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1949年、アメリカ・ルイジアナ。汚職によって建てられた学校で事故が起き、批判を続けていた元役人のウィリーは、知事選への立候補を促される。実は、票を割らせるための役回りだったことに、新聞記者のジャックに指摘され、吹っ切れる。
ショーン・ペンは、鬱々としたものの中に野心を抱えているウィリーに、なりきっている。だけど、最初から何か起こしそうな危険な目をしているもんで、汚職を追及していた当初の「善」の表情が出てこない。「かませ犬」だったことに気付かされ、怒りをぶつけるように絶叫する演説は、もうなんか危ない男にしか見えない。『アドルフの画集』によれば、ヒトラーも演説で政治に目覚めたようだが。
その演説によって、地滑り的に選挙に勝利し、知事の座に就く。その前から「悪」の顔になってしまったおかげで、片腕になったジャックの、冷めた目線で語られていることもあり、主題である「権力は人間を腐敗させるか」ということが弱くなってしまったような気がする。権力というより、演説での民衆の熱狂に陶酔したように見える。
後半は、ケイト・ウィンスレットやアンソニー・ホプキンスが絡む愛憎劇に発展する。こんなの、やな世界だなぁ。そのまんま東と近からず遠からずの話題でした。
ショーン・ペンは、鬱々としたものの中に野心を抱えているウィリーに、なりきっている。だけど、最初から何か起こしそうな危険な目をしているもんで、汚職を追及していた当初の「善」の表情が出てこない。「かませ犬」だったことに気付かされ、怒りをぶつけるように絶叫する演説は、もうなんか危ない男にしか見えない。『アドルフの画集』によれば、ヒトラーも演説で政治に目覚めたようだが。
その演説によって、地滑り的に選挙に勝利し、知事の座に就く。その前から「悪」の顔になってしまったおかげで、片腕になったジャックの、冷めた目線で語られていることもあり、主題である「権力は人間を腐敗させるか」ということが弱くなってしまったような気がする。権力というより、演説での民衆の熱狂に陶酔したように見える。
後半は、ケイト・ウィンスレットやアンソニー・ホプキンスが絡む愛憎劇に発展する。こんなの、やな世界だなぁ。そのまんま東と近からず遠からずの話題でした。
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