ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『眉山』

2007-05-18 01:02:14 | 映画
新宿バルト9初潜入。
木目調の壁と吹き抜けを中心にとにかく「劇場」を意識したつくり。こういうのが都心にも出来始めてくると、既存館がどうなってしまうのかちょいと心配。映画会社の直営館はどんどんシネコンになっていくんだろうな。ちょっと音が弱い感じがしたけれど、イスとか画面には不満はなし。

で、『眉山』。末期ガンの母親とその娘が親子の絆を取り戻す物語。母親役の宮本信子の独壇場。江戸っ子で神田のお竜と呼ばれたそのままに、口上風に楯突いたり、義太夫節を情感たっぷりに謡う。ガンを抱えながらも凛とした女性でいたいというその気持ちがひしひしと伝わってくる。あと、阿波踊りの祭りの雰囲気。祭りって撮るの大変だろうな。どこに焦点を置くかとか。1万人以上のエキストラ、この迫力は見ものです。

だから、それだけでもう十分です。にやけ顔の大沢たかおとかは別にいいや。あとね、エンディングにレミオロメンは合いません。余韻が無くなる。原作がさだまさしなんだから、露骨でも本人に主題歌やってもらえば良かったのに。

本当は、死にゆく役の宮本信子なんて見たくはない。「女シリーズ」の新作が見たいのだ。伊丹監督が亡くなって、これまた十年。三谷幸喜あたりが脚本書かないかな。胸のすくような女の物語を期待したい。