自遊空間、 ぶらぶら歩き。

日々見たこと、聞いたこと、読んだこと、考えたこと

撮らせていただいてよろしいですか?

2004-07-12 | 社会・時事
今発売中の週刊文春7月15日号に、私が勝手に、あくまでも勝手に妹分と思っている林真理子さんのこんな文章がある。連載ページ「夜ふけのなわとび」の一節だ。

……某有名割烹料理の店に行き、カウンターに座った。先客がいて、いちいちメモを取りながら食べている。私はてっきり修行中の業界の人だと思ったのであるが、板前さんの話によると、ふつうの人だそうだ。
 これも有名な和食屋のご主人の話であるが、この頃お客さんが料理をいちいちデジタルカメラ、もしくは携帯のカメラで撮るので本当に嫌なんだそうだ。……

確かにレストランの隣りの席で皿が替わるたびにピッ、パシャ撮られたら不愉快になりそう。お店の人も高級店になればなるほど、そんな、雰囲気をこわす行為を歓迎できないだろう。

でも、Web上に数多ある食事日記のたぐい。
一流と言われるレストラン、ホテル、旅館の料理だってばんばん登場している。
見ているだけで満腹しそうなほど。

そんな批判的なことを言って、「じゃあお前はどうなのよ」と言われたら、申し開きはできない。
「すいません。実はわたしもやってます。一応許可はとりますが……」
背が低いから椅子の座面に立ち上がらんばかりの勢いで撮る。

今年の冬、沖縄は西表島のとあるレストラン。隣りの席には大学を出て、7~8年、友人の半分以上がパートナーを見つけ誘い合って旅行に行けるメンバーが減ったなあといった年頃の女性2人連れだ。別に「耳ダンボ」していたわけではないが、話にグチや悪口、うわさ話は出てこない。たんたんと仕事や日々のことを語り合っている。

ところが、2人の前に料理が置かれたとたん、やおら2人とも立ち上がって写真を撮り始めたのだ。ちょっと異様な雰囲気が生まれた。
で、私も撮った「八重山定食」。ごはんは黒米。

はて、私は何を言いたかったんだか。状況を見て判断してってことかな。
ヤダ、小泉首相の答弁のようになってしまった。う~ん。





コメント
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