斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

日本よ、もっと自信を持て

2010年12月25日 04時26分12秒 | その他
日本語を勉強する人は、いまや世界の言語の中でトップクラスになっているのです。日本人は、もっと自信を持たなければなりません。そのように、このタイに集まっている人々から話を聞くことができました。世界の田舎は、日本の企業誘致を本気で考えています。工場を建てるのにいい環境を作るよりは、円高にして日本企業が「たまらない」といって、世界に出ざるを得ない状況を作っているのです。進出してくる日本企業に勤めることを目指し、日本語を勉強する人が増えているのです。

開発途上国から日本人に求められているもの。それは、英語の能力でもないし、現地の言葉の能力でもありません。日本語を教える能力と、現地の人に理解されやすい日本語を話す能力だそうです。いま、滞在しているタイの地で、ここに集まっている世界の投資家がそのように口々に話をしています。

特にタイには親日派の人が多いという特殊事情があるかもしれません。現地で会うタイの学生は、日本語を話そうとする人が多いし、私が英語でしゃべるより、日本語でしゃべるほうが喜ばれます。少しでも生の日本語に触れたいようです。日本語能力試験の受験者77万人という数字が理解できます。

世界には、田舎の人たちが日本の工場で働くための戦略ができています。本日はドル円相場が82円台に入ってきました。昨年のタイに集まった投資家たちは2010年のターゲットプライスは80円50銭と予測していて、ほとんどどんぴしゃで80円25銭をつけて、少し円安にもどしました。しかしながら、年明けすぐには79円台を目指すであろうと予測する投資家がここタイには多かったように感じました。日本の会社の海外進出を加速させるための、ドル円相場のターゲットプライスについて、明日、あさってで話がもちきりになりそうです。

日本は、世界に工場を移さざるを得ません。そして、その工場をマネージメントする日本人エンジニアがたくさん必要になります。日本人エンジニアには英語や現地語を駆使する能力は必要とされません。きちんと従業員を管理する能力が求められます。そして、現地の労働者に理解される日本語の話し方が必要になります。

NHKのコマーシャル

2010年12月25日 04時13分25秒 | その他
こちらのNHKワールドという衛星放送で、パナソニックのコマーシャルが流れていました。そして、トヨタ、日産といった大手企業がスポンサーになった番組が流れていました。日本のNHKは企業のコマーシャルはしませんが、衛星放送では民法と同じようにコマーシャルを打つのです。

国を挙げて、日本企業を売り込む戦法でしょう。それ自身はたいへんよいことだと思います。日本企業が自分で「おいしいですよ」といったってだめで、NHKが「おいしいですよ」といってくれれば、それはおいしく見えるわけですから。ただちょっと心配なのが、このNHKワールドという衛星放送を、タイに人あるいは世界の人のどれくらいが見ているのでしょうか。「世界60億人が相手だ」という声が聞こえてきそうですが、さて、どうでしょうか。

タイでは残念ながら、聞いた範囲でNHKワールドを見ている人は在タイ日本人だけでした。タイの人は、日本語でしゃべるNHKワールドに期待しているのに、NHKワールドは英語でずっとしゃべりつづけているからだそうです。日本語を勉強したいのに、勉強にならないとか。

日本語能力試験をご存知ですか?海外では国際交流基金が現地の機関と共同で試験を実施していますが、2009年には54の国と地域で年間のべ約77万人が受験しているそうです。TOEFLで受験者は年間70万人ですよ。日本語を勉強する人は、いまや世界の言語の中でトップクラスになっているのです。日本人は、もっと自信を持たなければなりません。

タイにて

2010年12月25日 00時00分09秒 | その他
旭川氷点下10℃の世界から、34℃の世界にひとっとびしました。暑いかとおもいきや、それほどの感じでもありませんでした。タイでは、さまざまな世界の要人と会い、世界の経済状況、世界が日本に求めているものを探ります。まさにクリスマスシーズンで、世界から人間が集まる、人間交差点といえます。

今年の傾向。昨年に引き続き、ロシアあるいはロシア関連国からの訪問者が多い。しかも2倍くらいは来ていると思います。昨年多かったドイツが来ていません。ヨーロッパの経済状況は想定以上に悪いように感じます。中国人と韓国人は昨年より多いと思います。バブル絶頂期ですね。この後の展開が怖い。

昨年もお話を聞きましたが、今年も円高戦略について直に話を聞くことができました。アメリカがドル札を大量に刷ってなにをやるかというと、低金利で貸し出して、アジアやアフリカの工場用地の確保を行います。そのころには円高がだいぶ出来上がっているので、日本企業がたまらなくなって世界に工場をたてるでしょう。それはすでに誰かが用地を確保していたところにたてることになり、先行投資していた人は儲かるわけです。そして、アジアやアフリカの人たちには勤務先ができて、仕事することができます。世界は、日本の工場を誘致しているわけです。