自遊空間、 ぶらぶら歩き。

日々見たこと、聞いたこと、読んだこと、考えたこと

風を感じる絵

2004-05-08 | 展覧会
昨日……という書き出しになってしまうのは
せっかく書いた文章の送信に失敗して消えてしまったからです。ここで諦めてしまったら絶対続かないと気を取り直してもう1回書き起こすことにしました。
じゃあ改めて……

昨日、姫路市立美術館に「アンドリュー・ワイエス水彩素描展」を見に行ってきた。姫路城の東側を美術館に続く道は今、桜の若葉がもりもりと勢いよく繁っていてとても気持ちがいい。赤レンガの美術館のたたずまいがいい。連休明けで人の少ないところもこれまたいい。

今回の展覧会は朝霞市にある丸沼芸術の森所蔵のデッサンや習作の展示が主体だ。ワイエスのあの精密な写実画に至る過程を見ることができておもしろかった。

ワイエスの絵を初めて見たのはちょうど30年前、東京国立近代美術館でだった。女子高を卒業してそれと雰囲気のあまり変わらない職場などを経て3回目にたどり着いたのは将来性と活気に満ちた会社。ほぼ同じころに途中入社した男性が一緒に行こうと声をかけてくれたのだ。

美術館の入口でどきどきしながら待っていたはずなのに、そのあと彼とどこへ行って、どんなおしゃべりをしたのかまったく憶えていない。記憶に残ったのは窓にかかる風をはらんだ破れたカーテンや使い込まれた農具、ブーツに踏まれた草、毛髪一本一本まで描き込まれた少女……、ワイエスの絵のほうだった。

三ノ宮から乗った昼下がりの新快速電車でうとうとしてしまった。ボックス席で隣りに座った女性が降りたのに続いてあわてて下車して改札を出てから気がついた。
姫路じゃな~い。一駅手前の加古川だった。フツー改札出る前に気がつかないかぁ?







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