静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

定住する外国人への日本語教育は「公共性も交易性もない」と言い放つ福岡県  正気で言ってるのか?

2023-08-31 10:03:57 | 時評
▼ 毎日:「日本語学校に公益性なし」 収用裁決取り消し訴訟で福岡県反論【志村一也】
<中略>
・ 福岡市が計画している市道の拡幅事業を巡り、福岡県収用委員会が法務省認定の日本語学校「九州言語教育学院」(市中央区)に事業用地として土地の明け渡しを命じた
  裁決は「違法」として、学院側が県を相手取り、裁決の取り消しを求める訴訟を福岡地裁に起こした。第1回口頭弁論が30日にあり、県側は答弁書で
 「日本語教育機関の業務に公共性・公益性があるとは言えない」などとして請求棄却を求めた。

・ 福岡市は15年度から学院側と土地取得交渉をしたが、まとまらなかった。市から裁決の申請を受けた県収用委は23年3月、市が学院側に損失補償約3億3800万円を支払う
  一方で、学院側には24年3月までに土地を明け渡すよう命じた。

・ 土地収用法は、3、4条で学校教育法上の「学校」や「学校に準ずる教育施設」などについては特別の必要がない限り収用できないとし、20条などで収用によって失われる
  利益よりも公共の利益が勝る場合に収用を認めている。

★ 学院は入管法などに基づく日本語教育機関として法務省の審査・認定を受けた「告示校」で、留学生の受け入れ先となっている。
  学院側は訴状で「裁決は学校の公共性や公益性を不当に軽視しており違法だ」などと訴えた。

* 県側は答弁書で、学院は、(1)学校に準ずる教育施設などではないとし、(2)市民なら誰でも利用できる施設ではなく、(3)公共性・公益性があるとは言えない。
  実際に告示校では入学者の不法就労も後を絶たないと言われている」などと反論した。
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 青の太字+下線を施した3ヶ所。ここが本件の核心を突く論点だ。呆れて言葉を失う。福岡県は、外国人への日本語教育は社会として不要な施設だと言っているに等しい。

(1)法務省が認定しても「教育施設」ではない? なら、外国人ではなく日本人の通う英語をはじめとする街の語学学校も教育施設ではないというのか?
(2)<市民なら>誰でも:これは日本国籍保有者しか「市民」と認めない姿勢の反映ではないのか? そんな偏狭・狭量な民族意識のままでは「他民族との共生」には遠い。
(3)公共性・公益性:「九州言語教育学院」が私企業だから公共性無しと言うのか?「言語の教育」そのものに「公共・公益」の有無をどう判断するのか? 
           日本に住み・働こうとする外国人の修得支援に何も意味は無いというのか? 不法就労者が出ることと「公共性・公益性の有無」は無縁のすり替えだ。
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 福島処理水に関し『黒でなければ白』の全体主義的思考はやめよう!と香港ジャーナリズムが唱えた  潰されずに生き延びるのか?  中国は軌道修正できるか?

2023-08-30 17:59:09 | 時評
Record China▼日本の処理水放出、新しい形勢下の「二つのすべて」が中国の世論の場を引き裂く :香港ニュースポータル<香港01>8/28 (翻訳・編集/柳川)
 昨日?本日か、中国共産党系「環球時報」が「日本国民が悪いのではなく海への放水処置が問題なのであり、妨害行為は慎もう」との趣旨の社説を掲げたと報じられた。
おやっ?と思うと、この香港ニュースポータル<香港01>記事を目にした。以下、その要約を転載する。

1. 新しい形勢下の「二つのすべて」が中国本土の世論の場を引き裂いているとする論評記事が掲載された。<「二つのすべて」とは、毛沢東の死後に権力を受け継いだ華国鋒が提唱した政治標語で、
 「すべての毛主席の決定を断固守り、すべての毛主席の指示に忠実に従う」というものだ。
2. 「これは本来、環境と科学の問題であり、慎重さが求められるものだ。だが本土の世論の場では、『陰謀論を宣伝し、日本の誤りを誇張し、日本に対する民族的憎悪をかき立てる』ものと、
  『日本を擁護し、中国の民衆と政府が言いがかりをつけていると風刺・批判する』ものという二つの観点がある」とした。
3. 「前者の観点を持つ者のほとんどが民族主義者、国家主義者であり、後者の観点を持つ者の多くがリベラル派だ。両派対立は、本土の世論の場で近年、反知性主義と横暴で勝手わがままな気持ちがまん延した
  要因であると言える。福島原発の処理水放出問題は本来、軽々に結論を出すことが難しい問題だ。人によって意見が異なるのはごく当たり前のことだが、残念ながら、民族主義者、国家主義者、リベラル派の
  多くは常に我意を通すことを好み、反対のために反対することさえある」とした。

