第7回民訴法について

2012-06-04 19:42:03 | 司法試験関連
今大会の民訴法に対する感想は,人により大分違うのではないか,と思う。実際,例年に比べて皆が皆,民訴がきつかった,という感想を持っているわけではない。民事系は商法,民法に対する「難しい」と言う感想がほとんどだった(この2科目は実際に難しい)。

刑事訴訟法と並ぶ「暴れん坊将軍」民訴法が,「くみし易い」とういうまさかの感想を持たれるに至った理由は,設問2と設問3にありそうだ。判例オンリーではなく,有力説にも配慮する,という「民訴法の科目特性」に応じた勉強をしていた人にとっては,「簡単だった」という感想を持つ人がいてもおかしくない。試験場では,「今年の民訴って,差が付くんですかね?」と質問してきた人もいる。

高橋重点講義や,ロースクール演習講座①「民事法Ⅰ」(民事法研究会)等を利用していた人にとっては,設問3など「同じ問題ジャン!」と思ったことであろう(設問2は事案を代えてはいるが,ベースとなった判例についての解説の中で,その点につき指摘があるので,事案のヒネリにはすぐ気が付く事例だったと言える)。昨年度受講生であれば,論文突破レジュメに沿った解答をすれば対応しやすい問題だったと言える(復習は大事である)。

そういう意味で,例年に比べて,今年の民訴法は,「現場思考性」はやや低かった問題と言える(まぁ,昨年までが「えぐすぎた」わけだが)。来年以降も同じかどうかは定かではないが,どちらにしろ,判例オンリーではなく,有力説にも配慮した骨太の勉強が要求される科目であることに変わりは無い。
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2012年サマーの過ごし方

2012-06-04 13:54:48 | 司法試験関連
9月の合格待ちの受験生にとって,この夏の過ごし方が重要なのは判っていても,何をすれば良いのかは悩ましいところ。一つ提案するとすれば,直前期に「あれやっておけば良かったなぁ」という「後悔」をしたことをするのが良いのではないか。読みきれなかった判例集,重点講義,演習書などである。合格しても役立つし,仮にしなくても,来年は「やれば良かったなぁ」という後悔をすることはないからである。

来季再挑戦の路線の人は,「今から」全力で「試験対策」をする必要がある。夏だからといって特段の位置づけは無い。通常の受験期間と同様である。現役生は夏だろうがなんだろうが飛ばしてくる。10月からのL3レベルの試験対策に全力投球が可能なように,L1L2レベルを固めておくことが来季必勝のための必須条件である。
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