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★運動中の水分補給 不足も取り過ぎも危険

2011年03月07日 | 健康情報
マラソン大会のシーズンです。長時間の運動から体を守り、実力を発揮するのに

水分補給は欠かせません。水分は不足しても飲み過ぎてもだめ。

体格や天候にあわせて調整する必要があるそうです。

選手の体格や体調、気象条件でも変わるが、女子選手の場合フルマラソンでの

発汗量は、1~2リットル。体重の2~4%程度が失われるそうだ。

運動すると、血液が体の表面に移動して皮膚の温度が上がり、汗をかくことで

体温を下げる。水分補給がされないと、汗が出ないまま体温が上昇し、42度を

超えると運動できなくなる。無理に続けると熱中症になる。

京都府立医大の森本武利名誉教授(人体生理学)は「体の水分が体重の3%以上

減少すると体に異変が生じる。こまめに水分補給することで体温を一定にし、

よい体調が保たれる」と話す。

一方、水分のとりすぎも要注意。「水中毒と言われる低ナトリウム血症になる」と、

日本体育協会スポーツ科学研究室の伊藤静夫室長。低ナトリウム血症は、多すぎる

水分で脳が圧迫され、頭痛が起きたり、意識がもうろうとしたりする状態だ。

伊藤室長は「給水所ごとの摂取量は多くても紙コップ半分前後。飲むタイミングは

のどの渇きを覚えた時でしょう」という。

ランニング学会が昨年まとめた見解では、運動前後に体重を測って、自分の発汗量を

知ることを勧めている。そのうえで、体重が2%以上減らないよう水分補給を心がけ

るとよいという。たとえば体重60キロなら1.2キロ以内の減少に。

日本体育協会によると、ほかの競技でもほぼ同じだという。

競技中は、濃度0.2%程度の食塩水が最も体内に素早く取り込めるという。

真水だととった水分の半分しか取り込めない。

森本名誉教授は「糖類は腸管での水分吸収を助ける働きがあり、運動で失われた

栄養補給もできる。食塩水に好みの量の糖分を加えるといい」と話す。

(2011年3月1日 朝日新聞)


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