★ 「こうした観点の二極分化の背後にあるのは、『黒でなければ白』という二項対立または両極思考の『たたり』であり、新しい形勢下の『二つのすべて』でもある」と指摘。
 「人間は複雑であり、無数の人々で構成される社会は特に複雑かつ多様で、単一の観点や思考で『思想市場』を独占しようとする試みには警戒が必要だ。異なる観点の間で最も重要なのは『和して同ぜず』であり、
  理性的な議論を通じて真実を明らかにすることで、意見を同じくする者と徒党を組んで意見を異にする者を攻撃したり、反対のために反対したりすることではない。文化大革命を経験した中国人なら
 『二つのすべて』の危険性をよく知っているはずだ」とした。

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 私はとても驚いた。毛沢東時代の中国を成人として記憶する世代にはおなじみの「毛主席への絶対服従(=二つの全て)」を否定したうえで、『黒でなければ白』という二項対立または両極思考の『たたり』を戒めているからだ。『猫は黒白、どちらでも良い』と言い放った鄧小平の言葉にも裏で結び付く。 
然も、文化大革命を経験した中国人なら『二つのすべて』の危険性をよく知っているはずだ」。← この言葉が出てくるとは!全く予想外だった。(小李)

 この論評は、図らずも習近平政権の政治手法への明らかな否定であり、西欧的リベラリズムデ&モクラシー価値観そのものと言って良い≪ 言論の自由 ≫の肯定ではないか?
前外交部長(=外務大臣)更迭・失踪に象徴される政権トップでの対立が嘘ではなさそう、という感触を強めた。 注目だ。
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『 若しも私が〇〇大臣なら〜? 』 対抗措置は考えてるのか??  将棋のように先を読めよ、政治家なら!

2023-08-29 18:29:22 | トーク・ネットTalk Net
◆ 経済安全保障担当大臣なら: 経産省官僚と合同で常日頃から検討チームを設けておく。
 ・ 中国が日本から輸入できなくて困る品目は何がある? その財務的&政治的効果と将来への影響は? 具体的な可能性は? 
   <原材料、製造・加工設備、重要部材・基幹技術>等、中国の輸出規制で日本が困る項目をリストアップし、対策を整理。
 ・ 日本が次に困る品目・領域は何があるかリストアップし、緊急度を評価づけ、対策を整理する。

 ・ 経団連等の業界中央団体と共に、中国からの撤退スケジュール作りを主導すると同時に、日本人出国の手順を練る。
       


◇ 総務大臣なら: 警察庁と連携して発信元特定にむけた努力を続ける。
 ・ 国際電話での中国の「国番号86」の受信拒否を希望する者には、通信事業者が自動ブロックサービスを提供させる。
 ・ 官庁や公共施設の電話機を「番号通知機能」付製品に切り替えさせる。 
 ・ 中国での発信元リストを作成し、日本の電話番号を提供した大元の中国国家機関を割り出す
    因みに、中国から日本への電話料金、何と¥5円/分だ。 これじゃ政府が金を配って電話かけさせても懐は痛まないな。 
   尖閣諸島国有化反対デモでは参加者に相当払ったものな。あれに比べりゃ、安い安い!


 ざっと思いつくがまま。 先見性なくして戦略なし!   政治家も霞が関官僚も、将棋・藤井七冠の詰めのアカでも もらってこい。 
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中ロの<西欧価値観押しつけ論>にひるむな  多様な価値観を認めぬ国こそ危ういのだ

2023-08-27 11:15:10 | 時評
◆ 毎日:中露が反発 欧米ルール 問題は「二重基準」でない=ビル・エモット 英誌「エコノミスト」元編集長【訳・山衛守剛】(原文はサイトThe Mainichiに)
     https://mainichi.jp/english/articles/20230824/p2g/00m/0op/054000c   以下、要旨抜粋
・ ロシアと中国は、欧米など西側諸国が国際的なルールに基づいた秩序や倫理観、政治的価値を訴える時はいつも、その「二重基準」や偽善性を非難しようと機会をうかがっている。この非難は、
  欧米諸国の一員とみなされたくない一部のアジアやアフリカ、ラテンアメリカの中小国に歓迎されている。こうした態度は自国の欠点から注目をそらす戦術として、少なくとも短期的にはうまくいくだろう。
   中露だけでなく、(インドや南アフリカなど新興国でつくる)「グローバルサウス」と呼ばれる、植民地主義に反旗を翻したい国々にとっても有効だ。

・ ただ、いずれの立場であっても、この手の議論は結局、西側への賛辞になる。完璧からはほど遠いとしても、西側には基準があり、特定の価値を支持しているという事実が浮き彫りになるからだ。
  中露はそうはいかない。基準や価値を巡って過去にどう対応したかを見ていけば、ひどさはすぐ分かる。
   2022年2月4日、この二つの核保有国は「世界は重大な変化を経験している」と説き、価値観を盛り込んだ共同声明を発表した。いわく、「一方的な方法で国際問題への対処と武力行使」を主張したり、
 「他の国の内政問題に干渉」したりする「一部の行為者」がいると主張し、非難する内容だ。矛先が米国とその同盟国であるのは明らかだ。

