eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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過電流事故の顛末version1

2012年09月21日 | eつれづれ
小雨の早朝4時45分ごろ某、受託先より停電メール着信。方向性SOG制御装置の故障表示は過電流である。こりゃーマズイ...電力変電所も一旦トリップし付近一帯は全停電、再閉路は成功した様だ。

出入りの電気工事会社員2名で構内に6ヶ所ある配電柱を点検(目視及び変圧器内部点検)。
キュービクル3ヶ所も目視、変圧器内部点検実施。点検終了まで半日はかかった。



第1柱高圧ガス負荷開閉器はトリップ状態だったので切りヒモ引っ張ってもビクともしない。PGSも内部でやられた様だ。

第1柱高圧ガス負荷開閉器の上部を切断して内部状態を確認してみる。

方向性SOG制御装置の基板焼損痕跡、Zラップは破裂していた。

零相電圧検出器(ZPD)も焼損痕跡あり...高圧電流が零相電圧検出器(ZPD)配線を経由して方向性SOG制御装に入った様だ。これでも開放したので永久波及事故に至らず助かった。

電源100Vと大地間に入っているサージ素子もパンク、配線切断状態。

10月に受電予定の第1柱高圧気中負荷開閉器が2台、まだ手元にあったので直ぐ現場へ業者が運ぶ。後は電力配電線の指定切断業者とPGS上げ替えの配電工事会社の手配が待っている...もう6時間以上も停電しているが東日本大震災以降に簡易的な自家発電機設備があるので水ポンプと通信、パソコンだけは確保。
高圧の事故処理等は、理想的な事例、教科書通りになど逝くはずも無い...後は経験だけ。SOG制御装置の事故表示も過電流と地絡事故の同時は過電流OC表示が優先とあるが、これも信用してはイケナイ...その時の事故状況は誰も想定出来ない。これで無事、復旧メデタシとはならなかった落とし穴が待っていた?!続きはversion2にてUP予定。



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