ここで逃げるわけにはいかない。ラグビー精神ですよ。ワン・フォー・オール。迷ったときは傍観者はだめ。そういうことはラグビーから学んだ。

前川 「いちご白書」(*2)の世界みたい。僕は校庭の端っこでフォークダンスをしていた。女の子と手をつなぐチャンスで。傍観者にもなっていない。
 ぼんやりした夢は、小説家か物理学者。宮沢賢治を読んでいると、宇宙がたくさん作品に出てくる。宇宙を知りたい気持ちと、人間の世界に入っていきたいという気持ち。仏教の本を読んでいたから、仏教を通じて真理に迫りたいとも。国家公務員になりたいなんて全然考えてなかった。

吉原 ラグビー部でもプラトンとか仏教の本を読む友達がいて、いろいろ個性を持っていた。旧制高校ほどデカンショ(*3)してたか分からないけれども。いろんな人たちがいるのが麻布の面白さ。目先の損得を考えるんじゃなくて、理想とか理念とか、そういったものに関心を持ってる人が多かった。最近ラグビー部の友達に会ったら、言うんだ。「麻布は結局、倫理の学校だよな」って。 =おわり

<親友対談 しなやかな反骨>(1)前川さん「三位一体改革に反対 クビ飛んでもいい」 吉原さん「官僚なのにこんなブログ書いていいの」 
<親友対談 しなやかな反骨>(2)吉原さん「多様性が組織生かす」 前川さん「いろんな意見大切」
<親友対談 しなやかな反骨>(3)吉原さん「辞めてしまうのは負け」 前川さん「ヨットは逆風でも進む」

*1 詩人、童話作家。1896~1933年。

*2 米コロンビア大の学生運動を描いた米作家ジェームズ・クネンのノンフィクション。1970年に映画化された。

*3 デカルト、カント、ショーペンハウアーの三人の哲学者の名前を合わせた呼び名。



https://youtu.be/JAzRZSvdWoo
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●《非核三原則や日本の憲法9条がハメネイ師から高い評価を受けたとの一部情報もある》…なぜ主張しないの?

2019年06月26日 00時00分59秒 | Weblog


日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/トランプの“パシリ”安倍が得たものは】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201906170000092.html)。
日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/政権べったりのNHKは恐ろしいことをしてるって気づいてよ】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/256536)。

 《アヤトラ(アーヤトッラー)の称号を持つハメネイ師が首相の父、安倍晋太郎との信頼関係からだとツイッターにつづっている。「安倍晋三は元外務大臣・安倍晋太郎の息子である。あの古い友人の息子を侮辱するために? いいえ。もちろんイランは日本のタンカーを攻撃することはありません。そしてアヤの古い友人の息子が訪問しているときはもちろんです」。ハメネイ師は「核兵器を製造も保有も使用もしないとの発言があった」と首相は伝えたが、その際、非核三原則日本の憲法9条がハメネイ師から高い評価を受けたとの一部情報もある。日本外交にとっては得るものの大きかった“仲介”だったはずだ》。
 《「日本が今戦争になったら、NHKのニュースは、本当に大本営発表を流すだろう。ここまで来ると、さすがに恐くなってくる。」(作家・平野啓一郎)》。

 《非核三原則日本の憲法9条がハメネイ師から高い評価を受けたとの一部情報もある》…アベ様は、なぜそれを主張しないの? 主張や報道の仕方によっては、《日本外交にとっては得るものの大きかった仲介だったはず》なのではないか?
 まぁ、無理ですね。だって、アベ様は壊憲イノチ・9条破壊原理主義者ですし、小型核兵器保持OKですもの…。

   『●オバマ氏の広島訪問さえも単なる選挙対策…
       …自民党は「口だけ」、選挙で同じ過ちを繰り返してはいけない
   『●「台湾の原発ゼロ」…あ~ニッポンは、
     3.11東電原発人災に正しく学ばない中毒患者と『続・猿の惑星』
   ●石破茂氏「日本への核拡散」発言と山尾氏「私事」による 
            離党の事の軽重…マスコミはわきまえているか?
   『●「いや、ミサイル落ちたら、うちら民間人だって死ぬわな。
                 Jアラートでしゃがみ込んでも意味ないよ」
   ●トランプ氏「学校の先生たちを銃で武装させる」…
      アベ様は「戦争できる国」になり、「銃を持った善人」に
    《日本政府、つまり安倍首相の考えは、
     “核の保有や核兵器の使用は認められるべき”なのだ。
     …安倍首相は官房副長官時代の2002年に、早稲田大学で
     開かれた田原総一朗氏との対話のなかで
     「憲法上は原子爆弾だって問題ではないですからね、憲法上は。
     小型であればですね」と語っている」》

   ●斎藤美奈子さん、《え、ロシアと戦争するんですか? 
       勝てると思ってるんですか?》…日露戦争で歴史が?

