ブログ日和。

映画と、『ER緊急救命室』『ザ・ホワイトハウス』などの海外ドラマと、世間に対してのツッコミを徒然に書いていきます。

『嫌われ松子の一生』

2006-06-15 01:02:01 | 映画
TOHOシネマズ南大沢にて。『下妻物語』の中島哲也の新作。

男に翻弄され続けてきた松子の人生はあまりにも、暗い。そして、その生き様の描き方は、どうしようもないぐらい明るい。映像に極彩色のアニメやCGを加えたり、突如始まるミュージカル。そんなヘンテコキテレツなテイストは、好き嫌い分かれるところ。自分はうまく乗っかれたけど、観た後、変に疲れた…。『下妻』より、時代性みたいなものが加わった分、物語に奥行きが出たかな。

その映像効果に負けじ劣らずと、頑張ったのが、中谷美紀お姉さま。まさに七変化って感じで、女優魂を見せつけられた。昭和から平成の時代を駆け抜けていった松子に相応しい。彼女のタコ口の変顔は見もの。最近、柴咲コウに大きく水を空けられていたゲーム差をこの作品で、一気にひっくり返したような気がする。松子を捨てていく男どもや、脇役の面々が顔見世興行のような賑やかさ。キャスティングは、さぞ楽しかっただろうな。そのなかでも、松子の父役の柄本明の演技が後半、ジワジワ効いてくる。そしたら、うっかり涙。

松子の人生を見ていると、いくつかの顔が浮かんでくる。古くは阿部定、最近だったら、時効直前に逮捕された福田和子。フィクションなら『シカゴ』のロキシーとヴェルマ…。「悲劇は最高の喜劇だ」って言う言葉もあるけど、彼女たちの生き方は、悲しくて可笑しい。どんなことをしても、欲望は埋め切れないんだなぁ。


嫌われ松子の一年

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
はじめまして (キリカ)
2006-06-15 19:50:24
TBありがとうございました。

こちらからもTBさせていただきました。



>観た後、変に疲れた…。



そういえば、私の隣の席に座っていた女の子たちも

「疲れた~」と言ってました。

「なんで?」と思ったけど、こちらを拝見してなんとなく理由がわかりました。
返信する
TBありがとうございます。 (なおみ)
2006-06-16 22:29:54
中谷美紀に圧巻でした!!

ケイゾクから好きには好きだったんですが、

これをみて すごい!!と思いました!



後引く映画ですね。。

返信する
Unknown (ピロシ)
2006-06-19 00:26:08
お二人とも、コメントありがとうございます。



まさか、中谷美紀がこんなテンションの演技ができるとは。

観た後でも、信じられないぐらいです。
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