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知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『「塔」(なぜ「塔」は洋の東西を問わず「ヒト」を引き付けるのか) 2』

2025-06-18 13:51:52 | 寺院・仏閣・神社・お社

『「塔」(なぜ「塔」は洋の東西を問わず「ヒト」を引き付けるのか) 2』

『日経文化欄「塔のものがたり十選」の、
②バベルの塔で、分かる、洋の東西の「塔」の違い!』

『「塔」ではないが4500年前の大ピラミッドに比肩できたバベルの塔! 当時 構想のみで、実現できず?』

『冒頭から脱線した、繰返しの余談にご容赦を、「塔」に夢中になったきっかけは,哲学者 梅原猛氏の日本学黎明期のエッセイ集「塔」を繰り返し読み始めたころから』

昔、お世話になった会社が、有楽町の朝日新聞本社(当時、今は築地に)の向いでしたので、近くのバーで朝日新聞の方々にお会いする機会があり、その頃、梅原猛の著書を初めて紹介頂いたのが、下記三点でした。 当時は普段全く目に触れない本でしたので新鮮な感激でした。

『塔』
『隠された十字架』
『水底の歌』

人物・梅原猛氏のウエブ情報です。
日本仏教を中心に置いて日本人の精神性を研究する。 西洋哲学の研究から哲学者として出発したが、西田幾多郎を乗り越えるという自身の目標のもと、基本的に西洋文明(すなわちヘレニズムとヘブライズム)の中に作られてきた西洋哲学、進歩主義に対しては批判的な姿勢をとる。 その根幹は、西洋哲学に深く根付いている人間中心主義への批判である。 西洋哲学者が多い日本の哲学界の中で、異色の存在である。

『塔』の中でこう言っています。まったく同感!
「日本書紀は正史」とは言うが、当時の権力者による「勝者の記録」であり、藤原不比等の意向が反映されている。

法隆寺に建立に関する独特の解釈。 『隠された十字架-法隆寺論』(1972年)で展開。 法隆寺を聖徳太子一族の霊を封じ込め鎮めるための寺院とする説。 その中から、大胆な仮説を刊行して毎日出版文化賞を受賞している。

柿本人麻呂の生涯に関する新説。 『水底の歌』(1972年-1973年)で展開。 「柿本人麻呂は低い身分で若くして死去した」という近世以来の説に異を唱え、高い身分であり高齢になって刑死したとする説。 正史に残る人物、柿本猨を柿本人麻呂とする。

その問題作に至る過程の思索が、この本で。1970(S.45)から2年間、「芸術新潮」に連載の梅原日本学黎明期のエッセイ集が『塔』です。

脱線した、繰返し余談で失礼しました。 表題の『日経文化欄 幻想小説作家 山尾悠子さんの解説「塔のものがたり十選」から、

幻想小説作家、
現実の枠を超えた幻想的な世界観を描く作家のこと。  例えば、山尾悠子さんは幻想美に貫かれた文体と寡作ぶりから「幻の作家」とも呼ばれています。また、幻想文学の系譜には夏目漱石、芥川龍之介、川端康成などの日本の作家や、フランツ・カフカ、ホルヘ・ルイス・ボルヘスといった海外の作家も含まれます。

⓶バベルの塔(二つの大小バベルの塔)
美術の世界で〈塔のものがたり〉と銘打つならば、このテーマは外せない。 旧約聖書の創世記に登場する〈バベルの塔〉。 ブリューゲル父は通称「大バベル」と「小バベル」の2葉の姿を描いている。
ブリューゲル父
16世紀のブラバント公国(現在のオランダとベルギー)の画家。「ペーター」あるいは「ペーテル」と表記されることもある。
同名の長男と区別するため「ブリューゲル(父、または老)」と表記されることが多い。

大バベル

ウエブ情報から引用
ブリューゲル【大バベルの塔】
所蔵:ウィーン美術史美術館
制作年:1563年
原画サイズ:114×155cm

この作品に描かれているバベルの塔は、旧約聖書創世記に出てくる伝説の塔です。
こちらの作品は通称「大バベル」と言われます。

下でご紹介する作品と比べて原画サイズが大きいことから、このような通称がつきました。

2017年の「バベルの塔」展(東京都美術館など)で2度目の来日となったのは「小バベル」のほう。 対面すれば確かに小ぶりで、その分だけ禍々(まがまが)しいほどの凝縮度と緊張感が伝わってきたものだ。

小バベル

ウエブ情報から引用
ブリューゲル【小バベルの塔】
制作年:1568年
所蔵:ボイマンス美術館
原画サイズ:60×75cm

本作はオランダのボイマンス美術館所蔵の「バベルの塔」です。
こちらの作品の方が、上で紹介したバベルの塔よりも後に描かれた作品です。

こちらは「小バベル」と呼ばれ、上で紹介したバベルの塔よりも原画サイズが小さいです。


2つの作品を見比べていかがでしょうか?
一般的には先にご紹介した大バベルの方が有名かもしれません。
しかし、後でご紹介した小バベルの方も、2017年に日本で

『ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展』という美術展が開催されたこともあり、日本でブームになっています。

一度、実際に2作品を見比べる機会があれば面白いと思います。

(記事投稿日:2025/06/18、#1008)
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