  しかし、そのわずか3週間後にロシアがウクライナに対する武力による征服を試みた時、中露こそ偽善者だと指摘するアジアやアフリカ、ラテンアメリカの国はほとんどなかった。
  中露の唯一の基準は、自国の利益か、あるいは独裁的な指導者の利益であると、だれもが知っているからだ。
  
・ 西側が偽善的だというのはその通りだ。自由主義を支持する英国は世界中に帝国を築き、平等を求め英国から独立した米国は、建国直後に奴隷制を導入した。
  にもかかわらず、西側の本質的な命題は、1945年の国連憲章を皮切りに、国際的な基準や制度をより高めようとしてきたことだ。(世界大戦が続いた)20世紀前半において、大国を中心に罪を背負っている
  という認識に基づき、より高度な基準に沿って各国を従わせようとするプロセスでもある。国連憲章は自らの不備を認めており、優越性を主張するものではない。
 
  今日、西側を構成する欧州や北米、アジアの国々を特徴付けているのは、倫理や人権を含めた幅広い多様性だ。欧州の人たちは、米国と日本が死刑を執行していると批判している。
  日本は男女平等、特に同性愛者らの権利問題で、他国よりかなり遅れている。このように我々は、互いの司法制度や移民政策、さらには民主主義さえも批判する。
   まさに、その多様性や論争があるからこそ、西側が倫理観を押しつけるような外交政策を基本にするのは間違いだ。

★ ロシアによるウクライナ侵攻や中国による南シナ海での圧迫を目の当たりにしたアジアやアフリカの国々が直面している問題は、すべての国に有益な基準づくりのために、最終的に頼れるのはどの国かだ。
  ロシアと中国が西側の二重基準を糾弾すればするほど、その答えは明らかになっていく。つまり、罪の概念を認識しない(認識してもあからさまなウソをつく)国よりも、時々罪を犯す国を信頼したほうがいい。
   実際、世界を善悪に二分するより、米大統領が時々示すように、「世界基準の概念を理解している人」とそうでない人とに分けた方がいいのかもしれない。


〇 西側にとって真の脅威は二重基準の問題ではなく、米国がそのような基準を完全に放棄するリスクだ。トランプ前米大統領が来年の次期大統領選で再選されたら、西側を崩壊させる恐れが本当にある。
  トランプ氏は基準という概念を認めない人物で、欧米と中露との間にある根本的な差異を消し去ることになるだろう。

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     参照で挙げたとおり、原文は英文で発表されているので、当然、中ロとも本稿は目にしている。グローバルサウス諸国も。
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≪ 農水大臣殿、御たわむれを ≫   福島原発処理水放出への中国の報復:全水産物輸入禁止! 『全く想定していなかった』だと?   企業は想定したのか? 

2023-08-25 18:36:16 | 時評
▼ 野村哲郎農相は25日の閣議後記者会見で「大変驚いた。全く想定していなかった」と述べた。「日本からの食品輸入の規制緩和・撤廃という国際的な動きに逆行するもの
  で極めて遺憾だ」とし、即時撤廃を申し入れたことを明らかにした。
・ 野村氏は、日本政府が農林水産物・食品の25年の年間輸出額2兆円達成を目指していることについては「難しい。全体の輸出が減少することは間違いなく避けられない」
  との認識を示した。そのうえで、国内消費の拡大や新たな輸出先の開拓など必要な対策をとると強調。
 「中国が輸入を禁止した分を、どこに振り向けていくのか政府全体でも検討していく」とした。  毎日【山下貴史】
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 余りの情けなさに呆然とした。「全く想定していなかった」というセリフが相手をたぶらかす作戦なら許そう。だが、これまでの政府の脇の甘さからして、そうではない。
放出予告を政府がメディアに流してからいったい何ヶ月経つ? 相手が自分と同じマインドセットではないこと+東洋の覇者たるプライドを<東洋鬼子>に傷つけられた恨みに
凝り固まった漢民族にとり、『核汚染水放出』は『日本軍国主義の中国侵略』に勝るとも劣らない、新しい第二の武器にできる、そうしようと思って居るのだ。

 今日、精華大学が行ったという海洋放出後の拡散シュミレーション発表をみた。 日本の政府・官庁・大学も同種の予測シュミレーションを、まさかゼロではあるまい?
してるなら、どうして即座に反論しないのだ? 或いは、前にも書いたが<他の方法があったのでは?>というなら、対案を出してくれと何故間髪入れず反論しない?
黙ってちゃ、相手がつけあがるだけで、幾らこちらに理があっても遅けりゃ負けなんだよ!!! おとなしくしていては正論も通らないんだよ。

企業も同様。相手がどういう集団か、商売してりゃわかってるだろ?「奴らならこういう手にくるな、ならば次の手はこうしよう」とビジネスでのシュミレーションしたか?
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