 《非核三原則日本の憲法9条がハメネイ師から高い評価を受けたとの一部情報もある》…そんなことを報じるどころか、《日本が今戦争になったら、NHKのニュースは、本当に大本営発表を流すだろう。ここまで来ると、さすがに恐くなってくる》(平野啓一郎さん)ような惨憺たる状況。アベ様の政で唯一〝上手く行っている〟《メディアコントロール》な《テンチョンニュース》状態…。 

   『●《戦争が廊下の奥に立つてゐた》…
     《そんな時代にしてはならない》はずが、癒党お維や与党議員ときたら
    「琉球新報のコラム【<金口木舌>テンチョンニュース】(…)によると、
     《韓国に「テンチョンニュース」という言葉がある。1980年代の
     軍事独裁政権下、テレビで「テーン」という時報の音とともにニュースが
     始まると、アナウンサーは全斗煥(チョン・ドゥファン)大統領は…
     と原稿を読み始めた ▼独裁者の成果を強調する偏向報道が
     まかり通っていた。軍部による報道機関の監視が強まったことが背景に
     あった。「テンチョン」という言葉は国民に事実を伝えない偏向報道を
     戒める文脈で使われる…▼日本では安倍政権が武器輸出
     「防衛装備移転」と言い換え、政府は米軍機の墜落を「不時着」「着水
     と発表した。報道機関の権力に向き合う姿勢も問われ続けている
     歴史の過ちを認め、将来を展望する国から学ぶべき点は多い》」

   『●《テンチョンニュース》で決して報じない
      《安倍さんが直接関わった疑惑。民主主義の根幹を壊す犯罪行為》
    「鈴木耕さん、《【本日の安倍総理】というコーナー…
     〈安倍の顔 見ない日はなし NHK〉》だそうです。
     《<金口木舌>…韓国に「テンチョンニュース」という言葉がある…
     国民に事実を伝えない偏向報道を戒める文脈で使われる》。さしずめ、
     「時報の音とともにニュースが始まると、アナウンサーはアベ様は…
     と原稿を読み始めた」といった感じか。「権力の監視」を出来ない、
     権力を批判できない報道に大きな問題。飼いならされる報道。
     あぁ、アベ様のNHKをはじめとした飼いならされた報道…。鈴木耕さんの
     コラムの〆の言葉、《だがいまや、この国のマスメディアは…
     「安倍支持率上昇マシンと化している気がして仕方ない……》」

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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/201906170000092.html

コラム
政界地獄耳
2019年6月17日7時30分
トランプの“パシリ”安倍が得たものは

★13日、首相・安倍晋三はイランの最高指導者ハメネイ師と会談。内外の評価は割れている。国内メディアは米国とイランとの間の仲介役としての役割の大きさを語るが、欧米メディアは米トランプ大統領の、特使という名の使い走りとの評価もあるようだ。それを裏付けるのはハメネイ師との会談での発言。「トランプがメッセージを交換するに値する人物だとは思われない」「彼への返事はない。回答しない」「米国がイランと誠実な交渉に関心があるとは思えない。トランプのような人物からそれを望んで来ることはないからである。米国の官僚の間には誠実さというのは頻繁に見られるものではない」と厳しい。

★結果、14日の米ウォールストリートジャーナルは首相の訪問中のタンカー攻撃も含め「中東和平における初心者プレーヤーが痛みを伴う教訓を得た」との見出しを付け「日本の指導者による41年ぶりの訪問を終え、米国とイランの対立関係は以前より不安定になった」と皮肉った。だが、旧西側で会談できたのは首相だけでもある。

