04月03日 13時32分 首都圏NHKNEWSWEB
NHKの元アナウンサーで「歴史への招待」や「クイズ面白ゼミナール」など、数々の番組の司会で知られた鈴木健二さんが先月29日、老衰のため亡くなりました。
95歳でした。
鈴木健二さんは1929年、東京で生まれ、東北大学の文学部を卒業したあと、1952年にアナウンサーとしてNHKに入局しました。
数々の番組で司会を務め、「歴史への招待」では“鈴木講談”とも言われたよどみない解説が人気を集めたほか、「クイズ面白ゼミナール」では幅広い知識を生かしながら柔らかい笑顔とユーモアたっぷりの語り口で番組を進行し、国民的なアナウンサーとしてお茶の間に親しまれました。
また、年末の紅白歌合戦では白組の司会を3回務め、このうち1984年の紅白では、歌手を引退するとして大トリを務めた都はるみさんに鈴木さんが、「私に1分間時間をください」と語りかけ、アンコールを求めた場面が長く語り継がれました。
アナウンサーとしての経験を生かして細やかな心遣いの大切さを記した著作、「気くばりのすすめ」はベストセラーになったほか、NHKを退職後は、熊本県立劇場や青森県立図書館の館長も務めました。
遺族によりますと近年は、NHK時代の初任地でもある熊本市で過ごしていましたが、先月29日、福岡市の病院で老衰のため95歳で亡くなりました。