杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

当教室への連絡をいつでもお待ちしております.
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入局,大歓迎です!

6/9のDr Steinのレクチャー

2007年04月26日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです  

さて6/9ですが、フロリダ大学のDr Steinによるリウマチ性疾患のphysical
にfocusをあててレクチャーをしてもらいます。特に一般内科医、研修医に
リウマチを疑う所見って?やその他のリウマチに似た症状を呈する疾患への
アプローチなどなど、、膠原病初心者でも理解できる内容になると思います。
当日は青木眞先生も司会進行で参加して下さいます。
学生さん、研修医もふるってご参加くださいませ。

日時:2007年6月9日(土) 18:00~20:10
会場:三鷹産業プラザ 7F
http://www.mitaka.ne.jp/tmo/profile/Traffic.htm
  東京都三鷹市下連雀3-38-4 ℡:0422-40-9911                                 
 若手医師のための呼吸器・感染症・画像診断研究会
 共催 キョーリン製薬株式会社

問い合わせ先:キョーリン製薬株式会社 多摩第三営業所 
Tel:042-321-7411
山口 剛、吉岡 克行

答えはヒー君です。

2007年04月23日 | まめ知識にしちゃって!きゃー
ご明答がでました。さすがに早かったです。
答えはヒゼンダニ 疥癬です。
4月から研修医の先生も増えて来ています。是非、院内感染としては大切なものなので気にしてください。
病気自体の身体障害というより、周囲の対応、処置がすごく大変ですから。
精神的にも結構大変になるんですよね。
虫はこわいわね。   Mr チン

写真は指間部の疥癬トンネルです。
ちなみにうちの教室で以前ペットにしていたのは、おやじ??だっけ?

忘れた頃に,,,来るよ! その1

2007年04月23日 | まめ知識にしちゃって!きゃー
本日,外勤当直中ですが部屋の中に多種類の虫を見かけます.
羽は生えて飛んでいるやつ,常に床を歩き回っているやつ,
じっと壁に止まっているやつ.
まだ目につくだけいいですが,見えないやつらもきっといるよね.
では,問題です.
ヒトからヒトにも害を及ぼすやつどれだ.
写真は一個ずつ載せます.

この写真はマー君

Drug-induced Organizing pneumonia

2007年04月16日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。 

sicca症状が強かったのでSJSの肺病変かと思っていた症例で
実はARB,Ticlopidineを内服していた。
主治医の先生がdrugも考慮して中止したところNSIP+OPを疑わせるlesionが
消失 or 改善した部分が出てきた。ただ新たに出てきている部分もありそう
なので、今のところは原因とは断定できないがTiclopidineも原因に
なるようである。ARBの可能性はおそらくないと考えられるが、、

■Ticlopidine-induced interstitial pulmonary disease
[CHEST 2001;119:1963-1965]
http://www.chestjournal.org/cgi/content/abstract/119/6/1963

■Bronchiolitis Obliterans-Organizing Pneumonia caused by Ticlopidine
[Ann Intern Med 1998;129:71-72]
 http://annals.highwire.org/cgi/content/full/129/1/71-b

■Drug-induced bronchiolitis obliterans organizing pneumonia
[Clin Chest Med 2004;25:89-94]
 http://cat.inist.fr/?aModele=afficheN&cpsidt=15633181
この文献から以下のDrug-related BOOPのtableを拝借してみた。
Ticlopidineは一応++のようだ。
* +minimal, ++ moderate, +++ strong

■Antimicrobial drugs
*Minocycline +++
*Nitrofurantoin +++
*Cephalosporin ++
(cephradine, cephalexinのcase report)
*Amphotericin B ++

■Anticancer agents
*Busulphan +
*Bleomycin +++
*Doxoburicin ++
*Methotrexatte +
*Mitomycin-c +

■Cardiovascular agents
*Amiodarone +++
*Acebutolol ++

■Anti-inflammatoyr agents
*Gold ++
*Sulfasalazine ++

■Miscellaneous drugs
*Carbamazepine +++
*The interferons
Alpha +++
Beta ++
Gamma +
*Ticlopidine ++
*Phenytoin ++
*L-tryptophan +++
*FK506 ++
*Cocaine, ilicit use +++


