先日NHKで「キラーストレス」という番組が放映されました。
ストレスが体にどのような影響を与えるか?
実に体に出る症状の80%に精神的要素が関与していると言われておりましたが、
その裏付けがなされたような番組内容で感動しました。
ストレスが引き起こす疾患として上記以外では・・・
・心筋梗塞
・脳梗塞
・蕁麻疹、アレルギー
・胃炎
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍
・糖尿病 など
多岐にわたります。
命にかかわるのも含まれているのでキラーストレスなのでしょう。
ストレスが体に影響を及ぼすメカニズム
① ストレスホルモンの増加
→ 脳の偏桃体の興奮
→ 海馬の萎縮
※これは記憶障害にもつながりますね
うつ症状の方に記憶障害が出るのも頷けます
② ストレス
→ 免疫細胞のATF3遺伝子を刺激
→ 免疫細胞の不活性化
※がんに関してもストレスの影響がおおきいようです
アレルギー反応もこれでしょう
③ 血液中の鉄分を切り離す
→ 血管壁内の細菌の餌に
→ 血管壁の破壊
※これは命に直結します
そして貧血などがストレスから起こることも
このように見てみると
様々な症状がストレスから来ることが分かります。
東洋医学で考える
東洋医学では
病の原因は「7つの感情」が引き起こすとしています。
(それ以外では「過労」「虫刺されなどの毒」「怪我」です)
--7つの感情
怒・喜・思・悲・憂・恐・驚
感情の乱れが様々な症状の原因で
肩こり、頭痛、腰痛の裏側に、自分自身が無自覚な「感情の乱れ」があるのです。
てなことを大昔から分かっている東洋医学者ってどんな人なんだろう・・・
なぜ分かるの?
臨床的にストレスが血流の停滞を招くのは分かります。
めまい、だるさ、肩こり、腰痛etc・・・
多くの不定愁訴の原因にとなるという事が分かってはいました。
今回そのメカニズムが分かり、
“なぜストレスを受けると様々な疾患が起きるのか?”
という問いに一つの答えがでたのです。
何より我々が行っているベースである東洋医学の大きな裏付けになりました。
「腎経絡(副腎)がなぜ脳髄なのか?」
などのメカニズムがわかり
「心と体が一体」と考える東洋医学が、ストレス疾患になぜ強いのかがはっきりと分かりました。
「病は気から」
と病気や症状を、気持ちの問題と何かにつけて簡単に考えすぎていたのかも。
分かりづらい分、複雑な部分は省かれてしまいがちでした。
そこに現代科学により光が差しました。
経絡療法がなぜ効くのかが私の中で分かり、これからは更に自信をもって施術を行えます。
改めて先人の積み上げてきたものの偉大さに感動いたしました。