静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

≪ コロナウイルス禍が日本社会に突きつける事 ≫   ”コロナ後社会”への備え、変革を実践する唯一無二のチャンスを逃すな

2020-04-29 08:49:56 | 時評
フリーランス苦境「先行きが見えない」 三味線奏者が公演中止で無収入に
https://mainichi.jp/articles/20200428/k00/00m/040/300000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=article&cx_mdate=20200429
★ サービス提供契約あるいは雇用契約不在の世界に生きる人々
・ 休業を余儀なくされた人々の中でも、文化・芸術で生計を立ててきた人々は、いわゆる「フリーランス」の分類に在りながらも、”師弟関係”に基礎を置く
  伝統的な活動形態ゆえ、労働法下の<雇用契約>もなく<身分証明>すら公的書類には現れない。従い、収入/所得証明の手段すら不足するため、休業給付金の
  申請さえできない。
・ 休業に因る損失救済を訴えている飲食・遊興・娯楽業界は、店舗を構える際にもテナント契約は存在するし、従業員の雇用においても給与支払い記録は残る。 
  所得税申告でも記録は残る。
(1)⇒ 世の中全てにおいて”個人間/個人と組織の間の契約”概念を持たない、持ちたくない社会、ガラパゴス日本。

★ 学期制の9月開始に変更する解決案に抵抗するのは誰?  たとえ教育関連予算だけでも会計年度変更処理を嫌がる財務省しか居ない
 ・ 近年、東京大学が音頭を執り国際標準である学校年度の9月始まりを提案したことがあった。ご記憶のように、経済界からの消極的黙殺で立ち消えになった。
  其の際の理由は、表ざたには言われなかったが、9月始まりでは従来の便利で効率的な一括採用訓練が崩れ、賃金体系のヒエラルキーの調整も招く為、
  コスト高になるからだという。
   だが此のコロナウイルス禍では産業界も教育現場同様に活動麻痺にあり、4月採用自体が始動していないので、仮に9月採用で仕切り直しても重複コストは
  ゼロに近いし、「終身雇用+傾斜型賃金体系」破壊にいっそう弾みがつく。 たぶん経団連等も反対理由は既に無い。
(2)⇒ 未曽有の”有事”とクチでは叫びながら、本当の抜本的改革/変革は無視、馴染んだ”以前と同じ状態”に安住したい官僚たち

此の(1)(2)は、日本社会に潜む様々な不合理/非論理的歪みの一例に過ぎない。こういう眼で点検すれば、コロナウイルス禍で暴露され始めた奇妙な仕組み/法的規制は沢山見つかるハズだ。当事者ベースでは既に気付いている人は多いだろう。 メディアの諸君は実況中継にうつつを抜かさず、前向きな提言に集中されよ。
此のコロナウイルス禍を逆手にとり、硬い岩盤の様な抵抗で議論さえできなかった多くの社会矛盾を修正する千載一遇のチャンスと
今こそプラス思考で捉えてはどうか?  此の機会を逃せば、痛ましい死者も 奮闘する医療従事者も 報われぬまま終わるぞ!
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

≪ 最悪シナリオへの対処プランを入れたがらない日本人の悪癖 ≫    敗戦の教訓から何も学ばずにきた 無駄な80年間 

2020-04-27 13:22:56 | 時評
【風知草】前向きな五輪中止=山田孝男
https://mainichi.jp/articles/20200427/ddm/002/070/116000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=column&cx_mdate=20200427
<多くの専門家が新型コロナウイルスの流行は1年以上続く――という見方。有効なワクチンや特効薬の製品化にしても、少なくとも1年半かかる――
 という予測が多い。しかも、途上国は先進国に遅れて感染が広がるという。来夏、全世界のトップアスリートを東京に招く計画は妄想に近い。>


<大会組織委員会会長の森喜朗元首相が、2021年の今ごろもコロナ禍なら大会中止か?と聞かれ、こう答えている。 (朝日新聞3日付インタビュー)
 「そういうことは考えたくないと思っている。(私も)賭けたんだ、21年に。それに科学技術の進歩に賭けなかったら、人類は滅亡してしまう」>
 <驚くほど率直だが、賭けに負けたらどうするのだろう。その対策も考えておくことが、国家なり、指導者なりに期待されているのではないだろうか。

