退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「既成の『正しさ』を超えることあるいは好ましい『ハイブリッド』の結果」について

2021-02-01 02:58:24 | Weblog
晴れ。だったはず。

ジェーン・スー「女の甲冑、着たり脱いだり 毎日が戦なり。」を読む。

著者のポイントは「既成の『女子らしさ』に関するこじらせ具合」。
要は「身につけてしまった『正しさ』」から自由になることだったり。

彼女の在り様はおそらく「迷いがちな女子」に訴えかけるものがある。
この種の「立ち位置」にいた人物はおそらくいままでになく。

男子にとっても十分に参考になる内容。
「こうであらねばならない」という呪縛からの解放という意味で。

「脳内現実からの離脱」という意味でも案外重要。
「自分が知っている現実」が実は「歪んでいる」という認識を覚えておきたいもの。

自分以外の「外部」に触れることが出来ると「世界」は変わる。
「多寡の知れたわたし」の知る「現実」はむしろ「フェイク」だと思うくらいがよさそう。

基本は「判断はどこまでも慎重に」。
そしていわゆる「現実」が実は「相当にいい加減なもの」だという構えを忘れずに。

そうした「視点」を維持できる「体力」は持っていないと。
いたずらに「自分の不幸」を「何かのせい」にしたがるのがわれわれの常だから。

スピエリッグ兄弟「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷」(’18)を観る。

久方ぶりの「ゴシックロマンもの」。
大好きなヘレン・ミレンが観たかったというのも手伝って。

ウィンチェスターがこれほどの「怨念」を抱かせるものならカラシニコフはどうなのか。
むしろ後者の影響が大きいような。

「武器そのものに罪はない」と言えばNRA=全米ライフル協会の言い草に似て。
「実話に基づいている」と作品は言うのだけれど。

「雰囲気」がきちんと描かれている点のみでもなかなかの作品。
アヘンチンキに溺れる「インチキ医者」が真っ当になる「ビルドゥングス・ロマン=成長物語」。

「13本の釘」で霊を封じ込めるあたりの設定も悪くなく。
そしてラストは予想通りに。

「デイブレイカー」(’10)「プリデスティネーション」(’14)の監督であるのも覚えておこう。
興味深い作品を作ってくれる監督であるのは確か。

ちなみにかの兄弟はドイツ生まれのオーストラリア育ちらしい。
「ハイブリッド」が好ましい結果を生んだのだと解釈しておくことにする。
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