◎AGEとは何なのか?
AGEこそ、全身の老化を進め、早死にするリスクを高める真犯人であることが
最近の研究でわかってきたのです。
例えば、骨の場合。AGEが溜まると茶褐色に変色。
さらに、骨に圧力をかけるとAGEが溜まった骨の方が、少ない力で折れてしまう
のです。
目も同じ。AGEが溜まることで目の細い血管が壊れやすくなり、出血し、失明の
危険性が高くなります。
そして、老け顔。これも実は、AGEが原因の一つと考えられています。
正常な皮膚の弾力繊維にAGEが溜まると、変形して弾力性を失ってしまいます。
そのため押されると元に戻らずシワができたり、皮下脂肪の重みに耐え切れず
たるみができてしまうのです。
☆たんぱく質に糖分がくっつくと、老化を早める物質【AGE】になる
糖分が全身のコラーゲンにくっつくと、AGEに変化。全身の老化が通常より早く
進んでしまうのです。特に問題となるのが「血管」。血管の壁を覆うコラーゲンに
糖分がくっつくと、しなやかだった血管壁がカチカチになってしまいます。
これこそが、動脈硬化。その結果、脳梗塞や心筋梗塞といった病気を引き起こす
こともあるのです。
身体の中の本当の年齢を「AGE年齢」と呼んでいます。
☆AGE年齢が高くなる原因
1)血糖値が高い
食事をすると血液中に糖分が増加し、エネルギーとして使われます。
しかし、食事の摂りすぎなどで糖分が余ってしまうと、たんぱく質と
くっついてAGEになってしまうのです。
血糖値が高い人は、自ら身体の中で大量のAGEを作っているのです。
(2)AGEを多く含む食品を食べる
AGEは身体の中で作られるだけでなく、殆どの食べ物に含まれています。
◎AGEはどんな食べ物に含まれているのか?
糖尿病医学の世界的権威のヘレン・ブラッサラ先生(米マウントサイナイ医科大学教授)は、あらゆる食材を徹底的に調べ、2004年、食材ごとのAGE量を世界で初めて明らかにしました。
比較的少ないのは、牛乳、野菜類、米などの炭水化物
最も多いのは、バターやチーズなど、脂肪の多い食べ物
これら食品に含まれる量はそれ程多くないため、神経質にとらえる必要はないと考えられています。それよりも問題なのは、AGEは調理法によって量が変わってしまうこと。
AGEが多くなる要因は「温度」と「油」
温度:ゆでる…100℃ 網焼き…180℃ 揚げる…220℃
高温になるとたんぱく質と糖分が結合しやすく、AGEとなるのです。
◆食後の血糖値を下げAGEを溜めない3つの方法
(1)1日1食はAGEが低い調理法を選ぶ
(2)野菜から先に食べる
(3)食後すぐに10分ほど身体を動かす
(2012年5月29日 みんなの家庭の医学)