毎日【時代の嵐】◇◆ 政権交代望めぬ自民政治 脱・既得権、地方の手で=藻谷浩介・日本総合研究所主席研究員 抜粋
*現実の日本では「政権交代」も「既得権打破」も、可能性が感じられなくなって久しい。小選挙区制の定着以来、「体制内野党」も消滅している。
だからこそ、以下のような国民の疑問に対し、国政の場で丁寧な議論がなされる気配はない。例えば;
① 旧統一教会の影響力を政治から排除する意思はあるのか。 ② 規制監督当局が誰も福島原発事故の責任を取らなかったのに、原発を延命するなど悪い冗談ではないのか。
③ ミサイルがどこに飛んだかも分からないまま「Jアラート」で国民を脅すこの国で、額ありきで防衛費を増やしても、無駄遣いに終わるだけではないのか。
④ 26人が巻き込まれた遊覧船沈没事故の責任を、事業者も監督当局も問われないままなのか。 ⑤ 師団長を含む自衛隊員の命が、ヘリコプター事故で失われたのは、
誰の責任なのか。
⑥ 東京オリンピックで起きたような大規模な不正は、大阪・関西万博や誘致中の札幌五輪では、どう再発防止がなされるのか。
⑦ 言論活動中の政治家への暴力を防ぐには、誰が何を改めなくてはならないのか。
*言うなれば江戸幕府に「どうやって列強に対抗するのか」と問うたようなものだろう。世襲身分で固めた秩序の維持しか頭になかった江戸幕府には、体制変革は不可避という
問題意識も対応能力もなかった。「世襲の神輿(みこし)を、ペーパーテストで選抜した官僚が担ぐ」ような今の政府にも、役所内外にガチガチに巡った縦割りの仕切りを、
壊さねばという問題意識はない。縦割りを単に乱す政治家はいるが、壊しつつ統合し直す見識と胆力のある政治家は、総理の地位まで上がってこない。
「政権交代なき民主主義国家」なる「監査なき株式会社」のようなものを、有権者が延命させてきた結果が、この体たらくをもたらしたのではないか。
折々に既得権を壊して洗浄せねば、国も会社も衰える。清和会(安倍派)+維新と、宏池会+国民民主党+立憲民主党のような仕切りで、政権を担える政党が併存する形が
日本には合っているはずだ。「不安定化は嫌」と、政権交代から逃げた先にこそ、動脈硬化の末の老衰死が待っているのだ。
★ かくなる上は、一つでも多くの自治体が「口だけの神輿と、部分最適しかしない官僚のなれ合い」という体制を改め、機能する地方政府へと脱皮していくしかない。
まずは普通の生活者の感覚を持った若い男女を、一人でも首長や議員の中に増やしていくことが、そのスタートだ。今回の選挙で、そのような方向に動いた町が一つでも
多くあったことを、願っている。
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現状分析ならびに既存政党と有権者国民への呼びかけはパーフェクト。氏の文章に付け加える言葉は無い。毎日新聞の購読者ではない人が他の媒体で読む機会は多くない、
との前提で抜粋した次第。地方自治からの改革を呼びかけるにあたり、嘗ては『道州制による広域自治』を推していた<日本維新の会>の去就がカギになるだろう。
野党第1党を当面の目標に据えた同党が、保守勢力の嫌がる「反中央主権」を旗印に掲げられるか??? その根性は有るか??
*現実の日本では「政権交代」も「既得権打破」も、可能性が感じられなくなって久しい。小選挙区制の定着以来、「体制内野党」も消滅している。
だからこそ、以下のような国民の疑問に対し、国政の場で丁寧な議論がなされる気配はない。例えば;
① 旧統一教会の影響力を政治から排除する意思はあるのか。 ② 規制監督当局が誰も福島原発事故の責任を取らなかったのに、原発を延命するなど悪い冗談ではないのか。
③ ミサイルがどこに飛んだかも分からないまま「Jアラート」で国民を脅すこの国で、額ありきで防衛費を増やしても、無駄遣いに終わるだけではないのか。
④ 26人が巻き込まれた遊覧船沈没事故の責任を、事業者も監督当局も問われないままなのか。 ⑤ 師団長を含む自衛隊員の命が、ヘリコプター事故で失われたのは、
誰の責任なのか。
⑥ 東京オリンピックで起きたような大規模な不正は、大阪・関西万博や誘致中の札幌五輪では、どう再発防止がなされるのか。
⑦ 言論活動中の政治家への暴力を防ぐには、誰が何を改めなくてはならないのか。
*言うなれば江戸幕府に「どうやって列強に対抗するのか」と問うたようなものだろう。世襲身分で固めた秩序の維持しか頭になかった江戸幕府には、体制変革は不可避という
問題意識も対応能力もなかった。「世襲の神輿(みこし)を、ペーパーテストで選抜した官僚が担ぐ」ような今の政府にも、役所内外にガチガチに巡った縦割りの仕切りを、
壊さねばという問題意識はない。縦割りを単に乱す政治家はいるが、壊しつつ統合し直す見識と胆力のある政治家は、総理の地位まで上がってこない。
「政権交代なき民主主義国家」なる「監査なき株式会社」のようなものを、有権者が延命させてきた結果が、この体たらくをもたらしたのではないか。
折々に既得権を壊して洗浄せねば、国も会社も衰える。清和会(安倍派)+維新と、宏池会+国民民主党+立憲民主党のような仕切りで、政権を担える政党が併存する形が
日本には合っているはずだ。「不安定化は嫌」と、政権交代から逃げた先にこそ、動脈硬化の末の老衰死が待っているのだ。
★ かくなる上は、一つでも多くの自治体が「口だけの神輿と、部分最適しかしない官僚のなれ合い」という体制を改め、機能する地方政府へと脱皮していくしかない。
まずは普通の生活者の感覚を持った若い男女を、一人でも首長や議員の中に増やしていくことが、そのスタートだ。今回の選挙で、そのような方向に動いた町が一つでも
多くあったことを、願っている。
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現状分析ならびに既存政党と有権者国民への呼びかけはパーフェクト。氏の文章に付け加える言葉は無い。毎日新聞の購読者ではない人が他の媒体で読む機会は多くない、
との前提で抜粋した次第。地方自治からの改革を呼びかけるにあたり、嘗ては『道州制による広域自治』を推していた<日本維新の会>の去就がカギになるだろう。
野党第1党を当面の目標に据えた同党が、保守勢力の嫌がる「反中央主権」を旗印に掲げられるか??? その根性は有るか??