杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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ステロイドとnon-HIVのニューモシスチス肺炎

2006年09月07日 | Kanpo-Master の部屋
 Kanpo-Masterです
HIV陽性のPCPは経過が数ヶ月とゆっくりですが、臨床的な判断が
すばやく要求されるのはnon-HIVのPCPです。あっというまに、
iutubationされることが多いですね。ではどの程度のステロイドをどのくらい
使用するとnon-HIV患者において、PCPになりうるか、、、というstudyがあります1985年から1991年までのMayo Clinicでの116人のfirst episodeのnon-HIVのPCP患者、http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=8538233&query_hl=5&itool=pubmed_docsum
retrospective studyです。結論は、、prednisone換算で30mgを平均12週でPCPになっている.
しかし25%の患者は16mgを平均8週投与されてPCPとなっている。以上の結果から
長期戦になりそうなステロイド投与患者ではPCPの予防投与が必要だと結論づけています。最低2週程度でもPCPになっている症例もあることからやはり1ヶ月以上のステロイド投与になりそうな基礎疾患を持つ患者はPCPの予防が必要だと思います。
http://www.chestjournal.
org/cgi/content/abstract/118/3/712maxtoshow=&HITS=10&hits=
10&RESULTFORMAT=&fulltext=PCP+CD4&andorexactfulltext=
and&searchid=1&FIRSTINDEX=0&sortspec=relevance&resourcetype=HWCIT

では、non-HIVの場合、PCPのリスクとしてCD4 300個/ul以下というのを挙げています。PCPを疑うnon-HIV患者で、まずリンパ球が何個あるか、というのを数えてみるのはいいかも知れません  第17回morning conferenceは三倉先生がHIV陽性のPCPを、僕がnon-HIVのPCPを担当します

慈雲堂内科病院漢方外来 その2

2006年09月07日 | Kanpo-Master の部屋
  Kanpo-Masterです。
生来健康な23才女性、華奢なごく普通にいる女性。現在勤務している病院のスタッフである。主訴はあまり食べられない、体重が増えない、よく下痢をするです。元来胃腸系が弱くすぐ下痢をするそうです。貧血なし、舌は黄苔+歯瘢舌あり腹部には心下振水音+、心下否硬+、腹部のAortic palsationあり、明らかに虚証の患者である。ちなみに、トライしてみた漢方は茯苓飲→六君子湯→人参湯→半夏厚朴湯→四君子湯→半夏瀉心湯→小建中湯→人参養栄湯→帰脾湯、をそれぞれ2週間づつ。手ごたえのあったもの、なかったものいろいろだったが、自分にあった漢方を探し続けている主治医と患者(それにしても良くいろいろ飲んでくれると思うが、、)であった。ちなみに腹部所見は改善、食欲はかなりアップし体重もこの数ヶ月で3kg増えた。下痢は消失しています。患者さんと一緒に宝物探しをしている、そんな気分です。まだまだ挑戦は続くのでした。