← プラン(B)立案自体を”負け犬”呼ばわりし、「不退転の決意で!!」などと眼尻を吊り上げる竹槍パフォーマンスに
   拍手する愚かな浪花節で日本は自滅した、そしてこれからも自滅する。


戦史研究で定評ある「失敗の本質/日本軍の組織論的研究」(中公文庫)によれば、日本軍が自壊、惨敗したインパール作戦(1944年3~7月、インド北部)の敗因は、作戦自体の賭博性と緊急時対応計画の欠落にあった。 同書は、インパールで対戦した英軍司令官のこんな回想を引いている。
 ≪ 「日本軍の欠陥は、作戦計画がかりに誤っていた場合に、これをただちに立て直す心構えがまったくなかったことである」≫


 大会組織委員会会長/森喜朗元首相のセリフが想起させるのは、キミマロの「あれから40年!」ならぬ「あれから80年!」である・・・・
  そりゃ森氏は21年に賭けるのを冥土の土産くらいにしか思っちゃいまい。 だが、森氏が死んでも、なお日本国は続くのだぞ!!!
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コロナ禍;科学(=論理/理論)の示す指針を無視する 日本人の反論理文化&性善説虚妄が 多いなる無駄と犬死を産み続ける!

2020-04-24 07:02:11 | 時評
【金言】望遠鏡から見えるもの=小倉孝保https://mainichi.jp/articles/20200417/ddm/002/070/079000c
★ 英政府は新型コロナウイルス対策で、「一斉休校せず」と発表した6日後に一転して休校を決めた。ちぐはぐな対応だが、どちらも政府首席科学顧問の助言を
  受けた決定である。科学者の意見を尊重する点ではむしろ一貫している。
 ← 安倍首相が側近一人の思い付きに従い、朝令暮改するのとは構えが違う!
・ <英国の政府首席科学顧問は1964年、科学の知見を政策に反映させる目的で設置された。国家安全保障会議に出席し、福島原発事故やエボラ出血熱などに
  対応してきた。 このほか英国は各省庁にも科学顧問を置いている>。


 <興味深いエピソードがある。イタリアの天文学者、ガリレオは1609年、精度の高い望遠鏡を発明し翌春、「星界の報告」を出版。地動説の正しさについて
  記述した。 その望遠鏡について駐ベネチア領事から報告を受けた英国王ジェームズ1世は、さっそく徳川家康に望遠鏡を贈っている。>

⇒ なぜ望遠鏡だったのか。ロンドン大アジア・アフリカ研究学院のスクリーチ教授(日本美術史)は言う。「聖書には不動の地球に対する記述が多い。
  スペインはそれに縛られ、地動説を認められない。国王は望遠鏡で地動説を紹介し、英国の優位を家康に示そうとしたのです」


英国は科学でスペインに対抗した。ニュートン、ダーウィンといった英国の科学者が聖書に挑戦しているのも、こうした流れと無縁ではない。「一斉休校せず」の発表の際、ジョンソン首相は冒頭8分のスピーチで、「科学」という言葉を5回も使った。独断専行型の首相でさえ科学に頼る。それでも、この国では「もっと科学者の意見を聞け」と批判される。 
 ⇔ 専門家会議を置きながらも「最後は政治が判断します」などとホザク日本!! これは論理に従いたくない愚か者の虚勢。


* ヴェトナムでは感染者の所在をGPSで補足し、スマフォのアプリで公開することで感染拡大を防止、未だに死者ゼロという。これも科学が告げる徹底的な 
  防止策を躊躇なく適用する政府の姿勢がもたらす勝利だ。 台湾/韓国に見られた間髪を入れぬ初動タイミング。ここを誤る国に共通するのは、先見性欠如
  プラス私権制限/訴訟回避への余計な思惑だ。 アメリカ然り、日本も同じ。 薬害訴訟防止対策をせず、既存薬の治療投与に踏み切れない根性無し!
 「日本人なら強制しなくても守ってくれる筈と信じて・・・」などと惚けた事に拘る非科学的精神。 これは日照り下に雨乞いを踊る古代人と何ら変わりない!!
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

非常事態でもなお 平時の校則や店舗イメージを持ち出す神経!  こういう人の頭と良識は どうなってるのか?  何に陶酔してる?

