年をとると、多くの人にみられる声がれ。「のどを休めよう」と思いがちだが、
声帯がしっかり閉まらない声帯萎縮(いしゅく)の場合は逆効果だ。
専門家は「声を出して声帯を鍛えて」と口をそろえる。
放っておくと、食べたものが肺や気管に入って肺炎になる危険性が高まるという。
人は、のどの奥にある声帯を開閉、振動させて声を出す。
声帯は左右対称で、筋肉の上に粘膜があり、その中間に緩衝帯になる寒天のような
組織がある複雑な構造だ。正常な場合、声を出すときに声帯がピタッと閉じるが、
声帯が萎縮すると、息が漏れてしまい、声がかれる。
国立病院機構東京医療センターの角田(つのだ)晃一・人工臓器機器開発研究部長は
1940年代に米国で発表された音声訓練法を簡単にアレンジし、自分でできる体操を
紹介する。
いすに腰かけ、両端をしっかり握る。「イチ、ニィ、……」と1から10までゆっくり、
はっきり声を出して数える。声を出す瞬間に胸を張り、体に力を入れるのがポイント。
「かかりつけ医に相談のうえ、朝晩1回ずつ、1カ月を目標に続けてみてください」と
角田さんは話す。
京都府立医科大学の久育男(ひさ・やすお)教授によると、声の障害は強弱や音質
異常など四つに分類される。音質の異常が「嗄声(させい)」。いわゆる声がれだ。
声がれの原因は様々で、風邪のこともあるし、ざらざらした声の場合はポリープが
できている可能性がある。甲状腺や肺、食道がんなどの病気が隠れていることもある。
腫瘍(しゅよう)が声帯を動かす反回神経を害し、神経がまひして声帯が動かず息が
漏れる。
久さんは「声がれが2週間以上続くようなら、耳鼻咽喉(いんこう)科を受診して」と
話す。内視鏡で声帯を見ると深刻な病気があるかどうか、たいていはわかる。
(2010年9月30日 朝日新聞)
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声帯がしっかり閉まらない声帯萎縮(いしゅく)の場合は逆効果だ。
専門家は「声を出して声帯を鍛えて」と口をそろえる。
放っておくと、食べたものが肺や気管に入って肺炎になる危険性が高まるという。
人は、のどの奥にある声帯を開閉、振動させて声を出す。
声帯は左右対称で、筋肉の上に粘膜があり、その中間に緩衝帯になる寒天のような
組織がある複雑な構造だ。正常な場合、声を出すときに声帯がピタッと閉じるが、
声帯が萎縮すると、息が漏れてしまい、声がかれる。
国立病院機構東京医療センターの角田(つのだ)晃一・人工臓器機器開発研究部長は
1940年代に米国で発表された音声訓練法を簡単にアレンジし、自分でできる体操を
紹介する。
いすに腰かけ、両端をしっかり握る。「イチ、ニィ、……」と1から10までゆっくり、
はっきり声を出して数える。声を出す瞬間に胸を張り、体に力を入れるのがポイント。
「かかりつけ医に相談のうえ、朝晩1回ずつ、1カ月を目標に続けてみてください」と
角田さんは話す。
京都府立医科大学の久育男(ひさ・やすお)教授によると、声の障害は強弱や音質
異常など四つに分類される。音質の異常が「嗄声(させい)」。いわゆる声がれだ。
声がれの原因は様々で、風邪のこともあるし、ざらざらした声の場合はポリープが
できている可能性がある。甲状腺や肺、食道がんなどの病気が隠れていることもある。
腫瘍(しゅよう)が声帯を動かす反回神経を害し、神経がまひして声帯が動かず息が
漏れる。
久さんは「声がれが2週間以上続くようなら、耳鼻咽喉(いんこう)科を受診して」と
話す。内視鏡で声帯を見ると深刻な病気があるかどうか、たいていはわかる。
(2010年9月30日 朝日新聞)
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