あびこ雅浩の日記

仙台市議会議員あびこ雅浩の活動日記。

震災対策特別委員会 第三分科会

2011-05-18 | 国際・政治

午前中は現地視察3ヵ所
1105181農業園芸センタ- 管理棟も被災し、職員の車もすべて流された。センター内の塩害調査はこれから。本市の農業振興の拠点施設であったが今後は、仙台市の食料基地である東部地区の農業再生への拠点施設とて再整備が必要。

1105182大温室内の観葉植物も枯れ果てていたが、バナナの木は逞しく枯れずにいた。大温室は大きく見直すべき施設。

1105183仙台港にあるJFE条鋼工場 干潟側にあった同社の体育館は3階まで被災。構内には、韓国船が乗り上げたまま。船内には300トンの製品を積んだまま。
1105184食肉市場 管理棟の被災は大きく建物が縦割れしたままの2ヵ月。民間会社と公的施設で施設修復の対応に時間差がありすぎるとの批判の声が委員会内からあがった。

13時より委員会協議を開会

農業関連について

1105185・農業園芸センターは復旧費用予算の算定は、まだ出来かねる状況にある。これまでのセンターの機能の継承を目指すのか転換するかについて検討中である。

・東部地区農業復興連絡会議が開かれているが、農業者の生の声としては、農業者の意向調査結果では、しっかりと声を聞くことの必要性を確認した。被災農家約800軒、認定農家200軒だが、現在まで126戸の農家から調査している。大方は、農家の継承を希望しており、集落営農方式による継続希望が6割だった。大規模化経営を希望する声も少なくない。

・農業再生にむけた国の支援策としては、幹線水路の損壊も大きいが、稲作可能地区は、水田を再生させることを進めたい。

・農地売買希望農家への支援を行政サイドで準備できないか。

・農家の生活再建が第一であり、個々の被災農家家庭への生活支援を第一として市は復興計画を策定すべきでないか。

・農地の早期回復とともに営農意欲の回復にむけた取り組みが大切だが、塩害対策は、除塩作業への着手。

・59ヘクタールは稲作可能とみているが東部道路より西側地域で、代掻きを何度かやった上で、稲を植える検討をしている。

・農業者の自己負担がなく、再建スタートできるように、現在までの債権をすべて国で補償する制度を国に求めるべきと考える。

・被災農業者の雇用確保策は、緊急雇用制度を利用し、また復興組合を立ち上げて経過的に農業をおこなう制度も始まる予定。

・排水ポンプ場は仮設ポンプで対応中だが、破損したポンプのモーターの状態を調査した上で、対策を国に相談したい。

・東部地区のがれき処理を本格的に進め始めたが、これまでは行方不明者の捜索活動が主であり、また、処理物の仮置き場に時間を要した。

農業園芸センターの今後の展開については市の方針として見極めていくべきであり、農業の復興の拠点として再整備していくべきである。

・意向調査による集落営農希望者が多いとあるが、後継者をどう考えているのだろうか。

・また、時間がおかれると、土地で営んできた農家とすれば、同じ場所に回帰したいと思い、戻る算段を進めていくのであり、今後復興計画の策定等について大変難しい局面を迎える覚悟が必要でないか。

産業経済について

市の震災被害総額は約6500億円と報告されているが、正確な数字の把握に難しい点もあった。

・復興に移行している中で業界では人手不足で全国から人を確保している状況にあるが、地元の失業率は改善していない矛盾がある。

・仙台市基本構想計画は復興計画とどうリンクしていくのかだが、復興計画は概ね5年計画となる予定だが、実施計画との関係をどうしていくか考える。

・各経済団体や商工団体等で、会員企業等の現況調査を行っているところである。可能な限り企業の再生にむけた支援制度の拡充や、債権の取り扱いなど、国へ要望していくことは多い。二重ローン問題の解消も求めるところ。

・岩手県の取りまとめた要望行動は評価したい。比して宮城県は企業救援環境の確保策が弱いのでないか。

・観光交流事業も臆せずして積極的に打ち出していくべきである。地域経済の活性化には、即効性からも観光事業である。青葉まつりの中止は残念であり、誤った判断だったのでないか。

・七夕まつりから本格的に、本市の交流事業を再スタートさせる方向にあるが、東北6県や被災県相互のイベントの交流、観光事業の共同化を仙台市が先陣をもっていくべきである。

・復興事業とは、がれき処理を例としても1000臆円の公共事業特需であり、地域経済の再生に、今はバラバラな各復興特需事業を対策本部の中に全体的に把握し、活力再生にがっちり繋がる復興事業を進めていくことを確認したい。

・また、本市の経済の再スタートとして今回の震災機会を受け止めて、新しい経済の成長エンジンである「医療・福祉・環境」を中軸とした経済政策の重点化が必要である。

・市長、議会、震災対策復興本部、市役所が、お互いに知恵を出し合い、本市の未来づくりにしっかり取り組んでいきましょう。

以上、5時10分閉会。当委員会では、論客議員が少なくなく、これまでの最長委員会となった。なお、委員会休憩後の後半は、我が会派の斉藤建雄副委員長が委員長役。お疲れ様でした。