自遊空間、 ぶらぶら歩き。

日々見たこと、聞いたこと、読んだこと、考えたこと

個人情報漏れ?

2004-05-18 | 
そうか、そうだったのか。
このごろ固定電話はチリリともかかってこないけれど、
お墓と冠婚葬祭互助会と利殖型マンションのセールス電話だけはよくかかってくるのは、我が家が団塊カップルだと敵は知っているのね。

今日読んでいた佐藤愛子さんのエッセイ(文庫なので初出はかなり前だ)の中に「無言の友」というのがあった。無言電話、いたずら電話と闘う佐藤さんの姿が笑える。「うるさい」「バカ野郎」と反応するのは芸がなさ過ぎると、送話口でラッパふいたり、スリコギでヤカンをたたいたり。わいせつな電話にもきっちり答える(ここには書けないが……)。
反応するなんて、本当は口惜しく、腹立たしいと思うけれど無視するのは佐藤さんの主義とは違うのだ。

連絡はケータイが主流の時代になって、電話がキイになる小説やエッセイが急に古めかしくなってしまった。
いまだにケータイを持たない私は半分世間の動きに取り残されている。


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日本の古典オペラ

2004-05-17 | 旅・おでかけ
先週、能・狂言を2日続けて観る機会があった。
もう何年前か忘れたほど昔、渋谷の能楽堂に行った記憶はある。これでは初めての経験といってもいいくらいだ。

謡は単調だし、せりふも、特に能は意味不明だし、所作は基本的にゆ~っくりだし、目をつぶるとそのまま眠ってしまいそうだ。大鼓のあの甲高い音は覚醒よりも脳に直接響いて催眠の効果があるらしいのだ。

ところが狂言は結構分かりやすい。衣裳は伝統的なのに頭髪が七三分けだったりするのが妙に楽しい。能の演目の一つ「葵上」は衣裳も構成もまったく飽きさせる瞬間がなかった。観にきてよかったと思った。

なにより素晴らしいのは能楽師たちの鍛えぬかれた「声」。世界有数のテノール・バリトン歌手にだってひけをとらない。能・狂言はオペラだね。字幕がほしい。



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藤原新也さんは暴走(?)族

2004-05-16 | 展覧会
5月14日、大丸ミュージアムKYOTOへ藤原新也さんのミュージアムトークを聞きにいった。この3月、大丸大阪店での回顧展『藤原新也の聖地』でのトークショーには参加できず、京都で願いがかなった。

藤原さんが回顧展をあえてデパートで開いたのは通行人的な普通の人に接してもらいたかったからだとのこと。藤原さんの作品は知っていても、ネットで発言を読み、『空から恥が降る』で人間性にひかれ、そこから意識して写真を見に行った私は通行人的な「藤原写真店」への客の入り方だったかもしれない。

藤原さんは還暦を前に一級船舶の免許を取って乗り回しているそうだ。まるで海上の「暴走族」、実は房総に居を構えているから「房総族」とはトークショーのかけあいだった東京芸大の布施英利さん。
藤原さんのこれからの作品も親水性たっぷりになりそうだ。

「一人の人間が僕のことばと、写真と行動で目の前でみるみる変わっていったことが何度もあった。そんな仕事は達成感があり、自分自身も救われた……」
そんな作品を目の当たりにできる私たちも救われる。

この日記に添えるスナップ写真を撮るチャンスがなかったのが残念。




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今年も阪神は強い?

