神鳴り(アメジストネックレス)

難聴ゆえに家居の好きな主婦です。過去、心臓弁膜症、大腸がんの手術を受けました。趣味は短歌です

なにもかも難聴のせいと思ふてはならぬと思ひながら思ふも

2018年03月20日 06時44分26秒 | わたしのこと
タイトルにした歌は、
「塔」に出詠して永田和宏氏に佳作に選ばれた歌である。

今も私の心境は、この歌を詠んだときと変わっていない。

何もかも難聴のせいだと思うことが常である。

夫も、二言目には

「難聴をどれだけフォローしてやっているか」
と言う。

そうなのだろう。

24時間一緒にいるだけに余計そう思えるのだろう。

私を生んだ母ですら、

「bikoは難聴だから」と

私を頼りにはできなかったくらいだったから。

私を娘にしたいと私の母に頼んでいた叔母ですら、祖母に

「bikoと話をすると疲れる」

と言っていたらしい。

身内の人間ですら敬遠する難聴の私と結婚した夫の迷惑は計り知れない。

だから少々のことでも私に文句をつけたくなったりするのかもしれない。

自分ではどうしようもないことなのだけれども・・・。

私という人間がいるだけで周囲の人たちに迷惑がかかる。

兄嫁も、
私が「母の遺物を確かめたいから帰省します」と連絡したときに、

「遺産相続のことをせかさないでください」と思わず言ってしまったのも
一つには難聴の私に来られると面倒だというのがあったかもしれない。

どんな障害も困るが、しかし、聴覚障害の闇は深い。

難聴の私のせいと言われても、自分ではどうすることもできない障害である。

まさに、

なにもかも難聴のせいと思ふてはならぬと思ひながら思ふも

なのである。

やっぱりこのお彼岸には、お墓参りに行って、
少しでも早く此の世を去れるように仏さんに頼んでくるしかないだろうか。

*

・自分では自覚してゐぬ迷惑も多々あるらむと思ひ落ち込む

・できるだけ早く迎へに来てください父母(ちちはは)の墓に頼みにいかな

・わが祖父に難聴なりし兄のゐてその遺伝ではと言ひゐし祖父母

・大伯父の遺伝がわれに伝はるとわが思はねど同じ難聴

*

母方の祖父の長兄は難聴だったため跡取りになれず、宮大工の修行に出されたと聞いている。
それで、祖父の生家は次兄が継いだらしかったが、この次兄は早世したらしい。
で、結局祖父の生家は、難聴だった長兄の長男が継いだが、
両親も若死にした上、この長兄はあまりいい暮らしでなかったので
祖父の生家は没落した。
かつては山内の殿様の隣に住まいがあったくらいだったのに・・・。


・難聴の大伯父われにゐしことを折々聞きき祖父母の家で

・跡取りの長男難聴なりしかば跡取りにせず祖父の生家は

・わが母は聞かされてきしわが祖父の母は産褥にて死にしこと

・殿様の隣に生家ありし祖父三男なれば養子に出され

・祖母の叔父経営してゐし絹糸の工場受け継ぎ祖父は社長に

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2 コメント

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黄昏のワルツ (うさこ)
2018-03-20 09:25:18
読者登録ありがとうございます。
私の以前のブログで何度か交流があったように思うんですが・・・
色々お辛い事もおありでしょうがお互い、頑張りましょう。
私もこの世に未練は全くないけど寿命が来るまでは何とか生きなければ仕方ないですね。元夫からの数々のモラハラに耐えられず家を出ましたが大正解だったと思っています。
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うさこさんへ (biko)
2018-03-20 09:53:05
ぐうぜん昨日見つけたのです。記事を読み始めてすぐに、「あ、き〇子さんだ」とわかりました。

昨日は一気に過去記事を読ませていただきました。

うさこさんのブログは明るくて好きです。

毎日たのしませていただきますね。
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