★会談することで解決を望むどころか米国の指示で仲介に来たと分かっていても会談に臨んだのはアヤトラ(アーヤトッラー)の称号を持つハメネイ師が首相の父、安倍晋太郎との信頼関係からだとツイッターにつづっている。「安倍晋三は元外務大臣・安倍晋太郎の息子である。あの古い友人の息子を侮辱するために? いいえ。もちろんイランは日本のタンカーを攻撃することはありません。そしてアヤの古い友人の息子が訪問しているときはもちろんです」。ハメネイ師は「核兵器を製造も保有も使用もしないとの発言があった」と首相は伝えたが、その際、非核三原則日本の憲法9条がハメネイ師から高い評価を受けたとの一部情報もある。日本外交にとっては得るものの大きかった仲介だったはずだ(K)※敬称略
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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/256536

室井佑月 作家
1970年、青森県生まれ。銀座ホステス、モデル、レースクイーンなどを経て97年に作家デビュー。TBS系「ひるおび!」木曜レギュラーほか各局の情報番組に出演中。著書に「ママの神様」(講談社)、「ラブ ファイアー」(集英社文庫)など。


室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」
政権べったりのNHKは恐ろしいことをしてるって気づいてよ
2019/06/21 06:00

     (平野啓一郎(C)日刊ゲンダイ)

   「日本が今戦争になったら、NHKのニュースは、本当に大本営発表
    流すだろう。ここまで来ると、さすがに恐くなってくる。」(作家・平野啓一郎

 これは作家の平野さんの6月15日のTwitterでの言葉。ちなみに、OKAMOTOさんという方のTwitter、

   「出たぞ!岩田明子のトンデモ解説『イランは、安倍総理の助言を重視してる』。」

というツイートにリツイートしての言葉だ。

 岩田明子さん、ニュース7に出ているNHK政治部記者兼解説委員。安倍さんのお気に入りだという。今回もイランまでいって、13日のニュースの中継で、

   「ハメネイ師が外国の首脳と会うことは多くなく、日本政府は伝統的な
    友好国のトップであり、なおかつトランプ大統領とも緊密な関係を維持する
    安倍総理大臣の助言を重視していることの表れだとみています」

   「安倍総理大臣は一連の会談でイラン側の真意を引き出すことができた
    と受け止めてます」

と語っておった。

 はぁ? 安倍さんがハメネイ師に会えたのは、これまでの日本とイランの関係が良かったからじゃ。でも、これからはそれも微妙。安倍さんはトランプさんの伝書鳩をやってしまった。

 会談後、ハメネイ師はご自分のツイッターに連続で米国批判をあげた。会談の中でも、米国は体制転覆を望んでないと伝える安倍さんに、それは嘘だと突っぱねておった

 どこをどう受け止めれば、ハメネイ師が安倍首相の助言を重視していることになるんだか。安倍さんのおかげでイラン側の真意を引き出したって、なにも変わっちゃいないがな。

 この人、米国と北朝鮮についても、安倍首相が梯子をかけてやった、なんて解説をしてた。

 NHKは「クローズアップ現代」などいい番組もある。けど、大本のニュースはこの路線でやってくの? 恐ろしいことをしてるって気づいてよ
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●東電は《企業版ふるさと納税制度を利用し、子育て支援事業などにおよそ4億円を寄付》って、酷い冗談!?

2019年04月14日 00時00分07秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【東電が東通村に「ふるさと納税」4億円 “返礼”は原発建設か】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/250639)。

 《東京電力が原子力発電所の建設を進めている青森県東通村に「企業版ふるさと納税」制度を利用して約4億円を寄付する方針を固めた》。

   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…
       《安全神話、経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
   『●それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
           東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらく
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、 
      原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?
   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
          深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》
   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》 
                 …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
   『●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…
      日本原電は東海第二原発の再稼働をしたいらしい…
    「東京電力核発電人災という「致命的かつ超巨大な教訓」に何も学んでいない。
     そして、フザケルなー!、東電…《福島第一原発事故の賠償を続ける
     東電が他社の原発を支援》。東電は、東海第二再稼働へ資金…
     フザケルナー! 《廃炉・賠償 援助の余裕なし》のはず」

   『●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、
        ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた

