過日、新春特別公開中とのことで拝観してきました。
メインは
①寺宝・伊藤若冲筆の「雪梅雄鶏図」
②昨年公開された、七類堂天谿筆の方丈(本堂)襖絵
伊藤若冲筆の「雪梅雄鶏図」は、何度か鑑賞したことがありますが、水墨画の中国伝統絵画「道釈画」家・七類堂天谿(墨呑)画伯による、襖絵は、初めてでとても興味を覚えました。
七類堂天谿(墨呑) しちるいどう てんけい
「天童第一座・第一七世雪舟」と称されているそうです。
天童第一座(首座)とは…
先ず天童寺について
中国浙江省・寧波市にある南宋五山の一つでアジア禅宗総本山に位置付けされ、伽藍は「永平寺」のモデルになっています。
日本の臨済宗開祖「栄西禅師」、曹洞宗開祖「道元禅師」、「雪舟」も天童寺で修行しています。
日本で山水画を極めた雪舟は、禅の修行をして浙派の山水画風に近い名画を描いて、明代憲宗皇帝に天童第一座を賜りました。
天童第一座(首座)は、この天童寺の高位の称号で、「天童首座(てんどうしゅそ)」の証として、これまで日本人では、「栄西」、「雪舟」に与えられたのみです。
雪舟没後五百周年の2006年に、寧波市で「雪舟圓寂500年式典」が開催され、「天童第一座」が七類堂天谿画伯に与えられました。
道釈画とは…
「道」は道教、「釈」は釈教即ち仏教を意味します。中国では古来,道教の仙人、高士、関羽など歴史上の人物、釈迦や観音、維摩、達磨など、宗教や人倫上 仰ぐべき人々を道釈人物といって尊崇してきました。
それらを画題とする絵画を道釈画と言います。
七類堂天谿画伯は、仏教や神道などの尊像・祖師像を主題とする「道釈画」に独自の表現で新風を吹き込み、精力的に画作を続けています。
両足院の襖絵…
2014年、建仁寺開山の栄西800年遠忌に際し、両足院方丈の襖絵、腰襖など92面を5年の歳月をかけ水墨画で彩ることを計画、中国での伝統絵画「道釈画」の技法を持つ七類堂天谿画伯が制作にあたりました。
昨年、第一期分16面が完成。襖絵は、中央に花を手に説法する釈迦、右に建仁寺開山の栄西禅師と白象、 左に両足院開祖の龍山徳見禅師と獅子などが描かれています。
いわば、釈迦三尊像をモチーフに象に乗った普賢菩薩を栄西禅師、獅子に乗った文殊菩薩を龍山徳見禅師に見立てているそうです。
引き続き、隣接の茶室で第二期分を制作中とのことです。
因みに、両足院の由来の「両足」とは、仏の10の尊称の一つ「両足尊(別名・如来)」からとのことです。 (智慧を司る文殊菩薩、釈迦如来の慈悲行を象徴する普賢菩薩から智慧と慈悲の両方が足りているという意味)
創建当時は知足院(ちそくいん)と呼ばれていたそうです。
(写真は、堂内撮影禁止につき両足院サイトより拝借)
メインは
①寺宝・伊藤若冲筆の「雪梅雄鶏図」
②昨年公開された、七類堂天谿筆の方丈(本堂)襖絵
伊藤若冲筆の「雪梅雄鶏図」は、何度か鑑賞したことがありますが、水墨画の中国伝統絵画「道釈画」家・七類堂天谿(墨呑)画伯による、襖絵は、初めてでとても興味を覚えました。
七類堂天谿(墨呑) しちるいどう てんけい
「天童第一座・第一七世雪舟」と称されているそうです。
天童第一座(首座)とは…
先ず天童寺について
中国浙江省・寧波市にある南宋五山の一つでアジア禅宗総本山に位置付けされ、伽藍は「永平寺」のモデルになっています。
日本の臨済宗開祖「栄西禅師」、曹洞宗開祖「道元禅師」、「雪舟」も天童寺で修行しています。
日本で山水画を極めた雪舟は、禅の修行をして浙派の山水画風に近い名画を描いて、明代憲宗皇帝に天童第一座を賜りました。
天童第一座(首座)は、この天童寺の高位の称号で、「天童首座(てんどうしゅそ)」の証として、これまで日本人では、「栄西」、「雪舟」に与えられたのみです。
雪舟没後五百周年の2006年に、寧波市で「雪舟圓寂500年式典」が開催され、「天童第一座」が七類堂天谿画伯に与えられました。
道釈画とは…
「道」は道教、「釈」は釈教即ち仏教を意味します。中国では古来,道教の仙人、高士、関羽など歴史上の人物、釈迦や観音、維摩、達磨など、宗教や人倫上 仰ぐべき人々を道釈人物といって尊崇してきました。
それらを画題とする絵画を道釈画と言います。
七類堂天谿画伯は、仏教や神道などの尊像・祖師像を主題とする「道釈画」に独自の表現で新風を吹き込み、精力的に画作を続けています。
両足院の襖絵…
2014年、建仁寺開山の栄西800年遠忌に際し、両足院方丈の襖絵、腰襖など92面を5年の歳月をかけ水墨画で彩ることを計画、中国での伝統絵画「道釈画」の技法を持つ七類堂天谿画伯が制作にあたりました。
昨年、第一期分16面が完成。襖絵は、中央に花を手に説法する釈迦、右に建仁寺開山の栄西禅師と白象、 左に両足院開祖の龍山徳見禅師と獅子などが描かれています。
いわば、釈迦三尊像をモチーフに象に乗った普賢菩薩を栄西禅師、獅子に乗った文殊菩薩を龍山徳見禅師に見立てているそうです。
引き続き、隣接の茶室で第二期分を制作中とのことです。
因みに、両足院の由来の「両足」とは、仏の10の尊称の一つ「両足尊(別名・如来)」からとのことです。 (智慧を司る文殊菩薩、釈迦如来の慈悲行を象徴する普賢菩薩から智慧と慈悲の両方が足りているという意味)
創建当時は知足院(ちそくいん)と呼ばれていたそうです。
(写真は、堂内撮影禁止につき両足院サイトより拝借)