2020-04-18 13:00:42 | トーク・ネットTalk Net
職場や学校の「白マスク」指定に悲鳴 専門家:「管理者の安全感覚鈍い」
https://mainichi.jp/articles/20200418/k00/00m/040/030000c?cx_fm=mailhiru&cx_ml=article

★ 皆さん、次の事例は本当に進行している事である。 自宅で暇を持て余した人が飛ばす悪ふざけ・ジョークではない。

 <学校によるマスクの色指定は、数年前から全国的に行われてきた。インフルエンザの流行期に水色や柄物のマスクをつける生徒に対し、学校が一律に
  白のマスクを指定するという。 ← 「柄や白以外の色を一度認めれば生徒がだんだん派手な色や柄をつけるようになり、クラスや学校の乱れに繋がる」
  という学校側の危惧が色指定を行う。   
 ← 色や柄で遊ぶ? そんな暇が誰に有る?? スカート丈や柄色を指定するのと同じ倫理センスを、非常時でも平然と持ち出す神経!!! それでも教育者か?


 <佐賀県のスーパー従業員は、職場では「お客様に対応するので、清潔感や印象などの観点から白いマスクが望ましい」と推奨されているという。
 強制ではないものの、心情的に色柄のあるマスクも使いにくい。職場から使い捨てマスクの支給はあるが十分ではなく、自腹で購入しようにも
 自店で従業員が買い物できる勤務時間終了後には既に売り切れ。自分で白い布マスクを作るしかなく、ツイッターに嘆きのようなつぶやきを投稿した。>
  誰が「白でないとスーパーのイメージを損なう」などと、この期に及んで言うのか? まだ、店のイメージと感染防止を天秤にかけるのか?

 世の道徳信奉者よ! 今なにが必要で重要か? との本質を無視してでも通したがる”規律遵守精神”など有害でしかないのだ。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

≪ ウイルスが可視化した「成果主義の弊害」と「失敗から学ばない政治文化」≫   (経済効率優先)+(虚妄の”日本人は優秀”神話)

2020-04-18 08:48:23 | 時評
ウイルスが可視化した「成果主義の弊害」と「失敗から学ばない政治文化」思想家/内田樹さん(69)https://mainichi.jp/articles/20200417/k00/00m/040/187000c?cx_fm=mailasa&cx_ml=feature

詳しくは本文を読んで戴くとして、ポイントを謂えば、「巨視的な経済活動打撃が最優先する政策順位」と「外国で行われた疫病対策への先行投資に学ばなかった」近視眼こそがは日本の出遅れと事態悪化を招いているとの指摘だ。
 この二つの点に政治家が気づかない限り、事態の好転は望めないが、恐らく日本人の<経済優先/先行投資無視>習癖は治らず同じ失敗を将来も繰り返すだろう、
と内田氏は言っている。 それは私がかねがね本ブログで様々な表現と角度から指摘してきたのと同じ底流であり、哀しい事だが異論はない。

つらつら思うに、命よりも飯(=経済)は平時においてさえ許される優先順位づけではない。ましてや広範囲な人命に危険が襲っている最中、尚これを捨てようとしない政府とは、いったい誰を・何処をむいているのだろう??  これでも”頑張ってくれてるから、政府を支持します”という人々は何を観てるのか? 
欧州の小国にできる救済策を、どうして経済規模の遥かに大きな日本ができない?  否、しようとしない??


また、諸外国に疫病の痛い経験、そこから学んだ平時の準備が存在するのに投資効率一点張りで軽視/無視する経済行動体質。
これは上に述べた優先順位づけと軌を同じくするのだが、その頑固さを支えるエネルギーとは何だろう?  

 こう考える時思い浮かぶのが<日本人は優秀だから~>という根拠なきフィクションにすがる国民全体の気質である。 
 過去の成功体験が時代の変化にも拘わらず神話として生き残る、まさにバブル崩壊後の日本国は30年経つのに過去の成功体験にしがみついているだけだ。 


 徹底的な都市封鎖をやっても完璧ではないのに、中途半端な自粛お願いならば猶更とんでもない長期化と累積被害が溜まってゆく、それが目に見えないのか?
  そこに踏み切れない日本人に固有な弱さとは何だ?  どうしたら其の弱点を変えられるのか??? ← 国民一人一人が考えないと変われない。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする