毎日新聞「政治プレミア」2021年3月29日から・・・・これも抜粋転載して、ご紹介する。
<古賀伸明・前連合会長>
今回の問題は、五輪の理念に反したからだけでもなく、会長が交代すれば終わりという話でもない。いまだに残る性差別構造を正すのはもちろんのことである。加えて、日本社会に根強く残る
男性社会の不寛容さや閉鎖性を払拭(ふっしょく)することが必要だ。開かれた場での議論より、根回しや密室での意思決定を優先する風潮は今でも多くの組織の至る所でみられる。
⇒ これこそが外国人材の日本定着を妨げている主因だ。誰にでも公平に開かれた場のない組織はどの国の人も価値を認めないし、嫌われている原因である。官民トップは気付いているか??
★「オールド・ボーイズ・ネットワーク」という言葉を、ご存じだろうか?・・人事労務用語辞典によれば
「伝統的に男性中心社会であった企業コミュニティーには、それぞれの組織内で培われてきた独特の文化や雰囲やしきたりがありますが、それらは決して明文化されることなく、マジョリティー
である男性メンバーの間で暗黙のうちに築かれ、共有、伝承されているのが普通です。この排他的で非公式な人間関係や組織構造を指して“オールド・ボーイズ・ネットワーク”と呼びます」とある。
ネットワークの形態はさまざまであるが、社内派閥や飲み仲間、業界の勉強会、経営者の親睦団体など、男性は社内外の公式、非公式の組織や人脈を通じて情報交換をしたり、ときに仕事上の
便宜を図ったりしている。 ← 組織で働いた経験者なら肯くに違いなく、貴方はそれを疑いもせず、寧ろ良い事だと思ってこなかったか??
しかし、女性はほとんどの場合ネットワークからはず(さ)れているため、組織の文化や暗黙のルールも伝わりにくいのである。
同質な集団からは革新は生まれにくい
今、私たちは社会変革の真っただ中にあり、これまでの経験則だけでは答えが出ない時代を生きている。誰かから目標を与えられ、そこにいかに到達するかの時代ではなく、目標そのものを自分たちで
定める時代だ。同じ発想、同じ価値観、同じ成功体験を持った人たちだけ、すなわち、これまで成功してきた同質性の強い旧来の日本型組織からは、革新的なアイデアは生まれにくい。
政策の意思決定プロセスの場に、さまざまな個性と価値観を持った人が入り交じる組織こそ求められており、これがダイバーシティー(多様性)の本質だと思う。
組織の活性化や新たな発想でイノベーションの可能性を拡げるためには、多様性を組織の中に取り組むダイバーシティーは不可欠だ。経営戦略としての女性活躍も求められている。国の政策決定も同様であることは言うまでもない。
今回の問題を文化や風土の変革の転機にできるのか、日本社会が問われている。
<古賀伸明・前連合会長>
今回の問題は、五輪の理念に反したからだけでもなく、会長が交代すれば終わりという話でもない。いまだに残る性差別構造を正すのはもちろんのことである。加えて、日本社会に根強く残る
男性社会の不寛容さや閉鎖性を払拭(ふっしょく)することが必要だ。開かれた場での議論より、根回しや密室での意思決定を優先する風潮は今でも多くの組織の至る所でみられる。
⇒ これこそが外国人材の日本定着を妨げている主因だ。誰にでも公平に開かれた場のない組織はどの国の人も価値を認めないし、嫌われている原因である。官民トップは気付いているか??
★「オールド・ボーイズ・ネットワーク」という言葉を、ご存じだろうか?・・人事労務用語辞典によれば
「伝統的に男性中心社会であった企業コミュニティーには、それぞれの組織内で培われてきた独特の文化や雰囲やしきたりがありますが、それらは決して明文化されることなく、マジョリティー
である男性メンバーの間で暗黙のうちに築かれ、共有、伝承されているのが普通です。この排他的で非公式な人間関係や組織構造を指して“オールド・ボーイズ・ネットワーク”と呼びます」とある。
ネットワークの形態はさまざまであるが、社内派閥や飲み仲間、業界の勉強会、経営者の親睦団体など、男性は社内外の公式、非公式の組織や人脈を通じて情報交換をしたり、ときに仕事上の
便宜を図ったりしている。 ← 組織で働いた経験者なら肯くに違いなく、貴方はそれを疑いもせず、寧ろ良い事だと思ってこなかったか??
しかし、女性はほとんどの場合ネットワークからはず(さ)れているため、組織の文化や暗黙のルールも伝わりにくいのである。
同質な集団からは革新は生まれにくい
今、私たちは社会変革の真っただ中にあり、これまでの経験則だけでは答えが出ない時代を生きている。誰かから目標を与えられ、そこにいかに到達するかの時代ではなく、目標そのものを自分たちで
定める時代だ。同じ発想、同じ価値観、同じ成功体験を持った人たちだけ、すなわち、これまで成功してきた同質性の強い旧来の日本型組織からは、革新的なアイデアは生まれにくい。
政策の意思決定プロセスの場に、さまざまな個性と価値観を持った人が入り交じる組織こそ求められており、これがダイバーシティー(多様性)の本質だと思う。
組織の活性化や新たな発想でイノベーションの可能性を拡げるためには、多様性を組織の中に取り組むダイバーシティーは不可欠だ。経営戦略としての女性活躍も求められている。国の政策決定も同様であることは言うまでもない。
今回の問題を文化や風土の変革の転機にできるのか、日本社会が問われている。