 朝日新聞の記事【ふるさと納税、趣旨反した自治体は対象外に 新基準公表】(https://www.asahi.com/articles/ASM3X4WMWM3XUTFK00X.html)によると、《ふるさと納税制度の対象自治体が6月から事前審査制になる。総務省が28日、事前審査して指定する仕組みに変えると公表し、指定基準を自治体側に説明した。豪華な返礼品や過剰な宣伝をする自治体は指定されないことになり、納税者が寄付しても住民税などが減るメリットはなくなる。過度な返礼品競争を規制する改正地方税法が27日に国会で成立したことを受け、総務省が基準を公表した。指定基準は、返礼品は地場産品 返礼品の調達額は寄付額の3割以下 返礼品を強調した宣伝広告をしない――などとした。指定された後に違反がわかれば、2年間指定を受けられなくする》そうだ。

 《これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…でもって今、東電は巨大な利益を上げている…》。無責任に反省無しどころか、核発電所再稼働という世界の潮流に逆らうドアホウぶり。九電なんて、核発電所がブラックアウトしないように太陽光発電を遮断する始末だ。

   『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
             でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」

 それが今度は、〝ふるさと納税〟…《企業版ふるさと納税制度を利用し、子育て支援事業などにおよそ4億円を寄付》って、核発電建設や核発電「麻薬」中毒になることのどこら辺が子育て支援になるのだろうか? 東電だけでなく、《停止中の東通原発の再稼働を目指す東北電力も同額の寄付をする方針》だそうだ。

   『●メルトダウンする原発推進党
   『●2030「年代」原発ゼロと原発建設再開
   『●原発をそんなところに建て、稼働してきた責任をどう取るのか?
   『●原発推進派に未来を託していいのか?
   『●東京電力人災以降も、原発推進の姿勢を変えず
   『●原子力「推進」委員会であり、「規制」委でもなく、「寄生」委員会(1/2)
    《同じことが東通原発(青森、東北電力)の安全審査でも起きている。
     実はこの原発も、2013年2月に「敷地内にある断層群の多くが
     活断層である可能性が高い」と、規制委の調査団が認定する報告書を
     まとめていたのだ。
       ところが、東北電力側が反論、「これは地層が水を吸って膨張する
     いわゆる『膨潤現象』で形成されたもの」という、かなり無理な主張の
     追加調査書を提出。それをもとに調査団が再議論。
       一度、規制委として結論を出したものを、電力会社側が反論すれば
     再調査する。これでは、いつまで経っても終わらない。
       なぜこんなことが起るのか。原子力関連ではよくあることだが、
     審議会や調査団のメンバーがいつの間にか入れ替わっていて、
     最初の結論とは違う方向へ議論が誘導される。電力会社側が、それを
     画策している。そして、規制委はまんまとその電力側の意図に乗った…?》

 2007年に、ふるさと納税の創設を表明したのは当時の総務相である現・最低の官房長官。ふるさと納税での華美・過剰な返礼品に対する批判の声が、総務省から上がっている。《企業版ふるさと納税制度》での過剰な返礼品(=核発電所建設)に(ふるさと納税という愚策の提案者?、な)最低の官房長官は文句を言わないのだろうか?

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/250639

東電が東通村に「ふるさと納税」4億円 “返礼”は原発建設か
2019/03/28 14:50

     (東京電力(C)日刊ゲンダイ)

 東京電力が原子力発電所の建設を進めている青森県東通村に「企業版ふるさと納税制度を利用して約4億円を寄付する方針を固めたという。28日のNHKニュースが報じた。

 東電が東通村で進めていた原発建設は8年前の東日本大震災で中断。東通村は見込んでいた原発の固定資産税などが入らず、財政が逼迫しているとして、東電などに寄付を求めていた

 これを受けて東電は、企業版ふるさと納税制度を利用し、子育て支援事業などにおよそ4億円を寄付することを決めた。

 停止中の東通原発の再稼働を目指す東北電力も同額の寄付をする方針。

 国から支援を受けている東電特定の自治体に寄付することへの批判に加え、福島第1原発事故の被災者への損害賠償や支援を優先すべきだという声もある。

 折しも27日、避難を強いられた福島県飯舘村などの14世帯42人が計約17億円の損害賠償を求めていた裁判で、東京地裁が東電に対してスズメの涙の2100万円の支払いを命じたばかりだ。同様の集団訴訟は全国で約30件に上る。
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●核発電「麻薬」中毒患者・中西宏明経団連会長自ら、ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた

