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杏林大学呼吸器内科 『あんずの呼吸 part2』

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聖路加のリウマチセミナーに行ってきました

2009年09月13日 | Kanpo-Master の部屋
さて、私saraはこのセミナー行ける限りは行っております、、、。いつも勉強になります。今日はT総統と行ってきました。本日もBehcet's diseaseや症例検討(IgG4 postivie disease、壊死性菌膜炎)、若年性特発性関節炎、肺高血圧症(遅れて聞き逃しました、、)などいろいろありましたが、なんといっても膠原病と眼病変が勉強になりました。以下は自分のメモなので間違っていたらすいません、、、。眼科医の薬の使い分けも少し分かった気がします。防腐剤の有る、無しも考えて点眼しなくちゃいけないとかそうだったんだ、、という発見がいろいろありました。あと思ったことは他人の(世界の?)エビデンスを探してそれをまとめるということは手間暇かかりますが誰にでもできる、ことです。どんな会でもそれだけを話されると最近は演者の話し方によっては聞いているこちらがつらくなります。しかしながら自施設のデータをきちんと持ってうちではこうで他施設とはここが違う、とか、外に向かって発信できるエビデンス(データ)を持つことの重要性を感じました。そういう意味でもすごく勉強になったreviewでした!!

■角膜炎は感染症が多い
Relapsing Polychondritis (RP), Wegener disease(WG)

■強膜炎
膠原病が多い RA>WG>RP>SLE

■ブドウ膜炎
虹彩炎、毛様体炎、脈絡膜炎
Behcet> HLA B27関連 (ASなど) >SLE, psoriasis, RA > 炎症性腸疾患 (UC, Crohn) > JRA

■ Dry eye
膠原病でSJSが多い


● Behcet
ブドウ膜炎が主体で眼の炎症発作を繰り返すのが問題(炎症発作後に視力が下がる)前蓄膿性虹彩毛様体炎と網膜ブドウ膜炎を呈する、
発作時の治療→ステロイド点眼、トリアムシノロン(ケナコルト)のテノン嚢注射、
          ステロイドの結膜下注射

継続治療→全身投与として 1st: コルヒチン (0.5~1.5mg)1mgでの使用が多いとのこと
             2nd: シクロスポリン(ネオーラル)~5mg/day
1stと2ndの併用でも駄目ならレミケード5mg/kgで。
コルヒチン、シクロスポリンでは肝臓、腎臓障害、神経障害、下痢などで25%が中止になる場合がある(T大のデータ)

ブドウ膜炎の発症からレミケード開始まで平均7.7年くらい経過、平均2年のfollowでは眼発作の回数はかなり減り症状が安定する、12.0±8.3回/年→ 1.5±2.4回/年へ
レミケード:眼発作を著明に抑制、視力低下を抑制する可能性ある、
しかしながら眼発作がおさまらない例が50%くらいある、、とのこと。
プレドニンは重症例では10mg~20mg使う場合もある。

●RA
強膜炎 1%
虹彩炎 数%
ドライアイ 

強膜炎を繰り返すと強膜のひ薄化を起こす(肉眼ではその部位がピンク色に見える)→前部ブドウ膜炎を起こす→穿孔する前に、強膜パッチ手術が必要

●SJS
dry eyeで1000万人いるとされる、結膜充血、角膜びらん
Shirmmer 5mm以下/5分で陽性、(BUT)涙膜破壊時間は、まばたきをして涙液が角膜を覆って、はじけるまでの時間→異常は5秒以下、Rrose Bengal test
参考資料は あたらしい眼科 24;181-4:2007 嶋崎潤

人口涙液(角膜に傷がない場合に使う):マイティア 防腐剤あり、一日6回まで
               ソフトサンティア 防腐剤なし、何回でも可

ヒアルロン酸(角膜に傷がある場合に使用、治癒の促進を狙う)
               ヒアレイン(0.1) 防腐剤あり 一日6回まで
              ヒアレインミニ(0.3) 防腐剤なし、何回でもOK
その他、タリビット軟膏 一日1~4回まで

●AS
HLA B27 関連ブドウ膜炎
虹彩炎では虹彩の癒着解除目的で散瞳剤を使用、ステロイド点眼も

●SLE
20%-30%に網膜症を起こし、通常は両側性、一度は眼科でのスクリーニングを
ds DNA抗体、補体などは網膜炎の活動性とある程度相関する。

●RP
強膜炎が多い、虹彩炎は稀、ケナコルトの結膜下注射は有効

●WG
4~5割に起きる、強角膜炎、潰瘍、眼かの占拠性病変での発症

●大動脈炎症候群(Takayasu disease)
眼病変は総頚動脈の閉塞によって起きると考えられる
急性期:一過性黒視症
慢性期:網膜動脈の虚血性変化

●CMV infection
免疫不全の患者の白いdotをみたらこれをまず疑う
網膜上の白色滲出班(細かいdotの集ぞく)
網膜血管に沿って拡大、閉塞性血管炎、出血し網膜壊死、剥離を起こす

骨髄抑制などでivに耐えられない場合は眼注あり
ガンシクロビル 200-1000ug/50ml
ホスカルネット 1200-2400ug
を1~2週ごとに1回、4回くらい打つと改善あり。

