『80年間、なぜ変わらない日本、日経新聞(0511)オピニオン欄』
―戦前から変わらぬ国家体制の欠点、複合原因で修正は大変でも―
この記事の中でこう言っています。
- 新型コロナウイルスへの対応に、日本は苦しんでいる。5月11日までだった東京、大阪、京都、兵庫の4都府県への緊急事態宣言は結局、延長になった。
- 人口千人当たりの病床数は先進国で最多なのに、日本の医療は逼迫している。ワクチン接種率でも先進国中、最下位のレベルだ。
- コロナが世界を襲ってから約1年間。このありさまは医療や衛生体制にとどまらず、日本の国家体制に欠点があるということだ。
その欠点とは、平時を前提とした体制でしかなく、準有事になってもスイッチが切り替えられないことである。
明治維新後、ずっと有事が、ごく最近まで続いてきました。 その間、危機対応能力が高まっていなかった。 結局は日米戦争に突入した。 戦前・戦中と現状の国家戦略には、少なくとも三つの欠点があると。
❶戦略の優先順位をはっきりさせず、泥縄式に対応してしまう体質。
❷優先順位が定まらない一因が、言われて久しい縦割り組織の弊害だ。
❸『何とかなる』いう根拠なき楽観思想である。
いま、改善しなければ、将来、取り返しのつかない深手を負いかねない。
この状態ですが、海外に二十年以上、生活した経験から、素人ながら考えるのが『マスメデイア・マスコミ』に原因している部分が多いように思います。 もっと、海外の『マスメデイア・マスコミ』のように建設的なコメントや報道ができないものかと思います。
毎日のことですが、テレビを見るのが辛くなって久しいです。 襖越しに・壁越しに、聞こえるテレビの音声ですが、『バラエティ番組の大笑・爆笑・嘲笑等々』、さらに、『ドラマの中の怒号・絶叫・咆哮等々』凄まじいものがあり、さらに、こんな状況がどんどん、拡大・エスカレートしているようです。 こんな環境が、知らず知らずに、ボクシングのボディブローのように、今も、今までも、老若男女の人々に、ずっと効いてきました。
当然ですが、こんな酷い発信もありました。 嘉悦大学教授で菅内閣の内閣官房参与を務める高橋洋一氏のTwitterでの発言に批判が集まっている。 高橋洋一氏は5月9日、ジョン・ホプキンス大学の新型コロナウイルスに関するデータを引用した上で、日本はこの程度の『さざ波』。 これで五輪中止とかいうと笑笑」と。
この方には、もう少し、正確に物事・事象をつかんで頂きたいと思います。 『人口100万人あたりの4月末の感染者数、いわゆるPPMベースで、日本は、韓国の1.96倍、台湾の99.0倍』です。 PCR検査に至っては、主要国では、すでに十分実施されておりますので、達成状況などはネットで調べても、数値は載っておらず、相対比較ができません。
COVID-19の感染状態が、『さざ波』と『大波』の差の原因(地域特性)がまだ不十分ですが、すでに『大波』地域の一部では、十分な『PCR検査の拡大・徹底と陽性者の隔離』と『ワクチン接種の実施拡大・徹底』で、『大波』から『さざ波』方向に向かっています。 日本は高止まりどころか悪化方向にさえ見えます。
関係者は皆様命がけ頑張っています。 国会で議論をしている先生方も、定量・定数分析を理解して、現場を見ての実践的な改善をお願いします。
(20210513纏め、#332)