静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

象は癌抑制遺伝子が多く「長寿でも細胞が老いない」 ⇒ 象が死ぬのは癌以外の原因だけ ← 人間は老いて癌になり 死ぬのが自然

2024-01-04 08:01:53 | トーク・ネットTalk Net
【現代ビジネス】まさに理想的ピンピンコロリ?……ゾウが長寿なのに「ガンにならない」ワケ:小林武彦『なぜヒトだけが老いるのか』から抜粋・編集
1) 哺乳類は一般に、体が大きいほうが長生きです。これには理由があると私は考えています。体が大きい生き物は、そもそも成長に時間がかかります。これ自体も長生きの理由です。加えてその長い成長の間、
  親が養育しないといけません。その分も親が長生きでないといけません。進化の過程で体が大きくなると同時に、それに付随して長生きの親が選択されてきたのでしょう。進化は目的ではなく結果なので、
  この「長寿化」もまた、「たまたま」です。


2) がんは遺伝子の変異で起こります。長く生きていればいるほど徐々に遺伝子に変異が蓄積してきて、がんになるリスクが高くなります。もともとネズミは数ヵ月で食べられて死んでしまい、何年も生きることは
   ないので、がんを抑制したり長生きに関わるような遺伝子はそもそも必要ではなく、あっても働きが弱いのです。
たとえばp53というがんを抑制する遺伝子を、ゲノム編集でがんを発症しているマウスに導入
   すると、2週間足らずというすごい勢いで全身からがん細胞が排除されます。

3) 興味深いのは、ゾウはあれだけ体が大きくて細胞の数も多く、寿命も長いのに、がんにはほとんどなりません。言い方を換えれば、がんにならないから長生きだとも言えます。ゾウががんにならない理由を
   調べた研究があります。結果として見つかったのは、先ほどのp53の遺伝子の数です。なんと20個もあることがわかりました。加えて、リフシックス(LIF6)というp53の働きをさらに助ける遺伝子
   ゾウにだけ存在します。

4) ゾウの長生きの理由は、傷ついたDNAを持つ細胞を修復して生かすのではなく、容赦なく殺して排除する能力に長けているためと考えられます。老化して傷ついた細胞も同じように排除されるため、
   ゾウは基本的には老化症状を示さず、死ぬときには心筋梗塞などの循環器系の不具合が原因で、ピンピンコロリというわけです。結果的に「老いたゾウ」は存在しないのです。
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  小林氏の指摘する癌抑制遺伝子を巡る違いはまさに<目からウロコがおちる>言葉だ。我々人間は象の体に生まれてないので、長生きそのものが不自然なのだ。
長生きに連れて病気が増える。これまた自然であり、長寿を無条件に褒めそやす現代人が何かと自然に逆らうのは本当に見苦しい、と私は50代頃から感じてきた。

 振り返ってみよう。 身近な親族に<ピンピンコロリ>で世を去れた人は何人いたか? 明治生まれの祖父祖母世代も今生きて居る我々世代も、其の希少さに変わりはない。
長生きするぶん、癌にならずとも、他の疾患で苦しむ期間が長くなっている。それは喜ぶべきことか?  余りにもオメデタ過ぎないか?
コメント
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