新型インフルエンザのポスター

2009年09月11日 | Kanpo-Master の部屋
監修:静岡がんセンター、制作:協和医科機械株式会社で新型インフルエンザの
ポスターができたそうです。Twitterで知りました。
http://proxy.f3.ymdb.yahoofs.jp/bc/270571c9/bc/fe94/20090910%a1%a1%bf%b7%b7%bf%a5%a4%a5%f3%a5%d5%a5%eb%a5%a8%a5%f3%a5%b6%a1%a1%c0%c5.pdf?BCl4gqKBlDk.Kkgg
グラム染色道場の師範様の施設データも載っているようです。

そうなんだ、、、twitter、、

2009年09月09日 | Kanpo-Master の部屋
そうか、、。自分の勉強(ML関連)仲間だと思っている人たち、、、(他院のヒトが多いですが、、)は知らない間にiPhoneを使っていたり、知らない間につぶやく人が多くなってました、、。そう、、twitter、、というものらしい、、。つぶやきシローはあまり見ません今日この頃です、、。私まだよく飲み込めてませんが、とりあえずいろいろな人をフォローし始めます。

茨城での学会発表

2009年09月05日 | Kanpo-Master の部屋
さて、学会発表というのは初めてというのはドキドキするものです。自分もそんな時代があったかなああ、などと考えてしまいますが、、
今日はT本先生が初めての発表をしました。これまで田辺三菱で2回の発表、TICで
1回、そして学会発表となりました。今週は特に前日がTICの発表だったのでタイトなスケジュールでしたが、、、。お疲れ様でした~、、。

呼吸器科医もいいですよ

2009年09月04日 | Kanpo-Master の部屋
青木先生のブログであんず医局の紹介をして頂きました、、。ありがとうございます。
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/c819c6ea8347757aaec72098dfa8c19b

世の中には星の数ほどの病院や医局もしくは科があって、そこには沢山の人が働いていて、、、。100%満足のいく環境は今の世の中ゼロに近いと思いますが、忙しいけれど、あんずは一定期間で比べた場合、他の病院の2倍くらいの症例は経験できるのではないでしょうか?医局員は22名で関東でも比較的大所帯だと思います。
へんな根性論は要りません。気楽に楽しく行きましょう。呼吸器科医は全国的に不足しており引く手あまたです。そんな中でも風邪気味の私は一般内科医に憧れています

関東内科カンファレンス

2009年08月31日 | Kanpo-Master の部屋
東大のDora先生から連絡いただきました。

私saraの感想としては過去に参加してみて、とにかく他院の研修医の1年目から3年目くらいの先生方の元気が良い(自分の意見をみんなの前できっちり言える)のが印象的でした。

過去3回幸いにしてご好評を頂きました「関東内科カンファレンス」ですが、今回も以下のような次第で行う予定となりました。若手医師主体で、臨床推論過程を重視した、内科全域にわたるディスカッション(が出来ればいいな…)を主眼としたカンファレンスです。

日時: 9月5日(土)午後6時~
場所: アステラス製薬東京本社別館信和ビル 6階会議室
東京都中央区日本橋本町2-2-10

提示予定施設(発表者)ならびに症例:
1:東大病院 龍野 桂太 先生
 「60歳男性 意識障害で救急搬送」
2:国立国際医療センター国府台病院 統合内科 関根先生/國松先生
 「発熱を主訴に来院した22歳女性」
3:聖路加国際病院 内科 黒部先生/山野先生/浅野先生
 「一ヶ月間続く発熱の精査目的に他院から転院となった64歳女性」
〔協賛: アステラス製薬 案内状のダウンロードは下掲URLよりお願いします〕
http://www.filebank.co.jp/filelink/8ff4450c7f15844244fad4fea1d0cf38
 発熱や意識障害といった、「フォーカスを絞る」ことが重要な症例が揃いました。コンセプトはこれまでと同様で、「参加予定の先生方には、あらかじめA4版症例サマリーをお渡しする」「あいまいで、決着がつかなかった症例も積極的に取り上げる」という方針です。参加をご予定の先生は、(人数確認とサマリー配布の目的で)huggy.dora【あっと】gmail.comまでご一報下さいませ

大船中央病院カンファレンス

2009年08月30日 | Kanpo-Master の部屋
今日は大船中央病院カンファレンスに参加してきました。病棟業務が長びいたのと、車の渋滞で1時間遅刻しましたが、、、須藤先生のコネタがまた楽しかったですね、、、。こういう一般内科の会は好きです。多くの参加者が恐らく専門医の素地を持ちながら一般内科のマインドを持っているから、、。鑑別診断の重要性を再認識します。今度は症例提示してみようかなあ、、と思っています。

ところで、大船からそのまま数年ぶりに横浜中華街へ直行し食事して帰宅しました。その帰り、事件が起きました。普段は信号待ちで横にならぶ車など見ることもない自分ですが、用賀付近で、ふっと右横にいた車の後部座席をみると、、
なんと”鳩山由紀夫”さんが携帯をいじっているのが見えました。前の座席にはボデイガードか秘書らしき人物が2人乗っていました。今日これから選挙に行きますが、時の人?になるかも知れない人物を選挙前日に見るなんて、、
彼にはきっといいことあるかもしれません、、(お前は誰や?という突っ込みがきそうですが、、)

写真:コネタを披露している須藤先生

呼吸器の会

2009年08月29日 | Kanpo-Master の部屋
さて、毎月一回の呼吸器の勉強会に行ってきました。
今日はあんずから症例提示しました。今回はかなり素直に情報を流し、鑑別を考えてもらいました。検査結果はためになることもあるし、引きずられることもあります。今回はβーDグルカンが問題となった症例でした。
2例目のIgG4 positive disease って、つかみどころのない疾患だ、と思いました。