BIN山本の『映画にも程がある』

好きな古本との出会いと別れのエピソード、映画やテレビ、社会一般への痛烈なかくかくしかじか・・・

裏 と 表

2009年09月14日 | 古本
 田中 森一さんも半端じゃない豪の人だ。各章の至るところに経済界や政治家
の実名が頻発する。忘れかけてはいるが一昔前の新聞を賑わせた、軒並み大きな
事件に検事か弁護士として係わっていたようだ。
 田中さん、最高裁に上告するも棄却され懲役3年が確定、いまは服役中だ。
有罪であれ無罪であれ、それはただ解釈上の問題としても、田中さんにも佐藤 優
さんと同じ「国策捜査」になった。国策以外の事件捜査など、有り得ないとも。
 まぁしかし、ヤメ検たちの扱う金額や収入も半端じゃなく、狂った銭の世界だ。
P-197には随分正直に書いた箇所がある。
 <裁判官には共産党的な左志向を持つ人も少なくないが、検察官には、そんな
人間は一人もいない。被疑者に人権がある、などと本気で考えている検事もいな
い。検事はみな傲慢であり、被疑者に対しては、「俺が権力だ。俺の言うことを
聞け。呼び出されたら、何をおいても、ハイッと言って馳せ参じて来い」という
発想である。こうした傲慢さは、霞ヶ関の官僚全体にあるが、検察官はことさら
その傾向が強い。> とある。
 終章では多少傲慢な考えを反省したりもしているが、さてどうか。今後どんな
本を書いて来るか楽しみだ。佐藤 優さんとのジョィントも。そして貧乏な学生
に億というお金の単位で、田中さんらしい豪快な奨学金をあげて育ててね。

 「反転 闇社会の守護神と呼ばれて」 著者 田中 森一  幻冬舎
  ( 定価1700円+税 2007年7月10日 第5刷発行 )

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。