2019年03月26日 00時00分07秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【経団連会長 原発再稼働に「感情的な人との議論は無意味」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/249282)。

 《中西宏明経団連会長日立製作所会長)は11日の記者会見で、原発の再稼働をめぐる国民的な議論に関して、「エモーショナルに再稼働に反対する人たちと議論しても意味がない。絶対いやだという方を説得する力はない」と言い放った》。

 《「一般公開討論」とやらは、自分たちの都合のいい相手だけが対象》だそうだ。アホらしい。核発電「麻薬」中毒者といくら〝議論しても無意味〟。
 年頭会見で、《「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくるということは民主国家ではない」 経団連・中西宏明会長の年頭会見が波紋を呼んでい》たのにね。自ら、ニッポンは《民主国家ではない》ことを立証して見せた訳だ。

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。 
              そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●「死の商人」経団連会長人事…
     《安倍首相は「儲からない」原発輸出に国民の血税を投入してバックアップ》
   『●《余ると分かっている電力を、なぜ原発で作り続けるのか?》
                 核発電「麻薬」中毒なアベ様に忖度する九電
   『●《地球温暖化対策を名目に、経済産業省が新たな小型原発の開発》 
                       …「海暖め装置」でホントに温暖化防止?
   『●「これまで東電に、8兆4000億円を超える税金が投入…
             でもって今、東電は巨大な利益を上げている…」
   『●《経団連を引き連れての俯瞰する外交の破綻》…
       日立製作所も断念、アベ様による原発輸出が《全て暗礁》…
   『●核発電「麻薬」中毒患者の覚めぬ悪夢…
       《安全神話、経済神話、クリーン神話-三つの神話》を脱却できず
    「《「お客さまが利益を上げられない商売でベンダー(提供企業)が利益を
     上げるのは難しい。どうするか真剣に一般公開の討論をするべきだと思う。
     全員が反対するものをエネルギー業者やベンダーが無理やりつくる
     ということは民主国家ではない」 経団連・中西宏明会長の年頭会見が
     波紋を呼んでいる》。…アベ様らや経産省、関電や九電など、
     原子力「推進」委員会の面々は、それでも核発電「麻薬」中毒のママで
     核発電推進。どうやら、ニッポンは《民主国家ではない》ようだ」

   『●それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
           東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらく
   『●中西宏明経団連会長《再稼働が進まない要因を、
      原発と原爆を同一視する地域住民の理解不足と決めつけ》?
    《原発を推進する経団連の中西宏明会長が原発について一般公開の
     討論を提唱していることを受け、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟
     (原自連)は十四日、経団連に公開討論会の開催を要請した…
     中西氏は年初に際した報道各社とのインタビューで、原発について
     「国民が反対するものはつくれない」と述べ、「真剣に一般公開の討論を
     するべきだ」と発言。この発言について、原自連会長の吉原毅
     城南信用金庫顧問は…「非常にまっとうなご判断。
     公開討論で議論を深めたい」と話した》

   『●《ニコニコ》の山下俊一《先生も小児の甲状腺被ばくは
          深刻なレベルに達する可能性があるとの見解です》
   『●《県がこのまま原発を進めれば地域破壊がさらに進み、
          住民を苦しめ続ける。権力がそこまでしていいのか》
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
                 …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?

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https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/249282

経団連会長 原発再稼働に「感情的な人との議論は無意味」
2019/03/12 14:50

     (一般公開討論の対象は自分たちの都合のいい相手のみ
      (経団連の中西会長)/(C)共同通信社)

 中西宏明経団連会長日立製作所会長)は11日の記者会見で、原発の再稼働をめぐる国民的な議論に関して、「エモーショナルに再稼働に反対する人たちと議論しても意味がない。絶対いやだという方を説得する力はない」と言い放った。

 原発の早期再稼働を主張する中西氏は、原発を含むエネルギー政策に関する一般公開討論を自ら提唱していた。しかし脱原発を訴える「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」が1月に経団連に公開討論会を要請した途端、経団連は反原発を通す団体で議論にならない。水と油だなどとして拒否していた。

 「一般公開討論」とやらは、自分たちの都合のいい相手だけが対象というわけか。
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コメント
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