2004-05-15 | プロ野球・スポーツ
5月13日、阪神は巨人の連続本塁打記録を「33」で止めて4-3で勝った。この日の時点でセ・リーグで貯金があるのは阪神だけ。首位から最下位までゲーム差は3しかない。
だからといってペナントレースが白熱しているわけじゃない。どのチームも勝ったり勝ったり、負けたり負けたり、なんとも締まらない対戦成績の結果だ。

関西に住んで24年。いつの間にか阪神を応援したい「体質」になっている。でも、昨年のように勝つ楽しさを選手とファンが一体となって味わうような感激がない。

なんでだろう。劇的な勝ち方が少ないからか。世の中の雰囲気が重苦し過ぎるからか。去年は阪神が勝った晩は見られるニュース番組はすべて見て、たくさん勝ったような気分にひたった。泥沼のイラク戦争、国民の共感を呼ばない年金問題、今年はニュースは一晩一本見れば充分みたいな気がする。

星野監督、田淵さん、達川さん、オマリーさん、彼らのいないダッグアウトも寂しい。


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「愛さけ」「セカチュー」

2004-05-13 | 
片山恭一さんの『世界の中心で、愛をさけぶ』が村上春樹さんの『ノルウェイの森』を抜いて発行部数251万部に達したそうだ。物書きの方々には大変申し訳ないんだけど、私は単行本は図書館で借りて読んでいる。この本も去年の12月始めにリクエストしていた。

連休明けにやっと手にできた。柴崎コウさんの「泣きながら一気に読みました」という帯に書かれた惹句も売上増につながったとのこと。確かに泣かないまでも一気に読める。
よくあるシチュエーションを平易な言葉でを使って物語にまとめてあるという感じ。最初から最後までこれジュニア小説?って思いながら読んだ。なるほど小学生から高齢者まで幅広く共感を呼びそうだから売れるわけだ。

著者は死生観を根本のテーマにしたとのこと。それもよく分かるし、善人ばかり出てくる本は妙に心を安定させてくれる。それってこの本が大きな役割果たしているってことだと思う。

まあ全国の書店の店員さんの熱意にも後押しされた運のいい幸せな本だ。印税の計算なんてしないでおこう。




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菅さんの辞任

2004-05-12 | 社会・時事
菅直人民主党代表が辞任した。

厚生大臣だった当時、薬害エイズ被害者の遺影にひざまずくのを見て、今まで大臣とは違う!と期待した。
今思えば、まさにその時が小さな傷口ができたときだったわけだ。

その後女性スキャンダルや、まだ任せられないなあというレベルの長男の立候補、そして「未納3兄弟」と大声で連呼していた本人も同じ穴のムジナだったというカッコ悪さ。厚生大臣だったときの貯金を全部吐き出して破産しちゃった。奥さんの言い訳も傷口が深くなって逆効果だと想像できなかったんだろうか。

昼間、社会保険庁の「国民年金って何だ?」にアクセスしてみた。アクセス過多かそれとも工事中かページは表示されなかった。

年金が保証される老後は無収入の恐怖よりどれほどありがたいか。それなのに、20歳~59歳のすべての国民に加入が義務付けられている割にはPRや指導ができてなかったんじゃないのかなあ。

うすっぺらい年金手帳を開いてみた。18歳で厚生年金加入、退職して国民年金に任意加入、平成9年から第3号被保険者(これは働いている女性に、えらく評判悪いけど)。健気に保険料を払いつづけている。

たとえが妥当ではないかもしれないけれど、この商品は開発途中で故障しやすく、すぐ使えなくなるかもしれません。でも補償はできませんので悪しからずなんていうものを誰が買うだろうか? 
しかも作った本人たちが仕組みも使い方もよくしらない商品を。


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母にしてくれてありがとう

2004-05-09 | 日常・身の回り
「もっしー」
他府県の大学に遊学中の娘からの電話だ。固定電話からかけなおす。
「なあに、何かあった?」
「あした帰ろうかなと思って」
「チケットあるの?」
「いやスカイメートで」
「何泊できるの?授業は?」
「一泊だけ。母の日だから……」
「そんな、もったいない」
「そうだね。電話しちゃったらサプライズにもならないしね」

お金の使い方も健全だし、授業をさぼることもめったにない(多分)娘がこんな突発的な行動をとることはまず考えられない。帰省してくるうれしさより、遊学先で何かあったのかとそっちのほうが心配だ。

