Newk’s Time/Sonny Rollins
(Blue Note BST84001)
(Blue Note BST84001)
モダンテナーでは、ちょっとジャズを聞き込むとスタン・ゲッツやズート・シムズなどレスター系の白人テナーにその嗜好が向いていくファンは結構多い。そういう自分もその傾向が少なからずあります。でもジャズの聴きはじめの頃を思い出してみよう。やっぱりテナーの王道はロリンズとコルトレーンであったように思います。サキソホンコロッサスやジャイアントステップなど、何度聴いても唸ってしまいますよね。今日はロリンズでいきましょう!それもブルーノート。ロリンズでブルーノートと言うと、やっぱりアノでかいピンクのポートレイトのライブ盤が真っ先にあがるのでしょうが、自分を含め、本日アップのニュークスタイムを愛聴しているファンは多いのではないでしょうか。
メンバーは説明不要でしょうが、Rollins(ts), Kelly(p), Watkins(b), Philly Joe(ds)のカルテットです。自分も解説書を読んでいて最近知ったのですが、この録音は4001番なのですが年代的にはあの有名なビレッジバンガードよりも少し前の録音なのですね(浅学で今まで知らなかった。涙)。そういえばケリーのピアノが入っているし、ピアノレスに移行する前のワンホーンロリンズの上り詰めた状態と考えると興味深いですよね。A面の”tune up”, “Asiatic Raes”, “Wonderful Wonderful”の豪放磊落なロリンズのアドリブはすばらしい。個人的には“Wonderful Wonderful”でのケリーの快演が好きですね。有名なのは、“飾りのついた四輪馬車”のフィリージョーとの火の出るようなソロの応酬です。後のピアノレスへの移行を臭わせるサウンドの単純化が垣間見えますよね。続く”Blues For Philly Joe”でのケリーのブルースフィーリング溢れるソロ、チェースからラストテーマに移行していくイマジネーション溢れるロリンズのプレイが素晴らしい。最後のミディアムテンポのロリンズのウィットの富んだフレーズもロリンズの引き出しの多さには脱帽ですね。
所有盤はunited atristsの所謂♪盤です。サキコロ、ウェイアウト、バンガードに並ぶ名盤だと思います。4000番台のトップに置かれたのは、ライオンの思惑を感じますね。サングラスのロリンズのブルーグリーンのカバーも大好きだ!