ちょっとマニ○ックな漢方勉強会 in 緑ヶ丘

2007年04月15日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。 
去年は木~土曜日までずっと外来だったが、今年は隔週で土曜日の
時間ができたので、午前は大学で気管支鏡のお手伝いをして、
午後からは緑ヶ丘の、とある開業医の漢方医の先生が何十年もやっている
勉強会に参加してきた。西洋学のハリソン?ともいうべき、漢方の
バイブル傷漢論(原文は漢文)を解説してもらうのだ。
先生は台湾出身なので漢文も読める。決して新しいとはいえない診療所だったが
数々の生薬がビンにつまって並んでいる棚を目の前にして、漢文なんて、高校以来
だろうか...内容は難しかったが、何とかついていけそうな感じだ。
柴胡剤の特集だった。僕が感じたのは患者さんの話になったとき、
全身を診ている、診れる先生なんだ、、、ということだった。
あと、西洋のEBMではないけれどもきちっとした論理、根拠を持って
自信を持って漢方を処方していることだ。抗菌剤もほとんど処方しない
とのこと。遠方から来る患者さんも結構いるようでした。
非常に説明してから漢方を出すので、慣れてくると患者の方から
こうゆう症状だから、この薬をください、といわれることも多々あるそうだ。
たとえば、喘息患者がきたら、呼吸器は肺だけ、耳鼻科は耳、鼻だけ、、
といった具合に臓器でしか見れない医者が増えていると言っていた。
よく、漢方は何が入っているか分からないという怪訝な顔をする人が
いるが、果てして西洋薬の内容を熟知して処方している医者が何人いること
だろう、、、、世の中にはこのような医療もあるということを再確認した。
また新たな先生に新しい御縁を頂いたことに感謝しつつ、、、
いずれ漢方の実験もしてみたくなった。
写真は我が家からの富士山です。夕焼けがきれい、、、、


慈雲堂内科病院 漢方勉強会

2007年04月13日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです

4月26日木曜日の午後5時半から慈雲堂内科病院の1階の会議室
で漢方勉強会があります。
お題は高齢者の体力低下に対する漢方
当日は煮出した漢方も飲めます。ツムラの学術の峯尾先生のお話と
慈雲堂の理事長の臨床での漢方の使い方のポイントなども織り交ぜた
内容となります。毎回僕も楽しみにしている会です。
A先生以外にこれるひといるかなあ、、。
河北病院のレジデントも誘ってみようっと!

Endocarditis related to Pacemaker-lead infection

2007年04月13日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。 
循環器をローテートしていたころはpacemakerの感染症は時々いたが、
すべてポケットの感染だったのでリード感染を確定した症例を
経験した記憶がない。ひっぱっても癒着して経皮的に抜くのは
しばしば困難である、という話はよくきいてはいたが、、、

先日のQQ外来でSSSに対して半年前にPacemakerを入れた70代の男性が
10日間の発熱を主訴に来ていた。確かHbA1c8くらいのDMがあった。
口腔内には齲歯があった他はphysicalは問題ないように思われた。
ADLは問題ない人であった。
左下肺の肺炎を疑わせるconsolidationがあり(septic emboliには見えなかったが)A-DROPも2点だし、ということで帰宅としたが、(TTEにて大きなvegetationなし、リード線も問題なし)循環器のDrが行っていた
3セットの血液培養(すばらしい)から6本中6本からレンサ球菌様の菌が生えてきているという報告が翌日にあった。すぐにきてもらい入院となった。おそらくIEで口腔内が進入門戸と思われるが、リード感染もあった場合を想定して以下を読んでみた。

 Systemic infection related to endocarditis on pacemaker leads
[Circulation 1997;95:2098-2107]
http://www.circ.ahajournals.org/cgi/content/abstract/95/8/2098

ごく簡単にまとめると、permanent endocardial PM implantation の
罹患率は0.13%-7%と低い。
■In the acute group, the time elapsed between the last intervention and the first symptom was 4days (range, 1 to 12 days).

■In the chronic group, the time elapsed between the last intervention and the first symptom was 25±28 months(range, 1 to>120 months),
and the time elapsed between symptoms and the diagnosis was 8±12 months(range,0 to 48 months).

ということでchronic groupでは植えこみから平均2年くらいしてリード感染
しているようである。起炎菌はCNS(表皮ブ菌)などがchronicの場合には多いようだ。



最近の傾向

2007年04月11日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです。
最近は研修医の先生方がいろいろと調べ物をして
勉強している姿が結構目立つ気がする
調べ物をするということは症例一つ一つを大事にして
いると、いえると思う。
オーベンの先生も、こそ勉したり夜遅くまで
研修医の先生に資料を作ったりしている人もいる。
自分が知りたいと思ったときは、読んだものの方から噛み付いて
くるように知識になるんだ、、と言っていたおーべん先生がいたのを思い出した。

