▼ 【毎日・土記】五輪の上乗せリスク=青野由利 (専門編集委員) 抜粋転載
<「五輪参加者を新型コロナから守るため、リスク管理が急務」。今週、こんなタイトルの論文が米国の権威ある医学専門誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された。
著者は米ミネソタ大感染症研究政策センター長のオスターホルムさんら公衆衛生・疫学の専門家4人。参加者の感染防止策を定める五輪の「プレーブック」は「厳密な科学的リスク評価に基づいていない」と警告している。 パウンド、バッハ、コーツの3氏が弁護士であることを思えば、科学的根拠について公衆衛生の専門家よりわかっているとは思えない。>
<リスクをレベル分けせず、体温測定やマスクの限界についても不明確。パラリンピック選手はリスクにさらされる恐れがあるし、トレーナー、ボランティア、ドライバーやホテルの従業員といった人々も
十分に保護されていない。ワクチン接種が困難な国も100カ国以上ある、といった具合だ。追加リスクがないどころか、リスク評価自体に穴があるという話。>
<もうひとつ注目したいのは、今週、東大経済学部の仲田泰祐さんと藤井大輔さんのチームが公表した五輪開催が感染拡大に与える影響のシミュレーションだ。東京の感染者増加は、選手ら約10万人が
入国して滞在することの直接的影響よりも、日本に住む人の人流増加の影響の方が大きい、というのが分析結果の肝だ。>
← つまり、日本人観客を入れたら間違いなく感染拡大に影響するし、仮に全種目/競技を完全無観客にしても、約10万人が入国する影響が消える訳ではない、ということ。
プラス、これは物理的に医療サポートが動員できるかどうかの設問以前に大事なポイントだ。
← また、参加選手全員が仮にワクチン接種できたとしても、(周囲の関係者+メディア+ボランティア+ホテル従業員;バス運転手)+観客も全員が接種完了せねば、理屈に合わない。
現在の接種能力と遅れからして、全員接種は絵空ごとだ、というのは自明。。。
◆ <オリパラに拘わる人間全てに忍び寄る顕在リスク>のうえに<医療従事者/サポーターの動員可否>という現実的課題も乗っかっているのだ。 開催賛成の人も心の奥ではわかってるんでしょ?
★ 整理すると、IOC「プレーブック」の欠陥が示す来日参加者への<基本リスク>に加え、受け入れ側日本人に及ぶ<追加リスク>の両方とも、検討/評価/対策とにも不完全だ、という事になる。
開催予定日まで50日余りで、これらのリスク回避策が出来ると考えるなら、よほどお目出度く、頭が狂っているというしかない。意地になり、己の生き甲斐の為に国民の犠牲を考えない政治家。
誰が見ても危ないのに、突き進む意味はどこに? 中止したら冬季北京オリンピックと比較されるから、止められない? ・・メンツは命よりも大事か? まっぴら御免だ、そんな国は。
<「五輪参加者を新型コロナから守るため、リスク管理が急務」。今週、こんなタイトルの論文が米国の権威ある医学専門誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載された。
著者は米ミネソタ大感染症研究政策センター長のオスターホルムさんら公衆衛生・疫学の専門家4人。参加者の感染防止策を定める五輪の「プレーブック」は「厳密な科学的リスク評価に基づいていない」と警告している。 パウンド、バッハ、コーツの3氏が弁護士であることを思えば、科学的根拠について公衆衛生の専門家よりわかっているとは思えない。>
<リスクをレベル分けせず、体温測定やマスクの限界についても不明確。パラリンピック選手はリスクにさらされる恐れがあるし、トレーナー、ボランティア、ドライバーやホテルの従業員といった人々も
十分に保護されていない。ワクチン接種が困難な国も100カ国以上ある、といった具合だ。追加リスクがないどころか、リスク評価自体に穴があるという話。>
<もうひとつ注目したいのは、今週、東大経済学部の仲田泰祐さんと藤井大輔さんのチームが公表した五輪開催が感染拡大に与える影響のシミュレーションだ。東京の感染者増加は、選手ら約10万人が
入国して滞在することの直接的影響よりも、日本に住む人の人流増加の影響の方が大きい、というのが分析結果の肝だ。>
← つまり、日本人観客を入れたら間違いなく感染拡大に影響するし、仮に全種目/競技を完全無観客にしても、約10万人が入国する影響が消える訳ではない、ということ。
プラス、これは物理的に医療サポートが動員できるかどうかの設問以前に大事なポイントだ。
← また、参加選手全員が仮にワクチン接種できたとしても、(周囲の関係者+メディア+ボランティア+ホテル従業員;バス運転手)+観客も全員が接種完了せねば、理屈に合わない。
現在の接種能力と遅れからして、全員接種は絵空ごとだ、というのは自明。。。
◆ <オリパラに拘わる人間全てに忍び寄る顕在リスク>のうえに<医療従事者/サポーターの動員可否>という現実的課題も乗っかっているのだ。 開催賛成の人も心の奥ではわかってるんでしょ?
★ 整理すると、IOC「プレーブック」の欠陥が示す来日参加者への<基本リスク>に加え、受け入れ側日本人に及ぶ<追加リスク>の両方とも、検討/評価/対策とにも不完全だ、という事になる。
開催予定日まで50日余りで、これらのリスク回避策が出来ると考えるなら、よほどお目出度く、頭が狂っているというしかない。意地になり、己の生き甲斐の為に国民の犠牲を考えない政治家。
誰が見ても危ないのに、突き進む意味はどこに? 中止したら冬季北京オリンピックと比較されるから、止められない? ・・メンツは命よりも大事か? まっぴら御免だ、そんな国は。