「こうやって電話した時点でもう帰ることは止めにしようと自分では決めてたかもしれないね。産んでくれてありがとう」

(とんでもない。お母さんにしてくれてありがとう。おかげで、かけがえのない経験がたくさんできたよ)
こんなせりふは照れてとても直接には言えない。

「電話ありがとね」



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フライングおやじ

2004-05-08 | コンサート・音楽・宝塚
芦屋交響楽団の定期演奏会を聴きにザ・シンフォニーホールへ行ってきた。

アマオケの演奏会はプロが営業面を考えて選曲しないような実験的な曲を演奏することもできるし、一人一人の必死さがよく表われてくるから楽しい。芦響は全国でもトップレベルの実力派アマオケだよ。
っていうのは中学生のころからクラシック愛好歴、ん十年の夫の弁。

クラシックビギナーの私はどこでなにを聴いても新鮮だし、クラシックならではの美しく、やさしいメロディーは今風の音楽より理解し易い。
それにしても年2回の定演をこなし、ホールをほぼ満席にしてしまう芦響の実力ってすごい。

夫は仕事で行けなかったので私一人で出かけたんだけど左隣りに座ったおやじ、もとい男性が困った人だった。演奏中ずーっと右手をピアノを弾くように動かしている。フォルテのところなんかためをきかせて頭まで振る。全部視野の隅に入って気が散ることおびただしかった。
しかも前半2曲に対しての拍手がフライング気味だった。
それほど広い範囲に迷惑をかけているわけではなかったので注意する勇気が出なかった。彼だって音楽が大好きみたいだし。

係りの人にわがままを言って後半は空いている席に替えてもらった。でもその男性がまだ見える位置だ。おやおや時々大きく右に傾いて眠っているよう。しかも曲の最後の部分は起きていてまたフライング気味に拍手。あ~あ客演のチェロの藤森亮一さん、ヴィオラの小野富士さんの素晴らしい演奏を落ち着いて楽しみたかったのに。災難だったわ~。





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風を感じる絵

2004-05-08 | 展覧会
昨日……という書き出しになってしまうのは
せっかく書いた文章の送信に失敗して消えてしまったからです。ここで諦めてしまったら絶対続かないと気を取り直してもう1回書き起こすことにしました。
じゃあ改めて……

昨日、姫路市立美術館に「アンドリュー・ワイエス水彩素描展」を見に行ってきた。姫路城の東側を美術館に続く道は今、桜の若葉がもりもりと勢いよく繁っていてとても気持ちがいい。赤レンガの美術館のたたずまいがいい。連休明けで人の少ないところもこれまたいい。

今回の展覧会は朝霞市にある丸沼芸術の森所蔵のデッサンや習作の展示が主体だ。ワイエスのあの精密な写実画に至る過程を見ることができておもしろかった。

ワイエスの絵を初めて見たのはちょうど30年前、東京国立近代美術館でだった。女子高を卒業してそれと雰囲気のあまり変わらない職場などを経て3回目にたどり着いたのは将来性と活気に満ちた会社。ほぼ同じころに途中入社した男性が一緒に行こうと声をかけてくれたのだ。

美術館の入口でどきどきしながら待っていたはずなのに、そのあと彼とどこへ行って、どんなおしゃべりをしたのかまったく憶えていない。記憶に残ったのは窓にかかる風をはらんだ破れたカーテンや使い込まれた農具、ブーツに踏まれた草、毛髪一本一本まで描き込まれた少女……、ワイエスの絵のほうだった。

三ノ宮から乗った昼下がりの新快速電車でうとうとしてしまった。ボックス席で隣りに座った女性が降りたのに続いてあわてて下車して改札を出てから気がついた。
姫路じゃな~い。一駅手前の加古川だった。フツー改札出る前に気がつかないかぁ?







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初めまして!

2004-05-06 | 日常・身の回り
毎日の暮らしはとても平凡でも、
必ず何かその日ならではの出来事が生まれてきます。
今考えていることを自分のことばで書き残しておきたい。
そんな思いからこのページは今日、誕生日を迎えました。





 夏を運んでくる“うのはな”→





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