静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ 今朝の憂い:3題 ≫   トランプ復権と中国経済    香港の教訓と台湾      止まらぬクルド人への差別ヘイト発言(埼玉・川口市)  

2024-01-24 08:39:04 | トーク・ネットTalk Net
◆ 現代ビジネス:「ヒト・モノ・カネ」が動かない中国経済「ヤバすぎる元凶」 藤 和彦 によるストーリー
 * 不動産不況による投資控え+輸出減による内需鈍化とデフレ進行⇒「モノ」詰まり。。 規制強化が招いた外国からの投資減少⇒「カネ」詰まり。。 人口減少と入国者の減少⇒「ヒト」詰まり。
  筆者(=藤氏)は「ヒト、モノ、カネの流れの縮小が地政学リスクを高める」と危惧している。大国間の経済相互依存が崩れた時に戦争が起きた歴史:第一次大戦前の英独、第二次大戦前の日米、を観よと。
 * <半導体産業を巡る中国排除、コロナウイルス武漢流出疑惑への報復>を掲げるトランプが大統領に戻ると対中締め付けは更に強くなろう。それに今の中国経済は耐えられるか?

◇ 文春オンライン:「台湾亡命中の香港人が蔡英文と民進党を恨む悲しい実情」 安田 峰俊 によるストーリー
* 前回の台湾総統選は民進党現職の蔡英文が勝ったが 、実は選挙前年の2019年初夏まで、各種の世論調査では対立候補の韓国瑜(国民党)がリードしていた。ところが2019年6月に香港デモが発生し、やがて
  香港警察の群衆鎮圧が盛んに報じられると、台湾側では中国との親和性が高い国民党の韓国瑜の人気が落ち、支持率が蔡英文と逆転したのだ。
* 当時の蔡英文陣営はこの流れに最大限に乗る。選挙集会の映像では香港デモの様子が流され、台湾の民主主義が強調された。デモを支持する香港人もこれに共鳴し、新型コロナの流行寸前である2020年1月の
  投票前には、旗やプラカードを持った多くの香港人が台湾で開かれる蔡英文の応援集会にやってきた。香港デモの最後の輝きは、実は台北で見られたともいえた。結果、同年6月に香港で国安法が施行されると、
  「民主主義国家」の台湾を慕って多くの香港人が逃げ込んだ。

* ただし問題は、コロナ禍と国安法でデモが消し飛んで世界のメディアが注目しなくなり、台湾でも香港問題に対する当事者感が薄れてから起きた事態だった。
  結果を先に書けば、選挙に勝ってからの民進党政権は、かつて香港デモ中に匂わせたような香港人亡命者の受け入れに消極的になり、彼らの台湾定住のハードルも下げなかったのである。
* 「台湾に来ている時点で、みんな中国共産党は嫌いなはずなんです。なのに、なんで台湾当局はわかってくれないのか」いっぽう台湾人の側にも言い分はある。香港人の構成は複雑であり、中国大陸出身者も
  数多くいる。さらには親共産党派の人物が、政治難民を装って台湾に大量に移民し、選挙権を得てしまう懸念も十分に考えられる。おいそれと受け入れるわけにはいかないということだ。 
   民進党は台湾アイデンティティが強い政党だ。ただ、これは裏返せば「民主主義」の連帯よりも台湾一国の防衛を優先し、また台湾人に対するほどには他国人(香港人)に対する博愛精神を発揮しないと言う
  こともできる。なにより、台湾の議員にとって亡命香港人問題は票にほとんどつながらず、政策としての優先順位はかなり低い。
   「香港デモの当時は『今日の香港、明日の台湾』という言葉が流行りました。僕らは民主主義のために戦ったのに、結果は蔡英文と民進党に漁夫の利を与えるだけで終わったんです
  ある在台香港人の男性は、私の取材にそう自嘲した。

▽ 47ニュース:「ネットにあふれるクルド人ヘイトの異常さ 差別される側の視点に立ってみたことありますか?」共同通信社 赤坂知美によるストーリー

* きっかけになったのは、この年の7月に埼玉県川口市で起きた事件だ。トルコ国籍の男性が頭部などを切りつけられた。逮捕されたのは同じトルコ国籍の男性。原因は男女間のトラブルだった。関与したとして
  逮捕された人は計7人に上る。警察は「トルコ国籍」とだけ発表したが、関係者によると、7人はいずれもクルド人だった。この事件に端を発するネット上の投稿には、クルドという民族への憎しみを隠さない
  ものも少なくない。排外主義に基づいた「ヘイト」と呼ばれる行動だ。一部の人による事件で民族全体を語っていいのだろうか。

* 文化が違えば摩擦も起きる。私(=赤坂知美)自身、大学院時代に支援活動に携わる中で、ゴミ出しや育児、金銭感覚など日本との違いに驚くことも少なくなかった。冒頭で紹介した昨年7月の事件のように、
  犯罪に関わるクルド人がいることも事実だ。必死で日本語を勉強し、看護師や保育士になりたいと努力を重ねる子どもたちもいる。母親たちは日本の慣習になじもうと、私に細かなルールや祭り文化などを何度も
  質問してきた。文化協会は、防犯パトロールやゴミ拾いで地域に溶け込む活動を重ねている。能登半島の地震後では、トルコ地震の恩返しにと、現地で炊き出しのボランティアを実施したクルド人たちもいた。 

* 逆の立場に立って考えてみたい。私たちが海外に移住し、現地で一部の日本人が事件を起こしてルールを守らなかった場合、日本人全体が憎まれ、差別糾弾されるべきだろうか。
  SNSの向こう側に、投稿を複雑な思いで目にし、苦悩している生身の人々がいる。攻撃的な投稿をする前に、彼らに思いをはせてほしい。
 ← 自民党の杉田水脈議員よ! 聞いたか?
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