ふろむ播州山麓

京都山麓から、ブログ名を播州山麓に変更しました。本文はほとんど更新もせず、タイトルだけをたびたび変えていますが……

世界から千客万来

2015-05-02 | Weblog
 海外からの観光客の大襲来には驚きます。爆買いもすごいですが、京都では和服姿で歩き回る数十人の着物の団体など…。観桜でもそうでしたが、彼らのパワーには圧倒されます。
 大阪の友人によると、ホテルが不足し、安かったビジネスホテルが1泊一万円以上に値上げしてしまった。出張で来た国内のビジネスマンが被害にあっているそうです。一万五千円ほどもする領収書をたいていの会社は認めないのではないかと心配しておられた。
 中国や韓国など、決して日本とは親密ではないようですが、訪日をきっかけに日本社会と日本人を客観的に見ていただけるのはいいことです。互いに理解しあってこそ正常なお付き合いができることでしょう。


 高山翔さんのブログ「中国人は日本人が嫌いなのに、なぜ日本に観光にくるの?」によると、彼が3年間住んでいる福建省福州あたりでは、日本に来たこともない現地のひとたちは、日本に対する尊敬や憧れの気持が強いとのこと。高山さんに「日本は環境がきれいなんでしょう?」とか「日本人はこんなにゴミをポイポイ捨てないんだよね」…。日本人のイメージは、マナーがある、親切で優しい、そして文化的な国など、とてもいいイメージを持っている。
 高山さんは「そんな彼らが観光で、出稼ぎで、日本にやって来るのは自然な流れなのです」。たくさんの外国人の方々に来ていただきたいですね。
 http://www.chinabusiness-headline.com/2015/04/43740/


 ブログ「Chikirinの日記」が「空の玄関、機能マヒまであと一歩」を記されています。2015年4月28日。ダイジェストで紹介します。
 http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/

 この前、ジャカルタに行く時に使った成田空港、一年前に比べて外国人が激増してて驚きました。
2013年に 1036万人だった訪日観光客が、2014年は過去最高の 1341万人まで増え、今年は更に増えてるとのこと。
それにしても休暇シーズンでもない一般日なのに、あの混みようには驚きました。ゴールデンウィークに成田空港から出国する人は、いつも以上に早めに空港に到着したほうがいいんじゃないかな。

 列が長くなってるのは 3ヵ所。
1)手荷物検査レーン
2)出国審査
3)免税店や売店のレジ
です。

 私の場合、手荷物検査は上級マイレージ会員向け専用レーンを使い、出国(&入国)審査は自動化ゲートを使って難を逃れましたが、いずれも普通に並んでたらかなり待たされます。
 出国&入国審査の自動化は、一度登録しておけば(パスポートを更新するまで)有効なので、頻繁に成田空港を使う人はぜひやっておきましょう。

 免税店や売店では、お土産のチョコレート菓子の奪い合いが起きていて、店員さんが補充のため倉庫から出そうとする段ボールにまで、あちこちから手が伸びる始末。成田空港の売店で棚がガラガラなのって、初めて見ました。
 飛行機の出発時刻が近づくにつれ、みんな殺気立ってくるし、レジもすごい行列。私は目覚まし時計の電池を空港の売店で買いたかったのですが、瞬時に諦めました。あんな列には並べません。

 おそらく同じコトが、札幌や関空など、あちこちの空港で起こってるのでは? 
 成田は LCC 専用ターミナルもできたので、少しは改善されることと思いますが、これからまだまだ海外からの観光客は増えるので、抜本的な対策をしないと大変なことになると思えました。

 ちなみに、世界の観光立国が受け入れている海外からの観光客数は、
フランスが一位で 8301万人 (2013年、以下すべて)、次が米国で 6977万人、3位はスペインの 6066万人、その後、中国 5569万人、イタリア 4770万人と続きます。
 アジアで、中国の次に国際観光客の多いタイは、2500万人以上を受け入れているので、日本へやってくる観光客も、今よりさらに倍増しても不思議ではありません。
 そんなことになったら、空港はマジでパンクしそう。

 今のところ日本人の出国数は年間 1800万人ほどですが、こっちは今後も大きくは伸びないので、早晩、空港利用客の大半は非日本人になります。
 なので今後は私たち日本人も、「空港についた瞬間から海外!」という雰囲気を体験することになるんでしょう。

 直近で、世界の空港における国際線の利用者数は、成田空港が 2795万人、羽田空港 804万人、関西国際空港 1187万人に対して、世界一のドバイ空港は 7000万人、ヒースロー空港 6800万人、シャルル・ド・ゴール空港 5800万人です。
 ドバイは大半が乗り換え客(入国審査・出国審査の不要な利用客)なので別としても、ヒースローやシャルル・ド・ゴールくらいまで成田の利用客が増えるのは、“想定内”としておいたほうがよさそう。

 というのも、海外からの観光客というのは、どの国でも近隣国からの客が非常に多いのです。フランスに来ている人の多くはドイツ、イギリスを始めとした近隣ヨーロッパの人だし、アメリカに来ているのも、カナダやメキシコの人が多い。
 つまり今まで日本にくる観光客が少なかったのは、日本の近隣に「海外旅行ができる経済力の国が少なかった」という理由もあるのです。

 ですが今や、日本のそばには、巨大な“観光客の送りだし国”として成長しつつある中国があるし、東南アジアでも、人口が多く、親日的な国の経済成長が続いています。
 このままアジアの経済発展が続けば、訪日観光客は、欧州の比ではなくなる可能性も高いのです。
 てかね、昨年、日本を訪れた中国人は 240万人なんだけど、中間層だけでも 数億人いる中国の人口を考えたら、近い将来 2000万人くらいの中国人が日本に来ても、あたしは驚かないです。

 2014年の台湾からの訪日人数は 282万人で、これは台湾の人口の 12%にあたります。同じく昨年の、韓国からの訪日人数の韓国人口比は 5.5%。

 13.5億人いる中国人のうち、上から 4億人が、海外旅行ができる経済力を付け、台湾人と同じくらい日本を訪れるようになれば、中国からの訪日客数だけで 4800万人! 

 中国が台湾ほど親日的にはなることはないと仮定し、韓国と同じ比率で訪日するとしても 2200万人の中国人が日本を訪れる可能性があるのです。

 フランスやアメリカの場合、陸続きの隣国からは電車や車で来る人も多いですが、日本の場合、たとえ近隣であってもアジアからの観光客は(ほぼ)みんな空港を使います。
 というわけで、成田や関空、札幌などの各空港は、これから相当のキャパ増強が必要でしょうし、今こそ、無駄に作りまくった地方空港を積極的に活用すべきなのかもしれません。
 関係者の皆様には、空港のすぐ近くに、外国人向けの巨大な免税ショッピングセンターを作るとかも含め、抜本的な対策をお願いしたいです。(幸いにも成田周辺にはまだ土地もあるし、免税店ならホテルと違って、安普請の建物で十分なんだから)

 そーしないと、マジで空港が機能しなくなりそーでビビりました。
<2015年5月2日 空港にも国外にも用のないゴールデンウィーク>
コメント
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