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消防法改正で余計な項目増える

2019年10月22日 | eつれづれ

過電流継電器試験、1/2電流確認。

限時動作試験。

400%限時動作試験、計算値0.304秒。

不足電圧継電器(UVR)試験。

双興電機製作所VR-300Kにて実施。

今回より消防法改正でスプリンクラー電動機、排煙ファンの非常用自家発電機設備からの電源にて実負荷試験を行う。
これは発電機より非常時に正常に対応可能か確認する厳しい規制となった。
限られた停電時間内で、これをやるのは定期点検作業を早めに終了させてから、まず
①断路器(DS)投入
②PAS投入
③真空遮断器は切り
④発電機回路の操作、関係主ブレーカ入
⑤非常用自家発電機の手動運転
⑥商用/発電切替(発電機電圧確立にて自動切替)
⑦非常用電動機負荷試験
⑧終了にて非常用自家発電機停止
⑨以上にて真空遮断器投入、受電完了
この間の作業は感電リスク上、無理なので神経を使うが余計な項目が増えた。
以上、毎年恒例の総合病院の定期点検だが各病棟、重要な機器とうには仮設の大型発電機2台で事前に電源供給はされていので良いが...19日(土)実施。


自家発電設備の点検方法が改正されました(平成30年6月1日施行)
非常用自家発電機の負荷試験点検は消防法(消防予第214号第24-3 総合点検)により義務付けられていますが、平成30年6月1日に自家発電機の点検基準と点検報告書の一部が改正されました。
点検方法の追加や点検周期の延長など大きく分けて4つの改正が行われています。
今回は、負荷試験の概要と自家発電機点検の改正内容の4つのポイントについてご紹介します。
■非常用自家発電機の負荷試験とは
非常用自家発電機は「非常用」とその名に付く通り、火災などの災害時に停電してしまった場合でも、設置されている防災設備が動作するよう防災設備専用に用意されている電源設備です。非常用自家発電機は災害時の人命救助においてなくてはならないものであり、被害の拡大を防ぐ重要な設備です。
そのため、非常時に正常に動作するかどうかを定期的に点検する必要があり、その点検の際に行われるのが負荷試験です。
自動車もエンジンを起動しただけでは走らないように非常用自家発電機もエンジンを起動しても電気的な負荷をかけないと発電しません。
そのため、負荷試験では模擬負荷装置という発電機に電気的な負荷をかけることができる試験装置を用いて、発電機の定格出力の30%以上の負荷をかけて運転をさせ、不具合がないかを確認します。
非常用自家発電機は基本的に非常時にしか動作しないものなので故障の可能性は低いのではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、経年劣化や設置環境の変化などにより、いざ動作した際に出力低下やオーバーヒート、油圧異常などの不具合が発生する可能性があるのです。負荷試験はそうした不具合の芽を摘む、重要な作業なのです。
■自家発電機の点検方法改正4つのポイント
自家発電機の負荷運転を行う際、商用電源を停電させなければ実負荷による点検ができない場合があり、また、屋上や地階など自家発電設備が設置されている場所によっては擬似負荷装置の配置が難しく装置を利用した点検ができない場合があるため、これらの問題を解消するために、従来の点検方法のあり方を消防庁が検証し、改正が行われました。
<改正ポイント>
①負荷運転に代えて行うことができる点検方法として内部観察等を追加
総合点検における運転性能の確認方法は以前は負荷運転のみでしたが、改正後は負荷運転もしくは内部観察等(※内部観察については後述)となりました。
②負荷運転及び内部観察等の点検周期を6年に1回に延長
負荷運転の実施周期は一年に一回でしたが運転性能の維持に係る予防的な保全策(※保全策については後述)が講じられている場合は6年に1回となりました。
③原動機にガスタービンを用いる自家発電設備の負荷運転は不要
負荷運転が必要な自家発電設備は以前は全ての自家発電設備が対象でしたが、改正後は原動機にガスタービンを用いる自家発電設備の負荷運転は不要となりました。
④換気性能点検は負荷運転時ではなく、無負荷運転時等に実施するように変更
換気性能の点検は負荷運転時に実施することとされていましたが、改正後は無負荷運転時に実施することとなりました。
■内部観察とは何か
改正内容で明記されている内部観察が意味するものは下記の項目を確認することを言います。
<対象項目>
①過給器コンプレッサ翼及びタービン翼並ぶに排気管等の内部観察
過給器のコンプレッサ翼とタービン翼の運転に支障をきたす汚れや残留物がないことを確認し、部品の損傷や欠損についても確認します。
②燃料噴射弁等の動作確認
燃料噴射弁の試験器を使用して、燃料噴射弁の持つ開く力が問題のない範囲であることを確認するとともに、燃料噴射弁の先端から液だれがないかも確認します。
③シリンダ摺動面の内部観察
シリンダライナ摺動面に運転に支障をきたす損傷や摩擦がないことを確認します。
④潤滑油の成分分析
オイルパン等から潤滑油を抜き取り、その成分に異常がないかを確認します。
⑤冷却水の成分分析
ドレインコック等から冷却水を抜き取り、その成分に異常がないことを確認します。
■予防的な保全策とは何か
不具合を予防する保全策として以下のような確認交換等を行うことを言います。
①予熱栓、点火栓、冷却水ヒーター、潤滑油プライミングポンプがそれぞれ設けられている場合は1年ごとに確認が必要となります。
②潤滑油、冷却水、燃料フィルター、潤滑油フィルター、ファン駆動用Vベルト、冷却水用等のゴムホース、パーツごとに用いられるシール材、始動用の蓄電池等についてはメーカーが指定する推奨交換年内に交換が必要です。
上記改正ポイント②に記載のとおり、自家発電装置の負荷試験は保全策を取っていれば6年に一回に行えば良いこととなりましたが、試験間隔が長くなることで不具合が進行したり、複数の不具合が併発したりする可能性が高まるため、比例して点検の際にかかるコストが高くなる可能性があります。
そのため△◯□会社では負荷試験を一年に一回実施することを推奨しています。


CADによる高圧受電設備単線結線図2013年に最終加筆したもの。
非常用自家発電機設備は内燃機関+290kVA.256kW発電機1台、スコットトランスは50kVA、1台。

本試験が追加されたことで内容的に定期点検のリスクが高くなった。
ただ実負荷試験以外は防災会社が年1回の火報設備、発電機試運転等の法定検査はやっている。ほどなくエンジン起動用バッテリーバンクの交換も5年毎に来る。
病院だけに緊急時、使えなかった事だけは絶対にNG、トラブル時の調査も完璧な図面管理と操作手順マニュアルを整備、1年経ったら皆わすれる現実。
今回、最初でも有り消防職員も確認済み。
ボケる暇無しの定期点検が、まだ今月は2件ある多忙な日々だ。


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