『ま・く・ら』、『もひとつ ま・く・ら』は柳家小三治さんの独演会などでの噺の枕から書き起こして書籍化したもの。ともに400ページを超え、読みでがありました。
小三治さんの手によるあとがきには、こんな記述がありました。
「・・・噺の枕というのは落語の本題に入る前のイントロで、こんなに長くしゃべるものではなくて、短い小噺をひとつふたつ喋っておいて、ポンと本題に入るのが江戸前てぇもんです。本題に自信がないので独演会などの時に、ぐずぐずごまかしのためにやり出したのです。
それがいつの間にか、小三治は枕のほうが面白いなんてことを言い出すヤツが出てきやがった。・・・」
枕そのものが1本の口演のように勢いと力をもって存在しています。しかも枕には現代の出来事を組み込むことができ、それを巧みに落語につなげていくことができるわけです。
私の落語コレクション^^に2018年6月11日に放送された「粗忽長屋」が残っていました。
TV番組で30分という時間制限がある中でも、やはり枕は長めでした。
柳家小三治さんは2021年10月7日、突然亡くなりました。
多分ご自分でも信じていないような何の前ぶれもない亡くなり方だったようです。
今夜(7/25)甲子園での阪神・巨人戦はこの7月18日に28歳の若さで亡くなった元阪神選手・横田慎太郎さんの追悼試合でした。岩貞、岩崎、梅野のバッテリーは横田さんと同期入団でした。
4-2で阪神勝利です。「勝ててよかったです(岩崎投手のお決まりのトーク)」。
本当に、勝ててよかったです。