写真は桜満開のころの慈雲堂の新棟裏からの写真。
病棟からのコンサルトの帰りにぱしゃっ、と撮りました
中庭がきれいです。

VZV peumonitis 再び、、

2007年04月11日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです  
Varicella-Zoster Virus Pneumonitisが気になるこのごろです。
ちょっと調べてみました。
写真は宇宙人ではなく、核内封入体のある巨細胞(Cowdry's A型)
です。通称、ふくろうの眼。
以下のまとめのアップは疲れたので次回にします。
[Internal Medicine 1996;35:315-318]
24才の健康な人間におきたVZV肺炎の話
http://www.journalarchive.jst.go.jp/english/jnlabstract_en.php?cdjournal=internalmedicine1992&cdvol=35&noissue=4&startpage=315

[Eur Respir J 1998;11:776-778]
HIV患者でVZVが2回起こったという話
>http://erj.ersjournals.com/cgi/content/abstract/11/3/776?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=
&fulltext=varicella+zoster+pneumonia&andorexactfulltext=
and&searchid=1&FIRSTINDEX=0&sortspec=relevance&resourcetype=HWCIT


Varicella pneumonia in adults Review
[Eur. Respir. J., May 2003; 21: 886 - 891]
http://erj.ersjournals.com/cgi/content/abstract/21/5/886?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=
varicella+zoster+pneumonia&andorexactfulltext=
and&searchid=1&FIRSTINDEX=0&sortspec=relevance&resourcetype=HWCIT


Review [CHEST 1994106:22s-27s]
読んだ中では一番よくまとまっていた。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=8020329&query_hl=10&itool=pubmed_DocSum

 [日本呼吸器学会雑誌1998;36:363-367]
気管支粘膜病変を認めた成人発症軽症水痘症の3例

 [感染症学雑誌1990;64:224-230]
水痘帯状疱疹ウイルス肺炎の2例と病理学的検討

 [感染症学雑誌 1999;73:346-349]
気管支洗浄液より水痘帯状疱疹ウイルスDNAを検出し、気管支
病変を伴った水痘肺炎の一例

喘息の増悪因子

2007年04月10日 | Kanpo-Master の部屋
ブログをいじっていたらこんな時間になってしまったKanpo-Masterです
 
先週のカンファレンスで宿題になっていた喘息の増悪因子のぺーぱーを
ざっと見てみました。
Astma exacerbations:2:etiology [Thorax 2006;61:809-816]
http://thorax.bmj.com/cgi/search?andorexactfulltext=and&resourcetype=1&disp_type=&sortspec=relevance&author1=&fulltext=&volume=61&firstpage=809

Common etiologies of asthma
■Virus induced
*Rhinovirus(RV) 子供も大人もvirusでの増悪の65%も占める
*Respiratory syncytial virus(RSV) 2才未満のbronchiolitis wheezingの原因
*Human metapneumovirus(HMV) 昔NEJMのclnical imagesに肺病変のごっついのあり

■Bacteria induced
*Mycoplasma pneumonia 有名
*Chlamydia pneumonia

■Allergen
*Fungi: Alternaria alternata
Th2-inducing adjuvantとして作用し喘息を増悪させる
   11人のrespiratory arrestを呈した喘息患者でプリッくテストしたら
   10人が10倍以上の強陽性を示したという報告あり[NEJM 1991;324:359-63]
これはびっくりこいた!
*Tree, weed and grass pollen
*Indoor allergens (ダニ、犬、猫、ごきちゃん)
■Occupational:喘息全体の9%-15%を占める
ガス、発煙、蒸気、埃、cleaning agentsのほかに以下もある
*Animal exposures
*Chemical exosures
    違うわけ方もあるようだ、、
High molecular weight agens(植物や動物由来の蛋白)→IgEを介する
Lower molecular weight compounds(無機、有機物質)→IgEを介さない

■Irritants
Airway pollutants(tobacco smokeほか、なんでもありだろう)

   

  

桜散る、、

2007年04月09日 | Kanpo-Master の部屋
Kanpo-Masterです  

青木眞先生らが監修の感染症診療のエビデンスという本が今年の秋に出ますが、
この原稿は思ったより調べるのに疲れた、、meta-analysisからRCTまで
自分で検索した様子なども書かなくてはいけないのと、そもそも
お題が難しかった。僕が当たったのは(というか選んだのは)
”重症感染症に免疫グロブリンの効果はあるか”と”HBワクチンに
反応しない場合どうするか”というお題でした。
研修医から若手の先生までが疑問に思うことを出し合って集めて
128項目になったようです。一人2項目担当でした。
確かに日常疑問に思う点が多々出されている。
この本を作るためのMLも一時存在していたのがすごい、と思いますが、、。
関係ありませんが、都知事は石原氏が当選してました。私は浅○氏に入れた。
写真は、新しくなった慈雲堂内科病院、ベットは減りましたが、
それでも600床あります。