退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「その文章を読むだけで快適な古典と『父親殺し』を背景に主人公が『消える』映画」について

2024-05-08 02:37:54 | Weblog
くもり。蒸し暑い。

ジェーン・オースティン「エマ(上)」読了。

著者の文章はなぜかくも「自然に流れる」のだろう。
異様な速さで読み進められる不思議よ。

正直「物語」がどうでもよくなるほど。
とにかく読んでいると快適。

いちおう明日(下)も読了予定。
ここまでくるともはや「分析」する気も失せる次第。

チャン・ジュナン「ファイ 悪魔に育てられた少年」(’13)を観る。

「怪物を見なくなるためには怪物になればいい」。
ニーチェとはちょっと異なる考え方。

ファイを育てた父親は「5人」いるのだけれど。
実は「ひとりのいろんな姿」だと思ってもよさそう。

どうやら「父親殺し」がテーマのようで。
それをやらないといけないのかという疑問もありつつ。

ヨギュンのナム・ヘジョンとの交わりがなかなか。
主人公は「どこにもない制服」を着ていたりして。

数学で言えば「ファイ=φ=空集合」だったり。
「部分集合」には必ず含まれるものの「0でもある存在」。

かくして彼は「消える」。
血も涙も多く流されるのがかの国の「流儀」だということで。
コメント
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